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2014年02月03日(月)更新

自然の造形へのおそれを教えてくださった山田さん親子に感謝!


本人の要望で社名及び名前を伏せますが、
過日、経営者会報ブログ草創期事務局有志若干名による
ある人物=K氏の社長就任記念品贈呈式(なんとおおげさな・・)兼ランチミーティングが
明治大学紫紺館椿山荘にて和気藹々と執り行なわれました。

経会ブログ草創期、事務局メンバーであったNTTデータ・津田博史さんが
同じくメンバーであったK氏が昨年、自社の社長に就任したお祝いをしたいと発案、
この運びとなりました。

記念品も、津田さんのご発案で、経営者会報ブログ会員である
日本金属工芸研究所山田敏晶さんにご相談させていただき、
すてきな記念品(↓くわしくは後述します。大きさがわかるよう腕時計と一緒に)​を
ご用意いただきました。




実際には、日本金属工芸研究所会長・山田朝彦さんと敏晶さんの素晴らしい親子を囲んで、
ものづくりの真髄や、失いたくない日本人の心についてうかがう、素晴らしい場となりました。
久米繊維工業会長・久米信行さんもいらして、お話をしてくださったのです。
小人数でお聞きしているのが本当にもったいない、ぜいたくな時間でした。

彫刻家であられる山田朝彦会長のお話には、
一同ひたすら聴き入りました。



この作品は、何年も前、お父上がサイパン島の浜辺で拾った、
自然の、天然のシャコ貝がベースです。

サイパンのお寿司屋さんで貝のお刺身を召し上がった山田会長は
それが盛られていた大きな貝殻が気に入り、店主に断わりを言って、入手します。
その翌日、海岸を歩いていると、同じような形の貝殻が目に入ってきました。

手に取ってみると、前夜のものとサイズはほぼ同じながら、肉厚で、いかつい。
いわく言い難い感銘を受け、これで何か作品がつくれないかと思い、持ち帰ります。
その夜も、おなじみになったそのお寿司屋さんへ行き、確かめると、案の定、
前夜の貝は「養殖もの」だったそう。

もちかえった二つの貝殻はいまもおもちで、
写真の作品は「天然もの」から型を取ったブロンズ像に磨きをかけてくださったものです。

作品のなりたちを語りつつ、山田会長は、日本のものづくり、
日本人の仕事ぶりに、言及されます。

私たち日本人がいかに、アメリカ的合理化、効率一辺倒の価値観におかされているか、
自然の造形のパワーへの畏れや、それを素晴らしいと思う気持ちを忘れてはいないか、
日本人のなすべき仕事やものづくりは、
けっして効率だけを追うものではなかったのではないか……。

お父上のお話は、言葉にあらわせないくらい、感動的なものでした。
(それでもあえて、記させていただきましたが)

いまK氏の机に置かれているこの作品は、
大地からのよい「気」を集めて、立ちのぼらせています。
そのたびに、インスパイアされる気持ちになる、とはご本人の弁です。

山田会長、山田社長、久米さん。
濃密な時間をいただきました。
おくればせばがら、また大変僭越ながら、
事務局一同を代表させていただき、
あらためまして厚く御礼申し上げます。

ありがとうございました!


 
(編集部 酒井俊宏)

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