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2007年10月15日(月)更新

【取材日記】三州製菓・斉之平伸一さん

経営者会報本誌・特集『“前向き社員”をつくる』(11月号)の取材で、
埼玉県・春日部市に本社を構える
三州製菓さんにお邪魔してきました。

お相手は、IT活用の先駆者としても名高い、
同社社長の斉之平(さいのひら)伸一さんです。

斯業界で初めてトレーサビリティシステムを構築され、
一昨年、昨年と連続して
経済産業省認定の「IT経営百選」の最優秀賞に選ばれています。

正社員だけでなく、パート社員の方も含めて
前向きな人たちで構成される組織を作り上げておられます。

■三州製菓株式会社のホームページ
>>>http://www.sanshu.com/

斉之平社長にお会いして
すぐ「人格者」という印象をもちましたし、
取材から時間の経った今、
ますますそのイメージが膨らんでいます。

さいのひら社長

三州製菓さんは
斉之平社長が二〇代後半で入社された頃、
苦戦していました。

その頃までは、問屋を通してスーパーに商品を卸す
大手と競合する少品種大量生産でしたが、
売上は年々減少、
斉之平社長は、直販での多品種少量、高級贈答品へと
舵を大きく切ります。

会社の方向性を変えた以上、
組織や社員の意識を変革する必要がある──
そう斉之平社長は考え、そのことを徹底的していかれます。

ざっと挙げてみても、
・パートさんにまで社長と同じレベルの情報を公開
・年に二度の社員さんへのアンケート
(会社への信頼度をはかるもの)
・委員会制度
(パートさんを含めて、誰もが必ず一つの組織横断的な委員会に属し、活動する)

……と、このほかにも
さまざまなトライをしておられて、
とても書ききれません。
斉之平社長はこういった取り組みを通して、
社員の方々の意識改革をしてこられました。

これは本社屋の1階から2階への階段です。
こんなところにも、その徹底ぶりが現れています。

りねん

もちろん、取り組みをただ示しただけで
社員の方々が前向きになり、当事者意識が上がるというわけにはいきません。
何より、社長その人が社員さんに信頼されていない限り、
絵に描いた餅になってしまうのがオチでしょう。

斉之平社長はどのようにして、
社員の方々の心をつかんでいったのか。
その一端をご紹介しましょう。

同社では10年来、5S活動に力を入れていますが、
最初はなかなか浸透しなかったそうです。

そこで、斉之平社長は
自ら社内のトイレ清掃を始めたといいます。
それにならう形で
自然に皆さんが力を入れるようになったとのこと。

つまりは「率先垂範」──。
社長自身を例外としない姿勢が
社員の皆さんの心をつかむうえで
重要なのだなと思いました。

これだけではなく、斉之平社長の取り組み・姿勢は
他の経営者の方々にとって参考度が高いと思われる、
賞賛に値するものでした。

くわしくは、11月1日発売の『月刊経営者会報』11月号
お手に取っていただければと思います。

斉之平社長、ありがとうございました!

偶然ですが、当経営者会報ブログの会員の方々が、
斉之平社長のご講義を聴講され、その模様を書かれていました。
こちらもぜひご覧いただければと思います。

■三元ラセン管工業 高嶋博さん
>>>今月のエグゼクティブプログラム「IT経営講座」
■枚岡合金工具 古芝保治さん
>>>三州製菓さんの人と技術が育つ仕組みと仕掛け
■サカエヤ 新保吉伸さん
>>>三州製菓社長の講義

(編集部・酒井俊宏)



けいかい
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