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2007年10月18日(木)更新

【取材日記】WEBマーケティング総合研究所・吉本俊宏さん

昨日(10月17日)、経営者会報『注目企業研究』(12月号)の取材で、
WEBマーケティング総合研究所社長の
吉本俊宏さんにお話をうかがってきました。

これは、気鋭のライター・吉村克己氏による、
文字通り、注目に値する取り組みをしている企業及び経営者に
ご登場いただく長期連載です。

WEBマーケティング総合研究所では、中小企業に対して、
独自に作り上げた「ビジネスブログ」を使って
ツール面とコンサルティング面との両方から
販促に結びつけるお手伝いをしています。

ネットをリアルの販売や営業と切り離さず、あくまで会社トータルで
売上を上げるための場としているのが同社のスタンスです。

よしもとさん

吉本さんは都市銀行、大手シンクタンク勤務を経て独立。
あのアイワイバンク設立にも携わるなど、
一貫してシステムに関連した仕事をしておられました。

大企業に比べ人材面でハンディのある
中小企業のお手伝いをしようと独立したものの、
なかなか顧客は獲得できず、
個人で三〇〇〇万円もの借金を抱え、
一時は倒産を覚悟するなど、大変な苦労をされます。

その苦労が、吉本さんにとって財産になりました。
試行錯誤のすえ、独自のノウハウを見出し、
現在の顧客は、口コミを除けばすべてネットを通じて開拓。
集客のために苦労され、会得したノウハウを
顧客企業に提供し、大変喜ばれているというわけです。

なるほど、と思ったのは、
以下の吉本さんのたとえ話です。

「たとえば中国に初めて営業所をつくるなら、
所長にはエース級や役員級を置くはずですし、
いきなり大がかりにはやらず、少しずつ足も
とを固めていくはずです。HPも実はこの営
業所のようなもの。なのに多くの経営者が、
始める前から多くを期待し、『売れるHPに
してください』と業者任せにする。これは中
国での営業戦略立案を、現地で営業所を作っ
た建設業者にお願いするようなものです」


なんであれ、社長が内容を把握せず「丸投げ」にしていては
うまくいかないのは当然です。
しかし、普通の業務であれば、絶対に丸投げなどしない人が、
なぜかネットを活用する際は、このことを忘れてしまう傾向にあるのだそうです。

同社の具体的なサービスの内容については
以下URLをご参照いただければと思います。

ぶろぐでねっと
■WEBマーケティング総合研究所
>>>http://www.blogdehp.jp/

うかがった際、印象的だったのは、
社員のみなさんの、温かくも明るい、
それでいて強固なチームワークを感じさせる
雰囲気です。

過去、あるIT関連企業にお邪魔したとき、
社内に無機質な雰囲気を感じたことがありましたが
同社ではそんな気配はゼロ。

血を吐くような思いをしながら
「中小企業を助ける」という理念を貫かれた吉本社長に、
社員のみなさんが深く共感し、
同じ思いを抱いておられるからでしょう。

くわしくは、ちょっと先になりますが、
12月1日発売の『月刊経営者会報』12月号
お手に取っていただければと思います。

(編集部・酒井俊宏)



けいかい
■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読はこちら>>>
http://www.njh.co.jp/njs/keikai.htm
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社
http://www.njg.co.jp/

2007年10月16日(火)更新

過去の取材日記もどうかご覧ください!

この「記者・酒井の日記」では、
「取材日記」として、文字通り、
取材させていただいた方のこぼれ話や、
私自身が感銘を受けたお話を綴っています。

ただし、個人の名前で書き始めたのはつい三か月ほど前のこと。
それ以前は、当サイトの中にある、「編集部ブログ」として書いていました。

過去記事ですが、その中で書いてきた記事のリンク先を
以下に表示しておきます。

写真の入れ方などがいま以上に下手くそで、
読みにくいかもしれませんが、
ご興味をもたれた方は、ぜひ覗いてみてください。
みなさん立派な方ばかりです。

■編集部ブログ 取材日記
http://editors.keikai.topblog.jp/blog/c/index.html

以下の方々に関する記事があります。

◎ゼットン 稲本健一さん (記事はこちら。以下同)>>>
◎テムザック 高本陽一さん >>>
◎あらや滔々庵 永井隆幸さん >>>
◎シオザワ 塩澤好久さん >>>
◎木の城たいせつ 山口昭さん >>>
◎長島精工 長島善之さん >>>
◎都市デザインシステム 梶原文生さん >>>
◎近代ホーム 松本祐さん >>>
◎湖北精工 小川彰三さん >>>
◎日進乳業 水野光さん >>>
◎アオキ 青木豊彦さん >>>

(編集部・酒井俊宏)



けいかい
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2007年10月16日(火)更新

【取材日記】サンコー・下泉澄夫さん

10月上旬、経営者会報本誌連載
『異能経営者がゆく!』(11月号)の取材で、
大阪府四條畷市に本社を構える
サンコー社長の下泉澄夫さんにお話をうかがいました。

常人離れのした、抜きんでた力をおもちの経営者に
お話をお聞きするのがこの連載です。

下泉社長の凄さの一端を、
本誌で記事としてお出しする前に
ちょっとだけご紹介してしまいます。

■株式会社サンコー
http://www.sanko-flexible.com/

下泉さんは、松下電器産業に在職され、
部長職まで務められた方です。
とても元気で明るく、エネルギッシュで
圧倒されました。魅力溢れる社長さんでした。

しもいずみさん

下泉さんは、間に立つ人がいて
ぜひにと請われて松下を早期退職、
2002年の2月、後継者もなく、
業績が悪化していた同社の社長に就くことになりました。
銀行への個人保証も負い、実質すべての責任を負う形です。

企業再建というのは、大企業を見渡しても
うまくいくケースは少ないのが現状です。

よく聞く話では、銀行が主導するケースだと、
自分のところの債権を押さえればよしという感じで、
再建自体にきちんと取り組むケースは少ないようです。

下泉さんは、部長職まで務められたとはいえ、
経営の経験は当然おもちではありません。
しかし、人材育成から営業、経営ビジョンの策定まで、
すべてに全力で取り組まれ、3年で負債を完済。
いまでは売上も倍近くに伸びています。

フレキシブルチューブ(下の写真をご覧ください)の
製造をおもに手がける同社ですが、
200億円市場ともいわれ、
決して大きいとはいえないパイのなかで
ここまで伸ばしたこと自体、素晴らしいですし、
下泉さんの並々ならぬ力量を象徴しています。

しょうひん

その成功の秘訣を一つだけ挙げれば、
やはり社員の方々との絆、一体感を
見事なまでに醸成されたことにあるでしょう。

たとえば、社員の方々のご家族も参加できるイベント。
会社の敷地内での夏祭り、お花見、クリスマス会……と、
下泉さんが企画して、ご自身で社内に張り出すポスターまで作り、
これはいまもご自身の仕事と決めているそう。

夏祭りでは、社員の皆さんがグループに分かれてカレーなどのお店を
開いたり、なんと、奈良の大和郡山から本場の金魚を取り寄せて
金魚すくいのお店も出す。
子供たちは大喜びするそうです。
その笑顔を見た社員のみなさんも元気になる。

同社の経営理念の一つが、「人は会社の宝」
同様のことを掲げる会社は世に沢山あるでしょう。
でも、それを本気で貫いている社長さんは
そのうち、どれほどおられるのか。

下泉さんの場合、
社員の方々のご家族までも「宝」と思っておられるように
お見受けしました。

「ちょっと儲けたからってそれが3年や5年で終わっては意味はない。
社員は30年、40年と勤めるんですから、永続的に繁栄しないとい
けないんです」


そんな人物をトップにいただいたからでしょうか、
社員さんは皆さん、幸せそうな雰囲気でした。

長年、ご自身が一つの会社に勤めていたご経験も
ものをいっているのでしょう。

とはいえ、個人保証までして
中小企業のトップに転じるというのは
尋常な肚のすわりではありません。
掛け値なしに、すごい人だと思いました。

くわしくは、11月1日発売の『月刊経営者会報』11月号
お手に取っていただければと思います。

なお、下泉社長に取材をさせていただくことになったのは、
当経営者会報ブログの会員さんでいらっしゃる
枚岡合金工具社長・古芝保治さんが、
ご自身のブログで下泉社長を紹介しておられたことがきっかけです。

■枚岡合金工具 古芝保治さん
>>>社員のご家族も大切にする松下流経営に感動!

ふだんは、慎重に取材先を選ばせていただいていますが、
古芝さんが太鼓判を押す方なら間違いないと確信して
下泉社長に取材をお申し入れさせていただいた次第です。

下泉さんは、古芝さんがブログで書かれていた通りの素晴らしい方でした。
まさに、プロ野球などで「一流は一流を知る」といわれるのと同様、
「素晴らしい経営者は素晴らしい経営者を知る」のでしょう。

古芝さん、ありがとうございました!
そして下泉さん、素晴らしいお話をありがとうございました!

(編集部・酒井俊宏)



けいかい
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2007年10月15日(月)更新

【取材日記】三州製菓・斉之平伸一さん

経営者会報本誌・特集『“前向き社員”をつくる』(11月号)の取材で、
埼玉県・春日部市に本社を構える
三州製菓さんにお邪魔してきました。

お相手は、IT活用の先駆者としても名高い、
同社社長の斉之平(さいのひら)伸一さんです。

斯業界で初めてトレーサビリティシステムを構築され、
一昨年、昨年と連続して
経済産業省認定の「IT経営百選」の最優秀賞に選ばれています。

正社員だけでなく、パート社員の方も含めて
前向きな人たちで構成される組織を作り上げておられます。

■三州製菓株式会社のホームページ
>>>http://www.sanshu.com/

斉之平社長にお会いして
すぐ「人格者」という印象をもちましたし、
取材から時間の経った今、
ますますそのイメージが膨らんでいます。

さいのひら社長

三州製菓さんは
斉之平社長が二〇代後半で入社された頃、
苦戦していました。

その頃までは、問屋を通してスーパーに商品を卸す
大手と競合する少品種大量生産でしたが、
売上は年々減少、
斉之平社長は、直販での多品種少量、高級贈答品へと
舵を大きく切ります。

会社の方向性を変えた以上、
組織や社員の意識を変革する必要がある──
そう斉之平社長は考え、そのことを徹底的していかれます。

ざっと挙げてみても、
・パートさんにまで社長と同じレベルの情報を公開
・年に二度の社員さんへのアンケート
(会社への信頼度をはかるもの)
・委員会制度
(パートさんを含めて、誰もが必ず一つの組織横断的な委員会に属し、活動する)

……と、このほかにも
さまざまなトライをしておられて、
とても書ききれません。
斉之平社長はこういった取り組みを通して、
社員の方々の意識改革をしてこられました。

これは本社屋の1階から2階への階段です。
こんなところにも、その徹底ぶりが現れています。

りねん

もちろん、取り組みをただ示しただけで
社員の方々が前向きになり、当事者意識が上がるというわけにはいきません。
何より、社長その人が社員さんに信頼されていない限り、
絵に描いた餅になってしまうのがオチでしょう。

斉之平社長はどのようにして、
社員の方々の心をつかんでいったのか。
その一端をご紹介しましょう。

同社では10年来、5S活動に力を入れていますが、
最初はなかなか浸透しなかったそうです。

そこで、斉之平社長は
自ら社内のトイレ清掃を始めたといいます。
それにならう形で
自然に皆さんが力を入れるようになったとのこと。

つまりは「率先垂範」──。
社長自身を例外としない姿勢が
社員の皆さんの心をつかむうえで
重要なのだなと思いました。

これだけではなく、斉之平社長の取り組み・姿勢は
他の経営者の方々にとって参考度が高いと思われる、
賞賛に値するものでした。

くわしくは、11月1日発売の『月刊経営者会報』11月号
お手に取っていただければと思います。

斉之平社長、ありがとうございました!

偶然ですが、当経営者会報ブログの会員の方々が、
斉之平社長のご講義を聴講され、その模様を書かれていました。
こちらもぜひご覧いただければと思います。

■三元ラセン管工業 高嶋博さん
>>>今月のエグゼクティブプログラム「IT経営講座」
■枚岡合金工具 古芝保治さん
>>>三州製菓さんの人と技術が育つ仕組みと仕掛け
■サカエヤ 新保吉伸さん
>>>三州製菓社長の講義

(編集部・酒井俊宏)



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2007年10月01日(月)更新

【取材日記】三和メッキ工業・清水栄次さん

去る9月某日、経営者会報本誌(10月号)の特集で
当経営者会報ブログの会員さん、
三和メッキ工業専務・清水栄次さんに取材させていただきました。

記事は前回この場でご紹介した
ドクターユキオフィス・臼井由妃社長にもご登場いただいている
「社長の“パフォーマンス力”」です。

清水専務にお会いするのは、
当経営者会報ブログのオフ会なども含め
これで三度目。
実は「社長の“パフォーマンス力”」という企画の担当になって、
一番最初に浮かんだのが清水専務のお顔でした。

経営者4人でFMラジオ局で“番組ジャック”して
二年以上もリスナーから好評を得ているケースなんて
まずないでしょう。

番組名は『全開! 福井あばさけビジネス道』。
毎週火曜日午後5時から、好評放送中です。
ウェブ上で番組を聞くこともできますので、
ぜひアクセスしてみてください。

あばさけ

■全開! 福井あばさけビジネス道 HPはこちら>>>
http://www.abasake.com/

■清水さんのブログはこちら>>>
http://sanwa.keikai.topblog.jp/

「あばさけ」とは福井弁で「やんちゃな」という意味で、
「お前、あばさけとるなあ」という具合に使うそうです。

それでは、記事にさせていただいたエピソードのなかから一部、
ご紹介します。

清水さんはもともとラジオで自社のスポットCMを流していたそうですが、
ご自身を含む4名の「あばさけた」経営者同士で喫茶店で話をしていたある日、
「いっそ番組を買って、自分たちで出てしまおう!」という結論に達します。

しかし、FM局の上層部は「素人には無理」と冷たい反応。
ここで清水さんたちのハートに火がつきます。
局内で理解のある現場の方の協力を得てパイロット版を録音。
それが局内で絶賛され、実現の運びになったそう。

もともとは自社の宣伝になればという
「純粋に不純な動機(笑)」(清水さん)だったはずが、
ゲストを招くスタイルに変えてからは、
番組自体が純粋に楽しくなったとおっしゃいます。

リスナーからの反響も大きく、
たとえば、当サイトでもおなじみのメルマガのカリスマ・平野友朗さんは
リスナーからのリクエストが多かったため、清水さん自ら出演を打診、
平野さんも快諾し、出演されたそうです。
■平野さんのブログはこちら>>>
http://mail.keikai.topblog.jp/

清水さんに“タレント活動”を通じて得たものをお聞きすると、
こんなお返事が。

「性格が変わったみたいです。あまり自覚はないけど
“面白い奴だ”と思われることが多くなったみたい」


デメリットをお聞きすると、
「そのあとテレビにも出たりしてすっかり顔がばれてしまったので、
家族連れでデパートなんかに行ったときも大人しくしています(笑)」

とのこと。

詳しくは『月刊経営者会報』10月号を
お手に取っていただければと思います。

私は「面白くなってから」の清水さんしか知りませんが、
実際、楽しく面白い取材でした。

もちろん、それだけでなく、
清水さんの社員さんへの思いやりの深さ、
強さがうかがえた、充実した取材でした。
記事自体、そこが結論になったのです。

清水さん、ありがとうございました!

(編集部・酒井俊宏)



keikai09
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