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2011年02月24日(木)更新

【取材日記】ドリーマーズ 中村正利さん

3月1日発行予定の『月刊ニュートップリーダー』3月号の特集は、
「トップがつくる“一枚岩の組織”」です。

どの企業にとっても、依然、経営環境の厳しいいま、
何を大事にすべきかといえば、経営者と社員、そして
社員間の絆や、信頼感なのではないかと思います。

論語に「信なくば立たず」とあります。

ビジネスモデルや仕組みといったものももちろん重要ですが、
いまは、それ以上に、苦しいときに社員が手を抜かず頑張る文化や、
全体の幸せを考えて動けるかが大事なのではないか。
つきつめれば、経営者がどれだけ下の者から
「信」を得ているかにかかっているのではないか──。

そのことを読者のみなさまに改めて考えていただき、
ヒントを感じ取っていただきたいと思いました。

詳しくは、本誌3月号を手にとっていただきたいと思いますが、
取材させていただいた社長さんのうち、
ここでは、千葉県茂原市のドリーマーズ社長・中村正利さん
そのご発言も記事から引用しながら、ご紹介します。

ドリーマーズの店舗(串屋横丁・茂原駅前店)にも、お邪魔しました。
お店の雰囲気は、この1枚に現れていると思います。

くしやさんめいちゃん

中村さんです。

なかむらさん


■ドリーマーズ ホームページ >>>


中村さんは、かつてITバブルのころ、一度起業し、失敗しています。

「当時はゲーム感覚で、浮かんだアイデアが
うまくいきそうだと思うとすぐ走り出す。理
念も何もなく単純に成功したいという思いだ
けがあった」


そして中村さんは、理念と志を軸に再起を果たします。
くつろぎの場を日本のビジネスマンに提供し、
そのために、お仕着せでない、心のこもった手作りのサービス、料理を
追求していきます。

中村さんは最初の起業で失敗したとき、
自己破産してもおかしくない額の負債を抱えますが、
すべてを返しきっています。

そのことに、私は凄みを覚えますし、
理念が社員やアルバイトの皆さんに浸透していったのは、
こうした事実に現れる、
嘘も裏表もなく生きると決めた一人の男の迫力と決意が、
その中心にあることを、誰もが感じているからではないか、
と思いました。

中村さん、ありがとうございました!
御社は料理も、人も、最高です。


(編集部 酒井俊宏)




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2011年02月17日(木)更新

【取材日記】近代ホームグループ 松本 祐さん

ニュートップリーダー2月号の特集は、
「“経営勘”を鍛える」と題して組みました。

経営が勘頼みでいけないことは当然のこととはいえ、
たとえば、

・顕在化していない将来のリスクを察知する

・いくつか選択肢があり迷うなかで決めなくてはならない経営の方針

・新事業などへの挑戦

などの局面において、経営者の意思決定を左右するのは、
最終的には「勘」であるといっても過言ではないでしょう。

その勘は、それまでに当人が現場で培ってきた、種々の経験や
データ収集・分析などの上に立ってこそ作動するものであり、
ただの「ヤマカン」とは違います。

そのような経営に必要な勘をここでは「経営勘」と称し、
それを養ううえでトップは日々、
どのような姿勢でいるべきなのかを考えてみました。

詳しくは本誌を手に取っていただければありがたく存じますが、
ご登場いただいた経営者のうち、
近代ホーム創業者の松本祐(ゆたか)さんのご発言を、
一部、ご紹介します。

松本さんです。
まつもとさん

「勘を磨くには失敗するしかありません。人間は、
究極的には失敗からしか学べない。私は創業八年め
まで失敗続きだった。会社を潰しかけて、自分がな
いものねだりばかりしていることに気づきました。
そして、いまいる社員に感謝し、長所を認めて少し
ずつ成長させるよう心がけてから、不思議と勘が当
たるようになった」


■近代ホームグループ ホームページ >>>

他人のせい、世の中のせいにしていると、
目も勘も曇る、と松本さんはおっしゃいます。
すべて自分の責任と、どーんと受け止めて歩んでいくからこそ、
自分が何をすべきかという思考回路が機能し、
それを反復するうちに冴え出すのが、
経営勘なのかもしれません。

このような、「いわくいいがたい」経営の深いところに迫り、
読者にとって真に役立つ考えるヒントを提示する記事にこそ
本誌の特長があると考えています。
そこには、今後も力を入れていきたいと考えています。

なお、松本さんには何度も取材をさせていただき、
そのたびに、誌面に筋が通る気がしています。
厚く御礼申し上げます。

以前にも、同社と松本さんのことを
編集部ブログで書かせていただいたことがあります。

■取材日記 近代ホーム社長・松本祐さん >>>

(編集部 酒井俊宏)




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2011年02月04日(金)更新

【取材日記】ヒロカワ製靴(スコッチグレイン)社長 廣川雅一さん

過日、月刊ニュートップL.(リーダー)2011年2月号連載、
「小よく大を制す ビジネス兵法」の取材で
東京・墨田区に本社を置く、ヒロカワ製靴さんにお邪魔してきました。

同連載は、毎号、
ランチェスター戦略コンサルティングの第一人者・福永雅文さんが、
規模は小さくとも、戦略性をもち、大手に伍して闘っている
企業の経営者に取材。福永さんの視点で記事をまとめていただくものです。
私は記事の担当者として、お供させていただいています。

ヒロカワ製靴さんの場合は社名より、
スコッチグレインという
ブランド名のほうが通りがよいかもしれません。
同社二代目社長の廣川雅一さんは、
落ち着いた語り口ではありましたが、
靴づくりにかけた情熱が胸のうちには
ふつふつとたぎっていることが、
よく伝わってきました。

ひろかわさん

■ヒロカワ製靴(スコッチグレイン) ホームページ >>>

詳しくはぜひ発売中のニュートップL.(リーダー)
ご一読いただきたいと存じますが、一部ご紹介しましょう。

同社の歴史には、まさに日本企業の生き残りの一つの道が
示されています。

ご存じのかたも多いことと思いますが、
靴の製法は、大きく分けて以下の三つがあるそうです。

・グッドイヤー・ウエルト製法
・マッケイ製法
・セメント製法

いちばん手間がかかるのが、グッドイヤー・ウエルト。
「掬(すく)い縫い」と「出し縫い」という、二度縫いするやり方です。
本来、靴はこの製法で作られていました。
マッケイは、靴の甲革にソールを直接縫い付けるもの。
セメントは接着剤で甲革とソールを貼り合わせるもの。

廣川さんのお父上が1964年に立ち上げたヒロカワ製靴は
当初、OEMが中心だったこともあり、
先方の要請に応えるかたちで、一部、セメントやマッケイのものも
出してはいましたが、
自社ブランドであるスコッチグレインを展開することに決めた78年以降、
伝統製法のグッドイヤー・ウエルトに絞りました。

くつ

スコッチグレインの靴は
「ちゃんと手入れすれば一生履けます」(廣川さん)
とのこと。
それでいて、2万円台から手に入るのはお値打ちでしょう。
最近、軽くて履きやすい紳士靴が多くなりましたが
そのほとんどがセメント製法で、
もちろん一生モノとはいきません。

ちなみに、私がこの日履いていたのは、
けっこうお気に入りの英国製の靴だったのですが
廣川さんに見ていただいたら「セメント製法」でした(泣)。
やはり男たるもの、重くても本物の靴を履くべきだ、
と痛感した次第です。
コツコツという、足音からして存在感が違います。

さて、このようなものづくりへのこだわりにおとらず、
同社で力を注いだのが、販売力の強化でした。
雑誌広告をどんどん打ち、97年以降は直営店を開設。
現在、東京の銀座と大阪の淀屋橋にお店があります。

■店舗案内 >>>

良質なものづくりをしていなければブランドにはなれず、
かといってそれだけでもだめで、
自ら売る努力もしていなくては、ブランドにはならないことを
同社の歩みは示しています。

なお、この取材日記、ずいぶんご無沙汰してしまいました。
これから気を取り直してばりばり書いていきますので、
みなさま、よろしくお願いいたします。

(編集部 酒井俊宏)




いちいちいち
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2010年07月22日(木)更新

【取材日記】ワタベウェディング会長 渡部隆夫さん

過日、ニュートップL.7月号の
新連載『トップが語る 私的経営原論』の取材で
ワタベウェディング会長の渡部隆夫さんに、
お話をおききしてきました。

海外挙式の草分けで、いまや、
ウェディング業界をリードする存在となった同社を
その地位に導かれたかたが渡部さんです。

渡部さんには、弊誌の前身である『経営者会報』時代から
何度もご登場いただき、私も、取材させていただくのは
これで三度目となります。


わたべさん

■ワタベウェディング ホームページ >>>

渡部さんのように一代で会社を成長させた経営者の方々に、
半生を振り返っていただきながら、
独自に培ってこられた経営哲学や人材観、勝負勘といったものを
ご披露いただき、読者経営者のご参考に供するのが
企画の趣旨です。

ご本人の経営のノウハウをたった4ページに凝縮して盛り込む、
これからの弊誌の目玉企画です。

詳しくは、発売中の弊誌7月号を
ご覧いただきたいと存じますが、
少し、一部引用しながらご紹介します。

渡部さんは、経営者にとって一番大事なものは、
「志」である、とおっしゃっています。

「志とは、思いつきや欲の類ではなく、一生を懸けて
何を成し遂げるかという、人生の大きな目標のことで
す。それを信念として自分の胸の内に強く刻みこむこ
とが、経営者にとって一番重要なことだと思います」

渡部さんの志とは、「日本一の貸衣裳屋になる」ことでした。
お母様が創業され、そのお母様の仕事を発展させることが
ご自身の務めである、と若い頃に決意しておられます。
昼も夜もなく、お客さんのために尽くすお母様の姿を
そばで見ていて、日本中に広める価値があり、
そのことで必ずお客様に喜ばれる、という確信があったといいます。

日本一になる──
そのように考える、あるいは考えた経営者は
世に多いと思いますが、
では、なんのために日本一になるのか、
ならねばならないのか。

そこに、単なる拡大路線を走った経営者と、
渡部さんの大きな違いがあるのではないか、
と思います。

スケールの大きなかたにお会いすると
こちらもエネルギーをいただきます。
渡部さん、このたびも大いに勉強になりました。
ありがとうございました。


(編集部 酒井俊宏)




いちぜろぜろなな
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2010年04月30日(金)更新

【取材日記】名南コンサルティングネットワーク 亀井英孝さんと「千年経営研究会」

先週末、名古屋へ出張しておりました。

弊誌・ニュートップリーダーで、
「事業承継の王道」という連載記事を
ご執筆いただいている名南コンサルティングネットワーク・
亀井英孝さんの主宰する、
「千年経営研究会」の会合に
参加させていただきました。

↓亀井さんです。
かめいさん

■名南コンサルティングネットワーク >>>
■日本法人会千年経営研究会 >>>

亀井さんの所属しておられる
名南コンサルティングネットワークさんには、
弊誌の前身である「経営者会報」時代から、
弊社は長らくお世話になっています。
亀井さんには、そのご縁で、ご執筆や取材などで
たびたび誌面にご登場いただいてきました。

その亀井さんは、コンサルティングにおいても
長く扱ってこられた事業承継問題を、
いまではライフワークとしています。

この「千年経営研究会」は、
亀井さんを慕っておられる後継予定者のかたが
なかば自然発生的に集って、昨年、発足した会です。

文字通り、会社が永続していくために、
どのような姿勢が経営者に求められるのかを
みなで話し合い、考える場です。
実費程度に会費を集めるだけで、
亀井さんは一銭も受け取っていません。

エリアと成り立ち方から、ふだんは
「三好会」「岡崎会」「瀬戸会」「豊橋会」の四つの会に別れて
定期的にミーティングを重ね、活動しておられます。

私がお邪魔させていただいたのは、
「三好会」の会合でした。

かめいさんに

かめいさんさん

経営とはそもそも何か、
経営を受け継ぐとは、譲り渡すとは
どういうことなのか。
そうした経営にかかわる根本的なテーマ
を真剣に討議されるなかで、
日々、生じる、経営への疑問も、
メンバー同士でぶつけあう。

この日は、部外者の私が傍聴させていただくためか、
「ちょっと抑え気味」(亀井氏)だったそうですが、
きれいごとではない、生々しい
親と子の衝突など、ふだんの取材では
窺い知ることのできない、
リアルな経営の現場の一端、なにがしかを
感じることができました。

亀井さんは次のようにおっしゃいます。

「この会には、悩みをもった後継者が参加しますが、
残念なことに続かない人も多い。もちろん一口には
いえませんが、いま起きている問題を、人のせいに
するのではなく、自分が原因で起こっている、と捉
えることのできる人は続くようです。そうして気づ
けた人は、そのあと目に見えて成長されるのがわか
ります」


亀井さん、「三好会」のみなさま、
温かく受け入れてくださり、
まことにありがとうございました。
大いに勉強になりました。

お許しいただけるなら、また、
お邪魔させていただきたいと思います。
ありがとうございました。


(編集部 酒井俊宏)




いちぜろぜろよん
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