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「経営者会報ブログ」&「ニュートップリーダー」編集記者・酒井俊宏の「こんな社長さんに会ってきました!」
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2008年01月17日(木)更新
【取材日記】北嶋絞製作所・北嶋實さん
過日、経営者会報2月号掲載予定の
「注目企業研究」の取材で、
北嶋絞製作所社長・北嶋實さんに
取材をさせていただきました。
同社は特殊金属加工技術である「へら絞り」の世界では
日本一といわれる技術力を誇っています。
現在、社長を務めておられる、北嶋實さんです。
大変気さくな、腰の低いかたでしたが、
ものづくりについての矜恃は、
ひしひしと伝わってきました。
■北嶋絞製作所 ホームページ>>>
http://www.kitajimashibori.co.jp/
へら絞りをご存じないかたのために、
ちょっと長くなりますが、本誌の記事から引用します。
へら絞りとは、高速で回転する「ろくろ」
に成型用の木型や金型をはめ、その上に円盤
状に切り出された金属板を固定し、「へら」
と呼ばれる道具を押し当てながら加工してい
く作業のこと。この場合のろくろは、陶芸の
それのように地面に垂直ではなく、横向き、
つまり地面とは水平に設置されている。
金属には伸びる性質があるため、こうした
塑性加工が可能になるわけだが、微妙な力加
減が必要で金属ごとに性質も違い、経験の浅
い人間では到底こなしきれない。一人前にな
るには八年から一〇年はかかるという、難し
い技術なのだ。
言葉だけではなかなか伝わらないでしょうから、
北嶋社長自ら実演してくださった
下の写真をご覧ください。
目の前で見ていると、
ただの金属板が、みるみる成形されていきます。
特殊技能とはいえ、感覚的には、プロスポーツを観ているような
感じです。
野球やサッカー、体操、フィギアスケートなどの
プロのアスリート達の動きを見ていると、
「すごい、人間にはこんなことができるんだ!」と
唸ることが多いですが、その感覚に近い。
同社では、機械化で量産品もつくっていますが、
強みは、こうした職人さんの技能レベルの高さによる、
他社が真似できない、手作りの製品にあります。
パラボラアンテナや、ロケットの先端の部分などまで
手がけていて、東京・有楽町マリオンにある有名な時計も、
同社の“作品”です。
そうした同社の技術力の凄さについて、
詳しくは2月1日発行予定の経営者会報2月号を
ご覧いただきたいと思いますが、少しだけ紹介します。
同社の強みをひとことで言うなら、
顧客のオーダーに絶対に「NO」と言わない
姿勢にあります。
これは、北嶋社長のお兄さんで、先代の社長だった
北嶋一甫(かずとし)さん(昨年逝去)が徹底し、
いまでは企業文化となっている考え方です。
北嶋社長はこうおっしゃいます。
「うちは必ず成功します。なぜなら、できるまで
やるからです(笑)。もちろんそこだけ見れば赤
字ですが、『へら絞りならなんでもできる会社』
という評価をいただければ、いろいろなご注文が
入ってきますし、売上も利益も出ます」
他社がやらないことに日々、挑戦することで
自ずと個々の社員さんの技能も、
会社としての技術力も上がる──。
これは、どのような仕事、事業、業界においても
通じる話なのではないでしょうか。
そんな北嶋絞では、近隣の小中学校から
「工場見学会」の申し込みがしばしば入ります。
難しい仕事を日々、抱えながらも応対しておられます。
子供たちは、目の前の“匠”たちの技に見入り、
目を輝かせるそうです。
これは子供たちからの感想文です。
オフィスに飾られています。
断らず、技術を極める。
ものづくりの裾野を広げるために、
子供たちにその面白さを教える。
そんな、北嶋社長、北嶋絞製作所のような存在が、
この国を支えている、と思いました。
立派な方、会社に取材をさせていただくたびに思うことですが、
今回は、とくに強く、そう感じさせていただきました。
北嶋社長、ありがとうございました!
■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読はこちら>>>
http://www.njh.co.jp/njs/keikai.htm
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社
http://www.njg.co.jp/
「注目企業研究」の取材で、
北嶋絞製作所社長・北嶋實さんに
取材をさせていただきました。
同社は特殊金属加工技術である「へら絞り」の世界では
日本一といわれる技術力を誇っています。
現在、社長を務めておられる、北嶋實さんです。
大変気さくな、腰の低いかたでしたが、
ものづくりについての矜恃は、
ひしひしと伝わってきました。
■北嶋絞製作所 ホームページ>>>
http://www.kitajimashibori.co.jp/
へら絞りをご存じないかたのために、
ちょっと長くなりますが、本誌の記事から引用します。
へら絞りとは、高速で回転する「ろくろ」
に成型用の木型や金型をはめ、その上に円盤
状に切り出された金属板を固定し、「へら」
と呼ばれる道具を押し当てながら加工してい
く作業のこと。この場合のろくろは、陶芸の
それのように地面に垂直ではなく、横向き、
つまり地面とは水平に設置されている。
金属には伸びる性質があるため、こうした
塑性加工が可能になるわけだが、微妙な力加
減が必要で金属ごとに性質も違い、経験の浅
い人間では到底こなしきれない。一人前にな
るには八年から一〇年はかかるという、難し
い技術なのだ。
言葉だけではなかなか伝わらないでしょうから、
北嶋社長自ら実演してくださった
下の写真をご覧ください。
目の前で見ていると、
ただの金属板が、みるみる成形されていきます。
特殊技能とはいえ、感覚的には、プロスポーツを観ているような
感じです。
野球やサッカー、体操、フィギアスケートなどの
プロのアスリート達の動きを見ていると、
「すごい、人間にはこんなことができるんだ!」と
唸ることが多いですが、その感覚に近い。
同社では、機械化で量産品もつくっていますが、
強みは、こうした職人さんの技能レベルの高さによる、
他社が真似できない、手作りの製品にあります。
パラボラアンテナや、ロケットの先端の部分などまで
手がけていて、東京・有楽町マリオンにある有名な時計も、
同社の“作品”です。
そうした同社の技術力の凄さについて、
詳しくは2月1日発行予定の経営者会報2月号を
ご覧いただきたいと思いますが、少しだけ紹介します。
同社の強みをひとことで言うなら、
顧客のオーダーに絶対に「NO」と言わない
姿勢にあります。
これは、北嶋社長のお兄さんで、先代の社長だった
北嶋一甫(かずとし)さん(昨年逝去)が徹底し、
いまでは企業文化となっている考え方です。
北嶋社長はこうおっしゃいます。
「うちは必ず成功します。なぜなら、できるまで
やるからです(笑)。もちろんそこだけ見れば赤
字ですが、『へら絞りならなんでもできる会社』
という評価をいただければ、いろいろなご注文が
入ってきますし、売上も利益も出ます」
他社がやらないことに日々、挑戦することで
自ずと個々の社員さんの技能も、
会社としての技術力も上がる──。
これは、どのような仕事、事業、業界においても
通じる話なのではないでしょうか。
そんな北嶋絞では、近隣の小中学校から
「工場見学会」の申し込みがしばしば入ります。
難しい仕事を日々、抱えながらも応対しておられます。
子供たちは、目の前の“匠”たちの技に見入り、
目を輝かせるそうです。
これは子供たちからの感想文です。
オフィスに飾られています。
断らず、技術を極める。
ものづくりの裾野を広げるために、
子供たちにその面白さを教える。
そんな、北嶋社長、北嶋絞製作所のような存在が、
この国を支えている、と思いました。
立派な方、会社に取材をさせていただくたびに思うことですが、
今回は、とくに強く、そう感じさせていただきました。
北嶋社長、ありがとうございました!
(編集部・酒井俊宏)
■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読はこちら>>>
http://www.njh.co.jp/njs/keikai.htm
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社
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2007年12月28日(金)更新
【本年最後の取材日記】森永卓郎さんにお会いしてきました!
一昨日、経済評論家の森永卓郎先生にお会いしてきました。
経営者会報新年2月号に掲載予定のインタビュー記事、
「原油はどこまで上がるのか」の取材です。
当たり前の話なのかもしれませんが、
さすがに大学での講義、講演、テレビやラジオのご出演を
多々、こなされているかたです。
こちらの投げかけた質問に対して
きっちりお答えくださり、
無駄というものがありません。
さらには、お話をお聞きしながら、流れのなかで、
(それはなぜなのか?)と、
こちらがある疑問を思い浮かべた瞬間、
まるでそのことを察したかのように、
「…と申しますのはね……」と、
すぐにその背景や理由を解説してくださいます。
インタビューのテーマである原油高の要因については、
決して、巷間いわれているような、
投機筋の資金が流れ込んだために起こっているだけの
単純なものではないとおっしゃっていました。
詳しくは、来年2月1日発行予定の経営者会報2月号を
ご覧いただければと思いますが、
少しだけご紹介しましょう。
「イランやイラクが実質アメリカとの紛争状態に
あることが大きいんです。石油のカルテルという
ものは、平時は抜け駆けして安くする国が出るた
めに、結果、なかなか相場は高値にならない。戦
時では抜け駆けする心理が平時に比べて減退する
のです」
うーん、なるほど、と思いました。
それにしても、です。
本やテレビで入ってくる知識も大切ですが、
それは目の前でご本人がお話されることとの比ではなく、
私ごときの脳みそにもじわじわ染みこんできます。
それは社長の皆さんに取材をさせていただくときも
同様に感じていることです。
取材に応じてくださるかたがたのおかげですが、
こんなに楽しく、勉強にもなる仕事は滅多にないと思っております。
ありがたいことです。
森永先生、ありがとうございました!
……ところで、本日が弊社の仕事納めです。
夏場から綴り始めた私の地味なブログですが、
年内最後の記事になりそうです。
この半年あまりの間に、私自身が想像していたより、
はるかに多くのかたがご覧くださったようです。
本当にありがとうございました。
そして、会員のみなさま。
事務局および編集部に
至らぬ点は多々あったことと思いますが、
日々、ブログを更新され、
オフ会などでも多大なご協力をいただき
ありがとうございました。
深く感謝申し上げます!
来年も経営者会報ブログ事務局&編集部一同、
いっそう努力してまいる所存ですので、
どうか、ご指導ご鞭撻のほど、
お願い申し上げます!
どうかみなさま、よいお年をお迎えください!
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経営者会報新年2月号に掲載予定のインタビュー記事、
「原油はどこまで上がるのか」の取材です。
当たり前の話なのかもしれませんが、
さすがに大学での講義、講演、テレビやラジオのご出演を
多々、こなされているかたです。
こちらの投げかけた質問に対して
きっちりお答えくださり、
無駄というものがありません。
さらには、お話をお聞きしながら、流れのなかで、
(それはなぜなのか?)と、
こちらがある疑問を思い浮かべた瞬間、
まるでそのことを察したかのように、
「…と申しますのはね……」と、
すぐにその背景や理由を解説してくださいます。
インタビューのテーマである原油高の要因については、
決して、巷間いわれているような、
投機筋の資金が流れ込んだために起こっているだけの
単純なものではないとおっしゃっていました。
詳しくは、来年2月1日発行予定の経営者会報2月号を
ご覧いただければと思いますが、
少しだけご紹介しましょう。
「イランやイラクが実質アメリカとの紛争状態に
あることが大きいんです。石油のカルテルという
ものは、平時は抜け駆けして安くする国が出るた
めに、結果、なかなか相場は高値にならない。戦
時では抜け駆けする心理が平時に比べて減退する
のです」
うーん、なるほど、と思いました。
それにしても、です。
本やテレビで入ってくる知識も大切ですが、
それは目の前でご本人がお話されることとの比ではなく、
私ごときの脳みそにもじわじわ染みこんできます。
それは社長の皆さんに取材をさせていただくときも
同様に感じていることです。
取材に応じてくださるかたがたのおかげですが、
こんなに楽しく、勉強にもなる仕事は滅多にないと思っております。
ありがたいことです。
森永先生、ありがとうございました!
……ところで、本日が弊社の仕事納めです。
夏場から綴り始めた私の地味なブログですが、
年内最後の記事になりそうです。
この半年あまりの間に、私自身が想像していたより、
はるかに多くのかたがご覧くださったようです。
本当にありがとうございました。
そして、会員のみなさま。
事務局および編集部に
至らぬ点は多々あったことと思いますが、
日々、ブログを更新され、
オフ会などでも多大なご協力をいただき
ありがとうございました。
深く感謝申し上げます!
来年も経営者会報ブログ事務局&編集部一同、
いっそう努力してまいる所存ですので、
どうか、ご指導ご鞭撻のほど、
お願い申し上げます!
どうかみなさま、よいお年をお迎えください!
(編集部・酒井俊宏)
■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
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■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社
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2007年12月27日(木)更新
【取材日記】涯・石原将一さん
先週末、経営者会報連載記事・「社長ブロガー登場!」の取材で、
株式会社涯の石原将一さんにお会いしてきました。
この連載は、
おもに、経営者会報ブログの会員さんを対象に、
ブログを始められたきっかけや、
それを通じて、ご自身や会社にどのような変化があったかを
お聞きするものです。
石原さんは、興味深いエピソードを交えて、
“熱く”お話ししてくださいました。
■株式会社涯 HP>>>
http://www.xgai.jp/
■石原さんのブログ
http://xgai.keikai.topblog.jp/
詳しくは来年2月1日発行の
経営者会報2008年2月号をご覧いただければと思いますが、
お話のなかで印象深かったエピソードをご紹介します。
石原さんがブログを始められたのは、
昨年のこと。
当時は社員さんはまだ1人。
その後、少しずつ人を採用され、
いまでは総勢12名に。
いまいる社員の方は、
ほとんど石原さんのブログをご覧になって
入社されたかただそうです。
当初から石原さんの濃いブログ(失礼!)を
読まれているので、
石原さんの考え方や理念も初期段階から
共有されているようです。
社員のみなさんにも写真に収まっていただきました。
もっとフランクな感じだったのですが、
「撮りますよ!」と弊社のカメラマンが声を掛けてから、
みなさん少し堅くなってしまったかも……。
もう一つご紹介したかったのは、
石原さんのお父上やお母様、
それから奥様のご両親も、石原さんのブログを
楽しみにしておられるということ。
便りがないのは元気な証、と言いますが、
やはりご両親の立場に立てば気になるもの。
ブログにはこんな機能もあるのですね。
よい話だなあ、と思いました。
さて、この日は、石原さんのお招きに預かり、
なんと涯さんの忘年会に出席させていただきました。
アルバイトの学生さんたち(みなさん勤勉で優秀。
自分の学生時代を思うと頭が上がらない…)や、
社員のみなさんとさまざまなお話をさせていただき、
大変、楽しいひとときでした。
みなさんが、石原さんを慕い、
信頼されている様子がよくわかりましたし、
それが同社の熱気の“核”であることが理解できた一日でした。
この日の模様を、石原さんご自身も、
ブログに書かれています。
私のことも出てしまっているので、
ちょっと照れくさい感じもしますが、
どうかご覧下さい!
■忘年会!
http://xgai.keikai.topblog.jp/blog/d/10007271.html
本当に、若く、熱気にあふれた、
「生涯全部真剣」という
キャッチフレーズ通りの会社だと思いました。
石原さん、社員のみなさん、
どうもありがとうございました。
来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読はこちら>>>
http://www.njh.co.jp/njs/keikai.htm
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社
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株式会社涯の石原将一さんにお会いしてきました。
この連載は、
おもに、経営者会報ブログの会員さんを対象に、
ブログを始められたきっかけや、
それを通じて、ご自身や会社にどのような変化があったかを
お聞きするものです。
石原さんは、興味深いエピソードを交えて、
“熱く”お話ししてくださいました。
■株式会社涯 HP>>>
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■石原さんのブログ
http://xgai.keikai.topblog.jp/
詳しくは来年2月1日発行の
経営者会報2008年2月号をご覧いただければと思いますが、
お話のなかで印象深かったエピソードをご紹介します。
石原さんがブログを始められたのは、
昨年のこと。
当時は社員さんはまだ1人。
その後、少しずつ人を採用され、
いまでは総勢12名に。
いまいる社員の方は、
ほとんど石原さんのブログをご覧になって
入社されたかただそうです。
当初から石原さんの濃いブログ(失礼!)を
読まれているので、
石原さんの考え方や理念も初期段階から
共有されているようです。
社員のみなさんにも写真に収まっていただきました。
もっとフランクな感じだったのですが、
「撮りますよ!」と弊社のカメラマンが声を掛けてから、
みなさん少し堅くなってしまったかも……。
もう一つご紹介したかったのは、
石原さんのお父上やお母様、
それから奥様のご両親も、石原さんのブログを
楽しみにしておられるということ。
便りがないのは元気な証、と言いますが、
やはりご両親の立場に立てば気になるもの。
ブログにはこんな機能もあるのですね。
よい話だなあ、と思いました。
さて、この日は、石原さんのお招きに預かり、
なんと涯さんの忘年会に出席させていただきました。
アルバイトの学生さんたち(みなさん勤勉で優秀。
自分の学生時代を思うと頭が上がらない…)や、
社員のみなさんとさまざまなお話をさせていただき、
大変、楽しいひとときでした。
みなさんが、石原さんを慕い、
信頼されている様子がよくわかりましたし、
それが同社の熱気の“核”であることが理解できた一日でした。
この日の模様を、石原さんご自身も、
ブログに書かれています。
私のことも出てしまっているので、
ちょっと照れくさい感じもしますが、
どうかご覧下さい!
■忘年会!
http://xgai.keikai.topblog.jp/blog/d/10007271.html
本当に、若く、熱気にあふれた、
「生涯全部真剣」という
キャッチフレーズ通りの会社だと思いました。
石原さん、社員のみなさん、
どうもありがとうございました。
来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
(編集部・酒井俊宏)
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2007年12月19日(水)更新
【取材日記】一澤信三郎帆布・一澤信三郎さん
先日、経営者会報新年1月号掲載予定の
「異能経営者がゆく!」の取材で、
京都の有名なかばん屋さん・一澤信三郎帆布さんに
取材をさせていただきました。
お相手はお名前がそのまま社名になっている、
一澤信三郎さん。
信三郎さんいわく「私なんかよりはるかに働き者」という
素敵な奥様、恵美取締役も、途中からご同席くださいました。
■一澤信三郎帆布のHP >>>
http://www.ichizawashinzaburohanpu.co.jp/cgi-bin/index.cgi
テントなどに使われる丈夫な帆布を使用し、
縫製にも染めにもこだわった同社の職人手作りのかばんは
京都・知恩院近くにある本社店舗でしか手に入りません。
創業2年めですが、全国に多くのファンをもっています。
取材前に当社のカメラマンが撮った写真です。
平日午前9時の開店前に、
すでにこんなにお客さんが並んでいます。
ご存じの方も多いかと思いますが、
信三郎さんは、有名な「一澤帆布」の後継者として、
先代である父・信夫氏を助け、
一澤帆布のブランドを全国区にした人です。
信三郎さんは、大学を卒業後、
大手新聞社の大阪支社で勤務したのち、
30歳そこそこで京都に戻って3年後に社長に就任。
百貨店などから引き合いがすごかったにもかかわらず、
信三郎さんはお父上譲りの頑固さで本店舗のみの販売を貫き、
そのことで希少価値も生まれました。
大いに業績は伸びましたが、ある事件が起こります。
信三郎さんの長兄である信太郎氏が、
先代・信夫さんが亡くなられたあと、
信三郎さんに株式の大半を譲るとした遺言書と
まったく相反する内容の、
後日付の遺言書の存在を明らかにしてきたのです。
信太郎氏は、都市銀行で銀行員を勤め、
家業にはほとんどタッチしていなかったそうです。
最高裁で遺言書の真偽が争われ、
信三郎さんは実質敗訴してしまいます。
2004年のことです。
翌年には社長を解任されてしまいます。
メディアですでにさんざん報道された“事件”なので
ほどほどに記しておきますが、
重くて大きな一つの事実があります。
それは、旧・一澤帆布の社員は全員が信三郎さん側についた、
ということです。そのため、信太郎氏の一澤帆布は、
一時的に休業を余儀なくされています。
私見ですが、
これほど明確な「ジャッジ」はないと思っています。
強制執行で工場から立ち退きを命じられた信三郎さん以下は、
新たに「一澤信三郎帆布」を創業。
それまで手がけてこなかった柄ものなどラインナップも
大幅に増やしたにもかかわらず、
強制執行の日から、なんと一か月後の2006年4月6日、
オープンに漕ぎ着けます。
しかも初日に訪れたお客さんはなんと4000人。
いまも多い日だと一日1500点は売れるそうです。
なぜ信三郎さんに社員の皆さんがついていったのか。
なぜ、「いままでどこに隠しとったんや、ちゅうくらいの
やる気と気概を見せてくれた」(信三郎さん)のか──
詳しくは、経営者会報・新年1月号を
ぜひ、ご覧いただければと思います。
余談ながら、ひょうひょうとした語り口の信三郎さんの、
綺麗な京都弁を活かしたくて、今回の記事は
ほとんどおっしゃったままに再現しています。
通常は、いわゆる方言を活字にすると、
ニュアンスやイントネーションがうまく伝わらないことが多いため、
ほぼ標準語にして記事にしていますが、
今回はあえてトライしてみました。
結果は見てのお楽しみですが、
かなりの臨場感ある記事となりました。
もちろんそれは、お話に内容があるからにほかなりません。
さらに余談ながら、下の写真のかばん、
つい、自分用に購入してしまいました。
(自宅テーブル上にて)
ブログを書き出してから休みの日もデジカメを持ち歩くようになり、
仕事用ではない、こんなサイズの(ジャストA4)かばんを探していました。
まさに一目惚れ状態でした。
デザイン、皮の使いかた、縫製、生地の強さ、柔らかさと、
すべてが好みでした。大事に使わせていただきます。
信三郎さん、恵美さん、社員のみなさん、
ありがとうございました!
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京都の有名なかばん屋さん・一澤信三郎帆布さんに
取材をさせていただきました。
お相手はお名前がそのまま社名になっている、
一澤信三郎さん。
信三郎さんいわく「私なんかよりはるかに働き者」という
素敵な奥様、恵美取締役も、途中からご同席くださいました。
■一澤信三郎帆布のHP >>>
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テントなどに使われる丈夫な帆布を使用し、
縫製にも染めにもこだわった同社の職人手作りのかばんは
京都・知恩院近くにある本社店舗でしか手に入りません。
創業2年めですが、全国に多くのファンをもっています。
取材前に当社のカメラマンが撮った写真です。
平日午前9時の開店前に、
すでにこんなにお客さんが並んでいます。
ご存じの方も多いかと思いますが、
信三郎さんは、有名な「一澤帆布」の後継者として、
先代である父・信夫氏を助け、
一澤帆布のブランドを全国区にした人です。
信三郎さんは、大学を卒業後、
大手新聞社の大阪支社で勤務したのち、
30歳そこそこで京都に戻って3年後に社長に就任。
百貨店などから引き合いがすごかったにもかかわらず、
信三郎さんはお父上譲りの頑固さで本店舗のみの販売を貫き、
そのことで希少価値も生まれました。
大いに業績は伸びましたが、ある事件が起こります。
信三郎さんの長兄である信太郎氏が、
先代・信夫さんが亡くなられたあと、
信三郎さんに株式の大半を譲るとした遺言書と
まったく相反する内容の、
後日付の遺言書の存在を明らかにしてきたのです。
信太郎氏は、都市銀行で銀行員を勤め、
家業にはほとんどタッチしていなかったそうです。
最高裁で遺言書の真偽が争われ、
信三郎さんは実質敗訴してしまいます。
2004年のことです。
翌年には社長を解任されてしまいます。
メディアですでにさんざん報道された“事件”なので
ほどほどに記しておきますが、
重くて大きな一つの事実があります。
それは、旧・一澤帆布の社員は全員が信三郎さん側についた、
ということです。そのため、信太郎氏の一澤帆布は、
一時的に休業を余儀なくされています。
私見ですが、
これほど明確な「ジャッジ」はないと思っています。
強制執行で工場から立ち退きを命じられた信三郎さん以下は、
新たに「一澤信三郎帆布」を創業。
それまで手がけてこなかった柄ものなどラインナップも
大幅に増やしたにもかかわらず、
強制執行の日から、なんと一か月後の2006年4月6日、
オープンに漕ぎ着けます。
しかも初日に訪れたお客さんはなんと4000人。
いまも多い日だと一日1500点は売れるそうです。
なぜ信三郎さんに社員の皆さんがついていったのか。
なぜ、「いままでどこに隠しとったんや、ちゅうくらいの
やる気と気概を見せてくれた」(信三郎さん)のか──
詳しくは、経営者会報・新年1月号を
ぜひ、ご覧いただければと思います。
余談ながら、ひょうひょうとした語り口の信三郎さんの、
綺麗な京都弁を活かしたくて、今回の記事は
ほとんどおっしゃったままに再現しています。
通常は、いわゆる方言を活字にすると、
ニュアンスやイントネーションがうまく伝わらないことが多いため、
ほぼ標準語にして記事にしていますが、
今回はあえてトライしてみました。
結果は見てのお楽しみですが、
かなりの臨場感ある記事となりました。
もちろんそれは、お話に内容があるからにほかなりません。
さらに余談ながら、下の写真のかばん、
つい、自分用に購入してしまいました。
(自宅テーブル上にて)
ブログを書き出してから休みの日もデジカメを持ち歩くようになり、
仕事用ではない、こんなサイズの(ジャストA4)かばんを探していました。
まさに一目惚れ状態でした。
デザイン、皮の使いかた、縫製、生地の強さ、柔らかさと、
すべてが好みでした。大事に使わせていただきます。
信三郎さん、恵美さん、社員のみなさん、
ありがとうございました!
(編集部・酒井俊宏)
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2007年12月06日(木)更新
【取材日記】伊藤景パック産業・伊藤景一郎さん
去る11月30日、月刊経営者会報・新年1月号掲載予定の
「特集 社長の品格」の取材で、
東京・台東区に本社を構える伊藤景パック産業さんに
取材をさせていただきました。
お相手は同社三代目の伊藤景一郎さん。
正直、「品格」という言葉自体、『国家の品格』『女性の品格』と
ベストセラー本が続き、もはやブームを超えた観があります。
手垢がついてしまっている言葉かもしれませんが、
このところ食品メーカーを中心に企業の不祥事が頻発していることを受け、
社長の「品格」をテーマとして採りあげることにしました。
私自身は、本来、社長本人であれ経営姿勢であれ、
当然に品格を含んでいるものでなければならず、
そうでないかぎり、短期的に利益を上げることはできても、
決して“永続”はしないのではないか、と考えています。
伊藤景パック産業さんは、その典型といえる永続企業です。
経木屋さんとして現社長のお祖父様が明治43年に創業し、
現在では、ケーキなどお菓子のパッケージングを企画から提案、
多くの食品メーカー、ケーキ屋さん、スーパーなどから
頼られる存在になっています。
時代に合わせて微妙に業態を変えてきていますが、
立派な老舗といえるでしょう。
伊藤社長は、ご覧の通り、フランクな印象でありながら、
内面の品格を感じさせる方でした。
■伊藤景パック産業 HPはこちら
>>> http://www.itokei.com/
伊藤さんには、ご自身が考えるトップの品格の定義や、
不祥事が起こる背景、メカニズムについて、
ご意見をうかがいました。
くわしい話は、1月発行予定の経営者会報1月号を
ご覧いただきたいと思いますが、
印象深かったご発言を少しだけ、ご紹介します。
「私だけじゃないと思いますが、経営者は臆病なんです。
倒産させてしまった夢をよく見ます。びっしょり汗をか
いて目覚める。こうなってはいけないなということをい
つも思っています。お取引先、社員、お客様とすべての
方に多大なご迷惑をおかけするわけですからね」
そのためには適正な利潤を上げ続けなければならないと、
おっしゃり、こう続けます。
「品格とは「存在価値」と言い換えてもよいと思います。
利益をきちんと上げている会社は、必ずお客様から価値、
商品価値も含めてその企業に対して高い価値を認められ
ている。不祥事が露見するようなことを陰でやっている
企業というのは、自ら存在価値を損なうリスクをつくっ
てしまっている。まったく理解ができません」
実際、多くの良心的な経営をしておられる社長さんにとっては、
このところの企業不祥事は、迷惑千万な話なのでしょう。
ところで、伊藤さんは終始、
「本当に私に語る資格があるのでしょうか。品格どころ
か品すらないですし」
とご謙遜しながら、慎重に言葉を選んで、
質問に答えてくださいました。
品格というのは、たしかに、
そうそう自覚できるものではないでしょうし、
自分に品格があるなどと思った瞬間に、
損なわれるものなのかもしれません。
ですが、同社の「品格」はこんなところに
よく現れていると思います。
取材にうかがう際、同社の玄関を入ってすぐの場所に掲げられていた
このボードに驚いていると、
忙しそうに玄関ホール前を通りがかった男性社員の方が、足を止め、
「いらっしゃいませ、ご案内はお済みでしょうか?」
と私に声をかけてくださいました。
この応対の素晴らしさといい、ボードの件といい、
社長さん以下、みなさん、
ごく自然なホスピタリティを
おもちなのです。
品格の定義は、人それぞれだと思いますが、
私は、企業の品格とは、つまりこういうことなのだ、
と感じ、この時点で、取材の成功を確信した次第です。
■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
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■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社
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「特集 社長の品格」の取材で、
東京・台東区に本社を構える伊藤景パック産業さんに
取材をさせていただきました。
お相手は同社三代目の伊藤景一郎さん。
正直、「品格」という言葉自体、『国家の品格』『女性の品格』と
ベストセラー本が続き、もはやブームを超えた観があります。
手垢がついてしまっている言葉かもしれませんが、
このところ食品メーカーを中心に企業の不祥事が頻発していることを受け、
社長の「品格」をテーマとして採りあげることにしました。
私自身は、本来、社長本人であれ経営姿勢であれ、
当然に品格を含んでいるものでなければならず、
そうでないかぎり、短期的に利益を上げることはできても、
決して“永続”はしないのではないか、と考えています。
伊藤景パック産業さんは、その典型といえる永続企業です。
経木屋さんとして現社長のお祖父様が明治43年に創業し、
現在では、ケーキなどお菓子のパッケージングを企画から提案、
多くの食品メーカー、ケーキ屋さん、スーパーなどから
頼られる存在になっています。
時代に合わせて微妙に業態を変えてきていますが、
立派な老舗といえるでしょう。
伊藤社長は、ご覧の通り、フランクな印象でありながら、
内面の品格を感じさせる方でした。
■伊藤景パック産業 HPはこちら
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伊藤さんには、ご自身が考えるトップの品格の定義や、
不祥事が起こる背景、メカニズムについて、
ご意見をうかがいました。
くわしい話は、1月発行予定の経営者会報1月号を
ご覧いただきたいと思いますが、
印象深かったご発言を少しだけ、ご紹介します。
「私だけじゃないと思いますが、経営者は臆病なんです。
倒産させてしまった夢をよく見ます。びっしょり汗をか
いて目覚める。こうなってはいけないなということをい
つも思っています。お取引先、社員、お客様とすべての
方に多大なご迷惑をおかけするわけですからね」
そのためには適正な利潤を上げ続けなければならないと、
おっしゃり、こう続けます。
「品格とは「存在価値」と言い換えてもよいと思います。
利益をきちんと上げている会社は、必ずお客様から価値、
商品価値も含めてその企業に対して高い価値を認められ
ている。不祥事が露見するようなことを陰でやっている
企業というのは、自ら存在価値を損なうリスクをつくっ
てしまっている。まったく理解ができません」
実際、多くの良心的な経営をしておられる社長さんにとっては、
このところの企業不祥事は、迷惑千万な話なのでしょう。
ところで、伊藤さんは終始、
「本当に私に語る資格があるのでしょうか。品格どころ
か品すらないですし」
とご謙遜しながら、慎重に言葉を選んで、
質問に答えてくださいました。
品格というのは、たしかに、
そうそう自覚できるものではないでしょうし、
自分に品格があるなどと思った瞬間に、
損なわれるものなのかもしれません。
ですが、同社の「品格」はこんなところに
よく現れていると思います。
取材にうかがう際、同社の玄関を入ってすぐの場所に掲げられていた
このボードに驚いていると、
忙しそうに玄関ホール前を通りがかった男性社員の方が、足を止め、
「いらっしゃいませ、ご案内はお済みでしょうか?」
と私に声をかけてくださいました。
この応対の素晴らしさといい、ボードの件といい、
社長さん以下、みなさん、
ごく自然なホスピタリティを
おもちなのです。
品格の定義は、人それぞれだと思いますが、
私は、企業の品格とは、つまりこういうことなのだ、
と感じ、この時点で、取材の成功を確信した次第です。
(編集部・酒井俊宏)
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