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2008年08月01日(金)更新

【取材日記】サンコー・下泉澄夫さんにうかがった「嬉しいお話」

過日、経営者会報9月号(9月1日発行予定)の取材で、
フレキシブルチューブの開発・製造を手がける
サンコー(大阪府四條畷市)さんにお邪魔させていただきました。
お相手は、下泉澄夫会長(写真右)と井本幸三社長です。

さんこーさん

■サンコー ホームページ >>>

記事のタイトルは『特集・会社はもっと大きくできる』

こういうタイトルではありますが、なにせ「経営者会報」ですので、
当然、やみくもな規模拡大をお勧めする記事ではありません。
現在の規模や売上を守る、という発想ではなく、
堅実な経営で着実な成長を目指しましょう、という記事です。

現状維持を目的にすれば、競争が激しいこのご時世、
縮小に向かうおそれがありますし、入ってくる社員にもいまいる社員にも
「夢」や将来の希望をもたせられないのではないか、という問題提起です。

元松下電器で部長職まで務めた下泉さんは、
倒産寸前だった同社の経営を途中で引き継いでから
五年ほどで売上を倍に伸ばし、成長軌道に乗せた凄い人です。

下泉さんは、同社を黒字に転換させるとともに、
売上・利益・企業形態すべてにおいて、
成長を期す「昴(すばる)計画」を掲げ、
社員のみなさんの意識改革に取り組んでこられました。

実は以前、下泉さんには、『異能経営者がゆく!』(下記参照)で
お邪魔させていただいています。

■過去の取材日記 >>>

あくまで健全な成長を目指す経営姿勢が
今回の特集にふさわしいと思い、
改めてお邪魔させていただきましたが、
私にとって思いもかけない、
とても「嬉しい話」をしてくださいました。

以下、ご本人の了解を得て記します。

私が前回取材をさせていただいてしばらくしてから、
サンコーさんでは、新工場の建設資金が必要になり、
複数の金融機関の融資を受けることになったそうです。

地元の支店の担当者や支店長は、
下泉さんの人となりも、同社の実力も知っていますので
本部にプッシュするのですが、
2つの金融機関で、本部からなかなか許可が下りない……。

ところが、その両支店の担当の方が、
本誌の『異能経営者』で下泉さんがご登場された記事を見て、
その写しを本部に送ったところ、「こういう人物なら間違いない」
と、即座に許可が下りたそうです。

もちろん、下泉さんのお人柄と手腕、そして同社の業績からして
融資が通るのは当然の話ですし、それがすべてです。

ですが、そうとうかがって、そして、下泉さんから、

「取材してくださったおかげですよ、
ありがとうございました」


とお礼の言葉を頂戴して、これほど記者冥利に尽きる瞬間もありませんでした。

もともと、よい会社のよい取り組み、よい社長さんをご紹介することで、
読者のかたに大いに参考にしていただくとともに、勇気づけをする、
というのが本誌の本来の趣旨です。

記事に関しても、登場企業や社長さんから
広告料をいただくこともありませんし(取材謝礼はお送りしていますが)
提灯記事を書いているわけでもありません。

それでも、ときとして、こういうお話を
あとになってお聞きすることがあります。

今回も、その企業、その社長さんの素晴らしい点を掘り下げ、
丁寧に記事にする、という本誌のスタンスが
間違っていないことを実感させていただきました。

下泉さん、お礼を申し上げるのはこちらのほうです。
本当にありがとうございました!

(編集部・酒井俊宏)



けいかいはち
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