酒井俊宏の「こんな社長さんに会ってきました!」 | 経営者会報 (社長ブログ)
「経営者会報ブログ」&「ニュートップリーダー」編集記者・酒井俊宏の「こんな社長さんに会ってきました!」
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2008年02月28日(木)更新
【取材日記】桂経営ソリューションズ 桂幹人さん
昨日(2月27日)、
経営者会報4月号特集「頼りになる『経営幹部』育成法」の取材で
桂経営ソリューションズ代表取締役会長の桂幹人さんにお会いしてまいりました。
桂さんは、企業再建を生業とする経営コンサルタントです。
「ナニワの凄腕再建屋」と呼ばれる、凄いかたです。
そうした“通り名”に加え、
下の写真(私が撮って、しかも逆光ぎみ……)をご覧になると、
「こわもて」の印象をもたれてしまうかもしれませんが、
もちろん、ソフトで大変おだやかなかたです。
■桂経営ソリューションズ ホームページ>>>
http://www.katsura-ms.co.jp/co-profile.html
この企画の趣旨は、トップの考えをよく理解し、
片腕として、さらにトップに万一のことがあった際に、
代役も務められるほどの人物をどう見出し、
どのように育てていくべきか、というものです。
詳しくは、4月1日発行予定の経営者会報4月号を
お手に取っていただければと思いますが、
桂さんのご発言を、一部ご紹介しましょう。
「支援に入らせていただいてきた実感としては、
実はどの企業にも必ず、一人か二人はそういう
人物がいるものです。問題は、そうした社員が
いても社長が気づいていないか使えていないこ
とが多いんです。その意味で社長は方向性や目
標をきちんと掲げることが大事。それも厳しい、
しかしやりがいのある目標を、です。能力もや
る気も高い人間は、必ず手を挙げますから、そ
れでわかる」
とはいえ、ことは簡単ではなく、
そこから育てていくためには、
辛抱と苦労が必要なのだそうです。
ちなみに桂さんはご自身もかつてサラリーマンをしておられました。
そのとき、手を挙げ、様々に建設的な提案をされたにもかかわらず、
社長さんはほとんど採りあげてくれなかったとのこと。
「僕も言い方がまずかったり、若気の至りもあ
ったけど、提案したことをもっと聞いてもらえ
たら、もう少しその会社にいたかもしれません」
優秀な人材は、経営幹部として遇しないかぎり、
というより、本人のいわば「事業意欲」を満たせる場や
そのための機会を与えないかぎり、
会社を出ていってしまうものなのかもしれません。
桂さん、そしてご同席いただき、深いお話をしてくださった
社長の星川真一郎さん、どうもありがとうございました!
■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』 ご購読はこちら>>>
http://www.njh.co.jp/njs/keikai.htm
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら>>>
http://office.keikai.topblog.jp/blog/10006133.html
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
http://www.njg.co.jp/
経営者会報4月号特集「頼りになる『経営幹部』育成法」の取材で
桂経営ソリューションズ代表取締役会長の桂幹人さんにお会いしてまいりました。
桂さんは、企業再建を生業とする経営コンサルタントです。
「ナニワの凄腕再建屋」と呼ばれる、凄いかたです。
そうした“通り名”に加え、
下の写真(私が撮って、しかも逆光ぎみ……)をご覧になると、
「こわもて」の印象をもたれてしまうかもしれませんが、
もちろん、ソフトで大変おだやかなかたです。
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この企画の趣旨は、トップの考えをよく理解し、
片腕として、さらにトップに万一のことがあった際に、
代役も務められるほどの人物をどう見出し、
どのように育てていくべきか、というものです。
詳しくは、4月1日発行予定の経営者会報4月号を
お手に取っていただければと思いますが、
桂さんのご発言を、一部ご紹介しましょう。
「支援に入らせていただいてきた実感としては、
実はどの企業にも必ず、一人か二人はそういう
人物がいるものです。問題は、そうした社員が
いても社長が気づいていないか使えていないこ
とが多いんです。その意味で社長は方向性や目
標をきちんと掲げることが大事。それも厳しい、
しかしやりがいのある目標を、です。能力もや
る気も高い人間は、必ず手を挙げますから、そ
れでわかる」
とはいえ、ことは簡単ではなく、
そこから育てていくためには、
辛抱と苦労が必要なのだそうです。
ちなみに桂さんはご自身もかつてサラリーマンをしておられました。
そのとき、手を挙げ、様々に建設的な提案をされたにもかかわらず、
社長さんはほとんど採りあげてくれなかったとのこと。
「僕も言い方がまずかったり、若気の至りもあ
ったけど、提案したことをもっと聞いてもらえ
たら、もう少しその会社にいたかもしれません」
優秀な人材は、経営幹部として遇しないかぎり、
というより、本人のいわば「事業意欲」を満たせる場や
そのための機会を与えないかぎり、
会社を出ていってしまうものなのかもしれません。
桂さん、そしてご同席いただき、深いお話をしてくださった
社長の星川真一郎さん、どうもありがとうございました!
(編集部・酒井俊宏)
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■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
http://www.njg.co.jp/
2008年02月28日(木)更新
【ブログピックアップ】レーザーテック 浜野太郎さん
「ブログピックアップ」では、
経営者のみなさんの書かれたブログの中から、
お薦めのブログをご紹介しています。
今回のお薦めブログは、
レーザーテックの浜野太郎さんです。
* * *
レーザーテックは、3S活動を仕事として取り組んでいます。
すばらしい会社です。他の会社には負けません。
と言いたいところですが……
■続きはこちら>>>
http://lasertech.keikai.topblog.jp/blog/10008077.html
■レーザーテック ホームページ>>>
http://www.laser-tech.jp/
* * *
日々、3S、カイゼンに
取り組まれていることがよくわかります。
社員のみなさまが、問題意識を抱いておられること、
常によりよくなっていこうとしている会社であることも、
多くの読者のかたに伝わることと思います。
浜野さんのブログは、レーザーテックさんの、
日々の“小さな革新”の貴重な記録でもあると思いました。
そうした、一見、小さく見える取り組みの積み重ねこそが
重要なのでしょうね。
■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』 ご購読はこちら>>>
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レーザーテックの浜野太郎さんです。
* * *
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すばらしい会社です。他の会社には負けません。
と言いたいところですが……
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* * *
日々、3S、カイゼンに
取り組まれていることがよくわかります。
社員のみなさまが、問題意識を抱いておられること、
常によりよくなっていこうとしている会社であることも、
多くの読者のかたに伝わることと思います。
浜野さんのブログは、レーザーテックさんの、
日々の“小さな革新”の貴重な記録でもあると思いました。
そうした、一見、小さく見える取り組みの積み重ねこそが
重要なのでしょうね。
(編集部・酒井俊宏)
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2008年02月22日(金)更新
【取材日記】エルプ 千葉三樹さん
昨日、経営者会報4月号『異能経営者がゆく!』の取材で
まさに、異能と呼ぶにふさわしいかたに
お会いしてきました。
世界で唯一、「レーザーターンテーブル」を
製造・販売しておられる、
エルプ社長の千葉三樹(さんじゅ)さんです。
千葉さんは、同社を創業される前は、
あのGEに長く在籍、副社長まで務められ、
最後は、当時のジャック・ウェルチ会長と
事業売却の経営方針を巡って衝突し、GEを去ったという、
ものすごい経歴の持ち主です。
レーザーターンテーブル(以下LT)とは、ひとことでいえば、
レーザー光線で情報を読み取るレコードプレーヤー。
千葉さん自ら、原理を説明してくださいました。
LTは、レーザー光線によって音溝を検知し、
音声信号を読み取ります。
通常のアナログプレーヤーと違い、針を使わず非接触のため、
レコードが傷つくこともない。
使い勝手や操作性の面でも、一発で頭出しができたりと、
CDプレーヤーと遜色はありません。
機械のサイズもほぼ変わりません。
ご存じのかたは多いと思いますが、
CDではノイズカットのため超高音をカットしており、
実はアナログレコードのほうが、繊細でみずみずしく、
音質自体は上だというのが定説です。
しかも、レコードは音溝の面すべてに同じ音信号が刻まれていますが、
針は一部にしか当たらず、そのために摩耗し、音質も劣化していってしまう。
同社のレーザーターンテーブルは、削っていない部分から読み取るため、
録音当時の音声がそのまま蘇るのだそうです。
■エルプ ホームページ>>>
http://www.laserturntable.co.jp/
GEに長く勤めた千葉さんが
どうしてこの事業を手がけることになったのか。
それはGE時代の同僚から、
この技術の開発者である米国人、ロバート・ストッダート氏を
紹介されたのがきっかけでした。
ストッダート氏はこの画期的な技術を開発しましたが、
再生できるレコードの率がまだ低く、
実用化の壁と資金難に苦しんでいました。
当時30歳前のストッダート氏と
千葉さんは、初対面から意気投合。
当初は、開発に協力してくれる日本のメーカーを
探すことで、支援しようとします。
しかし、時は1989年。
すでにレコードからCDへの移行が進んでおり、
手を挙げるメーカーは皆無だったのです。
思い悩んだ挙げ句、千葉さんは、
ストッダート氏から特許権を買い取り、
すべて自分の責任で事業を手がけることを決意。
ストッダート氏はその後も千葉さんとともに
研究を続けます。
それはまさに茨の道でした。
「誰もやらないなら俺がやる、と決意しましたが、
大変でした。なぜなら、レコードもCDも、昨今
話題のブルーレイディスクにしろ、通常、ハード
とソフトは同時に開発されます。したがって、ハ
ードの不備はソフト側に機能をもたせることで補
完することができる。しかしレーザーターンテー
ブルは、ハード面だけの開発です。市販化への難
しさもその点にありましたし、大手メーカーが手
を挙げなかったのも当然といえます」
千葉さんは、私財を投入し、自宅を売り払い、
開発に勤しみます。
そして、95%のレコードが再生可能になりました。
ついに2000年には収支とんとん、
翌年には念願だった黒字化を果たします。
いまでは、月産12台を生産し、
多くのバックオーダーを抱えるまでに。
詳しくは、4月1日発行予定の経営者会報4月号を
お手に取っていただければと思いますが、
事業売却を進めようとしたウェルチ氏との衝突も、
誰もが無謀だといったこの事業への取り組みも、
すべては、千葉さんの、
長年、ものづくりに携わってこられた
矜恃がそのもとにあるといえるでしょう。
新技術が、常に大量生産、大量消費のみに投入される現状を見て、
そうではない道もある、と示したかったのだそうです。
加えて、多くの人々からの感謝の声が、
千葉さんを支えました。
有名なジャズピアニスト、キース・ジャレット氏は、
LTを自ら購入後、その音質に感動し、
「推薦文を書きたい」と連絡してきたそうです。
「一番感動したのは、カナダの政府筋からの依頼
で、国立図書館に納めたとき。実は英国から独立
した際の国会議長の初めてのスピーチが録音され
たレコードがありました。いうなれば独立宣言。
しかし、反り返ってしまって再生できず、誰も音
声を聴いたことがなかった。それがLTで再生し
たら、当時の音声がそのまま出てきた。多くの政
府関係者や現地マスコミがいる場です。全員、感
動しておられて……あんな嬉しいことはなかった」
千葉さんはこのとき、
いっそうの事業意欲が湧いてきたとおっしゃいます。
技術革新の陰で消えてしまう、こうした文化遺産に
まさに“光”を当てる──。
そこに大きな使命感を感じたそうです。
それにしても、ショールームで聴かせていただいた
LTの音質は艶があって響きに余韻があって、
とても素晴らしいものでした。
1台約105万円と、通常のCDプレーヤーや
アナログプレーヤーとは到底、比較にならない高価格ですが、
さして問題にならない、高い付加価値のある商品だと思います。
ブログで特定の商品に肩入れするのは、極力控えていましたが、
このLTは、特別です。
そのくらい、びっくりしましたし、
感動しました。
クラシックやジャズがお好きで、
レコードを多くコレクションしておられるかたなら、
きっと満足されることでしょう。
「企業の都合で事業を撤退すれば、迷惑を被るの
はお客さんです。ウェルチさんとぶつかった理由
の一つでもある。オンリーワンの企業は、なおの
こと、潰れたり、撤退してはいけない。その技術
をもっている会社が一つしかないんですから、潰
れたら誰がお客様にアフターケアをするのか。だ
から絶対に潰さない。頑張りますよ」
千葉さんは、無条件で応援したくなる、
すばらしいかたでした。
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まさに、異能と呼ぶにふさわしいかたに
お会いしてきました。
世界で唯一、「レーザーターンテーブル」を
製造・販売しておられる、
エルプ社長の千葉三樹(さんじゅ)さんです。
千葉さんは、同社を創業される前は、
あのGEに長く在籍、副社長まで務められ、
最後は、当時のジャック・ウェルチ会長と
事業売却の経営方針を巡って衝突し、GEを去ったという、
ものすごい経歴の持ち主です。
レーザーターンテーブル(以下LT)とは、ひとことでいえば、
レーザー光線で情報を読み取るレコードプレーヤー。
千葉さん自ら、原理を説明してくださいました。
LTは、レーザー光線によって音溝を検知し、
音声信号を読み取ります。
通常のアナログプレーヤーと違い、針を使わず非接触のため、
レコードが傷つくこともない。
使い勝手や操作性の面でも、一発で頭出しができたりと、
CDプレーヤーと遜色はありません。
機械のサイズもほぼ変わりません。
ご存じのかたは多いと思いますが、
CDではノイズカットのため超高音をカットしており、
実はアナログレコードのほうが、繊細でみずみずしく、
音質自体は上だというのが定説です。
しかも、レコードは音溝の面すべてに同じ音信号が刻まれていますが、
針は一部にしか当たらず、そのために摩耗し、音質も劣化していってしまう。
同社のレーザーターンテーブルは、削っていない部分から読み取るため、
録音当時の音声がそのまま蘇るのだそうです。
■エルプ ホームページ>>>
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GEに長く勤めた千葉さんが
どうしてこの事業を手がけることになったのか。
それはGE時代の同僚から、
この技術の開発者である米国人、ロバート・ストッダート氏を
紹介されたのがきっかけでした。
ストッダート氏はこの画期的な技術を開発しましたが、
再生できるレコードの率がまだ低く、
実用化の壁と資金難に苦しんでいました。
当時30歳前のストッダート氏と
千葉さんは、初対面から意気投合。
当初は、開発に協力してくれる日本のメーカーを
探すことで、支援しようとします。
しかし、時は1989年。
すでにレコードからCDへの移行が進んでおり、
手を挙げるメーカーは皆無だったのです。
思い悩んだ挙げ句、千葉さんは、
ストッダート氏から特許権を買い取り、
すべて自分の責任で事業を手がけることを決意。
ストッダート氏はその後も千葉さんとともに
研究を続けます。
それはまさに茨の道でした。
「誰もやらないなら俺がやる、と決意しましたが、
大変でした。なぜなら、レコードもCDも、昨今
話題のブルーレイディスクにしろ、通常、ハード
とソフトは同時に開発されます。したがって、ハ
ードの不備はソフト側に機能をもたせることで補
完することができる。しかしレーザーターンテー
ブルは、ハード面だけの開発です。市販化への難
しさもその点にありましたし、大手メーカーが手
を挙げなかったのも当然といえます」
千葉さんは、私財を投入し、自宅を売り払い、
開発に勤しみます。
そして、95%のレコードが再生可能になりました。
ついに2000年には収支とんとん、
翌年には念願だった黒字化を果たします。
いまでは、月産12台を生産し、
多くのバックオーダーを抱えるまでに。
詳しくは、4月1日発行予定の経営者会報4月号を
お手に取っていただければと思いますが、
事業売却を進めようとしたウェルチ氏との衝突も、
誰もが無謀だといったこの事業への取り組みも、
すべては、千葉さんの、
長年、ものづくりに携わってこられた
矜恃がそのもとにあるといえるでしょう。
新技術が、常に大量生産、大量消費のみに投入される現状を見て、
そうではない道もある、と示したかったのだそうです。
加えて、多くの人々からの感謝の声が、
千葉さんを支えました。
有名なジャズピアニスト、キース・ジャレット氏は、
LTを自ら購入後、その音質に感動し、
「推薦文を書きたい」と連絡してきたそうです。
「一番感動したのは、カナダの政府筋からの依頼
で、国立図書館に納めたとき。実は英国から独立
した際の国会議長の初めてのスピーチが録音され
たレコードがありました。いうなれば独立宣言。
しかし、反り返ってしまって再生できず、誰も音
声を聴いたことがなかった。それがLTで再生し
たら、当時の音声がそのまま出てきた。多くの政
府関係者や現地マスコミがいる場です。全員、感
動しておられて……あんな嬉しいことはなかった」
千葉さんはこのとき、
いっそうの事業意欲が湧いてきたとおっしゃいます。
技術革新の陰で消えてしまう、こうした文化遺産に
まさに“光”を当てる──。
そこに大きな使命感を感じたそうです。
それにしても、ショールームで聴かせていただいた
LTの音質は艶があって響きに余韻があって、
とても素晴らしいものでした。
1台約105万円と、通常のCDプレーヤーや
アナログプレーヤーとは到底、比較にならない高価格ですが、
さして問題にならない、高い付加価値のある商品だと思います。
ブログで特定の商品に肩入れするのは、極力控えていましたが、
このLTは、特別です。
そのくらい、びっくりしましたし、
感動しました。
クラシックやジャズがお好きで、
レコードを多くコレクションしておられるかたなら、
きっと満足されることでしょう。
「企業の都合で事業を撤退すれば、迷惑を被るの
はお客さんです。ウェルチさんとぶつかった理由
の一つでもある。オンリーワンの企業は、なおの
こと、潰れたり、撤退してはいけない。その技術
をもっている会社が一つしかないんですから、潰
れたら誰がお客様にアフターケアをするのか。だ
から絶対に潰さない。頑張りますよ」
千葉さんは、無条件で応援したくなる、
すばらしいかたでした。
(編集部・酒井俊宏)
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2008年02月21日(木)更新
【ブログピックアップ】サカエヤ・新保吉伸さん
「ブログピックアップ」では、
経営者のみなさんの書かれたブログの中から、
お薦めのブログをご紹介しています。
今回のお薦めブログは、
サカエヤの新保吉伸さんです。
2007年度関西IT活用百撰“優秀賞”を受賞されたとのこと。
おめでとうございます!
* * *
2007年度関西IT活用百撰“優秀賞”をいただきました。
受賞式と講演のため小雪舞い散るなか、
会場の大阪国際会議所(グランキューブ大阪)へ。
12時前に到着し、なんと受賞企業10社のなかで一番乗り!
しかし講演はいちばん最後。
■続きはこちら>>>
http://sakaeya.keikai.topblog.jp/blog/100/10007998.html
■サカエヤ ホームページ>>>
http://www.omi-gyu.com/
* * *
快挙ですね! 本当におめでとうございます!
サカエヤさんのホームページを拝見しただけで、
新保さんがただものでないこと、
ITへの造詣が半端なものではないことがうかがえますが、
さすがというほかありません。
それにしても、いつもオチのある、
ユニークなブログを書かれている新保さんが、
どうしてスピーチではスベってしまうのでしょう。
それが不思議です。
■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』 ご購読はこちら>>>
http://www.njh.co.jp/njs/keikai.htm
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おめでとうございます!
* * *
2007年度関西IT活用百撰“優秀賞”をいただきました。
受賞式と講演のため小雪舞い散るなか、
会場の大阪国際会議所(グランキューブ大阪)へ。
12時前に到着し、なんと受賞企業10社のなかで一番乗り!
しかし講演はいちばん最後。
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* * *
快挙ですね! 本当におめでとうございます!
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新保さんがただものでないこと、
ITへの造詣が半端なものではないことがうかがえますが、
さすがというほかありません。
それにしても、いつもオチのある、
ユニークなブログを書かれている新保さんが、
どうしてスピーチではスベってしまうのでしょう。
それが不思議です。
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2008年02月19日(火)更新
【取材日記】クロスメディア・コミュニケーションズ 雨宮和弘さん
先週の金曜日、経営者会報4月号『社長ブロガー登場!』の取材で、
クロスメディア・コミュニケーションズの雨宮和弘さんにお会いしてきました。
昨年11月のオフ会以来ですが、
相変わらず、素敵というか、ダンディなかたでした。
みなさまよくご存じのとおり、雨宮さんは、
この経営者会報ブログのスタートからご参加いただき、
様々な形で私どもにアドバイスをしてくださっています。
雨宮さんご自身、黎明期から
インターネットに携わってこられた経験を生かして、
同社では、ウェブを活用した企業コミュニケーション、
企業の情報発信等のコンサルティングを
メイン事業にしておられます。
■クロスメディア・コミュニケーションズ ホームページ>>>
http://www.crossmedia.co.jp/
■雨宮さんの社長ブログ >>>
http://crossmedia.keikai.topblog.jp/
雨宮さんは、ブログのメリットについて、
思っていた以上に、対「社内」において
その効果を実感しておられるそうです。
社員のみなさんに対して、なぜその指示を出したか、
その背景や社長の考えを補足する効果があり、
理解が早くなるとおっしゃっていました。
もちろん、インターネットのプロである同社では、
イントラネットも構築しておられて、
社内の意思疎通は、本来お手のもののはずですが、
なぜブログで発信されるのか。
雨宮さんのお答えは次のようなものでした。
社長のみなさま方は、深く頷かれることと思います。
「社長が身内と外部向けと情報の内容を変えて
発信する意味は、ほとんどなくなってきている
と思います。社内向けに発信していることを外
部に出してしまったほうが、賛同してくださる
人=同志が見つかりやすい。もはやどのような
業界、企業においても、自社だけで仕事が完結
する時代ではありませんからね。いろいろな方
々と協力しないと仕事は進みません」
さて、雨宮さんのブログを拝見させていただいていると、
ときどき、ご本人のものづくりや工業デザインに関する、
深い造詣が垣間見られる記事を書かれています。
雨宮さんは美大をご卒業されたあと、
12年も工業デザイナーをしておられましたから、
不思議なことではないのかもしれません。
そのことに水を向けると、雨宮さんはこうおっしゃいました。
「工業デザイナー時代、私を長い目で見て、鍛
えてくださった方がおられます。いまの事業と
はストレートに関わりはないかもしれませんが、
ご恩返しのつもりで、教えてくださったことを
忘れていないこと、いまの私のなかに生きてい
ることをなんらかの形でお伝えしたくて書いて
いるんです」
照れくさいから書くのは止めてくれ、と
ご本人から言われていたような記憶もありますが、
雨宮さん、すみません、書いちゃいました。
私は、そんな雨宮さんを尊敬しますし、
社員のみなさんも、
きっとそうお思いなのではないでしょうか。
雨宮さん、お忙しいなか、
ご協力いただきありがとうございました!
これからもご指導、ご鞭撻を賜りますよう、
お願い申し上げます。
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昨年11月のオフ会以来ですが、
相変わらず、素敵というか、ダンディなかたでした。
みなさまよくご存じのとおり、雨宮さんは、
この経営者会報ブログのスタートからご参加いただき、
様々な形で私どもにアドバイスをしてくださっています。
雨宮さんご自身、黎明期から
インターネットに携わってこられた経験を生かして、
同社では、ウェブを活用した企業コミュニケーション、
企業の情報発信等のコンサルティングを
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雨宮さんは、ブログのメリットについて、
思っていた以上に、対「社内」において
その効果を実感しておられるそうです。
社員のみなさんに対して、なぜその指示を出したか、
その背景や社長の考えを補足する効果があり、
理解が早くなるとおっしゃっていました。
もちろん、インターネットのプロである同社では、
イントラネットも構築しておられて、
社内の意思疎通は、本来お手のもののはずですが、
なぜブログで発信されるのか。
雨宮さんのお答えは次のようなものでした。
社長のみなさま方は、深く頷かれることと思います。
「社長が身内と外部向けと情報の内容を変えて
発信する意味は、ほとんどなくなってきている
と思います。社内向けに発信していることを外
部に出してしまったほうが、賛同してくださる
人=同志が見つかりやすい。もはやどのような
業界、企業においても、自社だけで仕事が完結
する時代ではありませんからね。いろいろな方
々と協力しないと仕事は進みません」
さて、雨宮さんのブログを拝見させていただいていると、
ときどき、ご本人のものづくりや工業デザインに関する、
深い造詣が垣間見られる記事を書かれています。
雨宮さんは美大をご卒業されたあと、
12年も工業デザイナーをしておられましたから、
不思議なことではないのかもしれません。
そのことに水を向けると、雨宮さんはこうおっしゃいました。
「工業デザイナー時代、私を長い目で見て、鍛
えてくださった方がおられます。いまの事業と
はストレートに関わりはないかもしれませんが、
ご恩返しのつもりで、教えてくださったことを
忘れていないこと、いまの私のなかに生きてい
ることをなんらかの形でお伝えしたくて書いて
いるんです」
照れくさいから書くのは止めてくれ、と
ご本人から言われていたような記憶もありますが、
雨宮さん、すみません、書いちゃいました。
私は、そんな雨宮さんを尊敬しますし、
社員のみなさんも、
きっとそうお思いなのではないでしょうか。
雨宮さん、お忙しいなか、
ご協力いただきありがとうございました!
これからもご指導、ご鞭撻を賜りますよう、
お願い申し上げます。
(編集部・酒井俊宏)
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2008年02月14日(木)更新
【ブログピックアップ】双和食品工業・高尾幸子さん
「ブログピックアップ」では、
経営者のみなさんの書かれたブログの中から、
お薦めのブログをご紹介しています。
今回のお薦めブログは、
双和食品工業の高尾幸子さんです。
* * *
TBSテレビ番組の取材
みのもんた(朝ズバッ!)
2月9日午前11時ころ取材の申し込み
目的は:中国製冷凍ギョ-ザによる中毒事件で
国内メ-カ-との「製造工程」の比較
撮影は、PM3時頃より開始
本来は、工場の取材依頼があっても、お断りしていましたが、
「中国製冷凍ギョ-ザ」中毒事件も
少しづつ原因の特定が、絞り込まれつつ有ります。
今、消費者の皆様が一番興味もたれている出来事です。
この時点で国内で製造されている「ぎょうざ」の安全性を
テレビを通じて、全国の「ぎょうざ」フアンの皆様に
お知らせできたらと思い、取材に応じました。
■続きはこちら>>>
http://oukoku.keikai.topblog.jp/blog/105/10007889.html
* * *
良心的にものづくりをしておられる
双和食品工業さんのような会社にとって、
今回の問題はまったくもって迷惑な話でしょう。
福田総理には、もっと毅然と、
中国当局に対して意見を言っていただきたいものです!
でも、こうして、取材のオファーが入るというのはよいことですね。
テレビ局サイドもよきサンプルを探しているのでしょう。
美味しくて安全な餃子を作っておられるからお声がかかったのでしょうし、
加えて、高尾社長自らブログで情報発信しておられることも、
大きかったのかもしれませんね。
高尾さん、双和食品工業さん、
編集部・事務局一同、応援しております!
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双和食品工業の高尾幸子さんです。
* * *
TBSテレビ番組の取材
みのもんた(朝ズバッ!)
2月9日午前11時ころ取材の申し込み
目的は:中国製冷凍ギョ-ザによる中毒事件で
国内メ-カ-との「製造工程」の比較
撮影は、PM3時頃より開始
本来は、工場の取材依頼があっても、お断りしていましたが、
「中国製冷凍ギョ-ザ」中毒事件も
少しづつ原因の特定が、絞り込まれつつ有ります。
今、消費者の皆様が一番興味もたれている出来事です。
この時点で国内で製造されている「ぎょうざ」の安全性を
テレビを通じて、全国の「ぎょうざ」フアンの皆様に
お知らせできたらと思い、取材に応じました。
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* * *
良心的にものづくりをしておられる
双和食品工業さんのような会社にとって、
今回の問題はまったくもって迷惑な話でしょう。
福田総理には、もっと毅然と、
中国当局に対して意見を言っていただきたいものです!
でも、こうして、取材のオファーが入るというのはよいことですね。
テレビ局サイドもよきサンプルを探しているのでしょう。
美味しくて安全な餃子を作っておられるからお声がかかったのでしょうし、
加えて、高尾社長自らブログで情報発信しておられることも、
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2008年02月08日(金)更新
部下指導の要諦──一段上の立場に立って考えること
バレンタインデーが近づいてくると
どうしてもお顔が浮かんできてしまうかたがいます。
別に艶っぽい話ではなく、ある社長さんのことです。
その社長さんとは、少し前、拙ブログの
『取材日記』でもご紹介させていただいた、
メリーチョコレートカムパニーの原邦生さんです。
■メリーチョコレートカムパニー ホームページ>>>
http://www.mary.co.jp/
■【取材日記】メリーチョコレートカムパニー・原邦生さん
http://sakai.keikai.topblog.jp/blog/a/10007611.html
ここでも書きました通り、原さんは、
日本のバレンタインデーフェアの“生みの親”です。
ひところに比べるとやや落ち着いた観もある
バレンタインデーというイベントですが、実際、
フェア中の業界全体の売上は以前ほどではないと聞きます。
しかし、同社では、毎年、この時期においても、
フェア中の売上は年々、着実に伸ばしておられます。
品質重視の姿勢が、顧客の支持を得てきたからでしょう。
原さんのお顔が浮かんできて、以前の取材日記では書ききれず、
しかし、書きたかった話があったことを思い出した次第です。
チョコレートやバレンタインの話ではなく、
社員教育に関する話です。
原さんには何度も取材でお会いして、
その都度、記事にする云々を超えて、
いつも新たな気づきをいただいてきました。
一番印象に残っているのが、人材育成に関する、
ある考え方です。
5、6年前だと思いますが、私は原さんにこんな質問をしました。
「部下指導や社員教育で、どの会社、業種でも通用する、
具体的なやり方はありませんか」
具体的に、とお聞きしていながら、いま思うとわれながら
漠然とした質問ですね……。
でも原さんは、間髪入れず、こう答えてくださいました。
「簡単です。当社では、どんな社員も必ず、一つ上の職
制に立ったつもりで自分の行動を客観視するように指導
しています。つまり、一般社員なら自分が課長クラスに
なったつもり、課長なら部長、部長なら役員に、役員な
ら社長になったつもりでね。すると、自分が直属の上司
にとって“よき部下”であるかどうかがよくわかります。
親父の創業以来の考えで、それを私も踏襲しています」
お話をお聞きし、われとわが身を顧みて、
それこそ目からウロコが落ちたことをよく覚えています。
仕方のないことですが、人は誰しも
自分中心にものごとを考えがちです。
「俺はこんなに働いているのに、上はわかってない」
と、周りの人も頑張っていることを忘れ、
「こいつはもっとやれる。だから甘い顔はしない」
と期待して見守ってくれている人の思いにまで
考えが至らなかったりします。
私のような仕事でいうと、編集長の立場に立てば、
・締め切りまで数日残して入稿作業が終わっている
・何も言わなくてもよい人物、会社に取材し、よい記事が書ける
(原稿に朱を入れたり、書き直しを命じる必要なし)
・よい企画を知恵を絞って出す
・同僚や後輩に対して、自分のノウハウを惜しみなく出す
・明るい職場になるような雰囲気づくりを心がけている
・自分の部署や、自分の都合だけを優先しない
・したがって、急な仕事でも嫌な顔をせず、喜んで引き受ける
(編集長から「悪いけど今日中に編集後記書いてくれないか」と言われた場合など)
……つまりは仕事が高いレベルで自己完結していて、周囲や会社によい影響を及ぼす。
そんな、よきフォロワーシップをもっている部下が望ましいに決まっています。
とてもそんなレベルにはなく、
頭から冷たい水を浴びた気分でした。
そして、それよりずっと以前の、
書籍を担当していた28、9歳の頃の
自分のことも思い出しました。
当時、私としては、面白く、
斬新な企画を出しているつもりでも
いっこうに通らない。
「上司も会社もわかってない、見る目がない!」
と不遜な思いを抱いたものでした。
しかし、よく考えてみると、多少面白い企画であっても、
では、それを当時の私が担当して実現するだけの力はあったのか。
あるいはそう思ってもらえるだけの実績を積み重ねてきたのか。
いずれも「否」だったと思います。
原さんにこのお話をうかがった瞬間、そう気づきました。
不平不満を言う前に、上司や会社、同僚に信頼される自分でなくては
ならない、そのことに気づいたのです。
いまもって私自身、肝に銘じなくてはいけないことだと思っていますが、
これは、弊社の若い社員にも知っておいてもらいたい
“基準”だと思っています。
シンプルで説得力があり、業種・業界・企業規模を問わず、
通じる基準といえるでしょう。
話をメリーさんに戻すと、同社では、
創業者である原さんのお父上の時代から、
入社時に配布される「社員ハンドブック」で
明確にこの行動規範を謳っています。
同社の成長、成功には様々な要因があるとは思いますが、
一つには、この規範を徹底しておられるからではないか、
と思っています。
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どうしてもお顔が浮かんできてしまうかたがいます。
別に艶っぽい話ではなく、ある社長さんのことです。
その社長さんとは、少し前、拙ブログの
『取材日記』でもご紹介させていただいた、
メリーチョコレートカムパニーの原邦生さんです。
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ここでも書きました通り、原さんは、
日本のバレンタインデーフェアの“生みの親”です。
ひところに比べるとやや落ち着いた観もある
バレンタインデーというイベントですが、実際、
フェア中の業界全体の売上は以前ほどではないと聞きます。
しかし、同社では、毎年、この時期においても、
フェア中の売上は年々、着実に伸ばしておられます。
品質重視の姿勢が、顧客の支持を得てきたからでしょう。
原さんのお顔が浮かんできて、以前の取材日記では書ききれず、
しかし、書きたかった話があったことを思い出した次第です。
チョコレートやバレンタインの話ではなく、
社員教育に関する話です。
原さんには何度も取材でお会いして、
その都度、記事にする云々を超えて、
いつも新たな気づきをいただいてきました。
一番印象に残っているのが、人材育成に関する、
ある考え方です。
5、6年前だと思いますが、私は原さんにこんな質問をしました。
「部下指導や社員教育で、どの会社、業種でも通用する、
具体的なやり方はありませんか」
具体的に、とお聞きしていながら、いま思うとわれながら
漠然とした質問ですね……。
でも原さんは、間髪入れず、こう答えてくださいました。
「簡単です。当社では、どんな社員も必ず、一つ上の職
制に立ったつもりで自分の行動を客観視するように指導
しています。つまり、一般社員なら自分が課長クラスに
なったつもり、課長なら部長、部長なら役員に、役員な
ら社長になったつもりでね。すると、自分が直属の上司
にとって“よき部下”であるかどうかがよくわかります。
親父の創業以来の考えで、それを私も踏襲しています」
お話をお聞きし、われとわが身を顧みて、
それこそ目からウロコが落ちたことをよく覚えています。
仕方のないことですが、人は誰しも
自分中心にものごとを考えがちです。
「俺はこんなに働いているのに、上はわかってない」
と、周りの人も頑張っていることを忘れ、
「こいつはもっとやれる。だから甘い顔はしない」
と期待して見守ってくれている人の思いにまで
考えが至らなかったりします。
私のような仕事でいうと、編集長の立場に立てば、
・締め切りまで数日残して入稿作業が終わっている
・何も言わなくてもよい人物、会社に取材し、よい記事が書ける
(原稿に朱を入れたり、書き直しを命じる必要なし)
・よい企画を知恵を絞って出す
・同僚や後輩に対して、自分のノウハウを惜しみなく出す
・明るい職場になるような雰囲気づくりを心がけている
・自分の部署や、自分の都合だけを優先しない
・したがって、急な仕事でも嫌な顔をせず、喜んで引き受ける
(編集長から「悪いけど今日中に編集後記書いてくれないか」と言われた場合など)
……つまりは仕事が高いレベルで自己完結していて、周囲や会社によい影響を及ぼす。
そんな、よきフォロワーシップをもっている部下が望ましいに決まっています。
とてもそんなレベルにはなく、
頭から冷たい水を浴びた気分でした。
そして、それよりずっと以前の、
書籍を担当していた28、9歳の頃の
自分のことも思い出しました。
当時、私としては、面白く、
斬新な企画を出しているつもりでも
いっこうに通らない。
「上司も会社もわかってない、見る目がない!」
と不遜な思いを抱いたものでした。
しかし、よく考えてみると、多少面白い企画であっても、
では、それを当時の私が担当して実現するだけの力はあったのか。
あるいはそう思ってもらえるだけの実績を積み重ねてきたのか。
いずれも「否」だったと思います。
原さんにこのお話をうかがった瞬間、そう気づきました。
不平不満を言う前に、上司や会社、同僚に信頼される自分でなくては
ならない、そのことに気づいたのです。
いまもって私自身、肝に銘じなくてはいけないことだと思っていますが、
これは、弊社の若い社員にも知っておいてもらいたい
“基準”だと思っています。
シンプルで説得力があり、業種・業界・企業規模を問わず、
通じる基準といえるでしょう。
話をメリーさんに戻すと、同社では、
創業者である原さんのお父上の時代から、
入社時に配布される「社員ハンドブック」で
明確にこの行動規範を謳っています。
同社の成長、成功には様々な要因があるとは思いますが、
一つには、この規範を徹底しておられるからではないか、
と思っています。
(編集部・酒井俊宏)
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■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
http://www.njg.co.jp/
2008年02月07日(木)更新
【ブログピックアップ】三元ラセン管工業・高嶋博さん
「ブログピックアップ」では、
経営者のみなさんの書かれたブログの中から、
お薦めのブログをご紹介しています。
今回のお薦めブログは、
三元ラセン管工業の高嶋博さんです。
* * *
日本経済新聞社の方が、2006年3月のブログ記事『明日は月末、給料日です』を読んで、
私の経営理念などを聞いて記事にしたいので取材をさせて欲しいと連絡が。
こちらは取材に関してはお断りはしていないので、私の予定の空いている明日に
東京からわざわざ我社に取材に来られるそうです。
■続きはこちら>>>
http://mitsumoto-bellows.keikai.topblog.jp/blog/a/10007825.html
* * *
会員のみなさまがブログで発信されることで、取材オファーが入る──。
これは『経営者会報ブログ』発足時から、
私どもがお手伝いしたい項目として、掲げていたことでもあります。
実際、私などもそうですが、社長さんがご自身で発するブログは、
取材を申し入れるべきか否かの判断のさい、重要な基準になっています。
高嶋さんのブログは、おやりになっていることの立派さもさりながら、
行間からお人柄が漂ってきます。
日経の記者のかたも「この人なら間違いない!」と、確信されたのでしょう。
記事のなかでも触れておられますが、
ブログがきっかけになってセミナーの講師のオファーも入っているそうです。
素晴らしい!
以下のURLも、ぜひご参照ください。
■書く事の苦手な私が「ブログを始めて丸3年」>>>
http://mitsumoto-bellows.keikai.topblog.jp/blog/a/10007825.html
■三元ラセン管工業 ホームページはこちら>>>
http://www.mitsumoto-bellows.co.jp/
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* * *
日本経済新聞社の方が、2006年3月のブログ記事『明日は月末、給料日です』を読んで、
私の経営理念などを聞いて記事にしたいので取材をさせて欲しいと連絡が。
こちらは取材に関してはお断りはしていないので、私の予定の空いている明日に
東京からわざわざ我社に取材に来られるそうです。
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* * *
会員のみなさまがブログで発信されることで、取材オファーが入る──。
これは『経営者会報ブログ』発足時から、
私どもがお手伝いしたい項目として、掲げていたことでもあります。
実際、私などもそうですが、社長さんがご自身で発するブログは、
取材を申し入れるべきか否かの判断のさい、重要な基準になっています。
高嶋さんのブログは、おやりになっていることの立派さもさりながら、
行間からお人柄が漂ってきます。
日経の記者のかたも「この人なら間違いない!」と、確信されたのでしょう。
記事のなかでも触れておられますが、
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2008年02月07日(木)更新
【取材日記】リサイクルワン 木南陽介さん
過日、経営者会報3月号『異能経営者がゆく!』の取材で、
リサイクルワンの木南(きみなみ)陽介社長にお会いしてきました。
1974年生まれの33歳とお若く、
バイタリティに満ちた木南社長率いるリサイクルワンは、
社長さんの個性そのままに、知的かつ活気に満ちあふれた会社でした。
同社は、おそらく、日本で唯一といっていいビジネスモデルで
躍進を続けています。
地球温暖化など、深刻化する環境問題に関連して、
企業に対する社会的要請(リサイクル等、環境負荷を小さくするための処置)の
水準は、年々高まっています。
しかし現実問題、どういった環境技術があるのか、
どこに頼めば適切な処置ができるのかは、
なかなか把握できません。
同社では、信頼できる環境ビジネス業者を多数、会員登録し
技術を探している企業にとってのベストなマッチングを提案しているのです。
2000年の創業で、いま年商17億円ですから、
急成長しているといっていいでしょう。
■リサイクルワン ホームページ>>>
http://www.recycle1.com/
実は木南社長は、一度、京都大学在学中にシステム開発事業をメインに
IT関連企業を立ち上げています。96年のことです。
IT業界のバブルが膨らんでいく時期で、
業績を順調に伸ばしていきます。
しかし、面白さの半面、むなしさも覚えたとおっしゃいます。
「儲かるだけで喜びはあるし、夢中でやっているときは
いいんですが、ふと冷静になると、一体何をやっている
んだろう、という気持ちになりました。収益よりも、自
分が関わることで社会がどう変わるか、そういうことの
ほうに関心がありましたし、そんな仕事がしたかった」
木南社長は、大学卒業後、コンサルティングファームのマッキンゼーに入社。
再度、起業するうえでの勉強のための選択だったそうです。
そして、満を持して2000年の5月30日、いわゆる「ごみゼロの日」に
会社を起こしました。
「もともと環境問題に関心はありました。学者として研
究する、官僚になって法改正や制度の整備に励む、と選
択肢はありました。しかし制度は実はかなり整えられて
きていましたし、問題はむしろ、民間のプレイヤーがい
ないことだった。ならば、自分がそのプレイヤーになろ
うと思ったんです」
木南さんの世代には、いわゆるネット起業家が少なくありません。
そのなかには、事業意欲と個人の欲とが混沌と混じり合っているような
人もちらほら見受けられます。
もちろん、起業動機は人それぞれでよい。
とはいえ、ベンチャー企業の創業期は、
体質的に社長に似た人が集まる傾向があります。
社長の気質や考えに賛同する人が集まり、
それが、企業風土や企業文化の原型を形作っていく。
健全に成長していけるかどうか、まずは、
社長その人のパーソナリティにかかっていると
思うのです。
リサイクルワンさんの社内は、みずみずしい若さと活気に満ちていました。
たった1時間半ほどの取材でしたが、
木南さんたち創業メンバーの理念、志に共鳴、共感した人たちが
集まっているのだなと、強く感じた次第です。
ちなみに同社では、新人さんが毎年、その年の決意を示すため、
書き初めをすることになっています。
こういうことを大まじめにやれる社長さんも会社も、私は好きです。
詳しくは、3月1日発行予定の経営者会報3月号を
お手にとっていただければと思います。
木南さん、社員のみなさま、
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http://www.njg.co.jp/
リサイクルワンの木南(きみなみ)陽介社長にお会いしてきました。
1974年生まれの33歳とお若く、
バイタリティに満ちた木南社長率いるリサイクルワンは、
社長さんの個性そのままに、知的かつ活気に満ちあふれた会社でした。
同社は、おそらく、日本で唯一といっていいビジネスモデルで
躍進を続けています。
地球温暖化など、深刻化する環境問題に関連して、
企業に対する社会的要請(リサイクル等、環境負荷を小さくするための処置)の
水準は、年々高まっています。
しかし現実問題、どういった環境技術があるのか、
どこに頼めば適切な処置ができるのかは、
なかなか把握できません。
同社では、信頼できる環境ビジネス業者を多数、会員登録し
技術を探している企業にとってのベストなマッチングを提案しているのです。
2000年の創業で、いま年商17億円ですから、
急成長しているといっていいでしょう。
■リサイクルワン ホームページ>>>
http://www.recycle1.com/
実は木南社長は、一度、京都大学在学中にシステム開発事業をメインに
IT関連企業を立ち上げています。96年のことです。
IT業界のバブルが膨らんでいく時期で、
業績を順調に伸ばしていきます。
しかし、面白さの半面、むなしさも覚えたとおっしゃいます。
「儲かるだけで喜びはあるし、夢中でやっているときは
いいんですが、ふと冷静になると、一体何をやっている
んだろう、という気持ちになりました。収益よりも、自
分が関わることで社会がどう変わるか、そういうことの
ほうに関心がありましたし、そんな仕事がしたかった」
木南社長は、大学卒業後、コンサルティングファームのマッキンゼーに入社。
再度、起業するうえでの勉強のための選択だったそうです。
そして、満を持して2000年の5月30日、いわゆる「ごみゼロの日」に
会社を起こしました。
「もともと環境問題に関心はありました。学者として研
究する、官僚になって法改正や制度の整備に励む、と選
択肢はありました。しかし制度は実はかなり整えられて
きていましたし、問題はむしろ、民間のプレイヤーがい
ないことだった。ならば、自分がそのプレイヤーになろ
うと思ったんです」
木南さんの世代には、いわゆるネット起業家が少なくありません。
そのなかには、事業意欲と個人の欲とが混沌と混じり合っているような
人もちらほら見受けられます。
もちろん、起業動機は人それぞれでよい。
とはいえ、ベンチャー企業の創業期は、
体質的に社長に似た人が集まる傾向があります。
社長の気質や考えに賛同する人が集まり、
それが、企業風土や企業文化の原型を形作っていく。
健全に成長していけるかどうか、まずは、
社長その人のパーソナリティにかかっていると
思うのです。
リサイクルワンさんの社内は、みずみずしい若さと活気に満ちていました。
たった1時間半ほどの取材でしたが、
木南さんたち創業メンバーの理念、志に共鳴、共感した人たちが
集まっているのだなと、強く感じた次第です。
ちなみに同社では、新人さんが毎年、その年の決意を示すため、
書き初めをすることになっています。
こういうことを大まじめにやれる社長さんも会社も、私は好きです。
詳しくは、3月1日発行予定の経営者会報3月号を
お手にとっていただければと思います。
木南さん、社員のみなさま、
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2008年02月06日(水)更新
顧客満足──この人から、買いたい!
最近、顧客満足という言葉、概念について、
以前よりも、考えることが多くなりました。
理由はあとで述べます。
以下はまったくの私見ですし、
日々、現場で顧客に向き合っている
経営者のみなさまがたからすると、
笑止な意見かもしれませんが、どうかご容赦ください。
「顧客満足」とは、すでに人口に膾炙して
久しい言葉ですが、普遍的なテーマではあります。
私ども経営者会報本誌も含め、多くのビジネス誌、経営誌が、
手を替え品を替えて、俎上にあげています。
しかし、私自身の反省も込めてですが、
メディアで「顧客満足」が採りあげられるとき、
往々にして、テクニカルな面のみに、
焦点が当てられがちなように思います。
実際のところはどうなのか。
私自身の経験や、友人、同僚から聞く話では、
どうも、ものを買って満足する以前の段階で、
すでに自分が満足すると予感しているから、
買うのではないでしょうか。
つまり、商品情報だけでなく、
自分が満足するであろうと予感させるたたずまい、
雰囲気などをその会社や担当者から感じたときに、
購買に踏み切る判断をする人が多いような気がします。
商品・サービスに対する自信、そして、その自信あるサービスで
顧客に尽くそうという姿勢が、担当者その人の人間性と相まって
お客の側に伝わるからでしょう。
購買行為を経て、お客が実際に商品やサービスを体感したとき、
むしろ、当初抱いていたイメージに対する比較で
満足の度合いをはかっているのではないでしょうか。
そう考えると、満足させるだけの内容のある
商品やサービスが必要なのは大前提としても、
事前に、その満足を“保証”するに足る内容の情報が、
HPや営業マンを通じ、
どれほど伝えられているかが重要なのではないか、
と思えてきます。
とりわけ重要なのは、やはり「人」でしょう。
この人が薦めるから、あるいはこの人が勤める会社の商品なら間違いはない──。
そんな感情、気持ちが、購買に踏み切る決断の根っこにある気がします。
とくに、専門性が高く、値段もそれなりにする商品の場合、
素人や門外漢には、その商品の善し悪しを判断するだけの
知識、材料がないことが少なくありません。
実際の商品も、素人目にはさして差がなかったりします。
そうした場合には、担当者を信じることができるか、できないか。
そこで判断するしか手だてがないように思うのです。
そんなことを思うのは、私自身が最近、
大きな買い物をすることになったからでもあります。
まったく私的な話で恐縮ですが、
以下記します。
ご存じのかたも多いと思いますが、
2年半前、茨城県つくば市と秋葉原を45分で結ぶ
「つくばエキスプレス」が開業しました。
茨城県出身の私は、家を建てるなら茨城で、
と秘かに思っていましたが、なにせ遠かった。
これなら会社にも通える、と思って、
現在借りている川崎市内のアパートを引き払って、
移り住むことに決めた次第です。
この自宅の一角では、
4年ほど前からパン屋で修業している家内が
ささやかなお店を開く予定でいます。
建てる予定のエリアの工務店を回り、
ここはよさそうだ、という2社に絞りましたが、
それぞれ特徴があり、迷っていました。
決め手となったのは、営業マンのかたの姿勢の違いでした。
つくばはパンの激戦区として知られていますが、
お断りを入れたほうの会社では、担当営業マンが
その開業の話を知るや、こう言いました。
「大変ですよ、ここは激戦区ですからね」
対して、そこにお願いすることになった工務店の担当者、
Sさんは、目を一瞬きらっと輝かせ、
その目のまま、私たちに視線を合わせ、きっぱりと
「…わかりました、全力でお手伝いしたいと思います!」
とおっしゃったのです。
瞬間、先の会社の担当者への断り文句を
考えている自分がいました。
Sさんの真摯な姿勢が伝わってきて、私も、当の家内も、
このひと言でこちらに決めたといえます。
お断りを入れた工務店の担当者にも悪気はなく、
ごく普通の感想を漏らしただけと思いつつも、
(実際、激戦区ですし、甘くはないと思っています)
この人、この会社にお任せすると、たぶんよくないことが起こる、
という予感がしたのです。
以上が昨年11月の話です。
いま、Sさんのおられる工務店と
プランの打ち合わせを重ねています。
Sさんは、過剰なくらい一所懸命、
私たちによいように、さまざまな提案をしてくださっています。
レスポンスも素晴らしく速い。
設計担当のかたも、Sさんと同じ姿勢、つまり、
自社の商品・サービスによって顧客の夢を全力でサポートしようという姿勢に
充ち満ちています。仕事に取り組む姿勢として、
この人たちを見習わなくてはいけない、といつも思わせられます。
自分たちの予感が正しかったかどうか、
それを言うのはまだ早いとは思いつつ、
この段階で、すでにそのことを確信しています。
素晴らしい工務店さんで、ご紹介したいのはやまやまですが、
自分がお願いしている最中ですので、
少なくとも、建築契約を結び、着工するまで、
社名も、ご担当者のお名前も差し控えさせていただきたいと思います。
家を建てていく段階で、
面白い発見やエピソードがあれば、
先方さんの了承も得て、
ご紹介していきたいと思っています。
■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』 ご購読はこちら>>>
http://www.njh.co.jp/njs/keikai.htm
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら>>>
http://office.keikai.topblog.jp/blog/10006133.html
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
http://www.njg.co.jp/
以前よりも、考えることが多くなりました。
理由はあとで述べます。
以下はまったくの私見ですし、
日々、現場で顧客に向き合っている
経営者のみなさまがたからすると、
笑止な意見かもしれませんが、どうかご容赦ください。
「顧客満足」とは、すでに人口に膾炙して
久しい言葉ですが、普遍的なテーマではあります。
私ども経営者会報本誌も含め、多くのビジネス誌、経営誌が、
手を替え品を替えて、俎上にあげています。
しかし、私自身の反省も込めてですが、
メディアで「顧客満足」が採りあげられるとき、
往々にして、テクニカルな面のみに、
焦点が当てられがちなように思います。
実際のところはどうなのか。
私自身の経験や、友人、同僚から聞く話では、
どうも、ものを買って満足する以前の段階で、
すでに自分が満足すると予感しているから、
買うのではないでしょうか。
つまり、商品情報だけでなく、
自分が満足するであろうと予感させるたたずまい、
雰囲気などをその会社や担当者から感じたときに、
購買に踏み切る判断をする人が多いような気がします。
商品・サービスに対する自信、そして、その自信あるサービスで
顧客に尽くそうという姿勢が、担当者その人の人間性と相まって
お客の側に伝わるからでしょう。
購買行為を経て、お客が実際に商品やサービスを体感したとき、
むしろ、当初抱いていたイメージに対する比較で
満足の度合いをはかっているのではないでしょうか。
そう考えると、満足させるだけの内容のある
商品やサービスが必要なのは大前提としても、
事前に、その満足を“保証”するに足る内容の情報が、
HPや営業マンを通じ、
どれほど伝えられているかが重要なのではないか、
と思えてきます。
とりわけ重要なのは、やはり「人」でしょう。
この人が薦めるから、あるいはこの人が勤める会社の商品なら間違いはない──。
そんな感情、気持ちが、購買に踏み切る決断の根っこにある気がします。
とくに、専門性が高く、値段もそれなりにする商品の場合、
素人や門外漢には、その商品の善し悪しを判断するだけの
知識、材料がないことが少なくありません。
実際の商品も、素人目にはさして差がなかったりします。
そうした場合には、担当者を信じることができるか、できないか。
そこで判断するしか手だてがないように思うのです。
そんなことを思うのは、私自身が最近、
大きな買い物をすることになったからでもあります。
まったく私的な話で恐縮ですが、
以下記します。
ご存じのかたも多いと思いますが、
2年半前、茨城県つくば市と秋葉原を45分で結ぶ
「つくばエキスプレス」が開業しました。
茨城県出身の私は、家を建てるなら茨城で、
と秘かに思っていましたが、なにせ遠かった。
これなら会社にも通える、と思って、
現在借りている川崎市内のアパートを引き払って、
移り住むことに決めた次第です。
この自宅の一角では、
4年ほど前からパン屋で修業している家内が
ささやかなお店を開く予定でいます。
建てる予定のエリアの工務店を回り、
ここはよさそうだ、という2社に絞りましたが、
それぞれ特徴があり、迷っていました。
決め手となったのは、営業マンのかたの姿勢の違いでした。
つくばはパンの激戦区として知られていますが、
お断りを入れたほうの会社では、担当営業マンが
その開業の話を知るや、こう言いました。
「大変ですよ、ここは激戦区ですからね」
対して、そこにお願いすることになった工務店の担当者、
Sさんは、目を一瞬きらっと輝かせ、
その目のまま、私たちに視線を合わせ、きっぱりと
「…わかりました、全力でお手伝いしたいと思います!」
とおっしゃったのです。
瞬間、先の会社の担当者への断り文句を
考えている自分がいました。
Sさんの真摯な姿勢が伝わってきて、私も、当の家内も、
このひと言でこちらに決めたといえます。
お断りを入れた工務店の担当者にも悪気はなく、
ごく普通の感想を漏らしただけと思いつつも、
(実際、激戦区ですし、甘くはないと思っています)
この人、この会社にお任せすると、たぶんよくないことが起こる、
という予感がしたのです。
以上が昨年11月の話です。
いま、Sさんのおられる工務店と
プランの打ち合わせを重ねています。
Sさんは、過剰なくらい一所懸命、
私たちによいように、さまざまな提案をしてくださっています。
レスポンスも素晴らしく速い。
設計担当のかたも、Sさんと同じ姿勢、つまり、
自社の商品・サービスによって顧客の夢を全力でサポートしようという姿勢に
充ち満ちています。仕事に取り組む姿勢として、
この人たちを見習わなくてはいけない、といつも思わせられます。
自分たちの予感が正しかったかどうか、
それを言うのはまだ早いとは思いつつ、
この段階で、すでにそのことを確信しています。
素晴らしい工務店さんで、ご紹介したいのはやまやまですが、
自分がお願いしている最中ですので、
少なくとも、建築契約を結び、着工するまで、
社名も、ご担当者のお名前も差し控えさせていただきたいと思います。
家を建てていく段階で、
面白い発見やエピソードがあれば、
先方さんの了承も得て、
ご紹介していきたいと思っています。
(編集部・酒井俊宏)
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