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2007年12月21日(金)更新

波頭 亮 氏 『就活の法則』が発刊されました

私が大変お世話になっているかたが
最近上梓されたご著書を紹介させていただきます。

気鋭の経営コンサルタント・波頭亮先生の最新作、
『就活の法則 適職探しと会社選びの10ヵ条』
(講談社BIZ刊)です。

もちろん単なる就職本などではありません。
多くの新人が3年で最初に入った会社を辞めると
いわれていますが、
先生によれば、それは社会の大きな損失であって、
そうしたミスマッチを減らすための社会へのメッセージや、
仕事に対する考え方、取り組み方についても、
若者に対して根本的な意識転換を迫る、刺激的で濃い内容の本です。

しゅうかつ

■株式会社XEED(波頭氏オフィス)
 HP>>>http://www.xeed.org/

波頭先生は、日本屈指の経営コンサルタントであり、
多くの企業を成功に導いておられます。

経営者会報本誌の連載対談『波頭亮の経営New Wave』では
五年あまりの長きにわたり、
ゲスト経営者との対談でホストを務めていただきました。

前任者のE君の後を受けて対談の担当となり、
先生の謦咳に接する機会をいただいたことで、
私なりに、経営とは何か、仕事とは何か等について、
それ以前とは、考えることのレベルが格段に上がったと思っています。
(とはいえ、おっしゃることの水準が高すぎて、
とても消化しきれていませんが……)

波頭先生のプロフェッショナルとしての
お仕事への姿勢や考え方をおわかりになりたいかたには、
『プロフェッショナル原論』(ちくま新書)がお薦めです。

ぷろ

最近は、一過性のブーム的売れ方をする本が多い新書にあって、
ロングセラーとなっています。
こちらもぜひ、お手に取ってみてください!

(編集部・酒井俊宏)



けいかい12
■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
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2007年10月31日(水)更新

歴史作家が認める歴史作家とは…

この仕事をしていると経営者のかたばかりでなく、
作家の方やコンサルタント、野球評論家などなど、
取材を通じて、いろいろなかたにお話をうかがう機会をいただきます。

みなさんその道のプロですので
私ごときは瞠目することばかり。
そうした話題も、この場でご紹介していきたいと思います。

私は、その道のプロはその世界で
どんな人を評価するのかが気になって、
取材時にオフレコで、
「同業者で尊敬する人は誰か」を
お聞きすることがあります。
きょうはそれに関連した話を少々。

過去、お会いした何人かの歴史作家や歴史学者の方に
ご自身が評価する歴史作家をお聞きすると、
どの方も異口同音に「あの人は凄い!」と
褒めちぎる人がいました。
昨年亡くなられた、吉村昭さんです。

ちなみに、経営者会報本誌では、
読者経営者の方からのアンケートをもとに
「社長の意識調査」に関する臨時増刊号を
年内に発刊する予定です。
その調査の「好きな作家」部門では、
司馬遼太郎さんがダントツで
以下、城山三郎さん、藤沢周平さんと続いていました。

もちろん、お聞きした作家の方々の中で
こうした大家の評価も高いのですが、
とりわけ吉村さんの、丹念な取材に基づいて
事実に極限まで迫るスケール感のある筆致は
同業の方からみても「ただ者ではない」と
唸らせるものがあるようです。

たしかに、ちょっと前に読んだ『桜田門外ノ変』では、
彦根藩士と水戸浪士の斬り合いのあった現場に、
「指の切れ端」が多数落ちていたという描写があって、
他の歴史小説にはないリアリティを感じました。

さくらだもんがい

桜田門外の変の場合、目撃者の証言が残っていて、
実際、昔の真剣のやりとりでは、“つばぜり合い”のとき、
互いに指を切ることが多かったといいます。

こうした細部についての、丹念な資料収集、
きちんとした根拠に基づくリアリティある描写が
作品全体の説得力、迫力を高めているのでしょう。

そのために払われているであろう苦労や労力は、
同業の方だからこそ、想像できるものなのかもしれません。

「プロが認めるプロ」については、これからも、
ご紹介できるお話があれば、綴っていきたいと思います。

(編集部・酒井俊宏)




けいかい
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2007年10月29日(月)更新

【こんな人に会ってきました!】城山三郎さん

ことしの春に亡くなられた作家の城山三郎さんに、
一度だけお会いしたことがあります。

過去、経営者会報本誌にはたびたびご登場いただき、
経済小説の第一人者として
経済合理性を優先する財界の風潮に警鐘を鳴らしつつ、
リーダーがもつべき矜恃、採るべき行動について、
持論を展開してくださいました。

私がお会いする機会を得たのは、
最後に弊誌にご登場いただいた
4年前のセコム最高顧問・飯田亮氏との特別対談、
『今こそ「美しい経営」を!!』でした。

「儲けるのがうまいだけの人は、
描いていて面白くないんです」


というご発言を印象深く記憶しています。

当時、城山先生にご登場をお願いするに際して、
何度か先生に取材をしたことのある
ベテラン編集者のA先輩からこんな指導を受けました。

「電話やファクシミリは御法度。
封書でないと受けて下さらない。
返信用の葉書も当方の宛名を書い
たうえで入れ、裏面に『お受けい
ただけるかの可否』『ご希望の日
程・時間』の項目も記すこと!」

 
受諾のご返信をいただいてほっとしましたが、
対談中の以下のご発言で腑に落ちました。

「最近、マスコミ関係者は何でも電話で済ま
せるから閉口する。手紙なら自筆で誰々様と
宛名を書きます。宛名を書く瞬間は相手のこ
とを思わないと書けないんです」


手紙でないとお受けにならないというのは、
自分の都合を優先するのでなく、
相手の立場を思いやることの大切さを
身をもって示しておられたからなのでしょう。

今の時代、著者の方々のなかにはメールでのやりとりを
最初から好む方も増えてきていて
実際、それで十分足りたりもします。

一方で、そんな時代だからこそ、
手紙や、直接会うといった
アナログなコミュニケーションの価値は
なおのこと高まっているようにも思うのです。

私は、この対談を担当してから、
メールで原稿依頼をさせていただいた方にも
すぐ直接お会いするよう、
心がけるようになりました。

城山さんには、人として大切なことを
教えていただいたと思っております。

(編集部・酒井俊宏)




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個人プロフィール

『月刊ニュートップリーダー(L.)』(前身は「経営者会報」)編集部にて社長の取材記事を担当。十数年の間に800名以上の経営者に取材、多くの経営者に感銘を受けた経験から、「日本を支えているのは中小企業とその経営者」と確信し、敬意を抱いている。『経営者会報ブログ』サイト編集部員も兼ねる。

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