酒井俊宏の「こんな社長さんに会ってきました!」 | 経営者会報 (社長ブログ)
「経営者会報ブログ」&「ニュートップリーダー」編集記者・酒井俊宏の「こんな社長さんに会ってきました!」
忘れられない夏の思い出 沖縄・竹富島へ行ってきました! ─3─
(2からの続き)
竹富島の魅力はなんといっても
集落の美しさにあるでしょう。
司馬遼太郎さんの『街道をゆく 沖縄・先島への道』
(朝日文庫 91、92ページ)から
ちょっとだけ引用させていただきます。
やがて集落に入った。
集落はじつに美しい。本土の中世の村落のように
条理で区画され、村内の道路はサンゴ礁の砂ででき
ているために、品のいい白味を帯び、その白さの上
に灰色斑(はいいろまだら)ともいうべきサンゴの
石垣がつづき、そのぜんたいとして白と灰色の地の
上に、酸化鉄のような色の琉球瓦の家々が夢のよう
にならんでいるのである。
これは島で一番背の高い構築物といわれる
「なごみの塔」のてっぺんから撮りました。
こうした集落を形作る家々はどうなっているかというと、
門を広く開け、その内側に下の写真のような、
半開放的な「ひんぷん(漢字は「屏風」)」という
仕切りを設けています。
竹富島だけではなく
沖縄の伝統的な家屋に見られる構造だそうです。
こちらは花や木のひんぷん。なんだか素敵ですね。
閉じているようで閉じておらず、
町と住まいが一体化しつつ、仕切られてもいます。
町並み全体から、美しさが立ちのぼってくるように感じられるのは、
この「ひんぷん」によるところも大きいのではないかと思いました。
もちろん、町並みの美しさが保たれているのは、
住民のかたがたの努力に尽きます。
毎朝、自宅の前の道を掃き清めるのが、全島民の日課だそうです。
さらに、昔風ではない、ちょっと遊び心のあるシーサーを
屋根に乗せた家もあって、町の華やぎに一役買っています。
さて、有名な「星の砂」が採れる
カイジ浜(別名星砂浜)にも足を運びました。
あんまり観光客が採ってしまうものだから
肝心の星砂が減っているそうです。
なので、てのひらに乗せて写真に収めるだけにしました。
竹富島は、石垣島から日帰りで渡る観光客が多く、
そうした方はレンタル自転車で動くようですが、
私たちはそれはせず、ひたすら歩きました。
夜になると、どこからともなく三線の音が流れてきます。
本土とは違った時間の流れ方を感じました。
島の伝統や美観を守ろうという美意識にあふれた
誇り高い人々が文化的に暮らす一方で、
近くの西表島ほどではないけれど、自然も豊か。
持参したコンパクトデジカメのキャパと私の腕の問題とで、
残念ながら写真に収めることはできませんでしたが、
ばさばさと羽ばたくオオコウモリ(翼を広げると1メートル超)に
遭遇して腰を抜かしかけたり、目の前を珍しいセマルハコガメが
横切ったり。
綺麗なオレンジ色をしたカワセミの仲間、
リュウキュウアカショウビンの声で朝、目覚めたりもしました。
竹富島のよさは、日帰りではなく
泊まってみて、そして歩いてみてこそ、
感じることができると断言します。
旅に出ると、どんな土地でも名残り惜しくなるほうですが、
来年も再来年も来てみたい、
そして、できればいつか、ここで暮らしてみたい……
とまで思ったのは、本当に初めてのことでした。
■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読はこちら>>>
http://www.njh.co.jp/njs/keikai.htm
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社
http://www.njg.co.jp/
竹富島の魅力はなんといっても
集落の美しさにあるでしょう。
司馬遼太郎さんの『街道をゆく 沖縄・先島への道』
(朝日文庫 91、92ページ)から
ちょっとだけ引用させていただきます。
やがて集落に入った。
集落はじつに美しい。本土の中世の村落のように
条理で区画され、村内の道路はサンゴ礁の砂ででき
ているために、品のいい白味を帯び、その白さの上
に灰色斑(はいいろまだら)ともいうべきサンゴの
石垣がつづき、そのぜんたいとして白と灰色の地の
上に、酸化鉄のような色の琉球瓦の家々が夢のよう
にならんでいるのである。
これは島で一番背の高い構築物といわれる
「なごみの塔」のてっぺんから撮りました。
こうした集落を形作る家々はどうなっているかというと、
門を広く開け、その内側に下の写真のような、
半開放的な「ひんぷん(漢字は「屏風」)」という
仕切りを設けています。
竹富島だけではなく
沖縄の伝統的な家屋に見られる構造だそうです。
こちらは花や木のひんぷん。なんだか素敵ですね。
閉じているようで閉じておらず、
町と住まいが一体化しつつ、仕切られてもいます。
町並み全体から、美しさが立ちのぼってくるように感じられるのは、
この「ひんぷん」によるところも大きいのではないかと思いました。
もちろん、町並みの美しさが保たれているのは、
住民のかたがたの努力に尽きます。
毎朝、自宅の前の道を掃き清めるのが、全島民の日課だそうです。
さらに、昔風ではない、ちょっと遊び心のあるシーサーを
屋根に乗せた家もあって、町の華やぎに一役買っています。
さて、有名な「星の砂」が採れる
カイジ浜(別名星砂浜)にも足を運びました。
あんまり観光客が採ってしまうものだから
肝心の星砂が減っているそうです。
なので、てのひらに乗せて写真に収めるだけにしました。
竹富島は、石垣島から日帰りで渡る観光客が多く、
そうした方はレンタル自転車で動くようですが、
私たちはそれはせず、ひたすら歩きました。
夜になると、どこからともなく三線の音が流れてきます。
本土とは違った時間の流れ方を感じました。
島の伝統や美観を守ろうという美意識にあふれた
誇り高い人々が文化的に暮らす一方で、
近くの西表島ほどではないけれど、自然も豊か。
持参したコンパクトデジカメのキャパと私の腕の問題とで、
残念ながら写真に収めることはできませんでしたが、
ばさばさと羽ばたくオオコウモリ(翼を広げると1メートル超)に
遭遇して腰を抜かしかけたり、目の前を珍しいセマルハコガメが
横切ったり。
綺麗なオレンジ色をしたカワセミの仲間、
リュウキュウアカショウビンの声で朝、目覚めたりもしました。
竹富島のよさは、日帰りではなく
泊まってみて、そして歩いてみてこそ、
感じることができると断言します。
旅に出ると、どんな土地でも名残り惜しくなるほうですが、
来年も再来年も来てみたい、
そして、できればいつか、ここで暮らしてみたい……
とまで思ったのは、本当に初めてのことでした。
(編集部・酒井俊宏)
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