2010年01月14日(木)更新
【取材日記】コクホー 庄山悟さん
過日、経営者会報ブログ会員の
コクホー・庄山悟さんをおたずねして、
大阪へ行ってまいりました。
月刊ニュートップリーダー2月号から始まった
「トップのための名品・逸品」という連載での取材です。
↓自慢の自社製トランク(後述)を手にされる庄山さん。

■庄山さんのブログ >>>
■コクホー ホームページ >>>
■国鞄シリーズ サイト >>>
同社で扱っておられる、「国鞄シリーズ」は、
まさにトップリーダーがもつにふさわしい名作だと思い、
同シリーズをご紹介すべく、おたずねした次第です。
掲載は3月号を予定しています。
写真は、私が撮ったものでは質感が伝わらないので、
庄山さんにお借りしたものを使用させていただきました。


いつもは、この経営者会報ブログで、
縦横無尽の、涙あり、笑いあり、の
ハイテンションブログを書かれている庄山さんですが、
素顔は真面目で、自社で扱う商品への“熱い想い”をおもちです。
その想いを余すところなく、語っていただきました。
3月号(ちょっと先ですが)の記事を
ご覧いただければ幸いですが、
スペースの関係もあり、おそらく納め切れない、
庄山さんの事業に対する思い入れを
ご紹介したいと思います。
庄山さんは、大学をご卒業後、東京の総合資材卸商社に勤務、
営業のプロとしてスキルを磨き、
若くして執行役員まで登り詰めたところで、
2006年の1月、お父上が経営しておられたコクホーに入社、
代表取締役社長に就任します。
当時、コクホーさんで手がけていたのは、
学童向けや、一般的な商品が中心です。
そこで庄山さんは、はたと思います。
「自分がもちたい鞄がラインナップになかった。
自分がいる会社に自分のもちたいものがない。絶
望感で打ちひしがれていました。商売人なら、自
分がもちたい、使いたいものを売りたいし、そう
あるべきだと思ったんです」
その絶望感が、大きなビジネスのヒントとなりました。
「これなら欲しい」と思える鞄が果たしてあるのか、
庄山さんは、百貨店から専門店、ブランドショップと歩き回ります。
そして結局、パーツまですべて日本でつくり、皮の材質から
縫製までこだわった、大人の男が、長くもちたいと思える鞄は
見当たらなかったのだそうです。
自分が心底、欲しいと思う鞄がない。
それなら自分たちでつくればいい。
何十年も使える鞄を、使いたくなる鞄を──。
その根拠となったのは、昔、コクホーさんでつくり、
お父上が使われていたトランクです。
今、庄山さんご自身が使っておられます。
冒頭の写真でご本人が手にしておられるのもそれです。
シンプルで飽きのこないデザイン、50年もった耐久性のある、
親から子へと受け継がれたトランクが、
同社が2007年1月に発売を開始した
最高級国産鞄「国鞄シリーズ」の原型となりました。
「長く経営をしておられれば、楽しいことだけで
なく辛いこともあるでしょう。鞄は、そうした喜
びや、艱難辛苦をともにするパートナーともいえ
ます。鞄とともにある思い出や会社や事業に関す
る思い。鞄と一緒に、そうした思い、シミや傷ご
と、たとえばご子息に引き継がれる際、引き継が
れていかれたら嬉しい。そんな思いがあります」
それゆえに、国鞄シリーズは「永代保証」を謳っています。
「日本で五指に入る職人さん」(庄山さん)が手作りで
丁寧に一個一個、仕上げ、
よほど無理な使い方をしてしまった場合を除き、無償で直すそうです。
しかも、近畿圏なら、お問い合わせがあれば
そのお客様のところへ飛んでいく。
まさに破格のビジネスモデルといえます。
「最初は社員も、私を変人扱いしていたと思いま
す。でも、軌道に乗るにつれて、だんだん私が言
っていたことが腑に落ちていったようです」
トップが夢を描き、それが実現していく過程で、
社内も一枚岩になっていく。
さらに、社員の方々が挑戦することの大切さを知り、
自社商品への矜恃をもつ。
そうした、かけがえのない「宝」を
庄山さんと同社は、国鞄シリーズを手がけることで
手にされたのです。
7パターンだけで飽きの来ないシンプルなデザイン。
職人さんの最高の技術でつくられた、
日本の皮革加工技術の結晶といえる逸品。
庄山さんには、日本の皮革技術が途絶えてしまうことへの
危惧もあったそうです。
受け継がれてきた技術を守るために、
自分に何ができるのか、それも庄山さんにとって、
大きな動機であったのでした。
庄山さん、感動的なお話を
ありがとうございました。
そして読者のみなさま、
この鞄、本当にお勧めです。
安くはないかもしれません。
でも、一生ものだと思えば、しかも永代保証ともなれば、
むしろ安いくらいです。
まずは国鞄シリーズのサイトを覗いてみては
いかがでしょうか。
(編集部 酒井俊宏)

■人間を知り、経営を学ぶ、中小企業経営者のブレーン『月刊ニュートップリーダー』
ご購読のお申し込みはこちら(見本誌の無料お取り寄せができます) >>>
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら >>>
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
2009年11月09日(月)更新
【取材日記】牛肉をめぐる冒険 (サカエヤ・新保吉伸さん)─3─
〈前回記事より続く〉
12月1日発行予定の、
ニュートップリーダー12月号の取材=牛肉をめぐる冒険、これで最後です。
サカエヤ・新保吉伸さんのご案内で、
生産農家の木下牧場さんにお邪魔させていただきました。
滋賀県近江八幡市にある同牧場さんまで、
新保さんの車に乗せていただき、帰りも草津駅まで
送っていただきました。
本当にお手数をおかけいたしました。
行きの行程尾では琵琶湖畔のカフェでランチを取ったりして、
ちょっと「いい旅 夢気分」みたいな道中でした。
といっても、男三人で湖畔に面したカウンターに陣取るのは、
少々、絵にならなかったかも・・・
木下牧場さんは、ご夫婦二人に娘さんたちでやっておられます。
ご主人の木下幸雄さんと、奥様の、その美さん。


お二人ともに、新保さんと志が同じであることが
お話をお聞きして、すぐ理解できました。
エサから変える、という新保さんの、
業界ではまずあり得ないオーダーを承け、
挑戦を続けているご夫婦です。
取材のあとは、お二人のご案内で、
牛舎を見せていただきました。


五感で取材対象を体感することの大切さを改めて思い知らされた、
と前々回の記事で書きましたが、
この日は、私たちの「嗅覚」の出番でした。
都会育ちでない私は、いわゆる「家畜子屋」というのは
これまでの人生の中で、割合、見てきています。
しかし、木下牧場さんの牛舎は、それまでの、私がもっていた
常識を、わずかな時間で覆してしまいました。
全然、「臭くない」のです。
もちろん多少の動物臭はしますが、
牛舎に足を運んですぐ漂ってきたのは、
稲藁と、日なたの匂い。
よく手入れがされ、丹精込めて、
牛たちを育てていることが素人目にもわかります。
牛たちもいたって元気で、
放牧の時間になると、そわそわし出して、
ご主人の幸雄さんが、放牧場に通じる扉に手をかけると、
「もう待てない!」とばかりに、
牛舎の中を輪になってぐるぐると駆け回る。
牛がのそのそ歩いているのは見たことがありますが、
走る姿というのは、スペインの闘牛のシーンを
テレビで観たくらいで、初めての体験でした。
専門的なことは素人が書いて間違いがあってもいけないので、
詳しくふれるのはご容赦いただきたいと思いますが、
健康に育てられ、元気で体力もあることがわかります。
新保さんによれば、無理に太らされた牛では、絶対に無理だそうです。
そういう牛は、出荷前に絶命することもあるそうです。
いわゆる成人病ですね。
木下牧場さんの牛は、無理に肥え太らせたりはせず、
霜降りの牛でも、そうなる血筋を大事にしているそうです。
川上から川下まで、とはよくいわれることですが、
河口から源流まで遡ったような取材は
私としては、今回が初めてでした。
みなさまのご商売に「嘘がない」ことが
ごく自然に体感できました。
そして、われわれ人間は、他の生き物から命を分けてもらって生きていること。
そのことをよく理解して、大切に育てたり、
扱ったりしている人たちがおられて初めて、
私たちが安全で美味しい食べ物を口にできること──。
この旅で学ばせていただいたことは、とても一口には言えません。
新保さん、木下幸雄さん、その美さん。
ほんとうにありがとうございました。
大変勉強になった、10月の「肉の日」でした。
(編集部・酒井俊宏)

■人間を知り経営を学ぶ、中小企業経営者のブレーン『月刊ニュートップリーダー』
ご購読のお申し込みはこちら(見本誌の無料お取り寄せができます) >>>
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら >>>
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
2009年11月04日(水)更新
【取材日記】牛肉をめぐる冒険 (サカエヤ・新保吉伸さん)─2─
〈前回記事より続く〉
牛肉をめぐる冒険、続きです。
南山さんで、美味しい焼肉をいただいた翌日は、
サカエヤ・新保吉伸さんに取材です。


■新保さんのブログ >>>
■サカエヤ ホームページ >>>
新保さんに取材をさせていただくのはこれで3回目です。
過去の取材に関しては、この【取材日記】でも
ご紹介してきました(↓)。
■【取材日記】サカエヤ 新保吉伸さん >>>
■【取材日記】サカエヤ・新保吉伸さんを支えた創・村上肇さんの言葉 >>>
これまでの取材では、おもに、新保さんの、
現在の事業を構築されるまでのドラマをお聞きしてきましたが、
このたびは、前回記事でも述べたように、
経営の“見られる化”がメインですので、
サカエヤさんのトレーサビリティへの取り組みをメインに
お話をうかがいました。
というより、この企画はむしろ、
新保さんの取り組みを知っていたからこそ出てきたものともいえ、
はじめから「新保さんありき」であったことを
正直に告白します。
同行した榎本も、新保さんのお人柄やその取り組みを知って、
大いに感銘を受けたようです。
(しきりにダイエット法についても聞いていましたが……)
詳しくは、12月1日発行予定の、
ニュートップリーダー12月号をご覧いただきたいと思いますが、
サカエヤさんをお訪ねする際、体感したいと思っていたのが、
同社の雰囲気でした。
“見られる化”が進んだ企業は、当然ながら、従業員からも、
信頼を得ます。
「うちの取り組みは間違っていない」「うちの社長は正しい」
と思えることが、会社に対する信頼感、事業に対する誇りを醸成し、
それが社内に活気を生み、それも含めて「見られて」いく、という
「プラスの循環」を生み出していく──。
そうに違いない、と考えていたからです。
果たして、サカエヤさんは、
以前、取材をさせていただいたときもそうでしたが、
みなさん明るく、活気に溢れていました。
体調を崩して、新保さんに休め、と言われているにもかかわらず、
店長の川畑勇さんが明るい笑顔で頑張っておられる姿も拝見して、
(あんまり無理をしてはいけません……)
私どもの考えていた通りだと、実感させていただきました。
実際、サカエヤさんでは、従業員のみなさんも
「顧客」で、よくお店のお肉を買われていくそうです。
かなり昔の話ですが、某ファストフード店舗でアルバイトをしていた友人は、
「知れば知るほど、怖くて食べられないよ」と言い、
絶対にその店で食事をしませんでした。
サカエヤさんの場合はまったく逆で、従業員のみなさんが、
自分のところで扱っているお肉は安全で美味しい、
嘘がない、ということをよくご存じで、心底、
自分の存在も含めた会社を信頼しているからでしょう。
“見られる化”が進んだ企業は、その取り組みや組織、
さらには、今回のように、取引先(南山さん、木下牧場さん)
も含めて、どこをピンポイントで見ても整合性があります。
それだけ中身がきちんとしているからこそ、
「見せる」こともできるのでしょうし、
見せる、見られる過程では、顧客からの感謝の声を
従業員さんが体感することになり、さらなるやりがいを生むのでしょう。
これから中小企業が目指すべき方向性、
勝ち残っていくうえでのヒントは、すべてここにあるのではないか。
サカエヤさんと、新保さんの取り組みをうかがい、
そう思わずにはいられませんでした。
長くなりました。
次回、新保さんにご案内していただいた、
木下牧場さんのレポートをお届けして、
この「冒険」も終わりです。
10月29日のこの日は、そういえば、
「肉の日」でした。
(編集部・酒井俊宏)

■人間を知り経営を学ぶ、中小企業経営者のブレーン『月刊ニュートップリーダー』
ご購読のお申し込みはこちら(見本誌の無料お取り寄せができます) >>>
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら >>>
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
2009年10月31日(土)更新
【取材日記】牛肉をめぐる冒険 (サカエヤ・新保吉伸さん)─1─

月刊ニュートップリーダー(経営者会報を新装刊)12月号の
特集 経営の「見られる化」を急げ! の取材で、
先日(10月29日)、副編集長の榎本と二人、
サカエヤの新保吉伸さんをお訪ねしました。
■新保さんのブログ >>>
■サカエヤ ホームページ >>>
みなさまご存じの通り、新保さんは
上質の近江牛肉の販売をおもに手がけておられますが、
信頼できる生産農家のものだけを扱い、
業務用に関しても、信頼できる業者にしか卸さない、
というスタイルを貫いておられます。
それは、業界では先駆的だったトレーサビリティへの
挑戦でもありました。
牛と人を、こよなく愛している新保さんだからこそ、
なしとげることができた、と断言してしまいます。
その新保さんの取り組み、周囲の人たちを巻き込む力を
誌面でご紹介するのが、今回の取材の趣旨です。
詳しくは、発刊後の記事をご覧いただきたいと思いますが、
二日間、カルチャーショックの連続でしたので、
この場では、そちらについて記していきます。
カルチャーショックばかりでなく、
真摯なビジネスに取り組む素晴らしい人たちに出会えて、
大きな感動もいただきました。
そんなご縁をつないでくださった新保さんに、
深く感謝申し上げます。ありがとうございました!
……さて、「冒険」とは大げさな、と言われそうですが、
実際、旅を終えたあとは、まさにそんな実感だったのです。
新保さんをお訪ねする前日、京都入りしたわれわれは、
サカエヤさんの近江牛をいただける、京都の南山さんにお邪魔しました。
冒頭の写真は、南山さんでいただいた、近江牛カルビです。
私は以前、新保さんのご紹介で
同社社長の楠本貞愛さん(素敵な女性です!)に
取材をさせていただいたことがあります。
そのときは、すぐ次の取材現場へ急がねばならず、
「本物の近江牛」をいただくことができませんでした。
ようやく念願が叶いました。
社長さんにはご出張のためお会いできませんでしたが、
妹さんで、取締役を務めておられる孫貞麗さんに、
お話をうかがうことができました。
貞麗さん、そして終始、濃やかな応対をしてくださった
従業員のみなさま、ありがとうございました!
夕刻のため、露出不足ですみません・・・


■南山 ホームページ >>>
いただいたお肉は、“サシ”が多くはなく、
いくらでも食べられそうな、胃にもたれないお肉です。
味わい深いのに爽やかで、ちょうどいい噛みごたえ。
お肉をいただいている実感があります。
正直、44年の人生で味わったなかで一番! でした。
肉好きなことにかけてはおそらく私を上回る副編集長も、
同意見でした。
↓近江牛のお刺身です。

↓お肉だけでなく、モツやナムルなども最高でした。


いわゆる“サシ”の多いお肉こそが上等で、旨い、というのが、
常識化していますが、新保さんの考えは違います。
無理矢理、牛を太らせて脂まみれにしているのが現状であり、
それでは牛も可哀想だし、いただく人間も不健康になる──
新保さんはそう警鐘を鳴らしておられます。
健康で上質なお肉をいただいて、
新保さんのおっしゃることが、
より深く理解できた気がします。
取材というものは、当然ながら、現場、現地に足を運ばないといけない。
自分の五感を総動員して、感じなくてはいけない──。
いつも、そんなふうに肝に銘じているつもりでしたが、
目や耳ばかりではなく、「鼻」や「舌」まで使った
今回の取材では、その大切さを改めて、痛感した次第です。
美味しいお肉をいただいた話で終わってしまいました。
新保さんやサカエヤさんの取り組み、
そして生産農家・木下牧場さんについて、
明日以降、ご紹介していきます。
(編集部・酒井俊宏)

■人間を知り経営を学ぶ、中小企業経営者のブレーン『月刊ニュートップリーダー』
ご購読のお申し込みはこちら(見本誌の無料お取り寄せができます) >>>
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら >>>
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
2009年08月07日(金)更新
【取材日記】共伸技研 加藤克典さん
経営者会報最新号では「統率力を鍛える」というテーマで
特集を組んでいます。
つまりは、リーダーシップの話なのですが、
あえて「統率力」としたのには、理由があります。
一人のカリスマ、あるいはワンマン的なトップの指揮で
経営がうまくいった時代はとうに過ぎ、
会社全体で知恵を出し、現場で個々の社員が考えながら
真摯に動いていくことが、差別化のポイントとなりつつあります。
そこでトップが機能するうえでは、社員との関係性が
より重要になってきていると考えるからです。
事例にご登場いただいた経営者のみなさまは
壁にぶつかりながらもその方独自の考えに基づいて、
粘り強く、社員の心をつかんでいったかたばかりです。
そのうちのお一人が、工業用ブラシの開発・製造を手がける
共伸技研(大阪府門真市)の加藤克典さんでした。

■共伸技研 ホームページ >>>
■加藤さんのブログ >>>
経営者会報ブログの会員である村上肇さんの主宰する
「e製造業の会」の会員さんでもあります。
経営者会報ブログの会員さんにもご存じの方は多いことと思います。
お話をうかがって、加藤さんの取り組みは
まさに、二世経営者が社員の心をつかむうえでの
サンプルだと思いました。
詳しいお話は、経営者会報最新号をご参照いただければと思いますが、
さわりをご紹介したいと思います。
加藤さんは、お父上で創業者の重信さんの跡を継ぎ、
昨年、社長に就任しておられます。
2000年に入社した加藤さんは、
それまで在籍していたメーカーに比して
ギャップに悩んでいました。
納期や仕上がりのことで、社員さん同士、
もめることが少なくなかったのだそうです。
みんな、一所懸命やっているのに、どうしてそんなことになるのか──
加藤さんは次のように振り返ります。
「私が目指したのは、皆が楽しく、誇りをもって
働ける職場にすることでした。お客様に喜んでい
ただくには、まず作り手が楽しく働いて、自分た
ちの思いや誇りを込めてものを作ることが大切だ
と思ったんです。その思いは、今も変わっていま
せん」
やがて、加藤さんは、そうした問題を払拭するには
きちんとした生産管理が不可欠だと気づきます。
それはご本人の当初の想像以上に大変な道のりでした。
生産管理以前の問題として、いわゆる「見える化」ができていないとならず、
その事実は、必然的な帰結として、
加藤さんを3S活動へと走らせることになります。
そして、同志ともいうべき大阪府内の8企業が集い、2005年の暮れ、
「大阪生産革新研究会」(略称OPI)を結成するのです。
同会には、当経営者会報ブログ会員の澤田浩一さん率いる
サワダ製作所さんも参加しています。
しかし、活動を開始しようというころ、
「俺たちのやってきたことを否定するのか」と
お父上が猛反発。
途方に暮れた加藤さんでしたが、自ら毎朝、清掃を始め、
そのうちに徐々に見習う社員さんが出て、
その数は当時の全社員18名のうちの7名となりました。
それでも、2006年5月のOPIのキックオフ以後もお父上の許しは下りず、
全社的に取りかかることはできなかったのです。
加藤さんはこの苦しい時期をしっかり足を地につけて乗り切り、
あせらず、7名の同志とともに3S活動を続けます。
ついにキックオフから3か月後、お父上の許可が下ります。
それ以後の同社は、加藤さんを中心に
一体感のある職場となっていき、
3S活動を徹底、そして生産管理にも全社的に取り組み
生産性が大きく向上していくのです。

自ら手本を示し、あせらず、
自発的に社員さんが行動するのをじっと待ち続けたこと。
お父上をねばり強く説得したこと。
いまもお父上を深く尊敬しておられること──。
一般的にいって、二世経営者は、
ともすれば早急な改革を急ぐ傾向が強いように思われますが、
加藤さんは違います。
やりたいことを通すには、まず自分の実績を作ることだと、
ネット受注に専念し、売上をつくって社業に大きく貢献。
ネットビジネスは現在、同社の大きな収益源であり、
ブログなどでの情報発信に同社が長けているのも、
加藤さんのこの取り組みから始まっているといえます。
自分が会社を継いでもらう立場にあるとしたなら、あるいは
自分が社員として働く会社で、その会社を二世が継ぐとしたなら、
こんな人にこそ、継いでもらいたい。
加藤さんにお会いし、お話をお聞きしたならば、
誰しもそう思うのではないかと思えてなりませんでした。
取材を終え、帰途についてからも、
そして、すでに記事が誌面に出たいまでも、
その思いが消えません。
加藤さん、ありがとうございました!
大変勉強になりました。
なお、このたびも、会員さんである社会保険労務士・井寄奈美さんに
お口添えをいただき、共伸技研さんへの取材は実現しました。
深く感謝申し上げます。
そして、前出・サワダ製作所の澤田浩一さんも
共伸技研さんの弊誌へのご登場のことを書いておられます。
こちらも、ぜひご覧ください。
■OPI 共伸技研・加藤氏が「経営者会報」に登場 >>>
井寄さん、澤田さん、そして、加藤さんをよく知る
経営者会報ブログの会員のみなさまにも、深く感謝申し上げます。
加藤さんが、普通ならなかなかお話しいただけないはずの
立ち入ったお話を、初対面の私にしてくださったのも、
みなさまと加藤さんの強い絆のおかげだと思っております。
ありがとうございました!
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読のお申し込みはこちら >>>
見本誌の無料お取り寄せができます! お申し込みはこちら >>>
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら >>>
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
2009年07月31日(金)更新
【取材日記】長濱製作所 立入勘一さん
過日、経営者会報本誌の取材で
京都に行ってまいりました。
長濱製作所社長・立入勘一さんへの
取材です。


■長濱製作所 ホームページ >>>
記事は、弊誌に好評連載中の、中村智彦の「ものづくりの現場から」。
中小製造業に造詣が深く、ご自身、「ものづくり企業の応援団」を名乗る
神戸国際大学教授・中村智彦氏が全国各地の製造現場を訪れ、
御自ら社長さんに取材し、
他の経営者のかたにとって参考度が高いと思われる点や
注目すべきエピソード、取り組みをご紹介いただくものです。
中村先生は、日本テレビ系列の「世界一受けたい授業」をはじめ、
多くのメディアに登場しておられますので、
ご存じのかたも多いことと思います。
私は取材のたびに、お供をさせていただき
いつも勉強させていただいております。
右のかたが中村先生です。

実は、立入さんには、私はすでに何度かお目にかかっています。
経営者会報ブログのテストマーケティング研究所にも
ご出席いただいたことがあり、
経営者会報ブログの会員さんにも、親しくしておられるかたが
何人もいらっしゃいます。
中村先生から「素晴らしい社長さんがおられますよ」と
立入さんをご紹介いただいたわけですが、
“既視感”を感じてなりませんでした。
ある人に、素晴らしい社長さんの存在をお教えいただき、
注目していると、別の人からも同じ社長さんを推挙いただく。
最近、このようなケースが増えているからです。
とくにこの経営者会報ブログの会員さんから
ご紹介いただいたかたに、このような形でお会いすることが
増えてきています。
そして現実にお会いすると、みなさん素晴らしいかたばかり。
よい人が太鼓判を押す人はやはりよい人なのです。
経営者会報ブログという場では、会員のみなさまは善意で
よい情報を互いに教え合っておられますが、その輪の中に
経営者会報編集部も取り込んでいただいている感じです。
会員のみなさまがたには、深く感謝申し上げる次第です。
ありがとうございます。
では、そろそろ立入さんのご紹介を・・・
詳しくは、経営者会報最新号をお手に取っていただきたいと思いますが、
私自身、深く感心させていただいたエピソードを
ご紹介したいと思います。
昨秋来の不況は、いうまでもなくほとんどの業界を直撃し、
そのダメージを払拭できていない企業が多いことと思います。
精密部品製造を手がける長濱製作所さんも、
ダメージは受けています。
しかし、立入さんは、
このたびの危機を一貫して前向きに捉えてきました。
その点が常人離れしています。
昨年春の段階で、すでにこの不況を予測されたそうで
その先見性にも凄いものがありますが、
もっと凄いことに、立入社長は、
その段階で、最新設備の導入を決断するのです。
「仕事が減るなら減ったで仕方がないことです。そう開き
直って、社員のスキルの向上や教育のよい機会だと捉えま
した。最新の設備を導入し、使いこなせるようになれば、
不況が終わったとき、飛躍のチャンスを迎えることになり
ます。実際、過去の経験からみて、不況の後は技術革新が
進むんです。景気が回復に向かったときはお客さんはより
高い技術を求めてきますから」
銀行からの信用もあり、内部留保もあるからこそ、
できることでもありますが、それも、立入社長と
社員のみなさまの努力の賜物でしょう。
いま、景気回復後を見越して、
同社の工場には、顧客である大手メーカーの担当者も
頻繁に足を運んでいるそうです。
中村先生にお供して、工場を見学させていただきましたが、
3S、5S活動に取り組む同社の工場は非常に綺麗で、
明るい雰囲気が漂っていました。

こちらが件の最新設備です。

お二人のお話がはずみます。

教育熱心で面倒見のよい経営者の指揮のもと、
社員はみなさん元気で明るく、それゆえに
いっそう、綺麗で明るい工場に感じられた面も
あるように思います。
果敢にリスクを取る。
社員を愛し、教育に余念がなく、
「ものづくりを覚えるなら中小企業が一番!」と胸を張る心意気──。
立入さんの姿勢には、素晴らしいものがあります。
立入さん、長濱製作所のみなさま、
ありがとうございました!
なお、すでに会員さんのいよりんさんこと、
井寄奈美さんも、相前後して長濱製作所さんを訪れ、
【取材日記】を書いておられます。
こちらもぜひご覧ください!
■なにわの社労士発~「今日もこんなええことありました」 >>>
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読のお申し込みはこちら >>>
見本誌の無料お取り寄せができます! お申し込みはこちら >>>
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら >>>
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
2009年06月08日(月)更新
【取材日記】伊那食品工業 塚越 寛さん ─2─
(前回取材日記より続きます)
伊那食品工業会長・塚越 寛さんは
信念の人でした。
同社の実質的な創業者といえる塚越さんですが
ご本人の信念がそのまま、同社の企業風土に結びついている──
そう感じずにはいられませんでした。

同社の基本姿勢は、塚越さんがご著書、
『リストラなしの「年輪経営」』の中で述べ
そのタイトルからもわかるとおり、
着実に、木が年輪を刻むように、
少しずつ成長していく会社を目指すというものです。
なんのためか。
それはこの社是の実現のためです。
(↓応接室に飾られていたものです)

塚越さんのおっしゃる「いい会社」とは
経営上の数字がよいだけでなく、
会社を取り巻くすべての人々から
「いい会社だね」と言ってもらえる会社のこと。
すべてのステークホルダーと
良好なウィン-ウィンの関係を保つことが
企業の永続につながるという発想です。
塚越さんの考える、一般にいわれる「良い会社」とは、
要約すれば売上至上主義、時価総額主義など、
往々にして社員の幸せを犠牲にする会社のこと。
当然ながら、そうした会社を目指す気はまったくないとのことです。

(みなさん真剣かつ楽しそうに仕事をしておられました)
そのために同社と塚越さんが守り続けているのが、
「年功序列」の人事制度です。
機械的に横並びなのではなく、飛び抜けて優秀な人に対しては
抜擢人事はしているそうです。
年功序列の弊害は、高度成長期の終わりとともに
長く指摘されてきたことではあります。
それは、平たく言ってしまえば、
年相応に働かない(働けない)社員が多く出てきたということでしょう。
年功序列では、年相応に働かない人を甘えさせる結果になるということ、
それと企業側が人件費をコスト視する傾向とあいまって
多くの企業で成果主義が導入されたわけですが、
結果、さまざまな弊害も生じたというのが、
この10年あまりの人事考課制度の流れだったと思います。
では、同社の年功序列制度はなぜ成り立つのか。
塚越さんは次のような表現でお答えくださいました。
「みんなが、会社のため、周囲のみんなのために、
あるいは自分自身のために、毎日なにがしかの努力
をして高めていくような状態にある会社では、年功
序列が正しいに決まっています」
「人間、だてに生きていない。経験が積み重なって
いったら賢くなる、絶対賢くなる。どんな人でもね。
だから年功序列が正しい。別の角度から考えると、
子供が育ってきたら金がいるんです。いる時期があ
るんですね。年功序列じゃなくていわゆる成果主義
でやると、子供にお金がかかるのにお金がない人も
出てしまう。トンビがタカを生むこともあるでしょ
う。親父がダメでも子供は優秀ということはいくら
でもある。そういう子供たちが教育機会が得られな
かったら、国家的な損失です」
……うちの社員にトンビはいないけど、と付け加えて
このようにおっしゃいました。そういう塚越さんですから、
昨今の大企業のリストラには当然批判的です。
「雇用する責任というのは、会社を経営していくうえ
で最大の、一番基本的な責任です。それを放棄した会
社に明るい将来があるのか、甚だ疑問ですね」
そんな塚越さんの自慢は、社屋でもなく環境でもなく、
やはり社員のみなさんです。
この取材の日、いつもは車通勤だそうですが、
この日はたまたま、ご自宅から15分ほどの道のりを
歩いてこられたそうです。
「みんなが掃除している最中に来たわけです。凄まじ
いね。実際ビックリしました。社員が全員でやってい
る、それぞれが自発的に。すごいって思いましたね。
頼もしいかぎりです」
そうおっしゃる塚越さんご自身、
社員のみなさんと一緒に掃除をしておられるのを
取材前に周辺を散策していた私は見ています。
このような塚越会長の経営観や人生観は、
高校生の頃、肺結核を病まれた経験から来ています。
病から立ち直った塚越さんは、心底、
「働けるだけで嬉しい」
ということに思い至ったそうです。
職場環境を整えるのも、塚越さんにとっては
当然のことなのでしょう。
同社のオフィスには、マッサージチェアがあちこちに置かれ、
社員食堂も、渓谷に面したテラスがあったりと、
とても一企業の食堂とは思えません。
会社負担で一年おきに海外に社員旅行に行くのも、
なかなかにできることではなく、
もう何十年も続けているそうです。
このほかにも、「教育勅語」を研修に使われたり、
「ケチは悪循環の始まり」「利益なんてカス」
といった刺激的なフレーズが並ぶ、塚越さんのお話には
仕事であることをときどき忘れながら、聴き入ってしまいました。
記者冥利に尽きる、幸せな時間でした。
全部をご紹介したいのはやまやまですが、
塚越さんのインタビューは、
経営者会報7月号に掲載させていただきますので
ぜひ、そちらでもご覧下さい。
塚越さん、伊那食品工業の社員のみなさま、
ありがとうございました!

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読のお申し込みはこちら >>>
見本誌の無料お取り寄せができます! お申し込みはこちら >>>
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら >>>
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
2009年06月04日(木)更新
【取材日記】伊那食品工業 塚越 寛さん ─1─
先週末、経営者会報本誌7月号『永続企業になる!』の取材で、
長野県伊那市へ行ってまいりました。
伊那食品工業会長・塚越 寛さんへの取材です。

ご存じのかたも多いと思いますが、
塚越さんは、永続を志向し、急成長は避け、
少しずつ、着実な発展を果たすことを念頭に
経営をしておられます。
教育に力を入れ、「年功序列」を崩さず、
メセナという言葉が広まる前から、地域社会への貢献を
自身と自社に課してこられています。
最近、『年輪経営』という本もお出しになりました。
経営者のファンのかたも多いと思います。
まさに、日本的な価値観を大切にした経営で、
多くの企業にとって学ぶべき点が多い会社だと思います。
数年前、弊誌の「異能経営者がゆく!」で
取材をさせていただいたことがあり、
私がお目にかかるのは、2度目となります。
ふだんは、取材でお邪魔してすぐに
ここでご紹介することはあまりしないのですが、
(ある程度、整理して書く義務があると思いますのでそのようにしております)
あらゆる面で素晴らしい会社であることと、
その環境の素晴らしさに感動したこと、の2点から、
早々にご紹介したいと考えました次第です。
今回は、同社と、その周囲の環境の素晴らしさと
地域貢献の一端を、写真中心でご紹介したいと思います。
最寄り駅のJR飯田線・沢渡(さわんど)駅を下りて
歩いてみました。
同線・伊那市駅からタクシーを使えばすぐなのですが、
素晴らしい環境なので、おいしい空気を味わい、新緑の景色を眺めながら
お訪ねすることにしました。
沢渡駅を下りて。天竜川のほとりから撮影。

沢の右手にある道を上っていくのですが、
同社の本社はなんと、この上流の左手にあるのです。

本社の手前の橋から、沢を見下ろしてみました。

本社の敷地は、塚越会長の方針で木々が豊富です。
森の中に会社があると言ってもいいくらいです。

窓枠には花が飾られています。

朝、8時半過ぎ、社員の方々が、一所懸命、
掃除をしておられました。

先にも述べたように、同社は、地域社会に貢献しようということで
さまざまな取り組みをしておられます。
その一環が「かんてんぱぱガーデン」の運営です。
和食、洋食、そばなどのレストランがあり、
同社が長年培ってきた「寒天」の美味しく、体によい食べ方や調理法を
楽しみながら味わえます。
庭園に売店も備えていて、いまではすっかり観光スポットになっています。
年間30万もの人々が、全国から訪れるそうです。

和食レストラン「さつき亭」。

こちらはおそばやさんです。

洋食レストラン「ひまわり亭」。

取材を終えたあと、ここでパスタをいただきました。
パスタも美味ですが、寒天を使ったサラダが絶品でした。
従業員さんの感じのよさが印象に残りました。


売店では、同社の商品だけでなく、
地元の農家のかたの作った野菜なども直売しています。

ガーデンの敷地内には、地下深くからくみ上げられた井戸があり、
この美味しい水は、地元のかたに無償で提供しておられるそうです。
同様の井戸が、本社の敷地内にもあります。

同社はこのような環境を一気にではなく、
少しずつ、整えてきたのです。
そこが素晴らしいと思います。
塚越会長は「お金は遣うためにあるんです」と
おっしゃいます。
いま改めて脚光を浴びている
塚越さんご本人の経営観、価値観については、
次回、ご紹介したいと思います。
※続きはこちら >>>
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読のお申し込みはこちら >>>
見本誌の無料お取り寄せができます! お申し込みはこちら >>>
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら >>>
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
2009年04月30日(木)更新
【取材日記】にっこう社/挨拶状ドットコム 徳丸博之さん
いまの時期、自社の事業の本質を、
トップ自身がどのように認識しているか、
それを社員のみなさんとどれだけ共有できているか、
その点が非常に重要なのではないかと考えています。
大変お世話になっている、ある税理士さんにお聞きした話ですが、
この不況下、受注が減ったために遊んでいる人材を活かそうと
自社の事業スタイルを見失い、まったく畑違いの分野に乗り出そうとする
経営者が少なくないそうです。
新事業に出ていくにしても、これでは成功する確率は低くなりますし、
やはりいまの時期は、自社の本業、
その本質に向き合う時期なのではないかと思うのです。
経営者会報本誌5月号でご登場いただいた、
にっこう社社長の徳丸博之さんに取材させていただいて、
その観を強くしました。
挨拶状の作成に特化したサイト、
『挨拶状ドットコム』を運営する同社と徳丸さんには、
前回の取材日記の王将フードサービス・大東隆行氏と同様、
「超元気企業に学ぶ」と題した特集に、
業績好調な企業経営者の代表としてご登場いただきました。


■にっこう社 ホームページ >>>
詳しくは本誌に譲りたいと思いますが、
少し、ご紹介します。
もともと同社は、ごく普通の町の印刷屋さんでした。
長男の徳丸さんが務めていた銀行を辞め、入社された96年頃は
ほとんど利益が出ない状態にありました。
徳丸さんは、持ち前の営業力で、建て直しをはかり、
年商も五倍近い6000万円まで伸ばします。
しかし、無理がたたり、入院してしまいます。
2004年の夏です。
実はその少し前、徳丸さんは、ネットでの事業展開に活路を見出すべく
勉強して、学んだことを実践しようとしておられました。
日常業務もこなしながらなので、その無理がたたった面はあります。
そして生まれたのが、その年の暮れにスタートした、
挨拶状に特化したネットビジネスです。
もともと銀行マンだった徳丸さんは、転勤族でもあります。
頻繁に出す挨拶状は、徳丸さんはお父上にお願いすればすむけれど、
そうでない人たちは大変だろう、という思いから始まったものです。
サイトを立ち上げて以降、ほぼ倍々で成長し、
現在は年商4億円を突破。
同業者も多いなかでこうなった勝因としては、
冒頭で述べたように、
徳丸さんが自社の事業の本質をきっちりと捉え、
それを従業員のみなさんと共有する努力を
惜しまなかったことが大きいと思います。

同社の経営理念は、
「きずなを深めるサービスで日本を元気にしたい!」
というもの。クレドを作成して、全社員での共有に努めておられます。
たとえば、他社では見られない「宛名印刷」を手がけておられますが、
これなど、顧客の側も、よほど業者を信頼していないかぎり、
データを出すこと自体、ためらわれるはずです。
自社の事業を「印刷物の受注」「挨拶状の作成」ではなく、
「きずなを深める」ことだと捉えたからこそ、出てきた発想といえますし、
その姿勢で応対するからこそ、顧客の信頼を得てきたといえるでしょう。
徳丸さんは次のように振り返ります。
「取り組んだ当初は、実は社内の雰囲気は決して
よくはありませんでした。挨拶状サイトの運営は、
人と人の絆を深める素晴らしい仕事だと思い始め
ていましたが、それは私一人が感じているだけで、
皆に伝えるということを一切していなかった。何
のために頑張るのかが不明瞭で、ひたすら忙しい。
これでは社員も辛いだけです」
読者のみなさまには釈迦に説法で、
よく使われるたとえではありますが、
かつてアメリカの鉄道産業が凋落していったのは、
「人とモノを快適に安全に正確に運ぶ」という
いまでは常識である運輸業の本質を見誤り、
「鉄道を走らせること」と思い違いをした点にあると言われます。
自社の事業の本質をどう捉えるか。
本質を捉えていれば、どのような時代にあっても、
対応できるニーズは見つけられると思うのです。
それは、私どものような事業でも同じだと思っています。
徳丸さん、大切なことを学ばせていただきました。
ありがとうございました!
野球にまつわる話(徳丸さんはかつてプロ野球選手を目指しておられました)も
ご紹介したかったのですが、稿を改めて、また記したいと思っております。
どうかご容赦ください。
【付記】
今回の取材では、またもや社会保険労務士の井寄奈美さんに
多大なご尽力をいただきました。
厚く御礼申し上げます。
井寄さん、ありがとうございました。
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読のお申し込みはこちら >>>
見本誌の無料お取り寄せができます! お申し込みはこちら >>>
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら >>>
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
2009年04月23日(木)更新
【取材日記】王将フードサービス 大東隆行さん
この不況下で強い企業に素直に学ぼう──
そんな趣旨で、経営者会報本誌5月号では、
「超元気企業に学ぶ」と題して、
業績好調な数社の経営者にご登場いただきました。
業績好調と一口に言っても、ビジネス自体が不況向きな事業形態、
業種はたしかにあるでしょう。
ただ、そうした括り方で済ませては本質を見誤るということを、
取材でお邪魔させていただいて、強く感じさせていただいた会社が
「餃子の王将」をチェーン展開する王将フードサービスでした。
2000年から指揮を執っておられる
大東隆行社長にお話をうかがってきましたが、
やはり業績好調な会社は、やるべきこと、
あるいはやろうと思ってもなかなかできない、
面倒なことに着手しています。

■王将フードサービス ホームページ >>>
FC直営合わせ500店舗以上を展開する同社は、
この8年間、増収増益を続け、
2008年度の決算では売上が545億円、
営業利益で60億円を突破する見込みです。
とくに昨秋からの景気の落ち込みは、
一皿200円(関東圏では220円)の餃子を中心に
廉価でボリュームのある食事を提供する同社にとっては、
むしろ追い風となり、ことしの3月に入ってから
業績予想を上方修正するほどの伸びを見せています。
ファミリーレストランや居酒屋のお客さんを
かなり引き寄せているのでしょう。


ただ、先にも述べましたが、ただ安いから、早いから、
お客さんが集まっているわけではありません。
詳しくは、例によって、経営者会報5月号を
お手に取っていただきたいと思いますが、
さわりをご紹介します。
同社は実は2000年頃、新規出店した店の売上が伸び悩み、
危機的状況にありました。
創業者の義理の弟である大東さんが社長に就任したのは
その時期です。
なぜ危機に陥ったのか。
大東さんはそれにどう立ち向かっていったのか。
「かつては極力、現場で調理をしていたのに、
成長の速度が遅いということで、効率化を図
るため、ある程度セントラルキッチンで調理
済みのものをクローズドキッチンで仕上げて
お出ししたり、本来のコンセプトからずれて
いた部分がいくつもありました。450店舗の
うちオープンキッチンだったものをクローズ
ドに変えたお店が70店舗くらいがあった。業
績の上がっていないのはクローズドの店舗で
スタッフも元気がなかった」
そこで大東社長が打ち出したのは「原点回帰」でした。
店舗で極力、調理をする本来のスタイルに戻す。
メニューも主力のものを徹底的に見直す。
その“回帰”は、事業スタイルのみにとどまらず、
人材育成にも及びます。
「社員の協力なしに改革はできませんし、社
員を大切にしない企業に明日はない。これも
当社の原点。ですから赤字に陥った2002年
の決算時でも『頑張ってくれてありがとう』
という感謝の気持ちを込めて決算賞与を支給
しました。例年の半分を出すのが精一杯でし
たが、社員ありきだと考えていることを示し
たかった」
その相互の信頼感を前提に、
同社では店長に大きく権限を委譲しています。
基本のメニュー以外の、定食メニューやその店独自のメニュー、
販売・接客のスタイルも、基本を守ってさえいれば
店長の裁量に任されるのです。
もちろん、きちんとした管理・支援もしています。
業績は前日のデータが日々、精査され、
落ち込みがあれば、エリアマネージャーと店長を中心にして、
打開策をすぐに練る。
こうした努力が奏功して、同社の業績は冒頭で述べたように
上昇していくのです。
トップが確たる方針を打ち出し、
信念を持って進めたからこその成功といえます。
一方で、大東社長はいまも月に何十店舗も回り、
現場の人たちを勇気づけています。
研修を行うときも、
まず役員、部長、エリアマネージャークラスから
実施するそうです。
昨今の不況を受けて、いましきりに企業経営において
「原点回帰」の必要性が叫ばれています。
その点、王将フードサービスは模範的な存在でしょう。
ただし、その回帰は、社員に高い要求水準を求めるだけでなく、
その成長を真摯に見守り、働きに報いるという
トップ以下経営幹部の姿勢あってこそ、
可能になったという点を
見落としてはならないと思うのです。
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読のお申し込みはこちら >>>
見本誌の無料お取り寄せができます! お申し込みはこちら >>>
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら >>>
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
2009年03月27日(金)更新
【取材日記】福知工業 福知香代子さん
女性経営者は、往々にして、
男性経営者より、思い切りがよいような気がしていましたが、
経営者会報4月号「シリーズ告白」で取材させていただいた、
福知工業の福知香代子さんは、まさに「決断の人」でした。

■福知工業 ホームページ >>>
福知さんは、同社の実質三代目。
福知さんのお父上は、「灯油販売用小型移動タンク」を開発、
その後、トラック積載用の「コンテナ・ローリー」を
世に送り出したかたです。
いわゆる灯油の移動販売は、同社の存在を抜きにして語れません。
下の写真の後ろのほうにあるローリーの製造が
同社の主業務です。

ですが、昨今のエネルギー需要の変化、
加えて景気の悪化から、
福知さんは、昨年の暮れ、
事業縮小を決意します。
「ローリーの需要はあるし、お客様にはメーカーとして部品を
供給する義務があります。どうすればよいのか、考えに考えて
私は“協業先”を探すことにしました」
どういうことかと言いますと、
信頼できる経営者に話をし、
同社は受注と資材調達をメインにして、実際の製造は
協業会社がする。社員もそちらに移籍してもらうようにしたのです。
ことしの2月20日をもって、そのような形に改めたそうです。
「私なりに、社員と、お客様にとって、一番よい選択は何か、
悩み抜いた結果の決断でした。社員とお客様のことしか考え
なかった」
その決断に至るまでの紆余曲折は、
ぜひ経営者会報4月号をご覧いただきたいと思いますが、
私が強く感じたのは、冒頭で述べた、
福知さんの決断力、思い切りのよさです。
こうした場合、男性の経営者、それも、
経営をしてきた経験が豊富な人ほど、
「見栄」が邪魔をするのか、
逡巡しているうちにタイミングを逸してしまうような
気がしてなりません。
結果、社員も喜ばず、顧客も取引先も喜ばず、
そして自身も大きなダメージを負うような結果を招いてしまう。
福知さんの決断には大きな根拠があり、
ご本人のなかにも、悔いはないように見受けられました。
この、顧客と従業員が最優先、という価値観は、
お父上譲りだそうです。
それも、あとになってから、気づいたことだそうですが……
「いつか、もう一度集結できるよう、がんばろう、とみんなに
は言いました」
そう語る、福知さんの口調は、
毅然としていました。
なお、福知さんへの取材は、この経営者会報ブログの会員である
社会保険労務士・井寄奈美さんのご紹介で実現しました。
取材の日は、井寄さんにもご同席いただきました。
下の写真は、井寄さん(左)と福知さんのツーショットです。

井寄さんご自身もブログで書いておられます。
ぜひご覧ください。
■井寄さんのブログ >>>
何度も書いてきたことですが、
やっぱり、よい人のお知り合いは、必ずよい人です。
今回も強く、そのことを感じました。
もちろん、取材ソースは自分で探すべきですし、
アンテナも張っているつもりですが、
こうしたケースでは、ご紹介くださったかたを
信じて、あっさりとお邪魔させていただきます。
正直、新聞などの情報より、一人の信頼できるかたの目のほうが
信じられる、と思っているからです。
福知さん、井寄さん、
本当にありがとうございました!
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読のお申し込みはこちら >>>
見本誌の無料お取り寄せができます! お申し込みはこちら >>>
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら >>>
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
2009年03月24日(火)更新
【取材日記】平成建設 秋元久雄さん
中小企業にはなかなかよい人材は来ない──。
それは一面事実かもしれませんが、
よい人材を採用できている企業は現実にあります。
そうした企業のトップにお会いすると、
結局は、トップの熱意次第ではないのか、
と思えてきます。
最新号の経営者会報3月号「異能経営者がゆく!」で
ご登場いただいた、平成建設(静岡県沼津市)の
創業社長・秋元久雄さんの、採用にかける情熱は
凄いものがありました。
詳しくは、最新の3月号をお手に取っていただければと思いますが、
以下、少しご紹介します。


■平成建設 ホームページ >>>
代々の大工棟梁の家に生まれた秋元さんは、
一時はウェイトリフティングでの五輪出場を目指し、
自衛隊体育学校に入学します。
残念ながら夢は叶わず、ゼネコンやハウスメーカーで
営業職として飛び抜けた成績を上げたのち、独立。
1989年のことです。
減少傾向かつ高齢化する「大工」さんを
自らの手で育てるための選択でした。
もちろん、何事も下請けに出すのが当たり前の業界で、
自前で大工を育てられたら、企業としての大きな強みになる、
という経営者としての読みもありました。
「大工を社内で育成したらどうかと、何度も勤め先で
進言した。でも全く受け容れてもらえない。それはそ
うです。職人を正社員として抱えれば、教育コストも
かかるし、受注産業なので仕事の量にも波があり社会
保険料等を含めた固定費の負担もばかにならない。誰
も内製化なんてしたがりません」
そして創業して8年目の97年、
地元以外での新卒採用に踏み切ります。
地元の優秀な人材を、
毎年一人か二人は採用できるようになってきたことで
手応えを得たからです。
「静岡に一人いるなら、全国から集めたら、50人くら
い採れるだろう、と単純に考えた(笑)」
いつのときも、秋元さん自ら、説明会に出て、
熱く、仕事のやりがいを訴えるうちに、
いつしか、東京工業大や東大、早慶、
地方の国公立大学などから、優秀な新卒が
集まるようになりました。
「元来、大工は自分で設計もすれば現場の管理もやる。
棟梁ともなればそれが当然で、自分も職人でありなが
ら職人をうまく使う。高度な知識と技能、経験を要求
される仕事でした。高度成長期に分業化が進んで、そ
うした仕事は求められなくなり、大工はやりがいのな
い職業になり果ててしまった。業界挙げて分業化した
結果、大工仕事の価値を貶めてしまったのです」
秋元さんは、その価値をもう一度、
取り戻そうとしておられます。
内製化に徹することで、中間マージンはなくなり
コスト面で優位に立てるほか、
顧客の要望をダイレクトに聴き、
施工に活かすことにもつながっています。
現在、同社は、リクルートの就職人気ランキングのゼネコン部門で
大手に伍してトップテンの常連になっています。
それにしても、同業他社がやらない、
リスクのある取り組みに秋元さんが挑戦できたのはなぜなのか。
私は「成功への確信」に尽きると思います。
その確信はおそらく、単なる成功意欲からは生まれない。
秋元さんはこう危惧します。
「このままでは大工がいなくなり、日本の伝統建築を
手がけられる人間は誰もいなくなる。これは文化の損
失です」
このスケール感ある「志」があってこそ、確信は強化され、
志に裏付けされた確信を経営者がもっているから、
若者たちの心を捉えるのではないか。
そう思わずにはいられませんでした。
秋元さん、ありがとうございました!
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読のお申し込みはこちら >>>
見本誌の無料お取り寄せができます! お申し込みはこちら >>>
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら >>>
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
2009年02月02日(月)更新
【取材日記】サワダ製作所 澤田浩一さん
この、「経営者会報ブログ」の会員さんには、
さまざまな形で経営者会報本誌にご登場いただくことが増えています。
みなさまが日々、ブログで発信してくださることで
当方が読者にご紹介したい、他の経営者にとって
参考度の高い取り組みをしておられることが確信でき、
変な表現ですが、「自信をもって」
取材依頼することができるからです。
それは弊誌だけでなく、他誌、同業他社も同様と思われ、
多くのかたが、ブログを通じて、
取材依頼を受けるケースが増えているようです。
しっかりした経営をしておられること、
そしてその言葉に嘘がないことが
文面から伝わってくるからでしょう。
トップ自身が情報発信することで
メディアの目に留まる確率はどんどん高まるように思います。
最新の2月号では、サワダ製作所社長の澤田浩一さんに
ご登場いただいています。
これは「社長の声」という、体験した人でしかわからない
取り組みや事件をご紹介する枠で、
自社の新工場移転の効果について、振り返っていただきました。
澤田さんご自身が、ブログでずっと綴ってこられたことで、
いつか、まとまったかたちで記事にさせていただきたいと
私は考えていました。

■澤田さんのブログ >>>
■サワダ製作所 ホームページ >>>
詳しくは本文をご覧いただければ幸いですが、
少しだけご紹介します。
澤田さんは、かねてより懸案だった第一工場と第二工場の統合、
従業員のみなさんの職場環境の改善、3S活動へのよりいっそうの注力、
といった課題を解決するため、新たに工場を建て、移転することを決意。
その際、きわだって素晴らしいと思いましたが、
新工場のレイアウト案を、チーム編成された社員のみなさんから募り、
なんと「社内コンペ」を開いてしまったのです。
澤田さんは次のようにおっしゃいます。
「皆でレイアウトを考えることで、各自が自分の仕事を
見つめ直すことにつながり、自部署の都合だけを優先す
ることの愚を、多くの社員が理解してくれるようになり
ました。文科系の出身の私は現場のことは一通り、理解
はしているつもりですが、細かい点になると現場で叩き
上げてきた人間にはかなわない。製造も営業もできない、
技術もわからない、ダメ経営者の私では、彼らの意見を
聞き、ベクトルを一致させていかないと会社自体、成り
立っていかない。そう考えてきたので、新工場のプラン
策定には絶対に社員に参加してもらいたかったんです」
2007年夏に開かれたコンペを経て、
昨年夏に、愛着のある大阪市淀川区から尼崎市の新工場に移転。
コンペで最優秀となった案をもとにレイアウトが練られ、
全員参加でできあがった工場から、
丹精込められた同社の製品が生み出されています。


澤田さん御自ら、ご案内くださり、
ありがとうございました。
工場をあとにするとき、ふと振り返ると、
なにか、従業員のみなさまの、
「俺たちの工場だ!」という思いや気概が、
たちのぼってくるような気がしました。
会員のみなさまには、すでにこの新工場に
行かれたかたもおられることと存じますが、
まだのかたはぜひ、澤田さんにご連絡され、
見学されることをお勧めしたいと思います。
(澤田さんへ。 …と書いてしまいましたが、大丈夫ですよね?)
澤田さん、ありがとうございました!
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読のお申し込みはこちら >>>
見本誌の無料お取り寄せができます! お申し込みはこちら >>>
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら >>>
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
2009年01月20日(火)更新
【取材日記】リングアンドリンク 金丸信一さん
新規事業を起こす際、よくいわれるのは
落下傘方式ではダメで、自社の事業の延長線上でやるべき、
ということです。
実際、それが大きな前提ではあるのでしょう。
しかし、自社の事業の本質をよく捉えていないと
単に裾野を広げただけで、
今度は既存の事業が手薄になったりすることもあるでしょう。
過日、経営者会報2月号の特集「高収益企業になる!」で
取材をさせていただいた
リングアンドリンク社長の金丸信一さんの取り組みは
その点、とても参考になります。
精密機械製造がメインでしたが、
ソフトウェア事業にも乗り出し、
これがわずか5年あまりで、
全体の3割を売り上げるまでに伸びているのです。

■リングアンドリンク ホームページ >>>
もちろん、「高収益企業になる」という企画の趣旨に関しても
同社は十二分に読者にヒントを示しておられます。
99年、経営危機に陥ってから、
金丸社長は、抜本的に組織を改革しました。
チーム制を採り入れ、会社の数字をすべて公開。
利益を重視する姿勢を打ち出し、それはご自身も徹底され、
社員のかたにはいっさい指示を出さず、
「利益は出るか、出たのか」を確認するだけ。
それで業績は奇跡的な回復を遂げていくのです。
(くわしくは、経営者会報2月号をご覧ください)
合わせて、先に述べた、新規事業=ソフトウェア事業が
大きな伸びを見せます。
これは自社で独自に構築していたシステムを
応用できる業種はないかを探し、
不動産事業者向けに特化して世に送り出されたものです。
「ウェブに関する技術も、工場内でLANを構築していた
関係でネットワークの技術もあり、データベース化に関し
てもノウハウがありました。この三つの技術を一括で提供
しているシステム業者は意外にない。ビジネスに活かせな
いかと考えて、成算ありと判断したのが不動産業界です。
サポートに力を入れていますが、機械屋である私どもにと
って機械が壊れたら修理するのは当たり前です」
……だから、畑違いの業種への無謀な進出ではなく、
同社の既存事業の延長線上で生まれたビジネスモデルといえます。
おやりになっていることの本質を
きちんとつかんでおられたから、成功したのでしょう。
くわしくはこちらをどうぞ。
■@dream2000 >>>
金丸さんは、いまでは不動産業者にとっては
救いの神のようになり、全国を講演や指導で
回っておられるとのことです。
昨年は154回!講演されたとのこと。
同社のシステムでホームページを作成している業者も
なんと1600社にのぼるそうです。
金丸さん、ありがとうございました!
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読のお申し込みはこちら >>>
見本誌の無料お取り寄せができます! お申し込みはこちら >>>
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら >>>
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
2009年01月19日(月)更新
【取材日記】タビオ 越智直正会長
接するだけでこちらが元気をいただくような、
魅力的な経営者にお会いすることができる。
それは、この経営者会報という雑誌に携わることの
大きな「役得」だと思っております。
ものの考え方やスケールに刺激を受けますし、
なにより、単純に、パワーをいただいた感じになります。
実際、その会社がうまく行っているのも、
経営者のモチベーションや明るさに
多くの社員さんが刺激を受けている、
という面はあると思います。
そうしたかたは、やはり創業者に多いなというのが
私の実感です。
事業を自ら創り上げてきた自信がおありなのでしょうし、
ご自身が手塩にかけてきた会社、そして社員のみなさんに対して
大きな愛情を注いでいるのが伝わってきます。
経営者会報2月号の特集「高収益企業になる!」にご登場いただいた
タビオ創業者の越智直正会長は、まさに、そんなかたでした。

取材の窓口になってくださった、広報グループの伊藤さんと。
■タビオ ホームページ >>>
タビオはもとの社名をダンといいます。
社名変更して2年あまりなので、
こちらで記憶されているかたも多いと思います。
靴下卸から始まって、現在は企画から製造・卸売・小売まで手がけ、
「靴下屋」のブランドを中心に
FC、直営合わせて全国約280店舗を有しています。
一足800円前後からという同社の主力商品の靴下は
高品質で耐久性に優れ、ファッション性も高く、
消費者に強く支持されてきました。
多くの同業者、アパレル関係者が中国に生産拠点を置き、
彼の地での生産をメインとするなか、国内生産にこだわり、
製造などの関係する企業と手を携えた経営を貫いてきています。
(数%は同社でも中国生産していますが)
90年代初期に、生産工場(協力工場)と仕入れ先である糸関係の商社、
そして小売店をつなぐ、
サプライチェーン・マネジメントシステムを構築しているのです。
業界では嚆矢といえるでしょう。
そうしてできあがった、「売れるぶんだけ作る」体制が
同社の、売上高経常利益率12%超という高収益の根幹です。
詳しくは、2月1日発行予定の、
弊誌2月号をご覧いただければと思いますが、
越智会長は、人こそ高収益の源泉とおっしゃっています。
「システムは道具です。道具を真似すれば成功するなら、
長嶋さんのバット使えば誰でもホームランが打てること
になる。作家先生の使てる万年筆使えば同じ文章が書け
ることになる。そんなわけない。システムではなくてそ
れを支える人が重要なんです」
もう一つ。
世界中を回ってきた越智会長は、日本人と日本という国に
強い誇り、自信をもっておられます。
「わし程度の男の考えることは、日本という国で、日本
人と一緒なら、必ず叶えられる。日本人は優秀です。な
のにメディアは悲観論ばかり。日本人は自信をもたなく
てはいけません」
つい悲観的になりがちな昨今ですし、
多くのマスメディアの姿勢は、たしかに
総じて悲観的な論調が幅をきかせています。
もちろん理性的な検証は必要ですが、
メディアのそうした論調が余計に
人々から活力を奪っている面は
否めないのではないか、と思います。
弊誌は、悲観論に陥らない、明るい将来を描くための
ヒントを示していきたいと、越智会長にお会いして、
改めて肝に銘じた次第です。
読めば元気の出る、越智会長のお話、
ぜひ弊誌を手に取って、ご覧いただければと思います。
越智会長、元気をいただきました。
ありがとうございました!
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読のお申し込みはこちら >>>
見本誌の無料お取り寄せができます! お申し込みはこちら >>>
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら >>>
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
2009年01月07日(水)更新
【取材日記】イケヒコ・コーポレーション 猪口芳範さん
複数の経営者にワンテーマでご登場いただく記事では、
当方の狙い通りに帰結することもあれば、
取り組んでみて結論が浮かび上がってくる場合もあります。
経営者会報1月号『特集・自主独立の経営』は後者のようで、
登場された経営者も識者も一様に「自立した社員」の存在が
カギだと指摘されています。
とすると、トップがそのような社員を育成する情熱を
もてるかどうか。その点を試される話であるともいえます。
過日、私が取材をさせていただいた
イケヒコ・コーポレーションの猪口芳範社長は、
非常に教育熱心なかたでした。

■イケヒコ・コーポレーション ホームページ >>>
地場の伝統産業である「い草」の卸だった同社は、
猪口社長が三代目として会社を継いでから、
い草製品のメーカーに転じます。
同時に、高度成長末期のそのころ、
大きく伸長していたスーパー業界に営業をかけ、
全国に販売網を広げます。
結果、業界シェアトップとなり、この時期にあっても
増収増益基調を保ち続けています。
まさに、地方にあって「自主独立」を貫いておられます。
詳しくは弊誌1月号をご覧いただければと思いますが、
記事にならなかった話を含め、少しご紹介します。
同社のある福岡県大木町エリアには、
同社ほどの規模・業容(年商113億円・従業員310名)の
会社は、ほとんどない様子でした。

この日の取材は、工場の二階にしつらえられた
ショールームでさせていただいたのですが、
来客には必ず挨拶するようにとの教育が徹底されているのでしょう、
社員のかたが上がってくるたび、猪口さんと私の近くまで足を運び、
「本日はいらっしゃいませ!」
と元気に、そして丁重に挨拶をしていかれるのには驚きました。
(そのたびに何を訊いていたのか、一瞬忘れそうになりましたが)
そうした精神面や礼儀面だけでなく
「健康でないと幸せになれない」との社長の考えから、
毎朝礼のあとには、なんと全員で500メートル走をするそうです。
「二日酔いや体調不良で歩いている人間もいますが、
そういうのは大目に見ています(笑)。でもたいてい
みんな一所懸命走ってますね」
OJTと申しますか、同社の場合、
事業の強みである組織運営のあり方がそのまま、
従業員さんの成長につながっているようです。
同社では、早くから事業部制を採ってきていて、
各事業部は合計60を超えるユニットに分かれています。
各ユニットは、リーダー含め3、4名で構成。
この人たちはよほどのことがないかぎり、
異動しないというのが、大きな特長です。
「人間、あれもこれもはできない。でも一つのことを
掘り下げていけば、相当な知識と経験が身に付くもの
です。それが自信にもつながりますし、当然、社業に
も大きく貢献することになる」
地方に居を置きつつ全国区になった成功例としても、
さらには伝統産業の生き残り策の成功例としても、
同社ほどの例は、少ないといえます。
それは、猪口さんご自身の、社会的な使命感に発しています。
ご本人のこのご発言が象徴的です。
「かつて、い草業界には新卒の大卒なんて来てくれま
せんでした。地方というのはどこもそうかもしれませ
んが、地元の優秀な若者が都会に出ていったきり戻っ
てきてくれない。地元に雇用を生み出したい、という
思いは強かった。そのためには経済的な待遇も整えな
くてはいけません。同時に、社員が自立した立派なお
父さん、お母さんになれる、学びの場にしたいと考え
てきました。それが社会の基礎ですから」
トップのこうした姿勢こそ、
真の「自立」への要諦なのかもしれません。
猪口さん、大変勉強になりました。
ありがとうございました!
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読のお申し込みはこちら >>>
見本誌の無料お取り寄せができます! お申し込みはこちら >>>
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら >>>
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
2008年12月26日(金)更新
【取材日記】はせがわ酒店 長谷川浩一さん
過日、経営者会報1月号(1月1日発行予定)、
福永雅文氏の連載 「小が大に勝つ」戦略 の取材に随行し、
はせがわ酒店(東京都江東区)さんにおじゃましてまいりました。
お相手は社長の長谷川浩一さんです。

■はせがわ酒店 ホームページ >>>
はせがわ酒店さんは、下の写真でおわかりいただけると思いますが、
一見して、小洒落た酒屋さん。
しかし、業界内で知らない者はいない、というほど凄いお店(会社)です。

なんとビールが1本もない。
日本酒、それも地方の銘酒と呼ばれるものを中心に扱っていて、
そのほとんどが、現社長の長谷川さんが自らの足と舌で、
探しあててきた銘酒なのです。

ただの町の酒屋さんが、どのようにして
“勝って”いったのか。
それは、気鋭のコンサルタント・福永氏の筆による
経営者会報1月号の記事をご覧いただければと思いますが、
少しだけ、ご紹介します。

長谷川さんはもともと別の会社に勤務していて
お父さんの立ち上げた酒屋さんを継ぐ予定ではありませんでした。
しかし、跡継ぎだったお兄さんが急逝。
長谷川さんが引き継ぐことになったのです。
ただの町の酒屋さんではじり貧だと考えた長谷川さんは
当初、自分が好きだったワインに絞ろうとしますが、
やはり江東区という下町では受け容れられず、頓挫。
そして「実はあまり好きではなかった」という日本酒に絞ることに。
ある地酒に巡り会い、日本酒の本当のうまさを知ったからでもあります。
しかし著名な地酒はなかなか入手できない。
そんなとき、知り合いの居酒屋店主のひと言で、
長谷川さんの人生は動き出し始めます。
「全国には3000以上の蔵がある。自分の足と舌で
探したらいいじゃないか」──
まだバブルが弾ける前の頃です。
そしていま、長谷川さんの集めた自慢の地酒が
はせがわ酒店さんには並び、卸売りもやっておられます。
コンビニエンスストアや大手居酒屋チェーンも
長谷川さんと提携しようと、足を運ぶまでになっています。
日本一の地酒の目利き──それがいまの長谷川さんの
通り名でもあります。
近年では、表参道ヒルズにパイロットショップを出すなど、
美味しい日本酒の存在を、
より広く知ってもらうための取り組みも始めています。
「儲けだけ考えたら、この店(亀戸本店)一店だけ
やるのが一番。でも日本酒に育ててもらった私たち
ですから、恩返しのつもりで取り組んでいます」
戦略的な正しさもさりながら、それを貫くうえで
“志”がいかに大切かを、改めて知った取材でした。
長谷川さん、ありがとうございました!
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読のお申し込みはこちら >>>
見本誌の無料お取り寄せができます! お申し込みはこちら >>>
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら >>>
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
2008年11月28日(金)更新
【取材日記】教育基礎研究所 中川研作さん
経営者会報本誌では、新年1月号より、
新シリーズ「社長の声」(仮)をスタートさせます。
「特集」などの器には収まりにくい、
やや特殊なテーマで、なおかつ
経営者のみなさんに参考度の高いエピソードや考えを
社長さんの肉声の形で、お伝えしようというものです。
実はこの企画、経営者会報ブログ会員の
教育基礎研究所社長・中川研作さんからのご提案がきっかけです。

■中川さんのブログ >>>
■教育基礎研究所 ホームページ >>>
ご存じのかたもいらっしゃるかもしれませんが、
ことしのGW明け、中川さんはバイクで走行中、交通事故に遭われ、
3週間あまり、入院される重傷を負いました。
その後、無事、退院され、
第5回のオフ会(6月27日)の二次会の場でお話しした際、
中川さんはこんなことをおっしゃっていました。
「入院してみて、初めて分かったんです。自分がどれだけ
リスク管理をしていなかったか。権限委譲もしているつも
りだったけど、現実には違いました」
……その体験を、同じ経営者のみなさまにお伝えしたい、
そういう企画の枠はないですか?
とおっしゃるのです。なるほど、と思い、
同時に、つい大上段に構えた企画
(それも重要だと思っていますが)を
考えがちだった自分を反省することになりました。
「風評被害に遭った」「工場の移転はこんなに大変だ」
「こうしたらテレビで紹介してもらえた」……等々、
実際に体験しないと言えないことは沢山あります。
現実に経営に努力しておられる経営者のみなさんにとっては
中川さんがなさったような「なった者にしかわからない」体験こそ
真に価値ある情報なのかもしれない。
そう考えて、そのような“声”をお載せする枠として、
上記「社長の声」を新たに設けた次第です。
ところで、ここで言いたいのはそれだけではありません。
中川さんには、改めて取材をさせていただこうと思い、
先月の半ば、その旨を申し入れ、ご快諾いただきました。
すると数日して中川さんからメールが。
「取材の参考になればと思い、ざっとメモ的に書いてみました」
添付ファイルを開いて拝読してびっくり。
そこには臨場感あふれる筆致で、
事故の模様から、その後の思いまで、
流れるような文章で書かれていたのです。
お書きになっているブログを拝見して
文章がお上手だとは思っていましたが、
ここまで文才がおありとは……。
素晴らしいものでした。
「メモ」どころではなく、ほぼそのまま原稿として通用しますし、
ライターさんに原稿をお願いした場合、
ここまで“読ませる”ものが上がってくることは
正直、滅多にないのです。
おかげで取材では当方が確認したい点をうかがうだけですみ、
中川さんのさまざまなご経験や知識の一端をお聞きする、
私にとっては楽しい時間となりました。
その中川さんの原稿は経営者会報2009年1月号に
掲載されます。どうかお手に取ってみてください。
中川さん、素晴らしい原稿と
重要なヒントをくださったことに
深く感謝申し上げます。
ありがとうございました!
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読のお申し込みはこちら >>>
見本誌の無料お取り寄せができます! お申し込みはこちら >>>
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら >>>
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
2008年11月07日(金)更新
【取材日記】枚岡合金工具 古芝保治さん
昨日、経営者会報12月号特集『経営のスピードを極める』の取材で
みなさまおなじみの枚岡合金工具・古芝保治さんにお会いしてきました。

すでにご本人が、私の恥ずかしい写真とともに
ブログでアップされています(↓)。
■古芝さんのブログ >>>
■枚岡合金工具 ホームページ >>>
企業経営において、基本的な理念は不動であるべきですが、
経営環境、世の変化が著しく、めまぐるしい現在、
さまざまな面で、企業経営には変化すること、
変化へのスピードが求められています。
そうなると、経営者個人の意思決定のスピードも問われますし、
現場の社員さんたちのオペレーションも常に質を伴いながら、
スピードを上げていく必要があると思われます。
独自にスピードを追求しておられる企業さんに
ご登場いただき、読者のご参考に供するのが、
この企画の趣旨です。
周知の通り、枚岡合金工具さんでは、古芝社長の指揮の下、
3S活動を徹底しておられて、業務効率は各段に向上。
自社開発されたシステムソフトウェア『デジタル・ドルフィンズ』の
効果も相まって、顧客への対応のスピードも飛躍的に上がっています。
そのあたりの詳細を改めてお聞かせ願った次第です。
古芝さんには、急なお願いにもかかわらず、ご快諾をいただきました。
ありがとうございました。
記事そのものに関しまして、
詳しくは12月1日発行予定の経営者会報12月号を
お手に取っていただければと思います。
今回の取材では、いまさらながら、古芝さんの
常人離れのしたバイタリティに驚かされました。
この日は実は、尼崎商工会議所の方々を迎えての工場見学会。
私もその場で他の見学者のみなさまと一緒に見学させていただきました。
この日、開催中のベンチャー・エキスポ2008に
出展している同社では、おもだった社員さんたちはそちらへ行かざるを得ず、
見学会はほとんどすべて、古芝さんご自身で仕切っておられたのです。
2時間あまりの見学会では、
3Sによる変革の歩みを古芝さん自ら語られたばかりか
ご自身で飲み物を配り、
工場やオフィスでのご案内も自らおやりになっていました。

工場とオフィスの見学では、見学者は2グループに分かれ、
そのときだけ、別の社員さんも説明に立たれていますが、
すべて基本的に一人でこなされていました。
見学会のあとで取材の時間を割いていただきましたが、
それにしても、エネルギッシュです。
「いつもはもっと人手がありますけど、
きょうは出展があったものですから……」
そう語る古芝さんから、
前の晩、2時間しか寝ていないとお聞ききして、
層倍に驚きました。
この見学会の模様も、いずれ経営者会報誌面で
改めてご紹介する予定です。
私もゆっくりしておられず、東京へとんぼ帰りの
慌ただしい一日でしたが、取材での収穫ばかりか
中小企業経営者の凄さの一端を改めて知ることになった、
収穫の多い一日でした。
古芝さん、お忙しいなか、お時間を割いてくださり、
まことにありがとうございました!
でも、くれぐれもお体は大切に、
ご自愛くださいね。
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読のお申し込みはこちら >>>
見本誌の無料お取り寄せができます! お申し込みはこちら >>>
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら >>>
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
2008年10月15日(水)更新
【取材日記】蒲郡製作所 伊藤智啓さん
過日の取材日記でも書きましたが、
経営者会報ブログの会員のみなさまに
経営者会報本誌にご登場いただくことが増えてきました。
最新号の10月号では、特集『事業承継の王道』に、
蒲郡製作所の伊藤智啓さん。
すでに書きました、座談会「ものづくりの現場から」では
三元ラセン管工業の高嶋博さん、小高莫大小工業の小高集さんと、
合計3名のかたにご登場いただいています。
今回は、蒲郡製作所の伊藤さんに
取材をさせていただいたときのお話を
少々させていただきます。

■蒲郡製作所 ホームページ >>>
念のため、申し添えておきますと、会員さんだからといって、
特別扱いしているわけではありません。
お話をお聞きする価値のある経営をされ、哲学をおもちなので
取材を申し入れている次第です。
かつて、私どもが取材先企業、経営者をリサーチする場合は、
新聞や雑誌(業界紙誌も含めて)、テレビなどのメディアを
通じて、というケースが少なくありませんでした。
最近ではインターネットで調べるケースが増えています。
哲学をおもちで、価値ある経営をしておられるかは、
マスメディアで紹介されているとわかりやすい半面、
そうした報道に載らないかぎり、知る術がないというところはあります。
その意味で、社長が発信されるブログに対しては
われわれメディアの人間は、非常に注目しています。
真摯な思いの溢れたブログを拝見すると、
その情報に間違いのないこと、本音であることなどが
直感的に確信できるからです。
(私の場合、恰好いいことばかり書いている人は、本能的にスルーしています)
伊藤さんの場合、ご自身のブログのこの記事↓を拝見したことが、
取材を申し入れるきっかけでした。
一読して、もっとお話をお聞きしたくなったのです。
■伊藤さんのブログ >>>
もともと、蒲郡製作所さんは、特殊加工に特化した、
特徴ある企業としてお名前は存じ上げていて
いつか取材をさせていただきたいと思っておりました。
伊藤社長がこの経営者会報ブログに参加されることになったとき、
嬉しく、ありがたく感じたことと合わせて、
いつか取材をさせていだたきたい、と思っていた人との距離が、
思わぬ形で近くなったことに対して
とても不思議な気持ちになりました。
事業承継がテーマのこの取材の結果はというと、
伊藤さんのお陰で、
事業承継をする側、される側双方の読者の方にとって
参考度の高い記事になったと思います。
折しも、伊藤さんへの取材当日は、集中豪雨のため電車が不通となり、
当初の予定より1時間半あまり、蒲郡駅への到着が遅れることを
携帯電話でご連絡すると、伊藤さんはご快諾くださったばかりか、
自ら、わざわざ駅まで車で迎えにいらしてくださいました。
伊藤さん、何から何までありがとうございました!
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読のお申し込みはこちら >>>
見本誌の無料お取り寄せができます! お申し込みはこちら >>>
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら >>>
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
2008年10月02日(木)更新
【取材日記】座談会/三元ラセン管工業・高嶋さん、小高莫大小工業・小高さん
このところ、経営者会報ブログの会員さんに
経営者会報本誌にご登場いただくケースが増えています。
「雑誌とブログの連動」という、
この経営者会報ブログ発足時のコンセプトが
ここにきて加速化しつつあるな、と実感しています。
最新号の10月号では、特集・事業承継の“王道”に、
蒲郡製作所の伊藤智啓さん。
そして、座談会『中村智彦の「ものづくりの現場から」』には、
みなさんよくご存じの三元ラセン管工業の高嶋 博さん、
そして、新たに会員になってくださった、
小高莫大小工業の小高 集さんにご登場いただきました。
今回は、この対談についてのエピソードを記します。
(伊藤さんのお話も、追って必ず書かせていただきます)
この連載は、不定期ですが、おおむね3か月に一度、
中小製造業に造詣の深い神戸国際大学の中村智彦先生に
ホスト役を務めていただき、ものづくり社長お二人をお招きして、
お話をうかがっています。
このたびのテーマは『中小製造業のブランディング』。
大企業のようなマス戦術は取れない会社が、
どのようにして自社の取り組みや価値を広く知ってもらうか、
話し合ってもらおうというものでした。

おなじみ、三元ラセン管工業の高嶋 博さん。

小高莫大小工業の小高 集さん。
このポロシャツは自社製の衿、生地だそうです。

中村智彦先生です。日本テレビ系列の『世界一受けたい授業』等、
テレビにもしばしばご登場されます。
実は、この対談では、ある大きな現象、と申しますか、
世の中の方向性みたいなものを改めて感じた出来事がありました。
ゲストのお一人、高嶋さんは、
この企画を考えたとき、真っ先に浮かびました。
もうお一人をどうしようか、と考えていた矢先、
中村先生から「この人は素晴らしいですよ!」と
ご紹介をいただいたのが、小高さんでした。
しかも、先生からそのご推薦をいただいたときが、
奇しくも小高さんが、この経営者会報ブログに入会されるタイミングと
ほぼ一緒だったのです。
小高さんのことは存じ上げていましたが、
中村先生からのご推薦で、改めてホームページなどで
取り組みをお調べしている最中に、
偶然にも、入会のお申し込みをいただいたのです。
中村先生と小高さんはご面識があったそうですが、
小高さんはもちろん、中村先生が推挙されているとは
思っておられません。全くの偶然でした。
小高さんご当人にもこのお話をさせていただきましたが、
非常に驚いておられました。
とはいえ、実は偶然ともいえないのではないか、と思います。
内容のあるビジネスをされ、情報発信に努力する経営者は、
当然、各方面で注目され、このような形でお声がかかることが増えます。
まさにこの対談のテーマである、中小製造業のブランディングそのものに
成功しておられる証だと思います。
このようにして、良心的で意識が高く、エネルギッシュな経営者・識者同士の輪が
じわじわと広がり、しかも重なりつつあるように思うのです。
なにか時代を象徴する新しい動きのようにも思えます。
それは、ある種のコミュニティであり、この経営者会報ブログも、
それを構成する要素の一つなのかもしれません。
対談そのものの内容は、経営者会報10月号を
お手に取っていただければと思います。
当日の模様は、それこそ「すぐやれない」私などと違い、
高嶋さん、小高さん、中村先生と、みなさま、
すでにブログでアップしておられます。
どうか合わせてご覧ください。
高嶋さん、小高さん、中村先生、
素晴らしい座談会にしてくださって、
本当にありがとうございました!
※こちらからお写真をお送りしたので、
同じ写真をみなさんお使いいただいています。
■高嶋さんのブログ >>>
■三元ラセン管工業 ホームページ >>>
■小高さんのブログ >>>
■小高莫大小工業 ホームページ >>>
■中村先生のブログ >>>
■「世界一受けたい授業」 >>>
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読のお申し込みはこちら >>>
見本誌の無料お取り寄せができます! お申し込みはこちら >>>
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら >>>
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
2008年09月19日(金)更新
【取材日記】玉子屋 菅原勇継さん
先日、経営者会報10月号(10月1日発行予定)の
特集 事業承継の“王道” の取材で、
東京・大田区の株式会社玉子屋さんをお訪ねしました。
お相手は創業者の菅原勇継さん(68歳)。
実は、私がお目にかかるのは二度目です。

創業者には大変魅力的な人が多いですが、
菅原さんは、とりわけ魅力的なかたです。
以前お会いしたとき、私はすっかりファンになってしまいました。
社員さんに対する愛情と仕事に対する誇りをもち、
常に腹をくくって挑戦してこられたことが、
短い取材時間のなかで感じられたからです。
こんな人が戦国時代に生まれていたら、国の一つや二つ、
手にしていたのではないかと思いました。
菅原さんは次のようにおしゃっています。
「箸にも棒にもかからない悪ガキばかり集めて
スタートしました。その後も積極的にそうした
子を雇ってきた。野性味があり、人から褒めら
れた経験が少ないため、お客さんや私に褒めら
れるのが嬉しくて、頑張る子が多いからです。
そんな彼らが楽しく働けて家の一軒も買えて、
夫婦で仲睦まじく暮らしていけるようにするの
が私の務めだと考えてきました」
同社では一日約7万食のお弁当を製造、都内の法人中心にお届けしています。
支店をもたない一事業所の仕出し弁当業者としては、日本一の数です。

■玉子屋 ホームページ >>>
数だけではなく、味にも品質にもこだわり、
しかも廃棄率は、信じられないことに、0.1パーセント。
現在、社長を務めるのは、ご長男の勇一郎さん(39歳)。
勇一郎さんは、お父上の作られた下地を大切に、情報の共有化や
社員のかたがたのモチベーションをアップさせる施策に次々に着手。
実質継がれた際、15億円だった同社の売上は
現在、85億円にまで伸びています。
経営者が後継者に真に譲り渡すべきものとはなにかを
示そうというのがこの特集のテーマですが、
まさに玉子屋さんのケースは、理想の承継といえます。
父から子に、何が伝わったのか、子はなにを受け継いだのか。
詳しくは経営者会報10月号をお手に取っていただきたいと思いますが、
ちょっとだけ、ご紹介しましょう。
菅原さんいわく、受け継いで欲しかったのは
社員さんへの愛情、とのこと。
「会社を継ぐ継がないは別として、とにかく器の
大きな立派な男にする──それが私の教育方針で
した。私の考える器の大きな男とは、人の気持ち
がわかる優しい人間のこと。優しい男は慕われ、
周囲に人が集まってくる。そんな男なら経営者に
なっても成功します。というより、優しくなけれ
ば経営者失格です」
忘れてならないのは、なにを伝えるかのその前に、下地として、
このお二人が仲の良い親子であり、
親子で価値観を共有していたことでしょう。
冒頭で、すっかりファンになった、と言いましたが、
それはこのお二人の親子関係に、非常に好ましい印象を
抱いたからでもあります。
オーナー経営の場合、核となるオーナー家の親子関係が
良好であることはいうまでもなく、重要でしょう。
下の写真は菅原家と玉子屋さんの雰囲気を象徴しています。
菅原さんのご了解を得て、掲載します。


おじいちゃんのことが大好きな、
お孫さんたち=勇一郎さんの子供たち=が、
取材中、まとわりついて離れません。
この子たちのおかげで終始、
取材は和やかな雰囲気になりました。
玉子屋さんでは、このようにして、
菅原家の子供たちは会社のなかで
遊んでいます。
従業員のかたがたもそれを好ましく見ています
そんなことが、経営者と従業員の距離を縮めて、
会社の一体感が形づくられているように思いました。
「普通の会社だと、子供がうろちょろしていたら、
『あっちへ行ってろ』となるかもしれないけど、
私はこんな会社がいいと思ってる。小さい会社な
のだから、経営者の好きにやればいいんです。経
営は感性ですから」
それにしても、まったく物怖じしないこの子たちに、
創業者のDNAというものは、やっぱりあるのかな、
と思った次第です。
実りの多い取材でした。
菅原会長、勇一郎さん、そして、お孫さんたち。
ありがとうございました!
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読のお申し込みはこちら >>>
見本誌の無料お取り寄せができます! お申し込みはこちら >>>
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら >>>
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
2008年08月14日(木)更新
【取材日記】リンク アンド モチベーション 辻太一朗さん
少し前になりますが、経営者会報8月号の特集、
「採用力」が会社の未来を決める!の取材で
採用等のコンサルティングを手がける
リンク アンド モチベーションさんに
お邪魔させていただきました。
お相手は、常務取締役の辻太一朗さん。
グループ会社のリンク アソシアでは
代表取締役を務めておられます。

■リンク アンド モチベーション ホームページ >>>
メインは新卒採用の話です。
中小企業では、新卒採用なんてとんでもない、
どうせよい人材は来てくれない──
そう諦めてしまっている経営者のかたは
少なくないと思います。
そうではなく、小さな会社でもよい人材が採れる可能性はあるし、
新卒採用に取り組むことで、会社も活性化する。
そのことを示す特集です。
辻さんは、かつてリクルート社に勤務。
人事部採用責任者として採用活動を統括。10年あまりの間に
1万人以上の学生を面接してきたという、“採用のプロ”です。
こんなご著書も出されています。

『採用力のある面接──ダメな面接官は学生を逃がす』
くわしくは、8月1日発行の経営者会報8月号を
ご覧いただければと思いますが、
ざっとご紹介します。
辻さんは、中小企業経営者へのメッセージとして
新卒採用のメリットやポイントを次のように語ってくださいました。
・新卒採用とは10年後の会社をつくること
「中途採用で少しずつ人を増やしてきた企業は往々にして
企業風土が醸成されず、ただの個人の寄せ集めになってし
まっている。そのため、組織としてのエネルギーが不足し、
踊り場を脱することができないことが多いんです。新卒採
用は、単に『優秀な人材が欲しい』からではなく風土づく
りを念頭に置いて行なわないといけない。それでないと優
秀な人材を魅了することもできません」
・新卒採用に取り組むと会社が活性化する
「全社的に採用活動に取り組むことで会社が活性化します。
若手・中堅社員に部署を超えて担当させることで、経営へ
の当事者意識が芽生えるだけでなく、初心に返るきっかけ
にもなります」
・人生を賭ける気にさせるのはトップの仕事
「大企業に比して中小企業のメリットは、トップと社員の
距離が近いことにあります。『この人と一緒に働きたい』
と思わせることができれば、優秀な人材が採れる可能性は
ある。当然、トップが事業に対して情熱と哲学があること
が大前提となります」
いかがでしょうか。
リンク アンド モチベーションという会社自体、
創業してまだ10年に満たない会社ですが、
就職人気はものすごいものがあります。
グループを束ねる小笹芳央さんが、
ここで辻さんの言われているようなことを実行されてきて、
いまの同社があるといってよいでしょう。
取材に同席してくださった、
同社コーポレートデザイン本部の
榎本圭恵さんに、社内を案内していただきました。
これは、受付の横にあったパネルです。
小笹さんのメッセージの周りに、社員のみなさんの寄せ書きがあります。


ここに記された小笹さんの
「ひとりひとりの本気がこの世界を熱くする」
というメッセージに賛同した多くの若者が集まって、
同社は発展していきました。
コンサルティング業界でここまで急速に成長している
企業は国内にはほとんどないでしょう。
同社で働くみなさんが、ハッピーかどうかは、
上の写真の榎本さんの笑顔が物語っているように思われました。
辻さん、榎本さん、ありがとうございました。
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読のお申し込みはこちら >>>
見本誌の無料お取り寄せができます! お申し込みはこちら >>>
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら >>>
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
2008年08月05日(火)更新
【取材日記】八戸ニューシティホテル・谷口圭介さんがご来社!
昨日、とても嬉しいことがありました。
なんと、八戸ニューシティ・ホテルの“板長”こと、
谷口圭介さんが、弊社にいらしてくださったのです。
しかも、ご自慢の「虎鯖」までおもちになって……。

すでに八戸へ戻られた谷口さんが、
出張のご様子をご自身のブログで書いておられます。
ぜひご覧ください。
■八戸に戻りました・・そしてTシャツ・・久米繊維工業! >>>
■八戸ニューシティホテル ホームページ >>>
谷口さんは、大変エネルギッシュなかたでした。
この前日に東京へいらして、久米繊維工業さん、
東武デパートと回られ、
炎天下を動いてこられたのに、お疲れの様子は
まったく見受けられません。
久米さんを通じてのブログとの出会い、
ブログの効用、ご自身のビジネスへの矜恃、
ふるさとへの想い……
と、一つの記事にもおさまりきらないくらい、
熱く、語ってくださったのです。
圧倒されるとともに、大きな感銘を受けました。
「おかげさまで、ブログで発信しているうちに、
虎鯖の売上も前年比三倍のペースで伸びていま
す。ありがとうございます」
そうおっしゃってくださいましたが、
当然ながら、発信しておられる(しかも毎日!)のは
谷口さんです。
そして、おやりになっていることに“芯”が通っていて、
素晴らしい商品を世に送り出しておられるからこそ、
お客さんもファンになっていくのだと思います。
そして、もう一つは、やはり久米さんと出会われたことが
大きかったのかもしれません。
ですが、素晴らしい出会いも、
素晴らしい出会いがお付き合いになり、それが持続するのも、
出会われた双方が素晴らしいかただから、にほかなりません。
実は、この日、谷口さんがいらしたあと、
当の久米さんも弊社に別件でお越しいただいており、
午前中に会われたのに、すぐの再会となりました。

事務局の大西ともども、お二人のお話を拝聴していましたが、
お二人のお話には私ども経営者会報ブログのこれからのありかたや、
経営者会報の誌面制作にとって参考になることが多く、
またお二人のエネルギーにあおられて、
すっかり時間の経つのを忘れてしまいました。
谷口さん、久米さん、お忙しいなか、ありがとうございました。
お話をお聞きして、いつか、谷口さんのこれまでのことを、
記事にさせていただきたいと思いました。
谷口さん、どうかそのときは、よろしくご検討くださいますよう、
お願い申し上げます。
また、おみやげにいただいた貴重な虎鯖、
社員の皆で分けて、ありがたくいただきます。
本当にありがとうございました。
【追記】
同僚E君が昨夜もちかえっていただいた、虎鯖の写真を撮ってくれました。
とろけるようなおいしさだったそうです。
私は昨日、帰宅が遅かったため、冷凍庫に保存してます。
本日、冷酒とともに、いただきます!


(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読のお申し込みはこちら >>>
見本誌の無料お取り寄せができます! お申し込みはこちら >>>
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら >>>
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
2008年08月01日(金)更新
【取材日記】サンコー・下泉澄夫さんにうかがった「嬉しいお話」
過日、経営者会報9月号(9月1日発行予定)の取材で、
フレキシブルチューブの開発・製造を手がける
サンコー(大阪府四條畷市)さんにお邪魔させていただきました。
お相手は、下泉澄夫会長(写真右)と井本幸三社長です。

■サンコー ホームページ >>>
記事のタイトルは『特集・会社はもっと大きくできる』。
こういうタイトルではありますが、なにせ「経営者会報」ですので、
当然、やみくもな規模拡大をお勧めする記事ではありません。
現在の規模や売上を守る、という発想ではなく、
堅実な経営で着実な成長を目指しましょう、という記事です。
現状維持を目的にすれば、競争が激しいこのご時世、
縮小に向かうおそれがありますし、入ってくる社員にもいまいる社員にも
「夢」や将来の希望をもたせられないのではないか、という問題提起です。
元松下電器で部長職まで務めた下泉さんは、
倒産寸前だった同社の経営を途中で引き継いでから
五年ほどで売上を倍に伸ばし、成長軌道に乗せた凄い人です。
下泉さんは、同社を黒字に転換させるとともに、
売上・利益・企業形態すべてにおいて、
成長を期す「昴(すばる)計画」を掲げ、
社員のみなさんの意識改革に取り組んでこられました。
実は以前、下泉さんには、『異能経営者がゆく!』(下記参照)で
お邪魔させていただいています。
■過去の取材日記 >>>
あくまで健全な成長を目指す経営姿勢が
今回の特集にふさわしいと思い、
改めてお邪魔させていただきましたが、
私にとって思いもかけない、
とても「嬉しい話」をしてくださいました。
以下、ご本人の了解を得て記します。
私が前回取材をさせていただいてしばらくしてから、
サンコーさんでは、新工場の建設資金が必要になり、
複数の金融機関の融資を受けることになったそうです。
地元の支店の担当者や支店長は、
下泉さんの人となりも、同社の実力も知っていますので
本部にプッシュするのですが、
2つの金融機関で、本部からなかなか許可が下りない……。
ところが、その両支店の担当の方が、
本誌の『異能経営者』で下泉さんがご登場された記事を見て、
その写しを本部に送ったところ、「こういう人物なら間違いない」
と、即座に許可が下りたそうです。
もちろん、下泉さんのお人柄と手腕、そして同社の業績からして
融資が通るのは当然の話ですし、それがすべてです。
ですが、そうとうかがって、そして、下泉さんから、
「取材してくださったおかげですよ、
ありがとうございました」
とお礼の言葉を頂戴して、これほど記者冥利に尽きる瞬間もありませんでした。
もともと、よい会社のよい取り組み、よい社長さんをご紹介することで、
読者のかたに大いに参考にしていただくとともに、勇気づけをする、
というのが本誌の本来の趣旨です。
記事に関しても、登場企業や社長さんから
広告料をいただくこともありませんし(取材謝礼はお送りしていますが)
提灯記事を書いているわけでもありません。
それでも、ときとして、こういうお話を
あとになってお聞きすることがあります。
今回も、その企業、その社長さんの素晴らしい点を掘り下げ、
丁寧に記事にする、という本誌のスタンスが
間違っていないことを実感させていただきました。
下泉さん、お礼を申し上げるのはこちらのほうです。
本当にありがとうございました!
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読のお申し込みはこちら >>>
見本誌の無料お取り寄せができます! お申し込みはこちら >>>
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら >>>
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
2008年07月28日(月)更新
【取材日記】ピーターパン 横手和彦さん
過日、経営者会報本誌に好評連載中の
『小が大に勝つ戦略』の取材で、
経営コンサルタント・福永雅文氏に
お供して参りました。
お相手は千葉県のパン屋さん、
ピーターパン社長の横手和彦さんです。

ピーターパンは船橋市(本店)と
市川市、鎌ヶ谷市の三市に店舗をもっています。
お邪魔させていただいたのは、船橋本店。

■ピーターパン ホームページ >>>
パン屋さんといえば、最近では原料となる小麦の高騰や
バターの品薄などで、どこも大変だと聞きます。
もともと労働集約的な仕事ですから、
急に売上を伸ばすような方策もなかなか見当たらない。
厳しい業界といえます。
そんな業界にあって、ピーターパンは3店舗で
年商10億円、売上高経常利益率も10%あるという、
大繁盛ぶりを見せています。
同社の成功の秘訣は、ひとことでいえば、
常に「焼きたて」を提供する姿勢で、
他の多くのパン屋さんにない、高い「付加価値」を
生み出したことにあるでしょう。
みなさんご存じの通り、普通、
パンは焼きたてが一番おいしいものです。
同社では、手間がかかっても少しずつ焼き上げることで、
常にお客さんに焼きたてを提供しています。
焼きたてで美味しいために、すぐ売れる。
だから売れ残らずに、いつも美味しい状態のパンが
店頭に並んでいるのです。
値段は同業者の相場より安く抑えてあるそうですが、
回転がよいため、十分に利益が出るそうです。
同社社長の横手さんは、もともとレストランクラブを経営。
のちにパンとピザ屋に転業し、
いまはパン屋のみに絞っています。
横手さんのモットーであり、同社の社是でもある
「お客様も楽しい、社員さんも楽しい、経営者も楽しい」
仕事を突き詰めた結果であり、その姿勢こそが、
今日の成功の根本的な理由といえるでしょう。

船橋のお店は、平日午後3時だというのに、
地元のお客さんで大にぎわいでした。
ピーターパンでは、パンを買ったお客さんには
コーヒーや麦茶を無料で提供しています。
外にテラスもあって、ここで楽しそうに食事をしている、
子連れの若い主婦同士の姿が目立ちました。
通常のパン屋と違い、ファミレスやファストフードの
お客も取り込んでしまっている感じです。
近くにお住まいのかたは、ぜひ一度、
足を運んでみてはいかがでしょう。
きっと「弱者が強者に勝つ秘訣」とはなにか、
それを体感することができると思います。
詳しくは、8月1日発行の経営者会報8月号を
ご参照ください。
福永雅文氏の鋭い分析と温かい筆致で、
同社の成功の秘訣が、わかりやすくまとめられています。
■戦国マーケティング ホームページ >>>
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読のお申し込みはこちら >>>
見本誌の無料お取り寄せができます! お申し込みはこちら >>>
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら >>>
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
2008年07月04日(金)更新
【取材日記】湖北精工 小川彰三さん
一昨日、経営者会報8月号で予定しております、
特集『「採用力」が会社の将来を決める!』の取材で、
滋賀県は長浜市の湖北精工さんにお邪魔してきました。
お相手は社長の小川彰三さんです。

■湖北精工 ホームページ >>>
同社は局面印刷機の国内オンリーワンメーカー。局面印刷機とは、
カップ麺や最近よくみる円筒カップのコーヒーなどのパッケージに
高速印刷できる機械です。
その他にも、大手メーカーの依頼で
製造設備のプラントなど、二つとない機械をつくっている、
高い技術力をもつメーカーです。
その核となるのは、いうまでもなく、
優秀な人材です。
同社にはUターン就職を希望する
優秀な学生さんが集まります。
その理由、秘訣を小川社長にお聞きしてきました。
詳しくは、8月1日発行予定の
経営者会報8月号をご参照いただければと思いますが、
ちょっとだけご紹介します。
地元の製造業の水準を超えた賃金、
高い技能を身につけることのできる職場、開かれた社風……。
よい人材が集まる秘訣は数々あるのですが、
一つだけに絞るなら、それは小川社長の姿勢につきます。
先のお写真、社長の目の前にある物は何かといいますと、
結婚を控えた社員さん、そのご両親へのお祝いの品。
事前にご挨拶に出向かれた際に、ご両親にお渡しするものだそうです。
小川社長は2代目さんで、社長に就任された30年前から、
これを欠かさず続けてきたそうです。
しかも社員さんの誕生日には、プレゼントを渡して、2時間ほど面接。
仕事上だけでなく、恋の悩みまで相談に乗るそうです。
これも30年間続けているといいます。
想像するに、こうした社長の姿勢自体、
親御さん同士でのクチコミもあって、
「あの社長さんなら間違いない」と
地元では評判になっているのでしょう。
小川社長は、その結婚式で当然、来賓として祝辞を述べられますが、
そうした場だけでなく、こと社員のみなさんに関連したスピーチ等の草稿は
全部保存してあるそうです。これです。

その人に対してどんなメッセージを贈ったかを忘れてしまっては失礼だし、
折りに触れて読み直しては、
ご本人の成長を実感されるそうです。
すべてにおいて真摯な小川さんの取り組みとお人柄が
同社に優秀な人材を引き寄せているのだと確信しました。
実は小川さんには以前にも取材をさせていただいています。
以前、この枠でない編集部ブログで、取材日記として
まとめた記事もあります。
多少重複しますが、ぜひこちらもご覧下さい。
■【取材日記】vol.3 湖北精工社長・小川彰三さん >>>
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読のお申し込みはこちら >>>
見本誌の無料お取り寄せができます! お申し込みはこちら >>>
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら >>>
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
2008年06月23日(月)更新
【取材日記】東光薬品工業 小林洋一さん
経営者会報7月号(7月1日発行予定)の
巻頭特集は「リスクを恐れない経営」です。
経営にリスクはつきもの、というわけで、
それを恐れることのないメンタル面、あるいはリスクをつかむ際の
ロジカルな分析力などを身につけるうえで、
経営者がもつべき姿勢や心構えについて
ヒントを示そうというものです。
この特集での事例にご登場いただいた、
東光薬品工業(東京都足立区)の二代目社長、小林洋一さんは、
非常にエネルギッシュなかたでした。

■東光薬品工業 ホームページ >>>
東光薬品工業は、規模的には大手ではありませんが、
立派な経営をしておられます。
同社は小林社長のお父上で現会長の晃二氏が創業。
湿布薬などの貼り薬、塗り薬を手がけ、
多くのメーカーにOEM供給しています。
その同社は1998年に畑違いといえた白血病の治療薬開発に着手。
2005年、完成した新薬・新規合成レチノイド(通称)が
国の承認を得ました。
こうした「ピカ新」=いわゆる画期的な新薬=の開発は
大手の独擅場で、同社のような従業員250名に満たない
中堅規模の会社ではほとんど例がないそうです。
なぜ例がないのか。
それはまさにリスキーだからです。
詳しくは、経営者会報7月号をご覧いただければと思いますが、
小林社長がそのリスクに怯まなかったのはなぜか、
ほんのちょっと、ご紹介します。
基礎的な研究は、東大薬学部の首藤紘一教授(当時)らの研究で
84年にはできあがっていました。
しかし、製品開発に名乗りを挙げる大手企業はありませんでした。
製造業に携わっておられる経営者の方は
よくおわかりかと思いますが、
この新薬を必要とする患者さんの絶対数が少なかったからです。
小林社長は次のように振り返ります。本誌記事から引用します。
「製薬会社であれば、どんなに規模が小さい会社で
あっても新薬開発を夢見るものです。ものづくりに
携わる人間としての矜恃もある。私たちの場合も、
人の命に直接関わる製品に携わりたいという気持ち、
病気に苦しむ患者さんに喜んでもらえるものを作り
たいという気持ちが強かった。ニッチなマーケット
でなら、国内の大手メーカーや外資系製薬会社に太
刀打ちできるという計算もありましたが、損得ばか
りを考えていたら、研究する先生方のご協力も得ら
れなかったと思います」
とはいえ、「ピカ新」の開発は審査を受けるだけでも、
その生産設備をすでに備えていなければならず、
数十億円もの費用がかかったといいます。
堅調に成長を続けてきた同社の年商は現在45億円ですから、
いかに大きな額かおわかりいただけると思います。
メインバンクにも思いとどまるように言われたそうで、
実際、経営の屋台骨を揺るがしかねない
挑戦だったといえるでしょう。
同社はこの研究で数々の賞を受賞します。
とりわけ、象徴的なのは、昨年、受賞された
東京商工会議所の『勇気ある経営大賞』でしょう。

お父上と小林社長、親子二人の
まさに「勇気ある」果敢な決断であり、
挑戦であったといえます。
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読のお申し込みはこちら >>>
見本誌の無料お取り寄せができます! お申し込みはこちら >>>
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら >>>
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
2008年06月19日(木)更新
【取材日記】福永雅文氏「小が大に勝つ戦略」 ヤマグチ・山口勉さん
先日、経営者会報に好評連載中の
経営コンサルタント、福永雅文氏による『小が大に勝つ戦略』の取材に
お供させていただきました。
お相手はでんかのヤマグチ(株式会社ヤマグチ)社長の山口勉さんです。


「でんかのヤマグチ」は、東京・町田市に店舗を構える、
いわゆる「町の電器屋さん」ですが、
一時は大型チェーンが何店舗もひしめいたこのエリアで一歩も引かず、
独自の地位を築き上げておられます。

■でんかのヤマグチ ホームページ >>>
ほんの一部、内容をご紹介しますが、
詳しくは7月1日発行予定の、経営者会報7月号を
ご参照いただければと思います。
福永さんの、鋭い分析をされながらも温かい筆致の文章で
同社の取り組みを知ることができることでしょう。
同社の特徴は、いわゆる『ご用聞き』営業。
電球1個からでもお届けする姿勢で、エリア内でのファンを増やしています。
お客さんをお招きしてイベントを開き、カツオや鰻、ジャガイモなど、旬の食材を
その時期に合わせて、格安で販売、あるいは進呈するといった、
普通の電器屋さんが考えつかない取り組みをしてこられました。
そうした努力の甲斐あって、7、8年前の段階で25%だった粗利率も、
いまでは、30%をゆうに超えています。
山口さんは次のようにおっしゃいます。
「大規模店の進出で、売上は絶対に落ちてしまう。
3割は落ちるとみていました。それでも生き残る
には利益率を上げること。いまのお客様をより大
切にしていくしかないと思っていました」
まさに「小が大に勝つ」ためのヒントを
身をもって示しておられます。
でんかのヤマグチでは、こんな看板も掲げておられます。
同社の姿勢を象徴的に示していると思います。

地域に密着するという理念を、
小さなことから実践されて、近隣の人たちに
喜ばれています。
山口さん、お忙しいなか、ありがとうございました!
さて、ここで、改めて、福永さんのご紹介を
させていただきます。
福永さんはランチェスター戦略研究の第一人者といってよいでしょう。
弊社から本も出されています。ちょっと宣伝してしまいます。


■戦国マーケティング ホームページ >>>
福永さんの取材にお供させていただくと
本当に勉強になります。
ポイントの押さえ方や目のつけどころが凄いのは
いうまでもないとしても、
お話を引き出すのがお見事なのです。
私などが「御社の事業の特徴はなんですか」と
大上段に聞いてしまいがちなところを、
「それでどうされました?」「すぐ成果は出たのですか?」
と、先方のお話を遮ることなく、流れに沿って
実にスムーズに引き出していかれます。
10年以上、取材をしていて、そこそこやれるようになってきたと
心のどこかで思っていたりしましたが、とんでもない。
まだまだ勉強です。
福永さん、いつもありがとうございます。
これからもご指導を賜りますよう、お願い申しあげます!
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読のお申し込みはこちら >>>
見本誌の無料お取り寄せができます! お申し込みはこちら >>>
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら >>>
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
2008年06月13日(金)更新
【取材日記】メトラン トラン・ゴック・フックさん
先日、経営者会報「異能経営者がゆく!」の取材で、
凄い人にお会いしてきました。
ベトナムから来日し、いまでは帰化して日本人となった、
株式会社メトラン社長・新田一福(トラン・ゴック・フック)さんです。

■メトラン ホームページ >>>
1947年にベトナム・ユエ(フエ)市に生まれたフックさんは、
68年、私費留学生として来日。
東海大学工学部で学ばれ、ご卒業と同時に
医療機器メーカーに研修生として入社されます。
そして、84年に独立し、メトランを設立。
その間、ご存じの通りベトナム戦争があって、
ご両親の住んでおられたサイゴン(現ホーチミン)が陥落。
音信不通になってしまいます。(のちに感動の再会を果たされます)
運命に翻弄されながらも、フックさんは夢を追いかけ、
世界初の「高頻度振動換気(HFO)人工呼吸器」を開発。
かつての人工呼吸器は、圧力をかけて肺胞を膨らませ、
呼吸させるものが主流で、
呼吸器系統が形成されきっていない未熟児に使用すると、
後遺症が残るケースも多かったそうです。
同社はリニアモーターで1分間あたり900回という細かい振動を作り出し、
肺胞に負担をかけず、自然な呼吸を促すことに成功します。
このジャンルにおいては、日本一のシェアを誇り、
多くの未熟児の命を救っておられるのです。
当時、フックさんと同様の、
ベトナムの富裕層の子弟は、
留学先に欧米を選ぶ人が多かったそうですが、
少年の頃から日本に憧れ、
合気道など武道をたしなんでいたフックさんは
日本行きを選びます。
フックさんはどうしてそれほどまでに
日本に憧れたのでしょう。
詳しくは、来月1日発行予定の経営者会報7月号を
お手に取っていただければと思いますが、
フックさんは次のようにおっしゃいました。
お聞きしている間、
私は不覚にも、目頭が熱くなってしまいました。
「私は東洋は一つの共通した文化圏だと思います。
ある時代まで、日本もベトナムも中国からたくさ
ん学んだけど、東洋的な価値観のよい面、たとえ
ば義理とか人情などの道徳観を国づくりのレベル
で活かして、近代国家を実現した国は日本だけな
んです。日本人は東洋の“宝物”のようなものを、
東洋の人たちのために大事に守り、形を整えて育
ててくれた。これは凄いことです」
日本と日本人を、ここまで評価してもらえるのは、
過去の立派な、私たちの先達・父祖のおかげに他なりません。
来日されてからも、
フックさんの親日度は変わりませんでした。
「実際に来てみたら、みなさん本当に温かかった。
研究者として成功できたのは、面倒をみてくださ
ったたくさんの人たちのおかげ。日本と日本人が
好きだから、『ああ、日本ではこうなんだ』と、
違い自体が面白くて、毎日が楽しくてしかたがな
かった」
フックさんは「お世話になった」という日本で
事業を通じて社会貢献をしてこられました。
将来的には、ベトナムに生産拠点をもち、
世界中に同社製品をもたらし、同時に、
母国ベトナムでの雇用創出に寄与するという考えをおもちです。
そんなフックさんのお話を
1時間あまりお聞きしていると、
すでに日本に帰化されているフックさんには大変失礼ながら、
普通の日本人よりもはるかに日本人らしいかただと思いました。
同時に、かつての日本には、きっとフックさんのような
素晴らしい心映えの人がたくさんいたのではないか、と思いました。
私ごときになにができるのかわかりませんが、
フックさんの姿勢を見習って、まずは、足もとの小さなことから、
フックさんが憧れを抱いた日本人の一人として
恥ずかしくないふるまいをしていこう、と肝に銘じた次第です。
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読のお申し込みはこちら >>>
見本誌の無料お取り寄せができます! お申し込みはこちら >>>
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら >>>
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
2008年06月07日(土)更新
【取材日記】レーザーテック 浜野太郎さん
去る6月3日、
会員さんのレーザーテック社長・浜野太郎さんに
取材をさせていただきました。

■レーザーテック ホームページ >>>
浜野さんには、少し前に「働きがいのある会社」という特集でも
ご登場いただいて、これが私にとって2度目の取材です。
取材内容は、経営者会報7月号掲載予定の「社長ブロガー登場!」です。
この連載では、ブログを始められたきっかけや事業への効用、
さらにブログを始めてからのご本人の内面の変化などをお聞きしています。
アーカイブは拙ブログにまとめてあります。
浜野さんのブログ活用法で特徴的なのは、
書かれたブログを本にまとめて、社員さんや
見学者・来訪者に配布しておられることです。

(撮影・浜野太郎氏)
会社のことを知ってもらううえで、
非常に効果があるそうです。
ただ、今回は、前回、見学できなかった
同社の「朝礼」をぜひとも見学させていただきたく、
その旨、浜野さんにお願いすると、
朝礼見学会の日程でもないのに、快諾してくださいました。
浜野さん、ありがとうございました。
(ちなみに見学会は毎月第三水曜日だそうです)
レーザーテックさんの朝礼は、噂には聞いていましたし、
浜野さんご自身がブログでご紹介されている記事も
拝見させていただいていましたが、
実際に目の当たりにすると、
想像していた以上に、若い社員さんの教育、
情報の共有、一体感を醸成していくうえで
効果絶大だと感じた次第です。
写真中心にご紹介します。
司会は、若い社員さんが持ち回りで担当します。
8時20分開始。まずは大きな声で挨拶。
「業務遂行にあたって」という、業務上の心がけをまとめたものから
1項目を抜粋して司会者が読み上げます。

そのあと、連絡事項の報告、
さらに「職場の教養」という、
倫理法人会さんが出版されている月刊の冊子から、
その日のコラム(毎月朝礼などで読めるよう、毎日1本分が掲載されています)を
みなさんで輪読します。
次に、司会者による1分間のスピーチ。テーマは限定せず、
日頃、考えていることや、気づいたことを述べます。
そして工程の打ち合わせ。

当然、事務系の人も出席されているわけですが、
こうしたことがミスを防ぐことになるでしょうし、
なにより、現場を知っているのと知らないのとでは、
仕事への理解も当事者意識も違ってくるのでは、と思いました。
圧巻だったのは、最後の「握手」です。
理屈抜きに、信頼感や一体感が醸成されると感じました。



……と、ここまで書いて思いましたが、
やはり百聞は一見にしかず、かもしれません。
ご興味をもたれた方は、ぜひ同社の例月の見学会に
お申し込みを! >>>
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読のお申し込みはこちら >>>
見本誌の無料お取り寄せができます! お申し込みはこちら >>>
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら >>>
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
2008年06月05日(木)更新
【取材日記】シーン・メイキング 土屋昭義さん
記者としての性か、
つい“ドラマ”が期待できそうな会社を探してしまいがちなところが、
正直、私にはあります。
たとえば、家業を継ぐ、継がない、というケースでは、
肚を括って継いで、苦労を重ねられた人に、
つい肩入れしてしまうようなことです。
そうした先入観は、取材先を探すときにはある程度機能しても、
本当のドラマを見落としてしまうおそれが強いことを、
過日、ある社長さんに教わりました。
経営者会報6月号に掲載中である
「異能経営者がゆく!」の取材でおじゃまさせていただいた、
シーン・メイキング(浜松市)の土屋昭義社長が、そのかたです。

■シーン・メイキング ホームページ >>>
土屋社長は、お父上が始めた家業の電器屋さんを継がず、
地元のゼネコンに就職されます。
三十数年前ですから、現在のヨドバシカメラのように、
小売がメーカーサイドに対してある程度、
影響力をもち得るとは考えにくい時代です。
将来的には家業が構造的に成り立たないと思っていた土屋さんは、
お父上と1年限りと約束をして、同業他社に修業に出ます。
ご発言を一部、記事から引用します。
「約束の1年が経っても、やはり継ぐ気になれなかった。
私は父に『あと10年はもつかもしれないけど、それから
先はない。俺の人生だから、悔いのないよう、好きにさ
せて欲しい』と啖呵を切りました」
ゼネコンに就職した土屋さんは、
公共事業・談合頼みの体質のままではいつか行き詰まると、
会社に民間中心にシフトすべきだと進言します。
が、受け容れられず、独立を果たします。
土屋さんは、新工場や新店舗の展開を、
「成功報酬でいい」と、その会社の社長に代わって企画し、
設計・施工・集客までも手がけるというビジネスで、
おおいに成功しました。
しかし、それにおごらず、新たな展開に挑戦していかれます。
地方のゼネコンをネットワーク化し、大手に対抗するという試みです。
同社が培ってきたノウハウも公開し、現在、100社近い企業が
加盟しているとのこと。
詳しくは、経営者会報6月号を
お手に取っていただければと思いますが、
土屋さんは、創業30年近く経ってこの新事業に挑戦された経緯を
次のように振り返ります。これも記事から引用します。
「納得した人生、充実した人生を送りたい。そういう思い
を突き詰めていけば、現状に流されて生きるのは耐えられ
なかった。家業を継がなかったことと理由は同じです」
ちなみに土屋さんは、家業こそ継ぎませんでしたが、
亡きお父上のことを深く尊敬しておられます。
起業後もいまも、
「まず人のお役に立つ人間になれ!」というお父上の言葉が
支えになっているそうです。
継がなかった人にも継いだ人と同じくらい、ドラマもあり、
継がなかったゆえに、ご自身で作り上げた事業への責任感、
思い入れもまたひときわ、強いものがある──。
土屋さんにはそんな大事なことを教えていただきました。
ありがとうございました。
なお、土屋さんは、多彩な趣味人でもありました。
多忙な日常であるはずなのに、その合間を縫って
こんなに素晴らしい絵もお描きになるのです。

まさに、充実した人生を送っておられることが、
この絵から、たしかに伝わってきます。
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読のお申し込みはこちら >>>
見本誌の無料お取り寄せができます! お申し込みはこちら >>>
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら >>>
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
2008年05月30日(金)更新
【取材日記】ソウル紀行(6)
このソウルレポートも今回が最後です。
少々長くなりますが、駆け足で記していきます。
●韓国一の書店
ソウルで一番売り上げる書店さんが教保文庫(キョボムンコ)です。
ワンフロアですが、2700坪を超えますので、
なかなかのスケールです。
■教保文庫 紹介記事 >>>
ソウル一の繁華街・明洞(ミョンドン)からも歩ける、
光化門(クァンファムン)というエリアにあります。
われわれも何度か足を運びました。

このベストセラーのコーナーを境界に、輸入書コーナーがあります。
およそ4分の1は、日本の出版社が占めており、
韓国の人々の日本への関心の高さがうかがえます。
在ソウル日本人のお客が多いからでもあるでしょう。
弊社の本も並べていただいています。

●多種多彩な街、ソウル
ソウルはさまざまな顔をもつ都市です。
たとえば、いまの李大統領がソウル市長時代に推し進め、
2002年にスタートして2年ほどで完成した
国際的にも評価の高い、清渓川(チョンゲチョン)再生プロジェクト。
下水と化し、メタンガス爆発などの事故も起きていたという清渓川に
漢江から水を引いて浄化。約6キロの流域には遊歩道も設けられ、
市民の憩いの場、観光名所となりました。
ここがその源流(地表に水が出る意味で)地点です。

こうした近代都市的な面と、
南大門市場(下の写真)や東大門市場に見る
雑駁な賑わいとのギャップ。

一般の住宅は、煉瓦造りの家が多く見られました。

米軍関係者が多く居住し、
各国の大使館なども多い梨泰院(イテウォン)も面白い街でした。
東京でいえば、六本木から広尾界隈というところでしょうか。
革製品のオーダーメイドを手がけるお店が沢山あって、
10日程度の滞在なら、十分に仕上がるスピードと質の双方で
評価が高いそうです。

綺麗な街ですが、こんな面白い屋台もあったりします。
怪しいお面まで売っていて、さながら世界一小さな「ドンキホーテ」。

ソウルタワーにも行ってきました。
高いところは実は苦手なのですが、同行K支店長に逆らえず…。

ロープウェーから。

残念ながら焼け落ちてしまった南大門は
こんな囲いで覆われていました。

●徹底してクルマ優先
さて、日本と韓国の違い、というよりは
東京とソウルの比較でしかないかもしれませんが、
以下、ソウルで感じた特徴的な面を記します。
正直、街自体、歩行者の便宜がはかられているとはいえません。
歩道橋などはまず見当たらず、横断歩道も少ない。
そのぶん、地下道があって反対側に渡ることはできますが、
車いすの人などは大変だと思いました。
車いすに乗った人は、5日間でたった一人しか見ませんでした。
運転も総じて荒っぽい、というか、歩行者に譲らず、
歩行者のほうがクルマに対して譲る感じです。
私たちの泊まった江南地区は、新開地ということもあって、
とくにその傾向が顕著でした。
しかも道路が渋滞し出すと、バイクが歩道を平気で走る。
そのためか、歩道に敷かれた煉瓦ブロックはぼこぼこになっています。
私はよく躓きました。
自転車も滅多に見かけません。
ロードレーサーに乗った人はたまにみますが、
いわゆるママチャリ的な自転車で流して乗っているような人は皆無。
ちなみにいうと、犬を連れて散歩している人も、
数えるほどしか見ませんでした。
自転車をみかけない代わりに、
地下鉄では、東京よりはるかに「オモニ」の数が多い。
純粋に商売などのために出かけているという感じでした。
●街でみかけた不思議なもの
日本ではまず見ないオブジェもたまに見かけます。
これは一体……。

不思議だったのは、地下鉄の構内の自販機。
お菓子やティッシュはわかりますが、
なぜか避妊具まで売っているのです。
どこの駅にもまったく同じ品揃えで置いてありました。

かと思えば、これも絶句。
かの「R25」とは無関係、らしいですが……。
どなたか教えてください。

さて、韓国の人々の色彩感覚は、日本人のそれより、だいぶ派手です。
あるいは日本人が地味なだけかもしれませんが……。
ビジネスマンのネクタイの色は老若問わず、
ショッキングピンクやパステルブルー、さもなければ原色に近い青や黄色。
だから日本のビジネスマンは、すぐ見分けがつきます。
日本であれば、風俗街でしか見かけない色のネオンが輝いていても
ちゃんとしたレストランだけが入っているビルだったりする。
これもちょっとした驚きでした。
●大らかで温かい韓国の人々
韓国人は、総じて親切で温かい人たちだと思います。
道に迷って訊ねれば、みなさん一所懸命に教えてくれる。
反日感情のようなものも、まったく感じられませんでした。
どう見ても南方系の私より、大陸・半島系のルックスをしているK支店長は、
ぱりっとした印象もあって、逆に韓国の人からよく道を聞かれていました。
自分を指さし、「イルボン(日本人)、イルボン」と言っても、全然気にせず、
話しかけてくるのです。
しかも、いったん打ち解け出すと、親密になる度合いが早い感じがします。
どこか緊張感の抜けない日本人と違って、リラックスしているような……。
バスで乗り合わせた御老人もそうでした。
つまりは大らかなのでしょう。いわゆる「ケンチャナヨ精神」で、
だから道路が多少でこぼこしていても気にしない。
カニサハムニダとアニョンハセヨ以外、よく使った韓国語といえば、
「メッチュ、チュセヨ」(ビールください)
「ソジュ、チュセヨ」(焼酎ください)
「ヨンスジョン、チュセヨ」(領収証ください)
くらい。
もう少し、言葉を覚えて行けば、
もっと多くの人と親密になれたのにと
いまさらながら後悔しています。
このレポートの最初に韓国の印象を
「ラフでディープで繊細」と書きました。
技術で先端を行き、活気もありながら、
一方でアジア的な牧歌感が漂う国。
その幅の広さ、深さに感じた魅力は、帰国して10日を経たいま、
私のなかで、より増している気がします。
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読のお申し込みはこちら >>>
見本誌の無料お取り寄せができます! お申し込みはこちら >>>
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら >>>
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
2008年05月30日(金)更新
【取材日記】ソウル紀行(5)
いうまでもなく、
日本と韓国はある期間、“一つの国”でした。
どういう意図があってのことなのか(だいたい想像はつきますが)、
中学や高校の日本史の授業では、そのあたりは
妙に駆け足で進み、あるいはトバされ、
学校できっちり教わった記憶というのが
私にはありません。ほとんどの人が同じ思いでしょう。
戦前の日本を評価しようが批判しようが、
なにが起きたかを知らなくては、
どのようなスタンスであれ、取りようがありません。
私の場合、歴史に興味があって、
高校生くらいからは近現代史の本に目を通してきました。
日本が統治していた時代の朝鮮半島は、おそらくこうだったろう、
という自分なりの考えは固まっています。
そんな私ですので、せっかく韓国へ行けるのだから、
日本統治の痕跡や、巷間いわれるほど、韓国の人たちに「反日感情」があるものなのか、
それやこれやを少しでも体感したいという思いを、
無意識に抱きつつ、歩いていた面もあります。
これは、日本統治時代、1925年竣工のソウルの旧駅舎。
造形的にも素晴らしいものでした。
東京駅の赤煉瓦駅舎と似ています。

誰の手による設計かは、東京駅の設計者・辰野金吾とする説と
同時代に辰野を支えて活躍した塚本靖とする説があるそうです。
●戦前派の御老人と出会う
パジュブックシティへ視察に行った帰途のバスの中で、
個人的には、この旅のハイライトといえる出会いがありました。
戦前の日本の教育を受けた御老人と出会ったのです。

バスに乗り込んだ際、
運賃箱にお金を入れたときに出たお釣りが自分のものと思わず、
放ったらかしに通り過ぎた私に、身振り手振りで
「あなたのものだよ」と示してくださったのが、
前のほうに座ってらした、この御老人でした。
思わず頭を下げると、御老人は笑みをたたえながら、
ご自分の隣の空席を指しつつ、
「シッダウン」とおっしゃいます。
素直に従うと、御老人の口から、ゆっくりとした口調の綺麗な日本語が。
「日本からいらしたのですか?」
「お仕事はなにをなさっていますか?」
そんな質問に答えていくうちに、だんだん打ち解けてきます。
「日本では老人を大切にしていますか、敬っていますか?」
そう思い、行動している人は沢山いると思いますが、国や政治家からはあまりそういう姿勢が伝わってきません……と答えると、
「そうですか。韓国も同じですね」
御老人は、日系企業の石油関係のプラント建設の現場で長く働いておられたそうで、
中東などへも行かれたといいます。リタイア後は投資などで成功されたとのこと。
あとでお年をうかがうと、79歳。
15歳まで日本の教育を受けたことになります。
真面目に働かれたことを証明するような、
節くれだった手をしておられました。
しばし世間話のようなかたちで話をするうち、
よければ、名刺をください、と言われ、お渡ししました。
「酒井さん、ですね。私は南(ナム)と言います。日本式に
ミナミと呼んでください」
かなり打ち解けた気がした頃合いで、私は次のような質問をしてみました。
「日本人や日本のことをどう思っておられますか? お嫌いですか」
御老人はすぐ笑って首を横に振りつつ、こう答えました。
「日本人だから嫌いなんてことはない。韓国人だって日本人
だっていい奴がいれば悪い奴もいる。それだけのことだよ」
そのあと、御老人はぽつりとこうおっしゃいました。
「……酒井さん、日本にサムライはいまもいますか?」
ハートやマインドという意味でなら、そういう人はいます……と答えてから、
「戦前はそういう日本人はたくさんいたのですか、学校の先生とか」と訊ねると、
遠くを見る眼差しで何度も頷いておられました。
そのうちに、「名刺をもう一枚ください」と言われ、お渡しすると、
御老人は、そこにご自宅の電話番号を書いてくださいました。
「私の家のほうは魚が美味しいんです。美味しいどぶろく、
マッコリね。美味しいどぶろくがあります。今度また韓国
へいらっしゃることがあったら、必ず連絡をください。歓
迎しますよ」
なんだか、鼻の奥がつんとしてきて、
泣きそうな気分になりました。
御老人はこんなこともおっしゃっていました。
「日本の男は真面目なのはいいですが、細かすぎる。もっ
と大らかに生きたほうが幸せなのではないですか。お酒も
ね、こんな小さな器で(と、お猪口の形をつくって)飲む
でしょう。私ら韓国人は、どぶろくをこういうどんぶりで
ぐいっと飲む。最高ですよ。何杯も飲んで、そのうち、首
ががくっとするまで飲む」
そう言いながら、なんとも楽しそうな様子で、
がくっと首を前に傾ける。
最初に掲載した写真は、このやりとりのあたりでご本人に許可を得て、
撮らせていただいたものです。
最後は終点でともにバスを降り、握手をして別れました。
一緒だったのは、30分ほどの間でしたが、
2、3時間ほどにも感じられ、忘れられない思い出になりました。
あるいは韓国滞在中、最も濃密で、貴重な時間だったかもしれません。
いつかまた、韓国を訪れる機会があったら、
必ず御老人のお宅を訪ねてみるつもりです。
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読のお申し込みはこちら >>>
見本誌の無料お取り寄せができます! お申し込みはこちら >>>
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら >>>
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
2008年05月29日(木)更新
【取材日記】ソウル紀行(4)
「たった5日の旅で何がわかる!」と
お叱りを受けるかもしれませんが、
このあたりで、韓国の文化や街のこと、日本との違いなど、
私なりに感じたままを書いていきます。
●とことん唐辛子
これは、安くておなかがいっぱいになるというので
若者たちに人気の軍隊鍋(プデチゲ)です。
この鍋を食べさせるお店は、
それこそ無数にありました。

プデチゲは、朝鮮戦争時、米軍の持ち込んだスパムやソーセージを
ネギやトッポギ(餅)、唐辛子、野菜キムチと一緒に煮込んだのがルーツとされ、
ネーミングもそこに由来します。
いまではインスタントの麺を入れるのが定番になっています。
二人でビールを2本頼んで、ご飯とキムチがついて、
勘定が21000ウォン(日本円で2000円そこそこ)くらいでしたから、激安です。
味もなかなかいけます。えらく辛かったけど……。
それにしても、彼の地の人たちの唐辛子の消費量は
すごいものがあります。
偶然、CMのロケ現場などにも出くわしましたが、
スタッフとおぼしき人たちは、
朝から例の唐辛子たっぷりの「辛ラーメン」のカップ麺を
一斉にすすっていました。
日本ならおむすびやサンドイッチを口にするところですが、
見た目の迫力・活力という点では、“朝から辛ラーメン”のほうが上回っています。
唐辛子自体は16世紀末、日本経由で
朝鮮半島に渡ったというのが定説だそうです。
それ以前の型のキムチは日本の漬け物に似たもので、
いまも伝統的な韓定食のお店では口にすることができます。
どうして、これほどまでに唐辛子が定着したのかは諸説あり、
決定的な説はないようです。
実は、金浦空港を出て初めて地下鉄に乗ったとき、
車内のキムチ(というよりニンニクかもしれませんが)の
匂いに少なからず驚きました。
人が多ければ多いほど、匂いが増す、
人々の体内から、たちのぼるような感じです。
日本でも羽田空港の構内は醤油くさい、といった声を聞くこともありますが、
それは、構内のお店の調理場や料理そのものの匂いのように思います。
食べ物の話になったついでに、
帰国前夜に行った焼肉屋さんでの模様を少々。
日本の焼肉屋さんと違い、店員さんが焼き上がるそばから
ハサミで肉をチョキチョキ切ってくれるので、
食べること・飲むことと談笑に集中できます。
ちなみに韓国伝統の焼肉は、鉄鍋で焼く、いわゆるプルコギであり、
炭火やガスで直に肉をあぶるのは戦後の日本で
在日朝鮮系の人が始めたスタイルだそうです。
ハサミを使い、炭火であぶるこのお店のスタイルは
日韓融合型、といえましょう。


サンチュ、キムチ(日本のよりおおぶりに切ってある)と重ねたうえに
焼き上がった肉を載せ、丸めてほおばると、それはまさに至福のときです。
焼いたニンニクも、ばりばりとかじりました。
お見苦しい絵で申し訳ありません。
満ち足りた(呆けた)顔の私と、
肉のエキスが全身に回り、ファイヤー状態の柏木支店長、です。


そんな次第で、帰国する頃には、地下鉄に乗っても
さほど、匂いが気にならなくなっていました。
あちらのものをがんがん食べているうちに、
私自身、同じ匂いを発するようになったからでしょう。
いろいろ記すつもりが、また食べ物で終わってしまいました……。
続きはまた明日、書くことにします。
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読のお申し込みはこちら >>>
見本誌の無料お取り寄せができます! お申し込みはこちら >>>
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら >>>
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
2008年05月28日(水)更新
【取材日記】ソウル紀行(3)
ソウル滞在3日目の5月15日は、
パジュブックシティへ。
ソウルの中心部から、
地下鉄とシャトルバスを乗り継いで
約1時間の郊外・坡州市(パジュ市)にある、
出版社や印刷会社、物流会社が数百社レベルで本拠を置く、
出版業界各社の一大集積地です。
50万坪近くあると聞いて、想像はしていたものの、
実際、足を運んでみて、そのスケールの大きさに驚きました。
■紹介記事 >>>

1989年に計画が始まり、ある程度、竣工が済んだのは
2004年。まだ完成していない棟もたくさんあって、
いまも開発の途上にあります。
それだけ大きなプロジェクトだったといえます。


造形的にも面白い社屋が沢山建っています。
建築家がそのワザを競う場でもあります。
もちろん韓国出版界でも、
さまざまなデータをウェブを通じてやりとりをするようになっていますし、
計画がスタートした時点とは状況も変わっているでしょう。
ここまで業者が集積しているメリットがどれだけあるか、
正直、疑問を感じなくはありません。
ただ、自然環境のよいところで仕事をするというのは、
そこで働く個々人にとっては心身ともによい作用があると思います。
実際、私たちが朝9時すぎ、シャトルバスで向かう高速道路は
すいすい流れていましたが、
逆方向のソウル方面へ向かう道路は大渋滞。
パジュブックシティへ通勤する人たちが、
そうした人の流れと逆に向かうパターンで通っているとしたら、
日々、満員電車で通勤する身として、ちょっと羨ましくありました。
この日の夕刻には、
翻訳などで当社と取引のある韓国の出版社の方と
お会いする機会がありました。
そこでお聞きしたことを少し、記します。
韓国のビジネス書のトレンドは、
「ストーリー化」と「イラスト化」だそうです。
つまり、同じ内容でも、小説仕立て・漫画仕立てにして
ストーリーを楽しみながら、自然に知識が身に付くような本が
好まれているのです。
かつて売れたビジネス書を
そうした作りにリメイクする動きも増えているそうです。
ちなみに彼の地では「スラムダンク」や「ワンピース」など、
日本の漫画が若い人たちに大人気と聞きます。
そうした流れもあっての傾向でしょうか。
日本では、一時ほど、ストーリーや漫画仕立てのビジネス書は
見なくなりましたが、作りとしては、
本を開いた際、やはり視覚的に圧迫感のない
ゆったりめの組み方のものが売れています。
もちろん、ある主張がきっちりないと読者にアピールはしないのですが、
作り自体は、“軽く”なっているといえます。
個人的な推測として、そうした現象の陰には
大きく2タイプの読者層の存在があるのではないか、
と思っています。
まず、ふだん本をあまり読まず、ネットなどで情報を収集し
本を読むにしても、なるべく手軽に内容を把握したいという人たち。
もう一つは、積極的に本は読むものの、忙しさのあまり
常にスピーディに内容を把握したいという人たち。
これも推測ですが、日本でも韓国でも、ビジネスマンのマインドが
総じて「せっかち」になっているのかもしれません。
そうした顧客の志向の変化に合わせ、
サービス・商品を変化させていく意識が製作側には必要といえます。
もちろん、どんな商売であっても同じことがいえるわけで、
出版界に限った話ではありませんが……。
さて、ソウル市街でスズメの次によくみかける鳥が、このカササギです。
徳寿宮の塀に止まっていました。
ソウルの「市鳥」にもなっています。なかなか美しい。

次回以降は少し柔らかく、ソウルの人や風俗面について
感じたことを記してみたいと思います。
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読のお申し込みはこちら >>>
見本誌の無料お取り寄せができます! お申し込みはこちら >>>
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら >>>
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
2008年05月26日(月)更新
【取材日記】ソウル紀行(2)
5月14日~18日までソウルで行なわれたブックフェア。
私たち一行は14日と16日の両日、
視察して参りました。
駆け足でご報告します。
■前回記事はこちら >>>
会場となったのは、COEX(韓国総合展示場)。
幕張メッセやマイドーム大阪などをご想像いただければと
思います。

下は会場前の街並みです。洗練されています。

オープン日の昼には、出展する出版社の経営者が参加しての
セレモニーがあり、新聞社やテレビ局も取材に来ていたようです。

韓国国内の出版社が多数を占めていましたが
日本などアジア諸国や欧米諸国の取次や出版社のブースも
目立ちました。
とりわけにぎわっていたのは、
やはり中国の出版社各社が集まったブースです。

ブースそのものも、他国のそれよりスペースが大きく、
あちこちで翻訳などの商談とおぼしき絵が見られました。
チベットなど人権問題を抱えながらも、
やはり北京五輪を控えて、注目度のレベルが違いました。
ちなみにこの時点では、
四川の大地震があれほど甚大な被害をもたらしているとまでは
報道されていませんでした。
たぶん最終日あたりでは、違った雰囲気になっていたかもしれません。
こちらは、いつもお世話になっている
トーハンさんのブース。
映っているのは同行の柏木支店長です。

私どもの本も置いていただいています。
目録も……。(右端のもの)


お話を聞かせていただいたトーハン海外事業部の阿部友子さんによると
私どもの本への韓国の出版エージェントの関心は高く、
用意していただいた目録の減りはこの日、一番だったそうです。
嬉しくなりますね。
雑誌編集担当者としては、ついこのコーナーに
足が向います。

成功者にスポットを当てたとおぼしき雑誌は
全体に占める比率としては、
日本より多く出版されているような印象をもちました。
当然といえば当然ですが、
李明博大統領が表紙を飾っているものが目立ちました。
さて、これはおまけです。

なんとタイトル(体裁からして、たぶん)が「SAKAI」。
いったい何の本なのか。
たしかマレーシアのブースだったと記憶していますが、
意味がおわかりのかたがいらっしゃいましたら、
お教えください。
装丁の雰囲気からしては、
あんまりハッピーそうな内容ではないような気も……。
明日以降は、あちらの出版社のかたにお聞きした、
ビジネス書の傾向などについて、
ご紹介していきたいと思います。
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読のお申し込みはこちら >>>
見本誌の無料お取り寄せができます! お申し込みはこちら >>>
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら >>>
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
2008年05月23日(金)更新
【取材日記】ソウル紀行(1)
すでにお伝えしたとおり、先週の13日から17日まで、
ソウルで行なわれたブックフェア視察のため、
韓国を旅していました。
当社のグループ企業であるエヌ・ジェイ出版販売の
名古屋支店長・柏木とずっと一緒の行程で、
彼が学生時代に韓国を旅した経験があるため、
ずいぶん助けてもらいました。
初めて訪れた韓国は、“深い”国でした。
あちらの出版社のかたにお聞きした出版事情。
そして、独特の食文化。
道行く人のいでたちや生活上のルール、慣習の日本との違い。
偶然、戦前派のおじいさん(79歳)とバスで隣り合わせに座り、
しばらく日本語で会話をしたりと(あとで詳しく書きます)、
目にするもの、出会う人、すべてが新鮮な体験でした。
盛りだくさんでしたので、何回かに分けて、
レポートをアップしていきたいと思います。
■土俗村のサムゲタン
旅を通じての食事のなかで、ナンバー1に挙げたいのが
土俗村(トソッチョン)というお店の、この参鶏湯(サムゲタン)です。
滋味深く、一口ごとに、自分の中に力が湧いてくる感覚がありました。


こちらは同じお店の若鶏の丸焼き。これも最高でした。
実は出発前、食のプロであるサカエヤの新保さんが、拙ブログに
「絶品だからぜひ行ってみて」とコメントを入れてくださっていたのです。
新保さん、ありがとうございました。
ほんとに絶品でした!
お店のたたずまいにも、そうとうの風格がありました。

■土俗村の紹介記事 >>>
なにをおいてもまず行きたいお店だったのですが、
もちろん仕事で行っていますので、
行きたい、行きたいと思いながら、思うように動けず、
ようやく訪れることができたのは帰国の前日。
楽しみにしていただけに、感激もひとしお、でした。
■ラフでディープで繊細
さて、旅を終えた印象として、韓国を短く表現するなら
「ラフでディープで繊細」。
繊細で、ある面では先端を行き、しかも活気がありながら、
ある面ではアジアらしい、どことなくのんびり感も漂う国。
その幅が、日本よりもずっと広いと感じました。
街の雰囲気は、車が左ハンドル、右側通行ということもあって、
アメリカのそれを思わせます。
とくに、われわれが宿を取った江南地区は
外壁が煉瓦の家が多く、全体に赤茶けていて、
どことなく、昔行った、ロサンゼルスを思い出しました。

ホテルの窓から。

ホテル前の通りにて。
繊細さ、の面では、たとえば携帯電話などは
たいがい日本のそれよりもはるかに小さく、
若い人たちはそれで苦もなくメールを打っています。
地下鉄の構内でも道端でも、
私が会社から預かった海外使用可能な携帯電話を使っていると、
「この男はなんでこんなでかい携帯を使ってるのか?」
という雰囲気の目線をしばしば感じました。
あるいは私の顔を見て、
「この男の眉毛はなんでこんなに濃いのか?」
と思っていただけかもしれませんが……。
タクシーも、黒塗りの「模範タクシー」
(通常のタクシーよりも割高だが厳しい審査をパスした運転手しかおらず、安心できる)
に乗ると、運転席には携帯が二つ(私物と会社支給か?)に
日本のそれよりも小さいカーナビ。
もちろん無線もあって、それが綺麗に整理されているので、
ジェット機のコックピットのようです。
こういうあたりは日本よりもずっと進んでいる感じです。
一方で、乗っていた地下鉄が急に停電でストップして、
下ろされたり(でも、他のお客さんはさして驚いた風もない)。
ソウル駅のすぐそば、日本でいえば、有楽町か東京駅の真ん前に当たるエリアですが、
そんな場所で、人の好さそうなオモニが、むしろを敷いてトマトを売っていたりします。

うーん、実際に書いてみると、
書きたいことが山ほどありますね。
きょうはこのくらいにしておきます。
それから、同じ時期に、オーサカ・ユニークの田路さんも、
ソウルにいらしたのですね。
みなさま、ぜひ田路さんのブログをご覧ください。
■韓国の旅(1) >>>
■韓国の旅(2) >>>
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読のお申し込みはこちら >>>
見本誌の無料お取り寄せができます! お申し込みはこちら >>>
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら >>>
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
2008年05月22日(木)更新
テストマーケティング研究所 in涯さん 大盛況!
昨日、株式会社涯さんで、東京では2回目(通算3回目)となる
「テストマーケティング研究所」ミーティングを開催させていただきました。
前回の懇親会の場で、
社長の石原将一さん自らプレゼンしてくださった、
同社期待の新サービス「絵顔王」が今回のテーマです。
ウェブを通じて、質の高く味わいのある似顔絵を発注できる、優れたサービスです。

■株式会社涯 ホームページ >>>
この「絵顔王」のセールスプロモーション、新たな用途などについて、
活発で前向きなご意見がたくさん出て、大いに盛り上がりました。
写真中心で綴っていきますが、
すでに石原さんご自身が当日の夜のうちにアップしておられました(早ッ!)。
まずこちらをご覧ください。
■石原さんのブログ >>>
石原さんの冒頭のご挨拶のあとは、
このプロジェクトの中心メンバーである同社の佐藤猛さんから
ご説明をいただきました。
佐藤さんが人前でプレゼンされたのは初めてだったと
あとで知らされてびっくり。
堂に入った、そして熱のこもった素晴らしいプレゼンだったと思います。
思えば、この時点で、この日のミーティングの盛り上がりは
決まっていたのかもしれません。

その佐藤さんのTシャツの背中には「生涯全部真剣」の、
同社のキャッチフレーズが。
社員のかたはみなさん、このTシャツをお揃いで着用。
エネルギーが伝わってきます。

参加者のみなさまの声に“真剣に”耳を傾ける石原さん。


同社では、絵顔王のイラストの入った名刺を作成しています。
石原さんは、社員さんのイラスト入り名刺全員分を常に携行しておられます。
下の写真のようにして、出先で話材にされるそうですが、
これはかなりインパクトがありますね。

実は石原さんが名刺を携行しておられるのは、
半分“お守り”のような感覚だそうです。
「これを持ち歩いていると、バカなことはできません(笑)」
夜は懇親会。(トレンド・プロの岡崎さん=右=と石原さん)


業種や立場を超えて、仕事に一途な人たちが集う、
素晴らしい夜でした。
これは絶対くせになります。
石原さん、涯のみなさま、岡崎さん、トレンド・プロのインターン生の寺田さん、福岡さん……
ありがとうございました!
そして、会員のみなさま。
事務局一同、この「テストマーケティング研究所」に力を注いで参ります。
どうか引き続きのご協力を、お願い申し上げます!
なお、事務局ブログでも、昨日の模様をアップしています。
こちらもどうかご覧ください。
■テストマーケティング研究所 「絵顔王」in 涯さん >>>
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読のお申し込みはこちら >>>
見本誌の無料お取り寄せができます! お申し込みはこちら >>>
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら >>>
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
2008年05月02日(金)更新
【取材日記】税理士・中小企業診断士 吉澤 大さん
先週、経営者会報6月号(6月1日発行予定)
特集「頑健な財務体質をつくる」の取材で、
税理士・中小企業診断士の吉澤 大先生に
お会いして参りました。
特集の冒頭の「提言」でご登場いただく予定です。
この写真の通り、大変エネルギッシュで前向きなかたです。
お会いして、私もエネルギーをいただきました。

■吉澤税務会計事務所 ホームページ >>>
吉澤先生の財務に対する考えには
オリジナリティが溢れています。
節税のテクニックを教えればよい、というスタンスに思える
一部の税理士さんと違い、
真に経営者のお役に立とうとしておられるから
そうなるのだと私は思っています。
一部、ご紹介します。
「経営者は往々にして、自社のための健全さとメインバ
ンクにとっての健全性を取り違えています。社長と自社
にとっての健全性とはなにか。それは“潰れない”こと
です。潰れるリスクを消していくことが、頑強な財務体
質につながるのです」
この前提に立って、先生のご提言は展開されていきます。
おかげで、特集に筋が一本通ったと思っています。
吉澤先生のお考えについては、
最近、弊社より上梓されたこの本を
ご覧いただければと思います。タイトルは、
「儲かる会社にすぐ変わる! 社長の時間の使い方」です。
社長には自分の“時給”を大幅にあげる余地が残っており、
そのためにどのような経営、仕事を心がけ、着手すべきなのか、
について書かれた、刺激的で役に立つ本です。

それにしても、吉澤先生は、お話がお上手です。
論理的であるだけでなく、熱のこもった、
聞き手を魅了するようなお話しぶりです。
政治家向きかも……(最近は演説が下手な人も増えましたが)と、
勝手に想像していたら、
吉澤さんのHPでプロフィール欄を拝見して納得。
「小さな自慢・江川ひろし先生の話し方教室のスピーチコンテストで、
500人の前でスピーチして優勝したことあり」
とありました。なるほど。
大変失礼ながら、こんなふうに、
お茶目な感じで自然に“自慢”できるところにも
非凡なセンスと明るいお人柄が現われていて、
とても好感を抱きましたし、感服した次第です。
吉澤先生、ありがとうございました!
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読のお申し込みはこちら >>>
見本誌の無料お取り寄せができます! お申し込みはこちら >>>
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら >>>
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
2008年04月28日(月)更新
【取材日記】篠崎屋 樽見茂さん
埼玉県にお住まいのかたなら、
『三代目茂蔵』というブランドのお豆腐を
食べたことのある人は多いと思います。
このお豆腐は、越谷市を中心に数十店舗ある『三代目茂蔵豆富店』で
入手できます。

店舗を展開しているのが
“町の豆腐屋さん”からスタートした篠崎屋で
2003年には東証マザーズに株式を上場しています。
これは業界初の快挙です。
その篠崎屋を創業された社長の樽見茂さんに
お話をうかがってきました。
記事はここで再三ご紹介してきた、
経営者会報5月号特集『信念をもって異端の道を歩む』です。
周囲や同業者から「異端児」扱いされるほど
独自の取り組みができる経営者は、
なにがどのように、普通の人と違うのか。
それを探り、読者経営者諸氏にヒントとして示すものです。
樽見さんにはもちろん、経営事例にご登場いただきました。
戦略家であり行動派である樽見さんは、
身振り手振りを交えて、熱く語ってくださいました。

■篠崎屋 ホームページ >>>
樽見さんのどこが“異端”なのか。
専業の豆腐屋さんとして初めて株式を上場されたのも、
たしかに異端ではありますが、
それはある意味、結果としてそうなったといえます。
ではなにが異端なのか。大きく二つあります。
まず第一に、業界になかったものを作り出したこと。
『三代目茂蔵』のなかでも一番人気なのが、
この絹豆富ですが、これは樽見さんご自身が、
苦闘のすえ、開発されたものです。

ご存じの通り、本来、豆腐はにがりで作るものですが、
当時は実はにがりを使わず「酸性ソーダ」というもので
化学的に凝固させる商品が幅をきかせていました。
とくに、きめのこまかい「絹ごし」では、
にがり100%で作られた豆腐はなかったそうです。
樽見社長は次のように振り返ります。
「私の代で法人化して、地場のスーパーマーケット
に卸すようになりましたけど、なかなか業績が上が
らず、廃業すら頭をよぎった。どうせ廃業するなら、
その前に、この世になかった、一番うまい豆腐を自
分で作ってやろうと思ったんです」
一年近い苦闘のすえ、完成に漕ぎ着け、
このお豆腐は改良を加えられつつ、
いまも同社の主力商品となっています。
異端と評されるもう一つの理由が
退路を断つ決断をされたことです。
スーパーのバイヤーに
どんどん買い叩かれたためとはいえ、
経営が苦しい時期だったのに、
樽見社長は自ら取引を切ってしまったのです。
普通は、目先の売上を惜しむあまり、
ずるずると取引を続けるケースが多いのではないでしょうか。
「卸売が駄目なら直売だ」と、
樽見さんは研究に研究を重ね、
「工場直売店」という形の直営店及びFC店舗
(現在は商品を提供する形のみでFC新規展開はしていません)
の展開を進めていきます。
「目先の売上ではなく、会社の明日のことを考えれ
ば、自ずとやるべきことがわかります」
この肚の座ったシンプルな思考法が、樽見さんの
異端者たるゆえんと言えるでしょう。
詳しくは、経営者会報5月号を
ご覧いただければと思いますが、
その異端ぶりを支えたものは、
業界への誇りと両親への感謝の念でした。
樽見さん、ありがとうございました!
ところで、樽見さんをおたずねするのは、
実は2度目(5年ぶり)です。
以前の記事は、経営者会報ブログのアーカイブ欄にアップしていますので、
どうか合わせてご参照ください。
■異能経営者がゆく! 2004年5月号 >>>
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読のお申し込みはこちら >>>
見本誌の無料お取り寄せができます! お申し込みはこちら >>>
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら >>>
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
2008年04月25日(金)更新
【取材日記】日本経営教育研究所 石原明さん
過日、経営者会報ブログのアドバイザリーボードで
ご執筆いただいている
日本経営教育研究所の石原 明 先生に
取材をさせていただきました。
記事は、経営者会報5月号特集、
『信念をもって異端の道を歩む』です。

■石原明の経営のヒント >>>
■日本経営教育研究所 ホームページ >>>
周囲や同業者から「異端児」扱いされるほど
独自の取り組みができる経営者は、
なにがどのように、普通の人と違うのか。
それを探り、読者経営者諸氏にヒントとして示すものです。
刺激的かつ、まさに目からウロコの石原先生の持論は
必読です。
90分ほどの取材でしたが
豊富な比喩や現実のユニークな事例を交えてのお話に
夢中になって聴き入ってしまい、
あっという間に時間が経ってしまいました。
詳しくは本誌をご参照いただきたいと思いますが、
一部、本文からご紹介します。
「経営者は、様々な成功事例を徹底的に分析しつつ、
興奮して10日も寝つけなくなるくらいのアイデアを
生み出さなければなりません。結果的には、それが
誰もやったことのないビジネスになり、大きな成功
に結びつくのです」
異端といわれるほどの経営は、決して“天才の仕事”ではなく、
成功事例を徹底的に研究して自社の事業、業界にあてはめ、
応用している例が多いそうです。
したがって、努力を惜しみさえしなければ、誰にだって
新しいビジネスを構築し、成功させることができる──。
それが石原先生の持論です。
石原先生は多くの経営者を支援され、成功に導いておられます。
実際、私が取材にうかがったとき、経営者会報ブログの話題になって、
石原先生にアドバイザーになっていただいていることを知り
「実は石原先生に見ていただいているんです」
とおっしゃる社長さんが、少なからずおられました。
みなさん、独創的な事業に取り組まれ、
業績好調な企業ばかりです。
今回の記事は、きっと多くの読者のかたの胸に響くと思いますし、
大いに参考になること請け合いです。
どうか経営者会報5月号をご覧ください。
石原先生、ありがとうございました!
石原先生のお考えについて、詳しく知りたい方は、
以下の先生の代表作をご覧になるとよいと思います。


(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読のお申し込みはこちら >>>
見本誌の無料お取り寄せができます! お申し込みはこちら >>>
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら >>>
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
2008年04月21日(月)更新
【取材日記】サカエヤ・新保吉伸さんを支えた創・村上肇さんの言葉
仕事柄、私はこれまで、
多くの社長さんにお会いしてきました。
素晴らしいかたが多く、取材の都度、
私自身、大いに勉強させていただいていると
思っております。
一方で、「よいお話を聞いたなあ」と思える、
充実した取材ほど、記事の企画趣旨の関係や話の流れから、
残念ながら割愛させていただく部分が多かったりします。
過日、会員さんである、サカエヤの新保吉伸さんに
弊誌連載『異能経営者がゆく!』(5月号掲載予定)で
取材をさせていただいたときもそうでした。

↓サカエヤさんのお店のショーケース。最高のお肉が並んでいます。

■新保さんのブログ >>>
■サカエヤ ホームページ >>>
取材時のお話は、少し前にこのブログでご紹介しましたが、
記事には載せられなかったあるエピソードを
みなさまにお知らせしたい気持ちがどうにも抑えきれず……。
以下、ご本人の了解を得て記します。
■ある人物の言葉が支えに…
みなさまご承知の通り、新保さんはIT活用の達人です。
業界の先端を行くトレーサビリティシステムを構築され、
安心で美味しい近江牛肉をネットと実店舗の両方で販売しておられます。
かつてBSE禍の風評被害のさなか、新保さんは、
ご自身も苦しかったのに、自社の売上ダウンは覚悟のうえで、
近江牛の生産農家の人々のため自社HPとメルマガで、
現場の“実況中継”を始め、力を注いでいかれます。
やがて、メディアからも注目され、
神戸や三重の生産農家や卸・小売業者からも
相談が舞い込むなど、新保さんの活動は、
業界を巻き込む、大きなうねりになっていきました。
一方で、ウェブショップとしてのシステム、
デザイン面・機能面が評価され、
サカエヤさんは、数々の賞を受賞していきます。
ざっと挙げただけでも、
2004年、05年と「SOHOホームページ大賞」審査員奨励賞受賞
06年に、「ベストECショップ大賞」準大賞に
07年「経済産業省 IT百選」最優秀賞受賞……。
どの賞も立派なものです。
「一番印象深いのは、2004年のSOHOホームページ大賞
審査員奨励賞です。当時は売上が立っていなかったし、自
分の取り組みが正しいのかどうかも確信がもてなくて一番
辛い時期でした。この賞をいただいたとき、ある審査員の
講評を読んで、泣けてしまった。そこには『BSEという
大きな社会問題と闘っている点を評価した』とあったんで
す。いまも思い出すと、泣けてきます。孤独な闘いだと思
っていたけど、外部で、こんなふうに見てくれるかたがお
られると知って、大いに勇気づけられました。支えになっ
たと言ってもいい」
そうおっしゃいながら、いつも朗らかな
新保さんの目は潤んでいました。
よほど辛かったのでしょうし、
よほどそのフレーズが支えになったのでしょう。
この審査員のかたが、実は経営者会報ブログの会員さんでもあり、
みなさまもよくご存じの、創の村上肇さんだったのです。
■村上さんのブログ >>>
■株式会社創 ホームページ >>>
新保さんはのち、村上さんの主宰する『E製造業の会』に参加され、
いまではお二人は、大変懇意にしておられます。
しかし新保さんは、まだ村上さんの講評が支えになったことを、
ご本人にお伝えしていないそう。
「申し上げる機会を失したというか(笑)。照れもあるん
ですよね」
たしかに、いったん親しくなってしまうと
こういうことは言い出しにくいもの。
よくわかります。
このお話をお聞きして、
私は二つのことを感じました。
一つは、この時期の新保さんのように、
結果の出ない辛い時期であったとしても、
それが価値ある取り組みならば、きっと温かい目で見守り、
注目している人が内外にいるということ。
そして二つめは、響き合った人同士は、
このネット時代、どこかで出会う可能性が高く、
いつしか手を携えて、なにかを成し遂げていく──。
そんなことが起こりうるということです。
“秘すれば花”とも言いますし、
おせっかいかなとも思いましたが、
村上さんにお知らせしたい気持ちもあって、
そうした、人の縁の不思議さも込めつつ、
このお話をアップさせていただきました。
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読のお申し込みはこちら >>>
見本誌の無料お取り寄せができます! こちら>>>
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら >>>
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
2008年04月18日(金)更新
【取材日記】がんばれ社長!・武沢信行さん&太陽商事・筒井修さん
経営者会報本誌で、期待の新連載(隔月掲載)がスタートします。
当経営者会報ブログのアドバイザーでもある、
がんばれ社長代表取締役・武沢信行先生がホストとなっての
連載対談です。
題して『がんばれ社長! 武沢信行の 社長の心意気』。
武沢先生は、周知の通り、クライアントの支援のかたわら、
読者数30000名を超す日刊メルマガ「がんばれ社長!今日のポイント」を発行する
異能の経営コンサルタントです。
メルマガ読者有志の勉強会「非凡会」では
全国15都市で定例会を行なうなど、
日々、全国を奔走して日本の社長を勇気づけておられます。
■有限会社がんばれ社長 ホームページ >>>
タイトル通りに、苦難に負けない社長のメンタリティは
どのように培われるのか、武沢先生が
ゲストの社長さんの人生ドラマをお聞きしながら
鋭く、そして温かく、切り込んでいかれます。
第1回目のお相手は、香港に本社を置く、太陽商事有限公司社長の筒井 修さん。
武沢先生(右)と対談を終えて記念撮影。なお、取材は3月でした。

筒井さんは、名古屋の名鉄百貨店で長くバイヤーを務められ、
40歳で香港名鉄の責任者として現地に赴任。
そして香港名鉄の撤退に伴い、なんと私財を投じて
事業を引き継ぐという、普通のサラリーマンでは絶対ありえない
飛躍を果たします。53歳での起業です。
以後、日本企業の中国進出をずっとサポートしておられます。
筒井さんにはもう一つの顔があります。
「和僑会」という名の、現地の日本人起業家たちの勉強会を組織し、
現在では香港や上海などに600名以上の会員さんがいます。
香港だけで300名。筒井さんによると、
香港に1000人くらい日本人起業家はいるとのことですが、
その3分の1近くとは凄い。
この会は、まさに経営者の成長の場。
定例会ではさまざまなジャンルで活躍するゲストを
招いて話を聞いていて、会員のみなさんは気づきを得ることが多いとのこと。
加えて、日本人が本来もっていた道徳を重視するのがこの会の特徴。
一例を挙げると、どんな理由があれ、
遅刻者は定例会に参加することができません。
■太陽商事 ホームページ >>>
■香港和僑会 ホームページ >>>
筒井さんは、なぜ起業されたのか。
そしてなぜ、現地に邦人経営者のネットワークを作られたのか。
武沢先生との対談で、多くの経営者にとって
役立ちつつも深い共感を抱かれるであろうエピソードを
たくさん披露してくださいました。
多くの日本人が抱いているであろう
「どうして中国は自己中心的なのか。謝罪しないのか」
という疑問に対する筒井さんならではの分析も、
さすがに23年以上、香港でビジネスをしてこられただけあって
大変興味深いものでした。
弊誌期待のこの連載、5月号(5月1日発行予定)から始まります。
どうか、お手に取ってご覧いただきたいと思います。
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読のお申し込みはこちら >>>
見本誌の無料お取り寄せができます! こちら>>>
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら >>>
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
2008年04月09日(水)更新
テストマーケティング研究所 in 大阪 大盛況でした!
昨日、大阪にて「テストマーケティング研究所」第2回(大阪では初)の
ミーティングを開催致しました。


ご出席くださった方々は、以下の通り。
京都工芸・寺田元さん
京乃豆蔵・井上敬介さん
同 松村莉沙さん
久米繊維工業・久米信行さん
コクホー・庄山悟さん
サカエヤ・新保吉伸さん
治部電機・治部健さん
創・村上肇さん
枚岡合金工具・古芝保治さん
同 山口泰信さん
レーザーテック・浜野太郎さん
JAE・木村亮介さん
(と、インターンの学生さん)
長濱製作所・立入勘一さん(古芝さんのご紹介)
〈+事務局 大西、酒井、大久保〉
以前にもご説明しましたが、念のため趣旨を記します。
これは、経営者会報ブログ会員のみなさま同士で、
月に一度、進行中あるいは企画段階の新商品や新サービスを
相互に俎上に載せていただき、集まれる人が集まって、
建設的な提案を忌憚なく話し合うというものです。
ものによっては、モニターもしていただき、使用されたご感想などを
企業秘密に触れない範囲でブログにアップしていただきます。
その次の会合では、また別の提案をテーマとし、
前回、テーマを上げてくださった社長さんには、
極力、その後の経過をご報告いただく。
これを基本的に大阪と東京で、それぞれ隔月で実施するほか、
会員さんのおられるエリアに会員のみなさまでうかがうことも
考えております。
高い知見とご自身の事業に関する豊富なご経験をおもちの
社長さん同士でアイデアを出し合えば、
思いもしなかった商品・サービスに結びつきますし、
一方で、「経営者のためのサロン」として、
会員のみなさまが肩肘を張らずに参加できる交流の場としての機能も期待しています。
ですので、ミーティングのあとは近場で懇親会、が基本です。
手続き等の事務面と、今後の流れにつきましては、
以下の事務局ブログをご覧ください。
■テストマーケティング研究所とは……>>>
http://mar-labo.keikai.topblog.jp/
この日は大阪での1回目ということもあり、東京同様、
弊社期待の新商品『聴診器ブックExtra』を俎上に載せました。
みなさまからは、さまざまな角度、発想からの
貴重なご意見をたくさん頂戴しました。
正味90分のミーティングはみなさん、
真剣なご発言のなかに、笑いも交えつつ。
楽しく充実した時間は、非常に短く感じます。
(うーん、うちの会社の会議もこうありたい……)
懇親会を含めて、大いに盛りあがりました。
ありがとうございました!
その場の模様、雰囲気は、以下の写真でお察しください。
なお、事務局で撮影したお写真は、参加されたみなさまに
のちほど、お送り致します。いましばし、お待ちください。
庄山さん(右)と古芝さん。

京乃豆蔵・井上さん。

右からサカエヤ・新保さん、創・村上さん、京都工芸・寺田さん。



古芝さんのお隣は、長濱製作所社長の立入勘一さん。

レーザーテックの浜野さん。


後半は、コクホーの庄山さんに、自社商品「プルミエール」を
次回のモニター商品として、プレゼンしていただきました。


夜は場所を移して古芝さんの出版記念パーティ&懇親会。

古芝さんに、参加者全員で出版をお祝いする寄せ書きをプレゼント。

とても楽しく、充実した夜になりました。
ご参加くださったみなさま、本当にありがとうございました!
そして会員のみなさま、「テストマーケティング研究所」に
ぜひご参加いただけますよう、お願い申し上げます!
なお、事務局ブログで大久保が今後の方向性など含めて
今回のイベントを総括しています。
こちらもどうかご覧下さい。
■事務局ブログ こちら>>>
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』 ご購読はこちら>>>
http://www.njh.co.jp/njs/keikai.htm
見本誌の無料お取り寄せができます! こちら>>>
http://www.njh.co.jp/top/otamesi.htm
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら>>>
http://office.keikai.topblog.jp/blog/10006133.html
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
http://www.njg.co.jp/
2008年04月04日(金)更新
【取材日記】経営者会報ブロガーズ──社長がブログを書くということ
経営者会報本誌では、現在、『社長ブロガー登場!』
という記事を連載しています。
おもに、この『経営者会報ブログ』の会員のみなさまを
誌面でご紹介しようと始まったものですが、
気つけば、はや15回目を数えました。
(この記事の最後にアーカイブがあります)
担当者である私は、
半ば、ふだんお世話になっているみなさまへの
ご挨拶回りのつもりで、お話をうかがってきました。
私も、社長ブロガーのみなさまにお話をお聞きすることで、
いつも気づきをいただきます。本当にありがとうございます。
きょうは、会員のみなさまが実感されている
社長がブログを書くことのメリットについて、
綴ってみたいと思います。
この取材でお話をお聞きする際のポイントは、
おおむね以下の三つです。
・ブログを始めたきっかけ
・社内的な面や事業面でどのようなメリットがあったのか
・ブログを始めたことで自身、どのような変化、気づきがあったのか
この流れに沿ってお話をうかがうなかで、
会員のかたたちが、業績面での効果以外にブログのメリットとして、
ほぼ異口同音に語られたことがあります。
それが次の二つです。
・社内外に自分の思いが伝わる
・自分でも気づいていない思いや、未整理の考えを整理できる
上の効果はいわば想定ずみの、
社長がブログを始める動機ともいえるものですが、
二番目は、始める前に予想していた以上の効果として
お感じになるようです。
先だって取材をさせていただいた
クロスメディア・コミュニケーションズの雨宮和弘さんは、
大変興味深いことをおっしゃっていました。
一部、記事から引用させていただきます。
「ブログは外部の方がご覧になる以上、最低限、
第三者にお見せできるクオリティにしなくては
ならず、きっちりと『書き切る』必要がある。
結果として、断片的に頭の中に散らばっている
考えを整理でき、そうした作業を習慣づけるこ
とにもなります」
■雨宮さんのブログ >>>
http://crossmedia.keikai.topblog.jp/
上記・雨宮さんのご感想からも、
社長さんがブログを綴ることは、
会社の戦略・戦術をより磨き上げるうえでも
大きな効果があるといえそうです。
「なるほど、そんなメリットもあるのだ」と
思ったのは、三元ラセン管工業の高嶋博さんのお話です。
以前、この場でも書きました(↓以下URL参照)が、
税務調査が入ったとき、ブログが社長の日々の活動の裏付けになって、
調査員から信頼を得ることができたとおっしゃっていました。
■ブログで税務調査がスムースに運んだお話 >>>
http://sakai.keikai.topblog.jp/blog/c/10006831.html
■高嶋さんのブログ >>>
http://mitsumoto-bellows.keikai.topblog.jp/
もうお一人のお話もご紹介しましょう。
治部電機の治部健さんの記事から引用します。
「メインバンクの担当者も(ブログを)ご覧に
なっているようで、少し前にうかがったとき、
『よく勉強なさっているようだし、新しいこと
に着手するのだったらキャッシュが必要でしょ
う。枠は取ってありますから』と言ってくださ
ったんです」
■治部さんのブログ >>>
http://jibu.keikai.topblog.jp/
銀行側も社長の人柄や姿勢を知るうえで、
ブログには注目しているようです。
社長が実名でブログを書くということには
こんなメリットもあるのですね。
もちろん、治部さんがそうであるように、
健全な経営、企業努力を惜しまない姿勢を貫いている社長でないと
「逆効果」になってしまうでしょう。
さて、まだブログを始められていない
経営者のかたを意識して申し上げます。
この『経営者会報ブログ』は、
社長のかたに特化した会員制ブログサービスです。
会員のみなさまからは、
日々、記事を書くことで、それが互いに励みになり、
ヒントにもなると、ご好評をいただいています。
そうした社長さんが集うことで、メディア関係者からも徐々に
「しっかり地に足のついた経営をする社長が集っている」
と注目されつつあります。
ご興味をおもちのかたは、下のURLへどうぞお越しください。
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら>>>
http://office.keikai.topblog.jp/blog/10006133.html
以下、会員のみなさまの登場された
経営者会報本誌『社長ブロガー登場!』アーカイブを
呈示しておきます。こちらもぜひご覧下さい。
■2008年2月号 涯・石原将一さん
■2008年1月号 治部電機・治部健さん
■2007年12月号 サワダ製作所・澤田浩一さん
■2007年11月号 三元ラセン管工業・高嶋博さん
■2007年10月号 横山工藝・横山国男さん
■2007年9月号 エビスヤ・山岸健一さん
■2007年8月号 教育基礎研究所・中川研作さん
■2007年7月号 フットマーク・磯部成文さん
■2007年6月号 京都工芸・寺田元さん
■2007年5月号 コクホー・庄山悟さん
■2007年4月号 三和メッキ工業・清水栄次さん
■2007年3月号 枚岡合金工具・古芝保治さん
■2007年2月号 ハタノシステム・波多野容子さん
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読はこちら>>>
http://www.njh.co.jp/njs/keikai.htm
見本誌の無料お取り寄せができます! 試読はこちら>>>
http://www.njh.co.jp/top/otamesi.htm
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
http://www.njg.co.jp/
2008年03月28日(金)更新
【取材日記】モリシマ 深田正雄さん
すでにここで記しました通り、
今週の月曜と火曜、滋賀、京都から名古屋へ。
名古屋では、経営者会報5月号・特集「信念をもって異端の道を歩む」の取材で
モリシマ社長の深田正雄さんにお会いしてきました。
深田さんは、大変スケールの大きな、そしてエネルギッシュなかたです。
老舗の料亭・蔦茂(つたも)の後継者に生まれた深田さんは、
大学卒業後、すぐに渡米し、ホテル経営会社で修業。
日本に戻られてからは、
ホテルオークラに勤務、同ホテルの全国展開に
大きく貢献されます。
しかし、奥様のご実家の服地卸・モリシマ(森島羅紗店)が
経営危機にあったため、跡を継がれました。
それが1983年のことです。
95年には、蔦茂の社長にも就任、
現在、二つの会社を率いておられます。
↓深田さんです。料亭蔦茂の玄関にて。

↓モリシマ社内のショールームにて。店長の伊藤貴志さん。

■モリシマ ホームページ>>>
http://www.mrsh.co.jp/
■蔦茂 ホームページ>>>
http://www.tsutamo.com/
ここでいう「異端」とは、
業界や世間の常識にとらわれずに発想し、それに基づいて意思決定し、
行動することができる──という意味とお受け取りください。
考えてみれば、多くの業績好調な企業はもちろん、
大企業でも、会社を大きく伸ばしていく過程では、
同業者のやらないことに着手してきたでしょうし、
そうした時期に会社を率いたトップのかたは
さまざまな圧力や軋轢に負けない強さをもっていたに
違いありません。
その意味で、異端であるからこそ、成長し、
生き残ることができると言ってもよいでしょう。
深田さんは、モリシマに入社されてから、
新たな販路を開拓。同社で扱うオーダーメイドの紳士服を、
異業種の他社に売ってもらうという戦略に出ます。
それも、ただ単に売ってくれ、ではなく、
きちんと研修をし、関わった人すべてが潤うような仕組みをつくられました。
この研修は、88年から「やる気塾」の名称となり、
参加企業からは、社員にモノを売る喜び、楽しさが身に付き、
モチベーションが上がると大変な好評を博しています。
数十社が参加し、販売イベントは年間100回近くに及ぶそうです。
製造業の現場に携わる人などは、
実際にモノを売ることはないため、顧客目線が身に付きにくい。
それが身に付けば、たとえばモノづくりにも
よい影響があると想像できます。
一方で、同社の社員のかたは、モノを売ったことのない人に、
売るためのノウハウを伝授しなくてはならず、
そのこと自体も自己啓発に大いに役立っているそう。
売上が上がるだけでなく、教育効果まで含めて、
参加した誰もが喜ぶしくみをつくったからこそ、
成功しているのでしょう。
こうした着想を深田さんはどのようにして得たのか。
「最初は、お手上げだという意味で、私がバンザイした
絵を入れた手紙を地元の仲間たちに送ったんです。そう
したらみんな買いに来てくれた。そのうちに、その仲間
うちで『俺にも売らせてくれ!』という声が出始めて。
それからです。だから全然私のアイデアじゃない。周囲
のおかげです。それを素直に受け容れただけ。私どもの
取り組みを異端というなら、異端であるための条件は、
トップに素直さがあるか、という点かもしれませんね」
新しいことに取り組む際には、往々にして、
既存の取引先などとの軋轢が生じます。
やるべきことに気づいていながら、行動できない企業には
そうした事情もあると思います。
しかし、深田さんはこうおっしゃいます。
「そういうのはいっさい気にならない。これは生まれつ
きかもしれません。人になんといわれても自分の人生で
すしね」
素直さと柔軟性がありながら、己の意思を貫く強さをもっておられて、
それらがご本人のなかで、互いに矛盾なく存在しているように
感じられました。
先に異端であるがゆえに生き残る、と書きました。
モリシマさんが社屋を置く名古屋市栄地区は、かつて
繊維問屋が多く軒を並べていたエリアですが、
いま繊維関係で残っているのは同社だけです。
少し離れたところにある蔦茂さんも、
かつては多くの料亭や旅館があったのに、
蔦茂さんのほか、一軒だけ残っていた料亭の
廃業が決まってしまい、
蔦茂さんだけが残っています。
↓蔦茂。婚礼も行われる、由緒ある料亭です。

深田さんは、いま、町おこしのリーダーとしても
活躍しておられます。
取材が終わると、30分以上も時間を割いて、
蔦茂さんや周辺の街々を案内してくださいました。
しかも、蔦茂さんの駐車場の前を通る際は、
システムがわからずお困りのお客さんに
すたすたと歩み寄って話しかける。
「蔦茂の者です! なにかお困りでしょうか?」
あふれんばかりのサービス精神とフットワークには
本当に驚きました。
たぶんお客さんも、まさかこの人が社長だとは
思わなかったでしょう。
そうした姿勢は、実は、ご幼少の頃からのものだそうです。
「異端」の人・深田さんの経営観や人生観がどのように培われたのか、
詳しくは、ぜひ、5月1日発行予定の経営者会報5月号を
ご覧いただきたいと思います。
深田さん、お忙しいなか、
本当にありがとうございました!
なお、「経営者会報に興味はあるが、いきなり購読は……」
とお思いのかたもいらっしゃると思います。
試読もできますので、どうかご利用ください。
■試読はこちら>>>
http://www.njh.co.jp/top/otamesi.htm
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読はこちら>>>
http://www.njh.co.jp/njs/keikai.htm
見本誌の無料お取り寄せができます! 試読はこちら>>>
http://www.njh.co.jp/top/otamesi.htm
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら>>>
http://office.keikai.topblog.jp/blog/10006133.html
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
http://www.njg.co.jp/
2008年03月26日(水)更新
【取材日記】サカエヤ 新保吉伸さん
一昨日と昨日、経営者会報5月号『異能経営者がゆく!』と
特集・事例の取材のため、滋賀~名古屋方面へ出張して参りました。
今回、『異能経営者がゆく!』にご登場いただいたのは、
会員さんである、サカエヤ社長の新保吉伸さん。
みなさんご存じの通り、最高級近江牛肉のネット通販で
業界随一の地位を築かれたかたです。

サカエヤさんは、過去、数々の賞を受賞されており、
食品関係のECサイトとして、“魁”といえます。
それ以上に素晴らしいのは、
いちはやくトレーサビリティの問題に取り組まれ、
生産農家のかたたちとともに、
近江牛のブランド価値を上げてこられた点です。

■サカエヤ ホームページ>>>
http://www.omi-gyu.com/
取材のあとには、同じく会員さんである
京都工芸社長・寺田元さんも合流。
新保さんの運営するお店『右近』と、
その後は、寺田さんの同級生(素敵な女性です)の
やっておられる、魚の美味しいお店へ。
新保さんと寺田さん、お二方とも、
すでにご自身のブログにアップしておられます。
■寺田元さんのブログ >>>
http://makasetaro.keikai.topblog.jp/blog/126/10008487.html
■新保さんのブログ >>>
http://sakaeya.keikai.topblog.jp/blog/122/10008489.html
寺田さんのブログでは、私はまるで
お肉の取材に行ったみたいですが、
本当に見てにっこり、食べてにっこり、
最高に美味しいお肉でした。
新保さん、ご馳走さまでした!
しかしながら、食事というものは
誰とともにするかで全然美味しさが違ってくるのも事実です。
新保さん、寺田さんという、
気分のいい人たちと一緒だったために
さらに美味しく感じた次第です。
↓ピンぼけしてしまいましたが、ご機嫌の2社長(in だいこくや)

新保さんの半生は、まさにドラマの連続でした。
人生に絶望しかけたこともあるそうですが、
不思議と、節目節目で必ず救われたとのこと。
「やっぱり神様はちゃんといて、『こいつは
いよいよ危ないな』と思ったら手を差し伸べ
てくれるみたいです。でもそうやって苦労し
て壁を乗り越えても、またそれより困難な壁
が姿を現わしてくる。その繰り返しですね」
新保さんの一番の自慢は、実はお肉ではなく、
社員のかたがたです。
「普通、友人と会えば、会社の愚痴を言った
りしがちなものですよね。でもうちの社員た
ちは、『こんないいことをしてる』と、会社
の自慢をしてしまうそうです」
そんな社員さんたちを新保さんは
どのようにして育てられたのか。
そして社員さんはなぜ、思わず会社の自慢をしてしまうのか──。
それは新保さんの人生観、価値観の変遷を
抜きにしては語れません。
今回の記事のキモもそこにあります。
詳しくは、5月1日発行予定の
経営者会報5月号をご覧ください!
きっとみなさまの共感を呼ぶことでしょう。
新保さん、ありがとうございました!
そして寺田さん。またぜひ、お付き合いくださいね!
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読はこちら>>>
http://www.njh.co.jp/njs/keikai.htm
見本誌の無料お取り寄せができます! こちら>>>
http://www.njh.co.jp/top/otamesi.htm
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら>>>
http://office.keikai.topblog.jp/blog/10006133.html
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
http://www.njg.co.jp/
2008年03月18日(火)更新
【取材日記】戦国マーケティング・福永雅文さん&岡伊三郎商店・岡和正さん
昨日、経営者会報本誌5月号からスタートする
戦国マーケティング代表・福永雅文さんが健筆をふるわれる
『弱者必勝の法則』(仮題)の取材に同席させていただきました。
福永さんは、日本におけるランチェスター戦略経営研究の
第一人者といえます。
ご自身の発行するメルマガは3万部を超え、
多くの会社を戦略面で支援し、
成果を上げておられます。
弊社からも二点、本を出され、どちらもヒットしています。
■『ランチェスター戦略「弱者逆転」の法則』
■『ランチェスター戦略「一点突破」の法則』
その福永さんの新連載の趣旨は、
中小企業の経営者や自治体などの新たな取り組みを
ランチェスター戦略を切り口にして分析、
読者経営者のご参考に供するものです。
実際、多くの読者経営者にとって、
ヒントと勇気づけ双方でお役に立つと思います。
弊誌期待の新連載です。↓福永さんです。

■戦国マーケティング ホームページ>>>
http://www.sengoku.biz/
よくよく考えたら、私は自分で取材に回ってはいても、
こうした取材に同席するのは珍しいことです。
福永さんはコンサルタントとしてのご経験に加え、
取材や講演も数多くこなしておられますので、
お話を引き出すのが大変お上手です。
非常に勉強になりました。
相手に共感を示されながらも
必要なポイントを徐々に押さえつつ、
核心に迫っていかれる丁寧な取材は、
及ばずながらも、見習わなくては、
と感じ入った次第です。
今回ご登場いただいたのは、
有限会社 岡伊三郎商店(島根県出雲市)社長の岡 和正さん。
すでに福永さんとご面識がおありで、東京に出張されていたため、
福永さんのオフィスにお越しいただいての取材となりました。
こちらが岡さんです。

動物園等でお土産として売られている、
『ゴリラの鼻くそ』というお菓子を
ご存じのかたは多いと思いますが、
製造・販売元が、島根県の同社だということは
案外知らないかたが多いのではないかと思います。
『ゴリラの鼻くそ』──ネーミングこそユニークですが、
中身は国産黒豆を使った薄甘納豆で、大変美味しいものです。

■『ゴリラの鼻くそ』 ホームページ>>>
http://www.hanakuso.jp/
岡さんの取り組みを、福永さんがどのように
誌面で分析・展開されるのか、一読者としても大変楽しみです。
詳しくは、5月1日発行(ちょっと先ですが)の
経営者会報5月号をご覧いただければと思います。
ここでは、取材の際に私が感じたことを
記すだけにしておきましょう。
岡さんは、家業の酒小売業から転じ、
奥様のご実家で作っておられた甘納豆を
全国区にしようと努力を重ねてこられました。
地元のマーケットから飛躍して、
全国の動物園に販路を見出し、成功された点が、
まさにランチェスター戦略です。
それを実現しえたのは、商品の魅力もさることながら、
販路開拓に知恵を絞り汗を流された、
岡さんの行動力にあると思います。
福永さんとご面識がおありというのも、
もともと福永さんがメルマガでランチェスター戦略の
サンプルとして岡さんの取り組みを紹介され、
その記事をご覧になった岡さんが、すぐ福永さんに
アポを取られたことから始まっています。
岡さんは、いまも全国を回って、
新たな販路や人脈を開拓しておられます。
「私はお酒が飲めないのもあって、地元の経営者連中とは
あまりつきあいがない。それを指して『あんたは金離れが
悪い』なんて地元の顔見知りの経営者に言われたりします
が、私はそのぶん、飛行機代や新たに出会う人との会食に
お金を遣っている。必要な投資だからですが、見知らぬ土
地へ行ったり、新しい出会いが好きなんです。どんどん遣
います。ケチだなんて、的はずれもいいところ(笑)」
トップの行動力と稀にみるユニークな商品。
同社の成功はある意味、必然だったのかもしれません。
岡さんがフレンドリーな方なので、
私もすぐうち解けることができましたし、
取材のあとは、お茶をご一緒させていただいて、
いろいろ勉強になるお話をしてくださいました。
岡さん、ありがとうございました!
そして福永さん、これからよろしくお願い申し上げます!
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』 ご購読はこちら>>>
http://www.njh.co.jp/njs/keikai.htm
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら>>>
http://office.keikai.topblog.jp/blog/10006133.html
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
http://www.njg.co.jp/
2008年03月17日(月)更新
【取材日記】池田工業 池田裕幸さん
先日、経営者会報4月号特集
『頼りになる経営幹部育成法』の取材で、
愛知県刈谷市の池田工業さんにお邪魔させていただきました。
お相手は二代目社長の池田裕幸さん。
この写真の印象の通り、
大変に真摯で、真面目なかたでした。

■池田工業 ホームページ>>>
http://www.ikeda-ind.co.jp/index.html
池田さんは社員教育に非常に
力を入れておられます。
それは五年前、お父上に直談判して
自ら社長に就任する以前から、
以下のような、元請けに依存する自社の体質に
危機感を抱いておられたからです。
「昔は図面通りに作って納めさえすればよかった。
いまは違う。お客さんも当社に何ができるのかを
知りたがっています。強みを磨いて、その強みを
きちんとお伝えして、ご提案までできないと、仕
事は減るばかりです」
同社の教育の特徴は、時期を区切った研修と、
その研修を単なる研修のままで終わらせず、
現実の仕事に落とし込む工夫をしておられる点にあります。
詳しくは、4月1日発行の経営者会報4月号をご覧いただければと思いますが、
そうした工夫と並んで、印象に残ったのは、
池田さん自ら率先して「学ぶ」姿勢でした。
池田さんは寸暇を惜しんで極力、外部の人に会い、
お話を聞くようにしておられます。
しかも、ご自分だけでなく、現在の経営幹部のかたを誘って、
セミナーなどにもよく足を運ぶそうです。
同じ話を聞くことで、経営理念の共有などにも
大いに役立っているのではないでしょうか。
ちなみに池田さんは、社内の応接室兼社長室に、
下のような額を自らしたためて、飾っておられます。
毎年、その年のご自身のテーマを、一文字で
示すのだそうです。

「成長するにはなにをおいても『学ぶ』ことです。
私自身まだまだ学んで成長しないといけません。
私を含め、経営幹部が成長することが、部下を育
成するうえでの大前提だと思っています」
この社長の姿勢そのものが、社員のみなさんにとっての範となり、
成長を促していくのでしょう。
池田さん、ありがとうございました!
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』 ご購読はこちら>>>
http://www.njh.co.jp/njs/keikai.htm
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら>>>
http://office.keikai.topblog.jp/blog/10006133.html
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
http://www.njg.co.jp/
2008年02月28日(木)更新
【取材日記】桂経営ソリューションズ 桂幹人さん
昨日(2月27日)、
経営者会報4月号特集「頼りになる『経営幹部』育成法」の取材で
桂経営ソリューションズ代表取締役会長の桂幹人さんにお会いしてまいりました。
桂さんは、企業再建を生業とする経営コンサルタントです。
「ナニワの凄腕再建屋」と呼ばれる、凄いかたです。
そうした“通り名”に加え、
下の写真(私が撮って、しかも逆光ぎみ……)をご覧になると、
「こわもて」の印象をもたれてしまうかもしれませんが、
もちろん、ソフトで大変おだやかなかたです。

■桂経営ソリューションズ ホームページ>>>
http://www.katsura-ms.co.jp/co-profile.html
この企画の趣旨は、トップの考えをよく理解し、
片腕として、さらにトップに万一のことがあった際に、
代役も務められるほどの人物をどう見出し、
どのように育てていくべきか、というものです。
詳しくは、4月1日発行予定の経営者会報4月号を
お手に取っていただければと思いますが、
桂さんのご発言を、一部ご紹介しましょう。
「支援に入らせていただいてきた実感としては、
実はどの企業にも必ず、一人か二人はそういう
人物がいるものです。問題は、そうした社員が
いても社長が気づいていないか使えていないこ
とが多いんです。その意味で社長は方向性や目
標をきちんと掲げることが大事。それも厳しい、
しかしやりがいのある目標を、です。能力もや
る気も高い人間は、必ず手を挙げますから、そ
れでわかる」
とはいえ、ことは簡単ではなく、
そこから育てていくためには、
辛抱と苦労が必要なのだそうです。
ちなみに桂さんはご自身もかつてサラリーマンをしておられました。
そのとき、手を挙げ、様々に建設的な提案をされたにもかかわらず、
社長さんはほとんど採りあげてくれなかったとのこと。
「僕も言い方がまずかったり、若気の至りもあ
ったけど、提案したことをもっと聞いてもらえ
たら、もう少しその会社にいたかもしれません」
優秀な人材は、経営幹部として遇しないかぎり、
というより、本人のいわば「事業意欲」を満たせる場や
そのための機会を与えないかぎり、
会社を出ていってしまうものなのかもしれません。
桂さん、そしてご同席いただき、深いお話をしてくださった
社長の星川真一郎さん、どうもありがとうございました!
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』 ご購読はこちら>>>
http://www.njh.co.jp/njs/keikai.htm
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら>>>
http://office.keikai.topblog.jp/blog/10006133.html
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
http://www.njg.co.jp/
2008年02月22日(金)更新
【取材日記】エルプ 千葉三樹さん
昨日、経営者会報4月号『異能経営者がゆく!』の取材で
まさに、異能と呼ぶにふさわしいかたに
お会いしてきました。
世界で唯一、「レーザーターンテーブル」を
製造・販売しておられる、
エルプ社長の千葉三樹(さんじゅ)さんです。
千葉さんは、同社を創業される前は、
あのGEに長く在籍、副社長まで務められ、
最後は、当時のジャック・ウェルチ会長と
事業売却の経営方針を巡って衝突し、GEを去ったという、
ものすごい経歴の持ち主です。
レーザーターンテーブル(以下LT)とは、ひとことでいえば、
レーザー光線で情報を読み取るレコードプレーヤー。
千葉さん自ら、原理を説明してくださいました。

LTは、レーザー光線によって音溝を検知し、
音声信号を読み取ります。
通常のアナログプレーヤーと違い、針を使わず非接触のため、
レコードが傷つくこともない。
使い勝手や操作性の面でも、一発で頭出しができたりと、
CDプレーヤーと遜色はありません。
機械のサイズもほぼ変わりません。
ご存じのかたは多いと思いますが、
CDではノイズカットのため超高音をカットしており、
実はアナログレコードのほうが、繊細でみずみずしく、
音質自体は上だというのが定説です。
しかも、レコードは音溝の面すべてに同じ音信号が刻まれていますが、
針は一部にしか当たらず、そのために摩耗し、音質も劣化していってしまう。
同社のレーザーターンテーブルは、削っていない部分から読み取るため、
録音当時の音声がそのまま蘇るのだそうです。

■エルプ ホームページ>>>
http://www.laserturntable.co.jp/
GEに長く勤めた千葉さんが
どうしてこの事業を手がけることになったのか。
それはGE時代の同僚から、
この技術の開発者である米国人、ロバート・ストッダート氏を
紹介されたのがきっかけでした。
ストッダート氏はこの画期的な技術を開発しましたが、
再生できるレコードの率がまだ低く、
実用化の壁と資金難に苦しんでいました。
当時30歳前のストッダート氏と
千葉さんは、初対面から意気投合。
当初は、開発に協力してくれる日本のメーカーを
探すことで、支援しようとします。
しかし、時は1989年。
すでにレコードからCDへの移行が進んでおり、
手を挙げるメーカーは皆無だったのです。
思い悩んだ挙げ句、千葉さんは、
ストッダート氏から特許権を買い取り、
すべて自分の責任で事業を手がけることを決意。
ストッダート氏はその後も千葉さんとともに
研究を続けます。
それはまさに茨の道でした。
「誰もやらないなら俺がやる、と決意しましたが、
大変でした。なぜなら、レコードもCDも、昨今
話題のブルーレイディスクにしろ、通常、ハード
とソフトは同時に開発されます。したがって、ハ
ードの不備はソフト側に機能をもたせることで補
完することができる。しかしレーザーターンテー
ブルは、ハード面だけの開発です。市販化への難
しさもその点にありましたし、大手メーカーが手
を挙げなかったのも当然といえます」
千葉さんは、私財を投入し、自宅を売り払い、
開発に勤しみます。
そして、95%のレコードが再生可能になりました。
ついに2000年には収支とんとん、
翌年には念願だった黒字化を果たします。
いまでは、月産12台を生産し、
多くのバックオーダーを抱えるまでに。
詳しくは、4月1日発行予定の経営者会報4月号を
お手に取っていただければと思いますが、
事業売却を進めようとしたウェルチ氏との衝突も、
誰もが無謀だといったこの事業への取り組みも、
すべては、千葉さんの、
長年、ものづくりに携わってこられた
矜恃がそのもとにあるといえるでしょう。
新技術が、常に大量生産、大量消費のみに投入される現状を見て、
そうではない道もある、と示したかったのだそうです。
加えて、多くの人々からの感謝の声が、
千葉さんを支えました。
有名なジャズピアニスト、キース・ジャレット氏は、
LTを自ら購入後、その音質に感動し、
「推薦文を書きたい」と連絡してきたそうです。
「一番感動したのは、カナダの政府筋からの依頼
で、国立図書館に納めたとき。実は英国から独立
した際の国会議長の初めてのスピーチが録音され
たレコードがありました。いうなれば独立宣言。
しかし、反り返ってしまって再生できず、誰も音
声を聴いたことがなかった。それがLTで再生し
たら、当時の音声がそのまま出てきた。多くの政
府関係者や現地マスコミがいる場です。全員、感
動しておられて……あんな嬉しいことはなかった」
千葉さんはこのとき、
いっそうの事業意欲が湧いてきたとおっしゃいます。
技術革新の陰で消えてしまう、こうした文化遺産に
まさに“光”を当てる──。
そこに大きな使命感を感じたそうです。
それにしても、ショールームで聴かせていただいた
LTの音質は艶があって響きに余韻があって、
とても素晴らしいものでした。
1台約105万円と、通常のCDプレーヤーや
アナログプレーヤーとは到底、比較にならない高価格ですが、
さして問題にならない、高い付加価値のある商品だと思います。
ブログで特定の商品に肩入れするのは、極力控えていましたが、
このLTは、特別です。
そのくらい、びっくりしましたし、
感動しました。
クラシックやジャズがお好きで、
レコードを多くコレクションしておられるかたなら、
きっと満足されることでしょう。
「企業の都合で事業を撤退すれば、迷惑を被るの
はお客さんです。ウェルチさんとぶつかった理由
の一つでもある。オンリーワンの企業は、なおの
こと、潰れたり、撤退してはいけない。その技術
をもっている会社が一つしかないんですから、潰
れたら誰がお客様にアフターケアをするのか。だ
から絶対に潰さない。頑張りますよ」
千葉さんは、無条件で応援したくなる、
すばらしいかたでした。
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』 ご購読はこちら>>>
http://www.njh.co.jp/njs/keikai.htm
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら>>>
http://office.keikai.topblog.jp/blog/10006133.html
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
http://www.njg.co.jp/
2008年02月19日(火)更新
【取材日記】クロスメディア・コミュニケーションズ 雨宮和弘さん
先週の金曜日、経営者会報4月号『社長ブロガー登場!』の取材で、
クロスメディア・コミュニケーションズの雨宮和弘さんにお会いしてきました。
昨年11月のオフ会以来ですが、
相変わらず、素敵というか、ダンディなかたでした。

みなさまよくご存じのとおり、雨宮さんは、
この経営者会報ブログのスタートからご参加いただき、
様々な形で私どもにアドバイスをしてくださっています。
雨宮さんご自身、黎明期から
インターネットに携わってこられた経験を生かして、
同社では、ウェブを活用した企業コミュニケーション、
企業の情報発信等のコンサルティングを
メイン事業にしておられます。

■クロスメディア・コミュニケーションズ ホームページ>>>
http://www.crossmedia.co.jp/
■雨宮さんの社長ブログ >>>
http://crossmedia.keikai.topblog.jp/
雨宮さんは、ブログのメリットについて、
思っていた以上に、対「社内」において
その効果を実感しておられるそうです。
社員のみなさんに対して、なぜその指示を出したか、
その背景や社長の考えを補足する効果があり、
理解が早くなるとおっしゃっていました。
もちろん、インターネットのプロである同社では、
イントラネットも構築しておられて、
社内の意思疎通は、本来お手のもののはずですが、
なぜブログで発信されるのか。
雨宮さんのお答えは次のようなものでした。
社長のみなさま方は、深く頷かれることと思います。
「社長が身内と外部向けと情報の内容を変えて
発信する意味は、ほとんどなくなってきている
と思います。社内向けに発信していることを外
部に出してしまったほうが、賛同してくださる
人=同志が見つかりやすい。もはやどのような
業界、企業においても、自社だけで仕事が完結
する時代ではありませんからね。いろいろな方
々と協力しないと仕事は進みません」
さて、雨宮さんのブログを拝見させていただいていると、
ときどき、ご本人のものづくりや工業デザインに関する、
深い造詣が垣間見られる記事を書かれています。
雨宮さんは美大をご卒業されたあと、
12年も工業デザイナーをしておられましたから、
不思議なことではないのかもしれません。
そのことに水を向けると、雨宮さんはこうおっしゃいました。
「工業デザイナー時代、私を長い目で見て、鍛
えてくださった方がおられます。いまの事業と
はストレートに関わりはないかもしれませんが、
ご恩返しのつもりで、教えてくださったことを
忘れていないこと、いまの私のなかに生きてい
ることをなんらかの形でお伝えしたくて書いて
いるんです」
照れくさいから書くのは止めてくれ、と
ご本人から言われていたような記憶もありますが、
雨宮さん、すみません、書いちゃいました。
私は、そんな雨宮さんを尊敬しますし、
社員のみなさんも、
きっとそうお思いなのではないでしょうか。
雨宮さん、お忙しいなか、
ご協力いただきありがとうございました!
これからもご指導、ご鞭撻を賜りますよう、
お願い申し上げます。
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』 ご購読はこちら>>>
http://www.njh.co.jp/njs/keikai.htm
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら>>>
http://office.keikai.topblog.jp/blog/10006133.html
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
http://www.njg.co.jp/
2008年02月07日(木)更新
【取材日記】リサイクルワン 木南陽介さん
過日、経営者会報3月号『異能経営者がゆく!』の取材で、
リサイクルワンの木南(きみなみ)陽介社長にお会いしてきました。
1974年生まれの33歳とお若く、
バイタリティに満ちた木南社長率いるリサイクルワンは、
社長さんの個性そのままに、知的かつ活気に満ちあふれた会社でした。

同社は、おそらく、日本で唯一といっていいビジネスモデルで
躍進を続けています。
地球温暖化など、深刻化する環境問題に関連して、
企業に対する社会的要請(リサイクル等、環境負荷を小さくするための処置)の
水準は、年々高まっています。
しかし現実問題、どういった環境技術があるのか、
どこに頼めば適切な処置ができるのかは、
なかなか把握できません。
同社では、信頼できる環境ビジネス業者を多数、会員登録し
技術を探している企業にとってのベストなマッチングを提案しているのです。
2000年の創業で、いま年商17億円ですから、
急成長しているといっていいでしょう。

■リサイクルワン ホームページ>>>
http://www.recycle1.com/
実は木南社長は、一度、京都大学在学中にシステム開発事業をメインに
IT関連企業を立ち上げています。96年のことです。
IT業界のバブルが膨らんでいく時期で、
業績を順調に伸ばしていきます。
しかし、面白さの半面、むなしさも覚えたとおっしゃいます。
「儲かるだけで喜びはあるし、夢中でやっているときは
いいんですが、ふと冷静になると、一体何をやっている
んだろう、という気持ちになりました。収益よりも、自
分が関わることで社会がどう変わるか、そういうことの
ほうに関心がありましたし、そんな仕事がしたかった」
木南社長は、大学卒業後、コンサルティングファームのマッキンゼーに入社。
再度、起業するうえでの勉強のための選択だったそうです。
そして、満を持して2000年の5月30日、いわゆる「ごみゼロの日」に
会社を起こしました。
「もともと環境問題に関心はありました。学者として研
究する、官僚になって法改正や制度の整備に励む、と選
択肢はありました。しかし制度は実はかなり整えられて
きていましたし、問題はむしろ、民間のプレイヤーがい
ないことだった。ならば、自分がそのプレイヤーになろ
うと思ったんです」
木南さんの世代には、いわゆるネット起業家が少なくありません。
そのなかには、事業意欲と個人の欲とが混沌と混じり合っているような
人もちらほら見受けられます。
もちろん、起業動機は人それぞれでよい。
とはいえ、ベンチャー企業の創業期は、
体質的に社長に似た人が集まる傾向があります。
社長の気質や考えに賛同する人が集まり、
それが、企業風土や企業文化の原型を形作っていく。
健全に成長していけるかどうか、まずは、
社長その人のパーソナリティにかかっていると
思うのです。
リサイクルワンさんの社内は、みずみずしい若さと活気に満ちていました。
たった1時間半ほどの取材でしたが、
木南さんたち創業メンバーの理念、志に共鳴、共感した人たちが
集まっているのだなと、強く感じた次第です。
ちなみに同社では、新人さんが毎年、その年の決意を示すため、
書き初めをすることになっています。
こういうことを大まじめにやれる社長さんも会社も、私は好きです。

詳しくは、3月1日発行予定の経営者会報3月号を
お手にとっていただければと思います。
木南さん、社員のみなさま、
お忙しいなか、ご協力いただきありがとうございました!
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』 ご購読はこちら>>>
http://www.njh.co.jp/njs/keikai.htm
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら>>>
http://office.keikai.topblog.jp/blog/10006133.html
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
http://www.njg.co.jp/
2008年02月01日(金)更新
【取材日記】ビー・ビーンズ 井上敬介さん
今週の火曜日、
経営者会報ブログ会員さんの
ビー・ビーンズ社長、井上敬介さんが
弊社にお越しくださいました。

実は、経営者会報本誌『社長ブロガー登場!』で
取材をお申し入れしましたところ、
「その時期なら東京に出ています」とのお返事。
ついついご厚意に甘え、お忙しい営業の合間にもかかわらず、
ご足労いただいてしまったという次第です。
本来、会員のみなさまへのご機嫌うかがいも兼ねた取材ですのに
本当に申し訳ございません。
お運びいただき、ありがとうございました。
井上さんは、自社商品=黒豆に、絶対の自信をおもちです。
この日も、黒豆について話し出すと、
熱いトークが止まりません。
これほどまでに自社商品について深い愛情をもち、
それをストレートに表現されるかたも
滅多にいらっしゃらないと思います。
黒豆について、熱く語られる井上さんが、
だんだん、この世に舞い降りた「黒豆の使い」のようにも見えてきて、
最後は「黒豆の神様」そのもののように思えてきたほどです。
その井上さんの熱い思いは、
ビー・ビーンズさんのホームページでも伝わってきます。
なんと、ご自身でラジオ番組ももっておられます。
ブログも含め、あらゆる手段を使って、
自信の黒豆の存在を、世に知らしめようとしておられるのです。

■ビー・ビーンズ ホームページ>>>
http://www.kuromame.co.jp/
■黒豆の井上、夢と希望と反省のブログ
http://kuromame.keikai.topblog.jp/
ブログに関しては、井上さんは次のような
認識でおられます。
「社員には最初はブログを書いていることは
内緒にしていたんですが、実は意外と読んで
くれている。ですので、いまは、まずみんな
に私の考えていることが伝わるよう、意識し
て書いています」
もちろん井上さんは、対面のコミュニケーションも
大切にしておられます。
その姿勢があってこそ、ブログも効果を発揮するのでしょう。
言葉は悪いですが、社員のかたにとっては、
社長の言行の“裏を取る”ことができるからです。
その意味で、自社の商品、サービスに誇りをもち、
良心的な経営をしておられる、井上さんをはじめ、
当サイトの会員さんのような方が書いてこそ、
ブログが社内を一枚岩にする強力なツールになりうると
いえると思います。
ふだんの言行と一致しない、
見栄やてらいだらけのブログを読まされても
社員もしらけるだけでしょう。
さて、『社長ブロガー登場!』は1ページものなので、
ここで全部披露してしまうわけにもいきません。
詳しくは3月1日発行予定の経営者会報3月号を
ご覧いただければと思います。
井上さん、お忙しいなか、お運びいただき、
ありがとうございました!
近いうちに、御社そして御社の農園を
おたずねしたいと思っております。
どうかよろしくお願い申し上げます!
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』 ご購読はこちら>>>
http://www.njh.co.jp/njs/keikai.htm
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら>>>
http://office.keikai.topblog.jp/blog/10006133.html
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
http://www.njg.co.jp/
2008年01月30日(水)更新
【取材日記】レーザーテック・浜野太郎さん
今週の月曜日、経営者会報3月号特集「働きがいのある会社」の
取材で、当経営者会報ブログ会員さんでいらっしゃる、
レーザーテック社長の浜野太郎さんにお会いして参りました。
出張ゆえにマイデジカメでの撮影となり、
いつもの弊社カメラマンの写真と違い、
写りが悪いかもしれません。
実物の浜野さんは、もっともっと男前ですので、念のため。

■レーザーテック ホームページ>>>
http://www.laser-tech.jp/
社員にとっての働きがいは、
個々人によって違うでしょうし、
当然、社長さんによっても
さまざまな見解があると思います。
もちろん報酬は高いに超したことはないでしょうが、
編集部としての見解は、「人はパンのみにて生きるにあらず」で、
その仕事に就くことで、どれだけ自分自身が成長できるか、
あるいは、社会に役立っている手応えをもたせられるか、
といった点がきわめて重要──というものです。
そのためには「仕組み」も重要になるでしょう。
その点で、浜野さんは「カイゼン大賞」や「3S」など、
社員のみなさんのやる気を引き出す様々な仕組みを作り、
率先垂範しておられます。
しかも、これまで書かれたブログを本にまとめられ、
現在10冊目。社員のかたやお客さんに配布しておられるそうです。
毎朝の朝礼も欠かさず、
これは外部の見学者のかたが訪れるまでになりました。
さすがに3Sを徹底しておられるだけに、
綺麗な工場です。


経会ブログの会員さんとはいえ、
会員さんだからお邪魔したわけではなく、
日々、浜野さんがブログで書かれている取り組みが、
弊誌読者にご紹介する、確かな価値のあるものだと思ったからこそ、
取材のお申し入れをさせていただいた次第です。
詳しくは3月1日発行予定の経営者会報3月号を
ご覧いただければと思いますが、少しご紹介します。
浜野さんは、そうした取り組みをされるようになったきっかけとして、
創業後、ようやく社員さんが増えてきたころの、
ある“事件”を挙げてくださいました。
「当時は、難しい加工ほど、私が自分でやっていました。
作業しながら、ふと後ろを振り返ると、みんなが直立不
動の姿勢で私の作業するところをじっと見ている。その
とき、『このままではあかん』と思いました。私がみん
なの成長の芽を摘んでいる元凶だということに気づいた
んですね」
以来、浜野さんは、
社員のかたのやる気と能力をいかに引き出していくか、
そこに力を注いでこられたそうです。
浜野さんは、すでにこの取材の模様を、
ご自身のブログでご紹介されています。
私も映ってしまっているので、
ちょっと恥ずかしいですが、以下のURLをご覧ください。
■不器用で口下手の関西気質>>>
http://lasertech.keikai.topblog.jp/blog/a/10007727.html
浜野さん、ありがとうございました。
また近いうちに、取材をさせてください!
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』 ご購読はこちら>>>
http://www.njh.co.jp/njs/keikai.htm
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら>>>
http://office.keikai.topblog.jp/blog/10006133.html
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
http://www.njg.co.jp/
2008年01月29日(火)更新
【取材日記】武蔵野・小山昇さん
先週の金曜日、
経営者会報3月号特集「働きがいのある会社」の
取材で、株式会社武蔵野さんにお邪魔して参りました。
お相手は社長の小山昇さん。
数々の講演をこなされ、著書も多数出されているので、
ご存じのかたは多いかと思います。
比喩が抜群にお上手で、
自社の経営を、借り物ではない、
ご自身の言葉で語られているのが印象的でした。
こんな人のもとでなら、
社員のかたがたもみなさん、
思わず頑張りたくなるのだろうなと、
お会いして数分で感じました。
とにかく、魅力的なかたでした。

■武蔵野 ホームページ>>>
http://www.musashino.co.jp/
同社はダスキンさんの事業を長く手がけ、
最近は独自に築き上げた「儲かる仕組み」を社外に公開。
そのこと自体、事業の一環と位置づけています。
小山さんは、社長に就いた90年頃から、
様々な社内改革に乗り出し、
同社を成長軌道に乗せてこられました。
2000年には日本経営品質賞(中小企業部門)も
受賞されています。
そうした改革に着手したきっかけは、
ご本人いわく、至ってシンプルでした。
「他の社長がやっていることをやっていても
全然うまくいかなかった。自分で考えて、一
番いいと思ったことをしてきただけです」
詳しくは、3月1日発行予定の経営者会報3月号を
ご覧いただければと思いますが、
ほんのちょっと、ご紹介します。
「一番大事なのは信頼感だと思いますが、そ
のためには社長が偉そうにふんぞりかえって
いたり、聖人君子面していては駄目。馬鹿な
ことも言ったりやったりしないとね。私にと
っては、社員はみんな友達。信頼できてなん
でも話せるのは、親より親友でしょ? 弱み
も見せたほうがいいんです。私は飲む打つ買
うの話もするし、社員に弱みも握られている。
もっとも、私のほうがもっと彼らの弱みを握
っているけど(笑)」
同社では個々の社員の給料・報酬は、
すべて社員に公開しているそうです。
小山さんはじめ役員も例外ではありません。
こうした透明性も、社員のみなさんの信頼感を
得ることにつながっているのでしょう。
しかも小山さんは、年間80日くらい、
社員のみなさんとお酒を飲むそう。
費用もほぼ会社もちだそうです。
互いに何でも言い合える雰囲気をまず作り上げているからこそ、
建設的な意見や提案、行動が伴ってくるのだそうです。
このあたり、傾聴すべきご意見だと思います。
とはいえ、飲み会に関しては、だらだら飲むわけではなく、
社員のかたは冒頭と終わりに数分間のスピーチで
仕事に関する決意表明をしなくてはなりません。
そうした“社員教育”が、
社員のみなさんに積極性を育み、
大幅な権限委譲を可能にしているのです。
小山さんは次のようにおっしゃいます。
「なんでも社長がやりたがるから人が育たな
いんです。うちは社員がやってくれるから何
の心配もいらない。だから講演もできるし、
お酒も飲める(笑)」
同社の権限委譲の例を一つ挙げると、
チーム制というものがあります。
これは、会社のある部分に問題意識をもつ社員に、
その問題解決を任せてしまう制度です。
立候補制で、いま5つのチームがあるそうです。
多いときは11あり、解決したので5つに減ったとのことでした。
サンクスカードも特徴的です。
これは、ある人になにかいいことをしてもらった場合、
感謝の意を捧げるもので、一番カードをもらった人は、
全社員の前で年に一度、表彰されます。
一番多く書いた人も、それだけ数多く、
感謝の輪、人に素直に感謝する空気を
社内に生み出した人ということで、表彰されます。
書かれたカードは社内に張り出されています。

それにしても、ご紹介したいエピソードが多すぎて、
残念ながら、とても書き切れません。
あとは本誌に記します。
どうかお手に取っていただきたいと思います。
武蔵野さんは、並はずれてユニークで
独創的な会社でした。
小山さん、ありがとうございました。
またぜひ、楽しいお話をお聴かせください!
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』 ご購読はこちら>>>
http://www.njh.co.jp/njs/keikai.htm
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら>>>
http://office.keikai.topblog.jp/blog/10006133.html
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
http://www.njg.co.jp/
2008年01月22日(火)更新
【取材日記】浅草中屋 中川雅雄さん
少し前、経営者会報2月号「異能経営者がゆく!」の
取材で、浅草・浅草寺そばに本社を構え、
はっぴや袢纏など祭り用具を扱う浅草中屋さんに
うかがってまいりました。
お相手は社長の中川雅雄さん。
ちなみに「浅草中屋」さんは屋号で、
社名は「中川株式会社」です。

浅草といえば、夏の「三社祭」が有名ですが、
冬もいいですね。風情があります。

同社は、同業他社に先駆けてネットを活用して、
オーダーメイドの祭用品を受注したり、
写真集になるようなカタログを通販用に
作成したりと、業界では知らない者はいないという会社です。
売上も順調に伸ばしています。
それらの改革を手がけてこられたのが、中川さんです。
その中川さんの前歴は雑誌編集者。
マガジンハウス社で、絶頂期の「POPEYE」や「Olive」編集部に
籍を置かれたのち、広告制作畑に携わり、
「anan」主催のファッションショーの運営なども
手がけられたそうです。
そして、34歳のとき、実質お父上が創業された中屋に入社し、
3年後には専務に就任。以来、様々な改革の指揮を執ってこられました。
私にとって、会社もジャンルも違えど、
業界の大先輩と言っていいかたです。

■浅草中屋 ホームページ>>>
http://www.nakaya.co.jp/index.html
中川さんは、パソコンに精通していて、
HPもご自身で作り上げたという“強者”です。
すべて学生時代に独学され、それが下地となったそう。
そうしたITのセンス、技能に加えて、
編集者時代に築いたアパレル、デザイン関係の人脈や
ファッションショーの運営などの経験をフルに活かし、
家業を事業に変えていったといえます。
そんなわけで、今回の「異能経営者」の記事は、
経営者の前歴が、どのくらい、
いまの仕事に影響があるものなのか、
そこが、お話をお聞きするうえでの大きな柱になりました。
詳しくは、2月1日発行の経営者会報2月号を
ご覧いただければと思いますが、
ほんのちょっと、ご紹介します。
中川さんは、ご自身の前職の影響を
次のように説明してくださいました。
「編集者って一人じゃなんにもできないでしょ(笑)。
いろいろなプロの方に協力していただいて、気分よく、
力を発揮をしてもらうのが仕事ですよね。いま内外の
人に協力していただく立場になってみて、編集者時代
の経験は大変役に立っていると思いますね」
おっしゃる通りで、カメラマンさん、ライターさん、
作家のかた、デザイナーさんなどなど、
様々なプロの手を借りないと、本や雑誌はつくれません。
中川さんは、編集者時代の経験について、
もうひと言付け加えてくださいました。
「デッドラインから逆算して仕事を組み立てることが
ある程度得意なのは、編集者時代の経験が大きい。締
め切りから逆算して、いろいろ手配していくわけです
から。そこは鍛えられましたね」
うーん。私の場合、その逆算がもろくも崩れるケースもままあり、
なんとか馬力で押し切ってしまうことが多い……。
お話をうかがって、まだまだだなと改めて反省した次第です。
なお、中川さんは、面白い試みをしておられます。
昔取った杵柄で、ご自身が依頼もして
東京の老舗企業の社長にインタビューし、
その音声データを自社HP内(↓)に掲載しているのです。
■江戸東京人セミナー >>>こちら
そうした取り組みに励む理由を、
中川さんは次のように説明してくださいました。
「伝統を守り、大切にしたい、という思いがあるから
ですが、もっとシンプルに言ってしまえば、要は自分
の得意なことに注力する。私はそういう空中戦(=ウ
ェブの活用)が得意ですから」
お話をうかがっていて、
経営資源の限られた、大きいとはいえない会社においては、
実はそれが一番大事なことなのではないか、と思いました。
同時に、いまの仕事に一所懸命取り組むかぎり、
その後で本人がどのような人生を歩もうとも、
必ず糧になっているものなのだとも思いました。
私はこの仕事が好きで、
ずっとやっていきたいと考えていますが、
中川さんにお会いして、ちょっとねじをまき直してがんばろう、
と、エネルギーが湧いてきました。
中川さん、ありがとうございました。
またぜひ、ご指導ください!
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』 ご購読はこちら>>>
http://www.njh.co.jp/njs/keikai.htm
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら>>>
http://office.keikai.topblog.jp/blog/10006133.html
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
http://www.njg.co.jp/
2008年01月19日(土)更新
【取材日記】メリーチョコレートカムパニー・原邦生さん
先日、メリーチョコレートカムパニー社長・原 邦生さんに、
経営者会報2月号・特集「収益力の高い会社をつくる」の
冒頭「提言」でご登場いただくため、
取材をさせていただきました。
実は数年前、原さんご自身の一代記を弊誌に連載させていただき、
記事を私が担当した関係で、もう何度もお会いし、
その都度、大変、勉強をさせていただいています。

■メリーチョコレートカムパニー ホームページ>>>
http://www.mary.co.jp/
みなさんご承知の通り、メリーチョコレートカムパニーは、
ギフトチョコレートメーカーとして日本一といっていい会社です。
同社はなんと、9年連続で増収増益。その間、売上高経常利益率も、
おおむね10%を維持され、無借金経営も続けています。
その収益性の高さの秘訣をご披露いただこうと、
取材をさせていただいた次第です。

原さんは、創業者であるお父上の逝去に伴い、
86年に社長に就任。IT経営の先駆者として知られています。
94年には「情報流通センター」を設置・稼働させました。
これは同社の千葉・船橋市の工場における
商品の入庫・保管・出庫まですべてコンピュータで一元管理し、
商品の出し入れもロボットが行なうというものです。
これにより、70名いた物流部門の人員を9割削減、
その人たちを適材適所で配置することで、
新たな商品開発や事業展開に着手するゆとりが生まれたそうです。
同社のIT活用はそれだけにとどまりません。
店舗の売上はすべて本部でその日のうちに把握でき、
SCM(サプライチェーン・マネジメント)も、
2002年から着手しています。
原さんはこうおっしゃいます。
「要は人には“人にしかできないこと”をやってもらい
“機械でできること”は機械に任せればいいんです。私
に言わせればITとは、インフォメーション・テクノロ
ジーではなくて「インテリジェンス・テクニック」の略
です。情報を知恵として活かすことが肝要なのです」
原社長の指揮下、同社は業界では稀な高収益企業に成長していきます。
しかし、そのこと自体が目的であったわけではありません。
「父は生前、亡くなる前の数年間は、私に遺言のように
『家族的な経営は絶対変えるな。少数精鋭集団による高
収益・高賃金を貫け』と繰り返し、言い聞かせていまし
た。その父の考えを大事にして、私なりに時代に合わせ
てアレンジしてきたのです」
つまり、高収益を目指したのは、
人を大切にする家族的な経営を貫くため。
しかし、高収益な体質にしなくては社員に高い報酬を出せません。
同社は、そのところを、うまくバランスを取ってきたといえます。
現実の経営では、おそらく、
そのバランスを取るのが至難なのだと思います。
同社がそのことに成功した理由を、たった一つだけ挙げるなら、
原さんの、自ら汗を流し、率先する姿にあったと私は思っています。
詳しくは、2月1日発行予定の経営者会報2月号をご覧いただきたいと
思いますが、原さんは、かの上杉鷹山を尊敬し、本社屋の玄関脇に、
鷹山のものとして伝えられている一節を石碑にしておられます。
人材育成の要諦として、自分自身の肝に銘じるとともに、
自社の役員や幹部のかたにも実践してもらいたいからだそうです。

付け加えますと、社員のかたがたに接するとき、原さんが心がけてきたのは、
常に同じ目線になるよう、ご自分からおりていくということ。
これは役員・幹部のかたにも強く求めてきたといいます。
以下のエピソードには、その原さんの思いがよく出ています。
原さんは、いまはやめておられるそうですが、
以前、新卒社員の懇親会の席によく抜き打ちで“乱入”して、
手品を披露されていました。
同社では、入社式で、新人さんに、「一芸」の披露を求めます。
「社員に求める以上、社長もやらないと不公平」(原さん)と
考えて、手品を披露してきたそうです。
少し前、奥様に、
「あなたの手品は長いのよ。ああいうものは、ぱっとやって下がるのがいいの。
みんな迷惑しているかもしれないでしょう」
と「だめ出し」されたたため、自重しておられるそうです。
なお、原さんは、日本流の「バレンタインデー」の生みの親でもあります。
いまや、菓子業界挙げての一大イベントとなったバレンタインデーですが、
実は原さんが東京・新宿の伊勢丹でフェアを行ったのが最初。
まだ学生さんだった原さんが、お父上の商売を手伝うなかで
閃いたそうです。
しかし、最初の年、1958(昭和33)年のフェアの売上は、
たった170円。3枚のチョコレートしか売れなかったそうです。
ここでちょっとだけ宣伝をさせていただくと、
原社長の著書が、今月末、弊社より発刊されます。
タイトルは社長の力で会社は元気になる!です。

たった3枚のチョコレートから始まって
一貫して現場で体得してこられた、ご自身の経営哲学が
あますことなく、詰め込まれています。
お手に取っていただければ幸いです。
きっと、多くの経営者のかた、ビジネスマンの参考になるはずです。
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』 ご購読はこちら>>>
http://www.njh.co.jp/njs/keikai.htm
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら>>>
http://office.keikai.topblog.jp/blog/10006133.html
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
http://www.njg.co.jp/
2008年01月17日(木)更新
【取材日記】北嶋絞製作所・北嶋實さん
過日、経営者会報2月号掲載予定の
「注目企業研究」の取材で、
北嶋絞製作所社長・北嶋實さんに
取材をさせていただきました。
同社は特殊金属加工技術である「へら絞り」の世界では
日本一といわれる技術力を誇っています。
現在、社長を務めておられる、北嶋實さんです。

大変気さくな、腰の低いかたでしたが、
ものづくりについての矜恃は、
ひしひしと伝わってきました。
■北嶋絞製作所 ホームページ>>>
http://www.kitajimashibori.co.jp/
へら絞りをご存じないかたのために、
ちょっと長くなりますが、本誌の記事から引用します。
へら絞りとは、高速で回転する「ろくろ」
に成型用の木型や金型をはめ、その上に円盤
状に切り出された金属板を固定し、「へら」
と呼ばれる道具を押し当てながら加工してい
く作業のこと。この場合のろくろは、陶芸の
それのように地面に垂直ではなく、横向き、
つまり地面とは水平に設置されている。
金属には伸びる性質があるため、こうした
塑性加工が可能になるわけだが、微妙な力加
減が必要で金属ごとに性質も違い、経験の浅
い人間では到底こなしきれない。一人前にな
るには八年から一〇年はかかるという、難し
い技術なのだ。
言葉だけではなかなか伝わらないでしょうから、
北嶋社長自ら実演してくださった
下の写真をご覧ください。

目の前で見ていると、
ただの金属板が、みるみる成形されていきます。
特殊技能とはいえ、感覚的には、プロスポーツを観ているような
感じです。
野球やサッカー、体操、フィギアスケートなどの
プロのアスリート達の動きを見ていると、
「すごい、人間にはこんなことができるんだ!」と
唸ることが多いですが、その感覚に近い。
同社では、機械化で量産品もつくっていますが、
強みは、こうした職人さんの技能レベルの高さによる、
他社が真似できない、手作りの製品にあります。
パラボラアンテナや、ロケットの先端の部分などまで
手がけていて、東京・有楽町マリオンにある有名な時計も、
同社の“作品”です。
そうした同社の技術力の凄さについて、
詳しくは2月1日発行予定の経営者会報2月号を
ご覧いただきたいと思いますが、少しだけ紹介します。
同社の強みをひとことで言うなら、
顧客のオーダーに絶対に「NO」と言わない
姿勢にあります。
これは、北嶋社長のお兄さんで、先代の社長だった
北嶋一甫(かずとし)さん(昨年逝去)が徹底し、
いまでは企業文化となっている考え方です。
北嶋社長はこうおっしゃいます。
「うちは必ず成功します。なぜなら、できるまで
やるからです(笑)。もちろんそこだけ見れば赤
字ですが、『へら絞りならなんでもできる会社』
という評価をいただければ、いろいろなご注文が
入ってきますし、売上も利益も出ます」
他社がやらないことに日々、挑戦することで
自ずと個々の社員さんの技能も、
会社としての技術力も上がる──。
これは、どのような仕事、事業、業界においても
通じる話なのではないでしょうか。
そんな北嶋絞では、近隣の小中学校から
「工場見学会」の申し込みがしばしば入ります。
難しい仕事を日々、抱えながらも応対しておられます。
子供たちは、目の前の“匠”たちの技に見入り、
目を輝かせるそうです。
これは子供たちからの感想文です。
オフィスに飾られています。

断らず、技術を極める。
ものづくりの裾野を広げるために、
子供たちにその面白さを教える。
そんな、北嶋社長、北嶋絞製作所のような存在が、
この国を支えている、と思いました。
立派な方、会社に取材をさせていただくたびに思うことですが、
今回は、とくに強く、そう感じさせていただきました。
北嶋社長、ありがとうございました!
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読はこちら>>>
http://www.njh.co.jp/njs/keikai.htm
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社
http://www.njg.co.jp/
2007年12月28日(金)更新
【本年最後の取材日記】森永卓郎さんにお会いしてきました!
一昨日、経済評論家の森永卓郎先生にお会いしてきました。
経営者会報新年2月号に掲載予定のインタビュー記事、
「原油はどこまで上がるのか」の取材です。

当たり前の話なのかもしれませんが、
さすがに大学での講義、講演、テレビやラジオのご出演を
多々、こなされているかたです。
こちらの投げかけた質問に対して
きっちりお答えくださり、
無駄というものがありません。
さらには、お話をお聞きしながら、流れのなかで、
(それはなぜなのか?)と、
こちらがある疑問を思い浮かべた瞬間、
まるでそのことを察したかのように、
「…と申しますのはね……」と、
すぐにその背景や理由を解説してくださいます。
インタビューのテーマである原油高の要因については、
決して、巷間いわれているような、
投機筋の資金が流れ込んだために起こっているだけの
単純なものではないとおっしゃっていました。
詳しくは、来年2月1日発行予定の経営者会報2月号を
ご覧いただければと思いますが、
少しだけご紹介しましょう。
「イランやイラクが実質アメリカとの紛争状態に
あることが大きいんです。石油のカルテルという
ものは、平時は抜け駆けして安くする国が出るた
めに、結果、なかなか相場は高値にならない。戦
時では抜け駆けする心理が平時に比べて減退する
のです」
うーん、なるほど、と思いました。
それにしても、です。
本やテレビで入ってくる知識も大切ですが、
それは目の前でご本人がお話されることとの比ではなく、
私ごときの脳みそにもじわじわ染みこんできます。
それは社長の皆さんに取材をさせていただくときも
同様に感じていることです。
取材に応じてくださるかたがたのおかげですが、
こんなに楽しく、勉強にもなる仕事は滅多にないと思っております。
ありがたいことです。
森永先生、ありがとうございました!
……ところで、本日が弊社の仕事納めです。
夏場から綴り始めた私の地味なブログですが、
年内最後の記事になりそうです。
この半年あまりの間に、私自身が想像していたより、
はるかに多くのかたがご覧くださったようです。
本当にありがとうございました。
そして、会員のみなさま。
事務局および編集部に
至らぬ点は多々あったことと思いますが、
日々、ブログを更新され、
オフ会などでも多大なご協力をいただき
ありがとうございました。
深く感謝申し上げます!
来年も経営者会報ブログ事務局&編集部一同、
いっそう努力してまいる所存ですので、
どうか、ご指導ご鞭撻のほど、
お願い申し上げます!
どうかみなさま、よいお年をお迎えください!
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読はこちら>>>
http://www.njh.co.jp/njs/keikai.htm
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社
http://www.njg.co.jp/
2007年12月27日(木)更新
【取材日記】涯・石原将一さん
先週末、経営者会報連載記事・「社長ブロガー登場!」の取材で、
株式会社涯の石原将一さんにお会いしてきました。
この連載は、
おもに、経営者会報ブログの会員さんを対象に、
ブログを始められたきっかけや、
それを通じて、ご自身や会社にどのような変化があったかを
お聞きするものです。
石原さんは、興味深いエピソードを交えて、
“熱く”お話ししてくださいました。

■株式会社涯 HP>>>
http://www.xgai.jp/
■石原さんのブログ
http://xgai.keikai.topblog.jp/
詳しくは来年2月1日発行の
経営者会報2008年2月号をご覧いただければと思いますが、
お話のなかで印象深かったエピソードをご紹介します。
石原さんがブログを始められたのは、
昨年のこと。
当時は社員さんはまだ1人。
その後、少しずつ人を採用され、
いまでは総勢12名に。
いまいる社員の方は、
ほとんど石原さんのブログをご覧になって
入社されたかただそうです。
当初から石原さんの濃いブログ(失礼!)を
読まれているので、
石原さんの考え方や理念も初期段階から
共有されているようです。
社員のみなさんにも写真に収まっていただきました。
もっとフランクな感じだったのですが、
「撮りますよ!」と弊社のカメラマンが声を掛けてから、
みなさん少し堅くなってしまったかも……。

もう一つご紹介したかったのは、
石原さんのお父上やお母様、
それから奥様のご両親も、石原さんのブログを
楽しみにしておられるということ。
便りがないのは元気な証、と言いますが、
やはりご両親の立場に立てば気になるもの。
ブログにはこんな機能もあるのですね。
よい話だなあ、と思いました。
さて、この日は、石原さんのお招きに預かり、
なんと涯さんの忘年会に出席させていただきました。
アルバイトの学生さんたち(みなさん勤勉で優秀。
自分の学生時代を思うと頭が上がらない…)や、
社員のみなさんとさまざまなお話をさせていただき、
大変、楽しいひとときでした。
みなさんが、石原さんを慕い、
信頼されている様子がよくわかりましたし、
それが同社の熱気の“核”であることが理解できた一日でした。
この日の模様を、石原さんご自身も、
ブログに書かれています。
私のことも出てしまっているので、
ちょっと照れくさい感じもしますが、
どうかご覧下さい!
■忘年会!
http://xgai.keikai.topblog.jp/blog/d/10007271.html
本当に、若く、熱気にあふれた、
「生涯全部真剣」という
キャッチフレーズ通りの会社だと思いました。
石原さん、社員のみなさん、
どうもありがとうございました。
来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読はこちら>>>
http://www.njh.co.jp/njs/keikai.htm
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社
http://www.njg.co.jp/
2007年12月19日(水)更新
【取材日記】一澤信三郎帆布・一澤信三郎さん
先日、経営者会報新年1月号掲載予定の
「異能経営者がゆく!」の取材で、
京都の有名なかばん屋さん・一澤信三郎帆布さんに
取材をさせていただきました。
お相手はお名前がそのまま社名になっている、
一澤信三郎さん。
信三郎さんいわく「私なんかよりはるかに働き者」という
素敵な奥様、恵美取締役も、途中からご同席くださいました。

■一澤信三郎帆布のHP >>>
http://www.ichizawashinzaburohanpu.co.jp/cgi-bin/index.cgi
テントなどに使われる丈夫な帆布を使用し、
縫製にも染めにもこだわった同社の職人手作りのかばんは
京都・知恩院近くにある本社店舗でしか手に入りません。
創業2年めですが、全国に多くのファンをもっています。
取材前に当社のカメラマンが撮った写真です。
平日午前9時の開店前に、
すでにこんなにお客さんが並んでいます。

ご存じの方も多いかと思いますが、
信三郎さんは、有名な「一澤帆布」の後継者として、
先代である父・信夫氏を助け、
一澤帆布のブランドを全国区にした人です。
信三郎さんは、大学を卒業後、
大手新聞社の大阪支社で勤務したのち、
30歳そこそこで京都に戻って3年後に社長に就任。
百貨店などから引き合いがすごかったにもかかわらず、
信三郎さんはお父上譲りの頑固さで本店舗のみの販売を貫き、
そのことで希少価値も生まれました。
大いに業績は伸びましたが、ある事件が起こります。
信三郎さんの長兄である信太郎氏が、
先代・信夫さんが亡くなられたあと、
信三郎さんに株式の大半を譲るとした遺言書と
まったく相反する内容の、
後日付の遺言書の存在を明らかにしてきたのです。
信太郎氏は、都市銀行で銀行員を勤め、
家業にはほとんどタッチしていなかったそうです。
最高裁で遺言書の真偽が争われ、
信三郎さんは実質敗訴してしまいます。
2004年のことです。
翌年には社長を解任されてしまいます。
メディアですでにさんざん報道された“事件”なので
ほどほどに記しておきますが、
重くて大きな一つの事実があります。
それは、旧・一澤帆布の社員は全員が信三郎さん側についた、
ということです。そのため、信太郎氏の一澤帆布は、
一時的に休業を余儀なくされています。
私見ですが、
これほど明確な「ジャッジ」はないと思っています。
強制執行で工場から立ち退きを命じられた信三郎さん以下は、
新たに「一澤信三郎帆布」を創業。
それまで手がけてこなかった柄ものなどラインナップも
大幅に増やしたにもかかわらず、
強制執行の日から、なんと一か月後の2006年4月6日、
オープンに漕ぎ着けます。
しかも初日に訪れたお客さんはなんと4000人。
いまも多い日だと一日1500点は売れるそうです。

なぜ信三郎さんに社員の皆さんがついていったのか。
なぜ、「いままでどこに隠しとったんや、ちゅうくらいの
やる気と気概を見せてくれた」(信三郎さん)のか──
詳しくは、経営者会報・新年1月号を
ぜひ、ご覧いただければと思います。
余談ながら、ひょうひょうとした語り口の信三郎さんの、
綺麗な京都弁を活かしたくて、今回の記事は
ほとんどおっしゃったままに再現しています。
通常は、いわゆる方言を活字にすると、
ニュアンスやイントネーションがうまく伝わらないことが多いため、
ほぼ標準語にして記事にしていますが、
今回はあえてトライしてみました。
結果は見てのお楽しみですが、
かなりの臨場感ある記事となりました。
もちろんそれは、お話に内容があるからにほかなりません。
さらに余談ながら、下の写真のかばん、
つい、自分用に購入してしまいました。

(自宅テーブル上にて)
ブログを書き出してから休みの日もデジカメを持ち歩くようになり、
仕事用ではない、こんなサイズの(ジャストA4)かばんを探していました。
まさに一目惚れ状態でした。
デザイン、皮の使いかた、縫製、生地の強さ、柔らかさと、
すべてが好みでした。大事に使わせていただきます。
信三郎さん、恵美さん、社員のみなさん、
ありがとうございました!
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読はこちら>>>
http://www.njh.co.jp/njs/keikai.htm
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社
http://www.njg.co.jp/
2007年12月06日(木)更新
【取材日記】伊藤景パック産業・伊藤景一郎さん
去る11月30日、月刊経営者会報・新年1月号掲載予定の
「特集 社長の品格」の取材で、
東京・台東区に本社を構える伊藤景パック産業さんに
取材をさせていただきました。
お相手は同社三代目の伊藤景一郎さん。
正直、「品格」という言葉自体、『国家の品格』『女性の品格』と
ベストセラー本が続き、もはやブームを超えた観があります。
手垢がついてしまっている言葉かもしれませんが、
このところ食品メーカーを中心に企業の不祥事が頻発していることを受け、
社長の「品格」をテーマとして採りあげることにしました。
私自身は、本来、社長本人であれ経営姿勢であれ、
当然に品格を含んでいるものでなければならず、
そうでないかぎり、短期的に利益を上げることはできても、
決して“永続”はしないのではないか、と考えています。
伊藤景パック産業さんは、その典型といえる永続企業です。
経木屋さんとして現社長のお祖父様が明治43年に創業し、
現在では、ケーキなどお菓子のパッケージングを企画から提案、
多くの食品メーカー、ケーキ屋さん、スーパーなどから
頼られる存在になっています。
時代に合わせて微妙に業態を変えてきていますが、
立派な老舗といえるでしょう。
伊藤社長は、ご覧の通り、フランクな印象でありながら、
内面の品格を感じさせる方でした。

■伊藤景パック産業 HPはこちら
>>> http://www.itokei.com/
伊藤さんには、ご自身が考えるトップの品格の定義や、
不祥事が起こる背景、メカニズムについて、
ご意見をうかがいました。
くわしい話は、1月発行予定の経営者会報1月号を
ご覧いただきたいと思いますが、
印象深かったご発言を少しだけ、ご紹介します。
「私だけじゃないと思いますが、経営者は臆病なんです。
倒産させてしまった夢をよく見ます。びっしょり汗をか
いて目覚める。こうなってはいけないなということをい
つも思っています。お取引先、社員、お客様とすべての
方に多大なご迷惑をおかけするわけですからね」
そのためには適正な利潤を上げ続けなければならないと、
おっしゃり、こう続けます。
「品格とは「存在価値」と言い換えてもよいと思います。
利益をきちんと上げている会社は、必ずお客様から価値、
商品価値も含めてその企業に対して高い価値を認められ
ている。不祥事が露見するようなことを陰でやっている
企業というのは、自ら存在価値を損なうリスクをつくっ
てしまっている。まったく理解ができません」
実際、多くの良心的な経営をしておられる社長さんにとっては、
このところの企業不祥事は、迷惑千万な話なのでしょう。
ところで、伊藤さんは終始、
「本当に私に語る資格があるのでしょうか。品格どころ
か品すらないですし」
とご謙遜しながら、慎重に言葉を選んで、
質問に答えてくださいました。
品格というのは、たしかに、
そうそう自覚できるものではないでしょうし、
自分に品格があるなどと思った瞬間に、
損なわれるものなのかもしれません。
ですが、同社の「品格」はこんなところに
よく現れていると思います。

取材にうかがう際、同社の玄関を入ってすぐの場所に掲げられていた
このボードに驚いていると、
忙しそうに玄関ホール前を通りがかった男性社員の方が、足を止め、
「いらっしゃいませ、ご案内はお済みでしょうか?」
と私に声をかけてくださいました。
この応対の素晴らしさといい、ボードの件といい、
社長さん以下、みなさん、
ごく自然なホスピタリティを
おもちなのです。
品格の定義は、人それぞれだと思いますが、
私は、企業の品格とは、つまりこういうことなのだ、
と感じ、この時点で、取材の成功を確信した次第です。
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読はこちら>>>
http://www.njh.co.jp/njs/keikai.htm
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社
http://www.njg.co.jp/
2007年11月15日(木)更新
【取材日記】サワダ製作所・澤田浩一さん
少し前、経営者会報ブログ会員さんの
サワダ製作所・澤田浩一さんに
取材をさせていただきました。
記事は本誌12月号掲載予定の「社長ブロガー登場!」。
おもにこの経営者会報ブログの会員のみなさまをご紹介し、
ブログを通じて得たことや
どのようなテーマで書いておられるのか等について
お話をお聞きしています。
会員のみなさまがたには、オフ会等を通じて、
澤田さんをご存じの人も多いと思います。
真摯でおだやかな、社員思いのかたです。
左が澤田社長、右のイケメンさんは
若手のホープ、営業部係長の南大介さん。
取材に同席し、現場の細かい点について、
補足してくださいました。
この取材のなかで一番印象に残ったことを
ご紹介しましょう。

■澤田社長のブログ>>>
http://sawada.keikai.topblog.jp/
■サワダ製作所 ホームページ>>>
http://www.sawada-obk.com/
澤田さんは二代目でいらして、
元ソーシャルワーカーというご経歴の持ち主です。
経営者の方にはいろいろな経歴の方がおられますが、
サワダ製作所さんは水面計・液面計の専業メーカー。
そうしたものづくり系の会社では
かなり珍しいご経歴だと思います。
澤田さんはソーシャルワーカー時代、
「家族療法」という手法を学ばれ、
それをもとに、
患者さんのご家族まで含めて問題点を把握し、
そこに重点的にアプローチして
治癒に結びつけていくというお仕事をされていました。
その体験を経営に活かしておられます。
「全体の流れを見て、どこに一番負荷がかかっている
のか捉えることができたら、そこに力点を置いて管理
すればうまくいくんですね。でも、営業も製造も技術
も社員にかないませんし、私にできることも、それく
らいしかなかった(笑)」
そうご謙遜されますが、澤田さんがしておられることこそが、
社長の仕事の本質なのではないか、と思った次第です。
澤田さん、そして南さん、お忙しいなか、
ご協力いただき、ありがとうございました!
なお、連載「社長ブロガー登場!」は、
私が個人でブログを始める前から始まっています。
過去、10名の会員のみなさまにご登場いただいていますが、
そのときの取材の模様も、段々にご紹介していきたいと思います。
まだご登場いただいていない会員のみなさまにも、
いずれ、取材のお願いを差し上げることになるかと存じます。
その際は、どうかご協力を賜りますよう、
お願い申し上げます!
みなさまにお会いできる日を、楽しみにしております。
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読はこちら>>>
http://www.njh.co.jp/njs/keikai.htm
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社
http://www.njg.co.jp/
2007年11月06日(火)更新
【取材日記】七福醸造・犬塚敦統さん
先週、経営者会報12月号巻頭カラー・
『異能経営者がゆく!』の取材で
七福醸造社長・犬塚敦統(あつのり)さんにお話をうかがってきました。
犬塚さんは、まさに“異能経営者”と呼ぶにふさわしい
経営をしておられました。

■七福醸造
ホームページはこちら>>>http://www.shirodashi.co.jp/
犬塚さんの凄いところは、学ばれるたびに
ご自身の考え方を変え、
そのたびに経営のやり方も
変えてこられた点にあると思います。
いわば、自分で自分を変える力に
秀でた経営者なのです。
犬塚さんは、かつてオイルショックの頃、
危機を迎えました。当時を次のように振り返ります。
「その頃は、儲けたい、会社を大きくしたい、
そればかり。でも儲けを追えば追うほど儲か
らなくなった(笑)」
発想をまったく変え、徹頭徹尾、
お客さんや取引先の要望に応えるようにしてから
七福醸造の業績は向上していったそうです。
3S運動にも力を入れ始め、
8年前には、食品業界で三番目だったという
ISO14001の認証取得にも漕ぎ着けています。
経営そのもののお話は本誌をお目通しいただくとして、
ここでは、同社が12年前から取り組んでいる
「100km 歩け歩け大会」という一大イベントをご紹介しておきます。
最初は同社だけでやっていた取り組みですが、
今では、同社の工場のある碧南市の企業も趣旨に賛同して数多く参加し、
地域での名物、風物詩になっています。
なにせ100キロですから、完走率は6割もない。
運営にお金もかかるため、参加費用がかかりますが、
一部はチャリティに回されます。

■歩け歩け大会 詳細はこちら
>>>http://www.ajitokokoro.co.jp/100km.html
100キロというのは気が遠くなる距離です。
ちなみに私の母校(茨城県立水戸第一高校)では、
秋に毎年「歩く会」を行っていて、
これは合計70キロを歩くものでしたが、
一番体力があった高校生のときだというのに、
最後はやけくそになってみんなで歌でも歌っていないと
足が動いてくれない。
翌日は寝込みたいくらいの疲労がありました。
だというのに、驚いたことに、七福醸造の社員の方々は、
こうしたときでも、ポイント地点になっているコンビニエンスストアなどで
用を足されたついでにトイレ掃除をしてしまうのだそう。
こんな素晴らしい社員さんたちを、
犬塚さんはどのようにして育てあげられたのか。
それも合わせて、くわしくは、12月1日発売の
経営者会報12月号をご覧いただければと思います。
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読はこちら>>>
http://www.njh.co.jp/njs/keikai.htm
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社
http://www.njg.co.jp/
2007年11月05日(月)更新
【取材日記】フォーバル・大久保秀夫さん
過日、経営者会報12月号特集記事・
『社長の“見切る力”が会社を守る!』の取材で
フォーバル会長兼社長の
大久保秀夫さんにお話をうかがってきました。
冒頭の「提言」でご登場いただく予定です。

■フォーバル
ホームページはこちら>>>http://www.forval.co.jp/index.htm
大久保さんは、ITベンチャー経営者のなかで
先駆者といってよい存在です。
同時に素晴らしい“論客”でもあります。
今回のテーマについても、
「難しい問題です。私などはどう見切るか、
常に迷いっぱなしです」
と前置きをしつつ、多くの経営者にとって、
示唆に富むお話をしてくださいました。
そのうちの一部をご紹介します。
「ある大企業が今10事業をやっていると
したら、たぶんそれと同じくらい、止めた
事業があると思います。それだけ見切った
結果、成長し、生き残ることができた。つ
まり見切りとは、捨てる勇気をもつことと
同義であり、それをトップが持ち続けてい
る会社が生き残るのだと思います」
全部ご紹介したいのはやまやまですが、
あとは12月1日発売の
経営者会報12月号をご覧いただければと思います。
大久保さんに取材をさせていただくのは
私は三度目ですが、
驚くのは、いつも考えを整理された
レポート用紙数枚にもわたるメモを
用意しておられることです。
そのことにふれると大久保さんは
こうおっしゃいました。
「せっかく取材に来て下さっているのだか
ら、私なりに精一杯考え抜いた意見をお話
して、少しでも多くの読者のお役に立ちた
い。適当に話していたら取材にきてくださ
る方にも読者にも失礼ですし、何より時間
の無駄ですから。お引き受けする以上は当
たり前のことです」
お忙しい最中にも、真摯に対応してくださる
大久保さんのような経営者がおられるおかげで、
私どもの雑誌は成り立っています。
大久保さん、ありがとうございました!
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読はこちら>>>
http://www.njh.co.jp/njs/keikai.htm
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社
http://www.njg.co.jp/
2007年11月01日(木)更新
【取材日記】トモパーキングサービス・飯田和人さん
今週の月曜日、経営者会報12月号特集記事・
『社長の“見切る力”が会社を守る!』の取材で
トモパーキングサービス(東京・大田区)社長の
飯田和人(かずと)さんにお話をうかがってきました。
飯田さんは、とても快活で気さくなかたでした。

事業であれ人事施策であれ、
社長には「見切る力」が必要かと思います。
しかし、失敗だったとわかったときに、
しがらみや、それまで投資したお金などに未練を残して
なかなか撤退や軌道修正に踏み切れない場合もあるでしょう。
そのように、潮時を誤らないために、
トップはどのようなスタンスや基準をもつべきなのか、
そのヒントを示そうというのがこの企画の趣旨です。
飯田さんは、何度か大きな決断をしています。
お父上から引き継いだ建築会社を
お兄様と二人で経営しておられた飯田さんは
経営方針の違いから、お兄様と袂を分かち、独立。
その際に、コインパーキングへの機械設置や
立体駐車場の建設をメイン事業にされました。
さらにその後、ご自身の適性を考え、ものづくりよりも、
コインパーキング事業自体の運営のほうが向いていると判断し、
そちらへ舵を切ります。
すでに大手と呼べる企業がいくつかあり
後発であったにも関わらず、
参入から五年目を迎えた現在、売上は約24億円。
毎期、順調に業績を伸ばしておられます。
飯田さんの手腕のほどがうかがえます。

■トモパーキングサービス
ホームページはこちら>>>http://www.tomops.co.jp/
その飯田さんの決断、見切りの基準は、
掲載予定の『月刊経営者会報』12月号をご覧いただければと思いますが、
少しだけご紹介します。
なかなか一度決めたことを見切れない
社長さんがいるとして、それはなぜなのか。
飯田さんはこんなことをおっしゃっていました。
「見栄もあると思います。『これで行くんだ!』と
宣言して取りかかった手前、雲行きが怪しくなった
からといって、なかなか改められない。そういう心
理はトップにはあると思いますね」
ではどうすればいいのか。
「私自身、まだまだ勉強中の身ですから偉そうなこ
とは言えませんが、一つには、社長が素直になれる、
誤りを認められる空気、社風を作っておけばいいの
ではないでしょうか」
これについては面白いエピソードがあります。
飯田さんは、社員の皆さんと、つい最近まで、
月に一度は必ずお酒を酌み交わすようにしていて、
ご自身、それは、コミュニケーションのために
非常に効果があると自負しておられたそうです。
しかし、最近、きっぱりそれをお止めになりました。
「酒の席だとどうしても論理性が薄れて、私の発言
がぶれることがある。あとで後悔することがあった
りしたんです。飲んでもまったくふだんと変わらな
い人ならよいのでしょうが、私には無理。それで今
はお酒抜きの食事会にしました。社員はむろん飲ん
でもいいのですが、私は飲みません」
これも立派な、見切りの決断だったと思います。
飯田さんがおっしゃる通り、
見栄を捨て、当初もっていた考えに固執せず、
素直に誤りを認めることが大切なのでしょう。
だからこそ、社員の方々も素直に受け入れられる。
こうした“素直さ”も経営者にとって、
大切な資質なのではないかと思いました。
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読はこちら>>>
http://www.njh.co.jp/njs/keikai.htm
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社
http://www.njg.co.jp/
2007年10月25日(木)更新
【取材日記】南富士産業・杉山定久さん
少し前、経営者会報11月号特集『“前向き社員”を育てる』の取材で
南富士産業の杉山定久さんにお話をうかがってきました。
企画の趣旨は、
モチベーションが高く、チャレンジ精神ある社員を育てるために、
社長はどういった姿勢、心構えでいるべきなのか、
それを示すというものです。
杉山社長が率いる南富士産業(静岡県三島市)では、
メイン事業の月1000棟以上の屋根外壁の施工、
独自に開発した「八角形住宅」の施工・販売などのほか、
中国での経営者クラスの人材育成事業まで手がけておられます。
これは、日本企業のために、現地での経営を任せる人材を育てるもの。
どの事業も順調に伸びています。

■南富士産業 ホームページ
>>>http://www.mfsg.co.jp/
写真をよく見ると、八角形の小紋柄のネクタイを締めておられるのが
おわかりいただけると思います。
「八角形住宅」を広めるべく、いろいろなグッズを自分で作って
自ら身につけているそうで、その一つがこのネクタイ。
やるとなったらとことんまでやる人であることがうかがえます。
杉山さんは、経営者とは別の“顔”をもっています。
なんと中国の十数の大学で、
客員教授として教鞭をとっておられるのです。
もともと杉山さんは資材調達の関係で
かなり以前から中国を訪れていました。
会社で購入する書籍が厖大な数になるため、
(同社ではビジネスに関連した本はすべて
従業員は会社もちで買えるのです)
中国の大学に寄贈しているうちに
大学側から声を掛けられ、
いつの間にか教壇に立つようになったそうです。
そんな杉山さんの
人材育成についての基本姿勢はというと、
ご本人の次の言葉に表われています。
「自分で気づくよう導いて、機会を与えること。
社長がその姿勢を貫いていれば、誰だって前向き
になりますよ」
具体的にどんなことをしておられるのか。
象徴的な例を一つだけ挙げると、
10年来、月1回、必ず行なっている「土曜塾」という取り組みでは
選ばれた数名の社員さんと杉山さんが
決められたテーマに沿ってディスカッションを
行なっています。
一年のうち、のべ半年は中国に滞在するという杉山さんが
毎月欠かさないだけでも凄いことです。
杉山さんはこうおっしゃいます。
「私自身、いつも自戒していますが、社員が前向き
になってくれない、という人は、何年も同じ話をし
ていないか、反省したらいい。社員は社長だと思っ
て話を聞いたふりはしますが、本当は聞いていない
んです。その点、学生は容赦がない。つまらない話
は聞かないし、すぐに寝てしまう(笑)。自分や自
分の話す内容に魅力があるかは、教壇に立てばいっ
ぺんでわかります」
気づきを促すには、促す側に魅力が必要という、
このご指摘には、深く頷いた次第です。
杉山さんは、その言葉通り、
魅力的な方でした。
その魅力は、さまざまな苦労や経験を重ね、
ご自身を磨かれるうちに培われたものなのかもしれません。
どのようにして培われたのか、それも含めて、
同社のくわしい取り組みは、
『月刊経営者会報』11月号に掲載してあります。
ぜひお手に取ってみてください。
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読はこちら>>>
http://www.njh.co.jp/njs/keikai.htm
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社
http://www.njg.co.jp/
2007年10月18日(木)更新
【取材日記】WEBマーケティング総合研究所・吉本俊宏さん
昨日(10月17日)、経営者会報『注目企業研究』(12月号)の取材で、
WEBマーケティング総合研究所社長の
吉本俊宏さんにお話をうかがってきました。
これは、気鋭のライター・吉村克己氏による、
文字通り、注目に値する取り組みをしている企業及び経営者に
ご登場いただく長期連載です。
WEBマーケティング総合研究所では、中小企業に対して、
独自に作り上げた「ビジネスブログ」を使って
ツール面とコンサルティング面との両方から
販促に結びつけるお手伝いをしています。
ネットをリアルの販売や営業と切り離さず、あくまで会社トータルで
売上を上げるための場としているのが同社のスタンスです。

吉本さんは都市銀行、大手シンクタンク勤務を経て独立。
あのアイワイバンク設立にも携わるなど、
一貫してシステムに関連した仕事をしておられました。
大企業に比べ人材面でハンディのある
中小企業のお手伝いをしようと独立したものの、
なかなか顧客は獲得できず、
個人で三〇〇〇万円もの借金を抱え、
一時は倒産を覚悟するなど、大変な苦労をされます。
その苦労が、吉本さんにとって財産になりました。
試行錯誤のすえ、独自のノウハウを見出し、
現在の顧客は、口コミを除けばすべてネットを通じて開拓。
集客のために苦労され、会得したノウハウを
顧客企業に提供し、大変喜ばれているというわけです。
なるほど、と思ったのは、
以下の吉本さんのたとえ話です。
「たとえば中国に初めて営業所をつくるなら、
所長にはエース級や役員級を置くはずですし、
いきなり大がかりにはやらず、少しずつ足も
とを固めていくはずです。HPも実はこの営
業所のようなもの。なのに多くの経営者が、
始める前から多くを期待し、『売れるHPに
してください』と業者任せにする。これは中
国での営業戦略立案を、現地で営業所を作っ
た建設業者にお願いするようなものです」
なんであれ、社長が内容を把握せず「丸投げ」にしていては
うまくいかないのは当然です。
しかし、普通の業務であれば、絶対に丸投げなどしない人が、
なぜかネットを活用する際は、このことを忘れてしまう傾向にあるのだそうです。
同社の具体的なサービスの内容については
以下URLをご参照いただければと思います。

■WEBマーケティング総合研究所
>>>http://www.blogdehp.jp/
うかがった際、印象的だったのは、
社員のみなさんの、温かくも明るい、
それでいて強固なチームワークを感じさせる
雰囲気です。
過去、あるIT関連企業にお邪魔したとき、
社内に無機質な雰囲気を感じたことがありましたが
同社ではそんな気配はゼロ。
血を吐くような思いをしながら
「中小企業を助ける」という理念を貫かれた吉本社長に、
社員のみなさんが深く共感し、
同じ思いを抱いておられるからでしょう。
くわしくは、ちょっと先になりますが、
12月1日発売の『月刊経営者会報』12月号を
お手に取っていただければと思います。
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読はこちら>>>
http://www.njh.co.jp/njs/keikai.htm
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社
http://www.njg.co.jp/
2007年10月16日(火)更新
過去の取材日記もどうかご覧ください!
この「記者・酒井の日記」では、
「取材日記」として、文字通り、
取材させていただいた方のこぼれ話や、
私自身が感銘を受けたお話を綴っています。
ただし、個人の名前で書き始めたのはつい三か月ほど前のこと。
それ以前は、当サイトの中にある、「編集部ブログ」として書いていました。
過去記事ですが、その中で書いてきた記事のリンク先を
以下に表示しておきます。
写真の入れ方などがいま以上に下手くそで、
読みにくいかもしれませんが、
ご興味をもたれた方は、ぜひ覗いてみてください。
みなさん立派な方ばかりです。
■編集部ブログ 取材日記
http://editors.keikai.topblog.jp/blog/c/index.html
以下の方々に関する記事があります。
◎ゼットン 稲本健一さん (記事はこちら。以下同)>>>
◎テムザック 高本陽一さん >>>
◎あらや滔々庵 永井隆幸さん >>>
◎シオザワ 塩澤好久さん >>>
◎木の城たいせつ 山口昭さん >>>
◎長島精工 長島善之さん >>>
◎都市デザインシステム 梶原文生さん >>>
◎近代ホーム 松本祐さん >>>
◎湖北精工 小川彰三さん >>>
◎日進乳業 水野光さん >>>
◎アオキ 青木豊彦さん >>>
(編集部・酒井俊宏)

■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読はこちら>>>
http://www.njh.co.jp/njs/keikai.htm
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社
http://www.njg.co.jp/
2007年10月16日(火)更新
【取材日記】サンコー・下泉澄夫さん
10月上旬、経営者会報本誌連載
『異能経営者がゆく!』(11月号)の取材で、
大阪府四條畷市に本社を構える
サンコー社長の下泉澄夫さんにお話をうかがいました。
常人離れのした、抜きんでた力をおもちの経営者に
お話をお聞きするのがこの連載です。
下泉社長の凄さの一端を、
本誌で記事としてお出しする前に
ちょっとだけご紹介してしまいます。
■株式会社サンコー
http://www.sanko-flexible.com/
下泉さんは、松下電器産業に在職され、
部長職まで務められた方です。
とても元気で明るく、エネルギッシュで
圧倒されました。魅力溢れる社長さんでした。

下泉さんは、間に立つ人がいて
ぜひにと請われて松下を早期退職、
2002年の2月、後継者もなく、
業績が悪化していた同社の社長に就くことになりました。
銀行への個人保証も負い、実質すべての責任を負う形です。
企業再建というのは、大企業を見渡しても
うまくいくケースは少ないのが現状です。
よく聞く話では、銀行が主導するケースだと、
自分のところの債権を押さえればよしという感じで、
再建自体にきちんと取り組むケースは少ないようです。
下泉さんは、部長職まで務められたとはいえ、
経営の経験は当然おもちではありません。
しかし、人材育成から営業、経営ビジョンの策定まで、
すべてに全力で取り組まれ、3年で負債を完済。
いまでは売上も倍近くに伸びています。
フレキシブルチューブ(下の写真をご覧ください)の
製造をおもに手がける同社ですが、
200億円市場ともいわれ、
決して大きいとはいえないパイのなかで
ここまで伸ばしたこと自体、素晴らしいですし、
下泉さんの並々ならぬ力量を象徴しています。

その成功の秘訣を一つだけ挙げれば、
やはり社員の方々との絆、一体感を
見事なまでに醸成されたことにあるでしょう。
たとえば、社員の方々のご家族も参加できるイベント。
会社の敷地内での夏祭り、お花見、クリスマス会……と、
下泉さんが企画して、ご自身で社内に張り出すポスターまで作り、
これはいまもご自身の仕事と決めているそう。
夏祭りでは、社員の皆さんがグループに分かれてカレーなどのお店を
開いたり、なんと、奈良の大和郡山から本場の金魚を取り寄せて
金魚すくいのお店も出す。
子供たちは大喜びするそうです。
その笑顔を見た社員のみなさんも元気になる。
同社の経営理念の一つが、「人は会社の宝」。
同様のことを掲げる会社は世に沢山あるでしょう。
でも、それを本気で貫いている社長さんは
そのうち、どれほどおられるのか。
下泉さんの場合、
社員の方々のご家族までも「宝」と思っておられるように
お見受けしました。
「ちょっと儲けたからってそれが3年や5年で終わっては意味はない。
社員は30年、40年と勤めるんですから、永続的に繁栄しないとい
けないんです」
そんな人物をトップにいただいたからでしょうか、
社員さんは皆さん、幸せそうな雰囲気でした。
長年、ご自身が一つの会社に勤めていたご経験も
ものをいっているのでしょう。
とはいえ、個人保証までして
中小企業のトップに転じるというのは
尋常な肚のすわりではありません。
掛け値なしに、すごい人だと思いました。
くわしくは、11月1日発売の『月刊経営者会報』11月号を
お手に取っていただければと思います。
なお、下泉社長に取材をさせていただくことになったのは、
当経営者会報ブログの会員さんでいらっしゃる
枚岡合金工具社長・古芝保治さんが、
ご自身のブログで下泉社長を紹介しておられたことがきっかけです。
■枚岡合金工具 古芝保治さん
>>>
