酒井俊宏の「こんな社長さんに会ってきました!」 | 経営者会報 (社長ブログ)
「経営者会報ブログ」&「ニュートップリーダー」編集記者・酒井俊宏の「こんな社長さんに会ってきました!」
【取材日記】伊藤景パック産業・伊藤景一郎さん
去る11月30日、月刊経営者会報・新年1月号掲載予定の
「特集 社長の品格」の取材で、
東京・台東区に本社を構える伊藤景パック産業さんに
取材をさせていただきました。
お相手は同社三代目の伊藤景一郎さん。
正直、「品格」という言葉自体、『国家の品格』『女性の品格』と
ベストセラー本が続き、もはやブームを超えた観があります。
手垢がついてしまっている言葉かもしれませんが、
このところ食品メーカーを中心に企業の不祥事が頻発していることを受け、
社長の「品格」をテーマとして採りあげることにしました。
私自身は、本来、社長本人であれ経営姿勢であれ、
当然に品格を含んでいるものでなければならず、
そうでないかぎり、短期的に利益を上げることはできても、
決して“永続”はしないのではないか、と考えています。
伊藤景パック産業さんは、その典型といえる永続企業です。
経木屋さんとして現社長のお祖父様が明治43年に創業し、
現在では、ケーキなどお菓子のパッケージングを企画から提案、
多くの食品メーカー、ケーキ屋さん、スーパーなどから
頼られる存在になっています。
時代に合わせて微妙に業態を変えてきていますが、
立派な老舗といえるでしょう。
伊藤社長は、ご覧の通り、フランクな印象でありながら、
内面の品格を感じさせる方でした。
■伊藤景パック産業 HPはこちら
>>> http://www.itokei.com/
伊藤さんには、ご自身が考えるトップの品格の定義や、
不祥事が起こる背景、メカニズムについて、
ご意見をうかがいました。
くわしい話は、1月発行予定の経営者会報1月号を
ご覧いただきたいと思いますが、
印象深かったご発言を少しだけ、ご紹介します。
「私だけじゃないと思いますが、経営者は臆病なんです。
倒産させてしまった夢をよく見ます。びっしょり汗をか
いて目覚める。こうなってはいけないなということをい
つも思っています。お取引先、社員、お客様とすべての
方に多大なご迷惑をおかけするわけですからね」
そのためには適正な利潤を上げ続けなければならないと、
おっしゃり、こう続けます。
「品格とは「存在価値」と言い換えてもよいと思います。
利益をきちんと上げている会社は、必ずお客様から価値、
商品価値も含めてその企業に対して高い価値を認められ
ている。不祥事が露見するようなことを陰でやっている
企業というのは、自ら存在価値を損なうリスクをつくっ
てしまっている。まったく理解ができません」
実際、多くの良心的な経営をしておられる社長さんにとっては、
このところの企業不祥事は、迷惑千万な話なのでしょう。
ところで、伊藤さんは終始、
「本当に私に語る資格があるのでしょうか。品格どころ
か品すらないですし」
とご謙遜しながら、慎重に言葉を選んで、
質問に答えてくださいました。
品格というのは、たしかに、
そうそう自覚できるものではないでしょうし、
自分に品格があるなどと思った瞬間に、
損なわれるものなのかもしれません。
ですが、同社の「品格」はこんなところに
よく現れていると思います。
取材にうかがう際、同社の玄関を入ってすぐの場所に掲げられていた
このボードに驚いていると、
忙しそうに玄関ホール前を通りがかった男性社員の方が、足を止め、
「いらっしゃいませ、ご案内はお済みでしょうか?」
と私に声をかけてくださいました。
この応対の素晴らしさといい、ボードの件といい、
社長さん以下、みなさん、
ごく自然なホスピタリティを
おもちなのです。
品格の定義は、人それぞれだと思いますが、
私は、企業の品格とは、つまりこういうことなのだ、
と感じ、この時点で、取材の成功を確信した次第です。
■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読はこちら>>>
http://www.njh.co.jp/njs/keikai.htm
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社
http://www.njg.co.jp/
「特集 社長の品格」の取材で、
東京・台東区に本社を構える伊藤景パック産業さんに
取材をさせていただきました。
お相手は同社三代目の伊藤景一郎さん。
正直、「品格」という言葉自体、『国家の品格』『女性の品格』と
ベストセラー本が続き、もはやブームを超えた観があります。
手垢がついてしまっている言葉かもしれませんが、
このところ食品メーカーを中心に企業の不祥事が頻発していることを受け、
社長の「品格」をテーマとして採りあげることにしました。
私自身は、本来、社長本人であれ経営姿勢であれ、
当然に品格を含んでいるものでなければならず、
そうでないかぎり、短期的に利益を上げることはできても、
決して“永続”はしないのではないか、と考えています。
伊藤景パック産業さんは、その典型といえる永続企業です。
経木屋さんとして現社長のお祖父様が明治43年に創業し、
現在では、ケーキなどお菓子のパッケージングを企画から提案、
多くの食品メーカー、ケーキ屋さん、スーパーなどから
頼られる存在になっています。
時代に合わせて微妙に業態を変えてきていますが、
立派な老舗といえるでしょう。
伊藤社長は、ご覧の通り、フランクな印象でありながら、
内面の品格を感じさせる方でした。
■伊藤景パック産業 HPはこちら
>>> http://www.itokei.com/
伊藤さんには、ご自身が考えるトップの品格の定義や、
不祥事が起こる背景、メカニズムについて、
ご意見をうかがいました。
くわしい話は、1月発行予定の経営者会報1月号を
ご覧いただきたいと思いますが、
印象深かったご発言を少しだけ、ご紹介します。
「私だけじゃないと思いますが、経営者は臆病なんです。
倒産させてしまった夢をよく見ます。びっしょり汗をか
いて目覚める。こうなってはいけないなということをい
つも思っています。お取引先、社員、お客様とすべての
方に多大なご迷惑をおかけするわけですからね」
そのためには適正な利潤を上げ続けなければならないと、
おっしゃり、こう続けます。
「品格とは「存在価値」と言い換えてもよいと思います。
利益をきちんと上げている会社は、必ずお客様から価値、
商品価値も含めてその企業に対して高い価値を認められ
ている。不祥事が露見するようなことを陰でやっている
企業というのは、自ら存在価値を損なうリスクをつくっ
てしまっている。まったく理解ができません」
実際、多くの良心的な経営をしておられる社長さんにとっては、
このところの企業不祥事は、迷惑千万な話なのでしょう。
ところで、伊藤さんは終始、
「本当に私に語る資格があるのでしょうか。品格どころ
か品すらないですし」
とご謙遜しながら、慎重に言葉を選んで、
質問に答えてくださいました。
品格というのは、たしかに、
そうそう自覚できるものではないでしょうし、
自分に品格があるなどと思った瞬間に、
損なわれるものなのかもしれません。
ですが、同社の「品格」はこんなところに
よく現れていると思います。
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(編集部・酒井俊宏)
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■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社
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