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【取材日記】ソウル紀行(4)

投稿日時:2008/05/29(木) 14:45rss

「たった5日の旅で何がわかる!」と
お叱りを受けるかもしれませんが、
このあたりで、韓国の文化や街のこと、日本との違いなど、
私なりに感じたままを書いていきます。

●とことん唐辛子

これは、安くておなかがいっぱいになるというので
若者たちに人気の軍隊鍋(プデチゲ)です。
この鍋を食べさせるお店は、
それこそ無数にありました。

なべ

プデチゲは、朝鮮戦争時、米軍の持ち込んだスパムやソーセージを
ネギやトッポギ(餅)、唐辛子、野菜キムチと一緒に煮込んだのがルーツとされ、
ネーミングもそこに由来します。
いまではインスタントの麺を入れるのが定番になっています。

二人でビールを2本頼んで、ご飯とキムチがついて、
勘定が21000ウォン(日本円で2000円そこそこ)くらいでしたから、激安です。
味もなかなかいけます。えらく辛かったけど……。

それにしても、彼の地の人たちの唐辛子の消費量は
すごいものがあります。
偶然、CMのロケ現場などにも出くわしましたが、
スタッフとおぼしき人たちは、
朝から例の唐辛子たっぷりの「辛ラーメン」のカップ麺を
一斉にすすっていました。
日本ならおむすびやサンドイッチを口にするところですが、
見た目の迫力・活力という点では、“朝から辛ラーメン”のほうが上回っています。

唐辛子自体は16世紀末、日本経由で
朝鮮半島に渡ったというのが定説だそうです。
それ以前の型のキムチは日本の漬け物に似たもので、
いまも伝統的な韓定食のお店では口にすることができます。
どうして、これほどまでに唐辛子が定着したのかは諸説あり、
決定的な説はないようです。

実は、金浦空港を出て初めて地下鉄に乗ったとき、
車内のキムチ(というよりニンニクかもしれませんが)の
匂いに少なからず驚きました。
人が多ければ多いほど、匂いが増す、
人々の体内から、たちのぼるような感じです。

日本でも羽田空港の構内は醤油くさい、といった声を聞くこともありますが、
それは、構内のお店の調理場や料理そのものの匂いのように思います。

食べ物の話になったついでに、
帰国前夜に行った焼肉屋さんでの模様を少々。

日本の焼肉屋さんと違い、店員さんが焼き上がるそばから
ハサミで肉をチョキチョキ切ってくれるので、
食べること・飲むことと談笑に集中できます。

ちなみに韓国伝統の焼肉は、鉄鍋で焼く、いわゆるプルコギであり、
炭火やガスで直に肉をあぶるのは戦後の日本で
在日朝鮮系の人が始めたスタイルだそうです。
ハサミを使い、炭火であぶるこのお店のスタイルは
日韓融合型、といえましょう。

にく

にくに

サンチュ、キムチ(日本のよりおおぶりに切ってある)と重ねたうえに
焼き上がった肉を載せ、丸めてほおばると、それはまさに至福のときです。
焼いたニンニクも、ばりばりとかじりました。

お見苦しい絵で申し訳ありません。
満ち足りた(呆けた)顔の私と、
肉のエキスが全身に回り、ファイヤー状態の柏木支店長、です。

にくとわたし

にくとけいし

そんな次第で、帰国する頃には、地下鉄に乗っても
さほど、匂いが気にならなくなっていました。

あちらのものをがんがん食べているうちに、
私自身、同じ匂いを発するようになったからでしょう。

いろいろ記すつもりが、また食べ物で終わってしまいました……。
続きはまた明日、書くことにします。

(編集部・酒井俊宏)



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『月刊ニュートップリーダー(L.)』(前身は「経営者会報」)編集部にて社長の取材記事を担当。十数年の間に800名以上の経営者に取材、多くの経営者に感銘を受けた経験から、「日本を支えているのは中小企業とその経営者」と確信し、敬意を抱いている。『経営者会報ブログ』サイト編集部員も兼ねる。

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