大きくする 標準 小さくする


【取材日記】ピーターパン 横手和彦さん

投稿日時:2008/07/28(月) 12:57rss

過日、経営者会報本誌に好評連載中の
『小が大に勝つ戦略』の取材で、
経営コンサルタント・福永雅文氏に
お供して参りました。

お相手は千葉県のパン屋さん、
ピーターパン社長の横手和彦さんです。

よこてさん

ピーターパンは船橋市(本店)と
市川市、鎌ヶ谷市の三市に店舗をもっています。
お邪魔させていただいたのは、船橋本店。

ぴたぱんおみせ

■ピーターパン ホームページ >>>

パン屋さんといえば、最近では原料となる小麦の高騰や
バターの品薄などで、どこも大変だと聞きます。
もともと労働集約的な仕事ですから、
急に売上を伸ばすような方策もなかなか見当たらない。
厳しい業界といえます。

そんな業界にあって、ピーターパンは3店舗で
年商10億円、売上高経常利益率も10%あるという、
大繁盛ぶりを見せています。

同社の成功の秘訣は、ひとことでいえば、
常に「焼きたて」を提供する姿勢で、
他の多くのパン屋さんにない、高い「付加価値」を
生み出したことにあるでしょう。

みなさんご存じの通り、普通、
パンは焼きたてが一番おいしいものです。
同社では、手間がかかっても少しずつ焼き上げることで、
常にお客さんに焼きたてを提供しています。
焼きたてで美味しいために、すぐ売れる。
だから売れ残らずに、いつも美味しい状態のパンが
店頭に並んでいるのです。

値段は同業者の相場より安く抑えてあるそうですが、
回転がよいため、十分に利益が出るそうです。

同社社長の横手さんは、もともとレストランクラブを経営。
のちにパンとピザ屋に転業し、
いまはパン屋のみに絞っています。

横手さんのモットーであり、同社の社是でもある
「お客様も楽しい、社員さんも楽しい、経営者も楽しい」
仕事を突き詰めた結果であり、その姿勢こそが、
今日の成功の根本的な理由といえるでしょう。

れじ

船橋のお店は、平日午後3時だというのに、
地元のお客さんで大にぎわいでした。

ピーターパンでは、パンを買ったお客さんには
コーヒーや麦茶を無料で提供しています。
外にテラスもあって、ここで楽しそうに食事をしている、
子連れの若い主婦同士の姿が目立ちました。

通常のパン屋と違い、ファミレスやファストフードの
お客も取り込んでしまっている感じです。
近くにお住まいのかたは、ぜひ一度、
足を運んでみてはいかがでしょう。
きっと「弱者が強者に勝つ秘訣」とはなにか、
それを体感することができると思います。

詳しくは、8月1日発行の経営者会報8月号を
ご参照ください。
福永雅文氏の鋭い分析と温かい筆致で、
同社の成功の秘訣が、わかりやすくまとめられています。

■戦国マーケティング ホームページ >>>

(編集部・酒井俊宏)



けいかいなな
■中小企業経営者のための羅針盤『月刊経営者会報』
ご購読のお申し込みはこちら >>>
見本誌の無料お取り寄せができます! お申し込みはこちら >>>
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら >>>
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>

トラックバック一覧

コメント


社是が素敵です!

酒井さん

こんにちは、
岡崎塾の福岡です。

「焼きたてのパンを出す」という本当にシンプルな工夫で、
お客様の心をがっちりと掴むことができるのですね!
また、シンプルとはいえ難しいであろう
事業を実現できたのは、
ピーターパンの皆様が、
「お客様も楽しい、社員さんも楽しい、経営者も楽しい」
というモットーを大事にして来られた成果だったのだと思います。

自分もこんな仕事ができる人になりたいと思いました!

Posted by 福岡秀明 at 2008/08/01 14:59:00 PASS:

コメントありがとうございます!

福岡さん

コメントありがとうございます!
ものすごい活気でした。

あの近辺のファストフードやファミレスから
だいぶお客さんが流れているようです。

やっぱり人は楽しそうなところに集まるのだ
と思いますし、福岡さんも、
これから楽しそうに仕事をしていかれれば、
きっと周囲にいい人が集まってくると思いますよ。

ありがとうございました。

Posted by 酒井俊宏 at 2008/08/01 16:53:00 PASS:
名前:
Eメールアドレス:
コメント:
ファイル

画像の英字5文字を入力して下さい。:
パスワード:

会社概要

詳細へ

個人プロフィール

『月刊ニュートップリーダー(L.)』(前身は「経営者会報」)編集部にて社長の取材記事を担当。十数年の間に800名以上の経営者に取材、多くの経営者に感銘を受けた経験から、「日本を支えているのは中小企業とその経営者」と確信し、敬意を抱いている。『経営者会報ブログ』サイト編集部員も兼ねる。

詳細へ

最近の記事

このブログの記事タイトル一覧(282)


<<  2024年11月  >>
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

コメント一覧

最新トラックバック

  • 「勝ち続ける会社をつくる起業の教科書」を参考にさせて頂いて講義を from フレキシブルチューブ、ベローズの三元ラセン管工業株式会社 高嶋 博 社長の日記
    恥ずかしいんですがリユース業の市場がこんなに大きく、それを扱う企業がまた大企業になっていることを、この本を読むまで知りませんでした。 株式会社トレンジャー・ファクトリー、東証1部上場で2017年2月期の売上高が132億円、店舗数142、従業員(正社員)511名、創業以来20年連続増収の会社の代表取締役社長の野坂英吾さん44歳がこの6月に日本実業出版社から、資金30万円から100億円企業を作っ
  • 熊本地震 「餃子の王国」の支援をお願いします。 from ベローズ 案内人
    熊本の双和食品工業㈱の高尾幸子社長さんは、私と同じ当初からの経営者会報ブログの会員さんです。 この双和食品工業株式会社さんの工場も熊本地震の被害にあいインフラが整うまでの間、工場が操業できず、ようやく工場が動くようになったそうです。 それまでの状況...
  • 熊本地震・双和食品工業【餃子の王国】さんを支援願います from (株)京都工芸【タオルはまかせたろ.com】 タオルソムリエ 寺田 元 の日記
    こんにちは。【タオルはまかせたろ.com】タオルソムリエの寺田です。 経営者会報ブログサロンを運営する事務局である日本実業出版社から 連絡が来たのは昨日のことである。 サロン立ち上げ初期の頃からブログで発信し続けておられる 双和食品工業株式会社の高尾幸子社長の会社が被災されたという情報が 回覧されたのだ。 熊本発のネット通販で餃子といえば 双和食品工業株式会社 さんで 熊
  • 「ネジザウルスの逆襲」と「吉田基準」の紹介 from フレキシブルチューブ、ベローズの三元ラセン管工業株式会社 高嶋 博 社長の日記
    大阪産業創造館が2013年から始めている、ものづくりの現場で働く若者を取り上げた「ゲンバ男子」が話題になり、幻冬舎から、この12日に40人の若者を紹介した「ゲンバ男子写真集」として発売になります。 我社の若者も紹介されています。 今日はその写真集ではなく日本実業出版社の新刊書2冊、どちらも自社の製品がなぜ売れ続けているのか? その秘密が書かれています。  一冊目は、「e製造業の
  • タビオ 越智直正会長講演 from 次代を創る製造業 特殊変圧器メーカー 治部電機株式会社 代表取締役 治部 健 (じぶけん)日記
     タビオ 越智直正会長の講演に出席しました。 経営者会報ブログ【取材日記】2009年1月19付でも紹介されていました。  現役で経営理念浸透にご尽力されている背景をリアルタ...