酒井俊宏の「こんな社長さんに会ってきました!」 | 経営者会報 (社長ブログ)
「経営者会報ブログ」&「ニュートップリーダー」編集記者・酒井俊宏の「こんな社長さんに会ってきました!」
【取材日記】牛肉をめぐる冒険 (サカエヤ・新保吉伸さん)─3─
〈前回記事より続く〉
12月1日発行予定の、
ニュートップリーダー12月号の取材=牛肉をめぐる冒険、これで最後です。
サカエヤ・新保吉伸さんのご案内で、
生産農家の木下牧場さんにお邪魔させていただきました。
滋賀県近江八幡市にある同牧場さんまで、
新保さんの車に乗せていただき、帰りも草津駅まで
送っていただきました。
本当にお手数をおかけいたしました。
行きの行程尾では琵琶湖畔のカフェでランチを取ったりして、
ちょっと「いい旅 夢気分」みたいな道中でした。
といっても、男三人で湖畔に面したカウンターに陣取るのは、
少々、絵にならなかったかも・・・
木下牧場さんは、ご夫婦二人に娘さんたちでやっておられます。
ご主人の木下幸雄さんと、奥様の、その美さん。
お二人ともに、新保さんと志が同じであることが
お話をお聞きして、すぐ理解できました。
エサから変える、という新保さんの、
業界ではまずあり得ないオーダーを承け、
挑戦を続けているご夫婦です。
取材のあとは、お二人のご案内で、
牛舎を見せていただきました。
五感で取材対象を体感することの大切さを改めて思い知らされた、
と前々回の記事で書きましたが、
この日は、私たちの「嗅覚」の出番でした。
都会育ちでない私は、いわゆる「家畜子屋」というのは
これまでの人生の中で、割合、見てきています。
しかし、木下牧場さんの牛舎は、それまでの、私がもっていた
常識を、わずかな時間で覆してしまいました。
全然、「臭くない」のです。
もちろん多少の動物臭はしますが、
牛舎に足を運んですぐ漂ってきたのは、
稲藁と、日なたの匂い。
よく手入れがされ、丹精込めて、
牛たちを育てていることが素人目にもわかります。
牛たちもいたって元気で、
放牧の時間になると、そわそわし出して、
ご主人の幸雄さんが、放牧場に通じる扉に手をかけると、
「もう待てない!」とばかりに、
牛舎の中を輪になってぐるぐると駆け回る。
牛がのそのそ歩いているのは見たことがありますが、
走る姿というのは、スペインの闘牛のシーンを
テレビで観たくらいで、初めての体験でした。
専門的なことは素人が書いて間違いがあってもいけないので、
詳しくふれるのはご容赦いただきたいと思いますが、
健康に育てられ、元気で体力もあることがわかります。
新保さんによれば、無理に太らされた牛では、絶対に無理だそうです。
そういう牛は、出荷前に絶命することもあるそうです。
いわゆる成人病ですね。
木下牧場さんの牛は、無理に肥え太らせたりはせず、
霜降りの牛でも、そうなる血筋を大事にしているそうです。
川上から川下まで、とはよくいわれることですが、
河口から源流まで遡ったような取材は
私としては、今回が初めてでした。
みなさまのご商売に「嘘がない」ことが
ごく自然に体感できました。
そして、われわれ人間は、他の生き物から命を分けてもらって生きていること。
そのことをよく理解して、大切に育てたり、
扱ったりしている人たちがおられて初めて、
私たちが安全で美味しい食べ物を口にできること──。
この旅で学ばせていただいたことは、とても一口には言えません。
新保さん、木下幸雄さん、その美さん。
ほんとうにありがとうございました。
大変勉強になった、10月の「肉の日」でした。
■人間を知り経営を学ぶ、中小企業経営者のブレーン『月刊ニュートップリーダー』
ご購読のお申し込みはこちら(見本誌の無料お取り寄せができます) >>>
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら >>>
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
12月1日発行予定の、
ニュートップリーダー12月号の取材=牛肉をめぐる冒険、これで最後です。
サカエヤ・新保吉伸さんのご案内で、
生産農家の木下牧場さんにお邪魔させていただきました。
滋賀県近江八幡市にある同牧場さんまで、
新保さんの車に乗せていただき、帰りも草津駅まで
送っていただきました。
本当にお手数をおかけいたしました。
行きの行程尾では琵琶湖畔のカフェでランチを取ったりして、
ちょっと「いい旅 夢気分」みたいな道中でした。
といっても、男三人で湖畔に面したカウンターに陣取るのは、
少々、絵にならなかったかも・・・
木下牧場さんは、ご夫婦二人に娘さんたちでやっておられます。
ご主人の木下幸雄さんと、奥様の、その美さん。
お二人ともに、新保さんと志が同じであることが
お話をお聞きして、すぐ理解できました。
エサから変える、という新保さんの、
業界ではまずあり得ないオーダーを承け、
挑戦を続けているご夫婦です。
取材のあとは、お二人のご案内で、
牛舎を見せていただきました。
五感で取材対象を体感することの大切さを改めて思い知らされた、
と前々回の記事で書きましたが、
この日は、私たちの「嗅覚」の出番でした。
都会育ちでない私は、いわゆる「家畜子屋」というのは
これまでの人生の中で、割合、見てきています。
しかし、木下牧場さんの牛舎は、それまでの、私がもっていた
常識を、わずかな時間で覆してしまいました。
全然、「臭くない」のです。
もちろん多少の動物臭はしますが、
牛舎に足を運んですぐ漂ってきたのは、
稲藁と、日なたの匂い。
よく手入れがされ、丹精込めて、
牛たちを育てていることが素人目にもわかります。
牛たちもいたって元気で、
放牧の時間になると、そわそわし出して、
ご主人の幸雄さんが、放牧場に通じる扉に手をかけると、
「もう待てない!」とばかりに、
牛舎の中を輪になってぐるぐると駆け回る。
牛がのそのそ歩いているのは見たことがありますが、
走る姿というのは、スペインの闘牛のシーンを
テレビで観たくらいで、初めての体験でした。
専門的なことは素人が書いて間違いがあってもいけないので、
詳しくふれるのはご容赦いただきたいと思いますが、
健康に育てられ、元気で体力もあることがわかります。
新保さんによれば、無理に太らされた牛では、絶対に無理だそうです。
そういう牛は、出荷前に絶命することもあるそうです。
いわゆる成人病ですね。
木下牧場さんの牛は、無理に肥え太らせたりはせず、
霜降りの牛でも、そうなる血筋を大事にしているそうです。
川上から川下まで、とはよくいわれることですが、
河口から源流まで遡ったような取材は
私としては、今回が初めてでした。
みなさまのご商売に「嘘がない」ことが
ごく自然に体感できました。
そして、われわれ人間は、他の生き物から命を分けてもらって生きていること。
そのことをよく理解して、大切に育てたり、
扱ったりしている人たちがおられて初めて、
私たちが安全で美味しい食べ物を口にできること──。
この旅で学ばせていただいたことは、とても一口には言えません。
新保さん、木下幸雄さん、その美さん。
ほんとうにありがとうございました。
大変勉強になった、10月の「肉の日」でした。
(編集部・酒井俊宏)
■人間を知り経営を学ぶ、中小企業経営者のブレーン『月刊ニュートップリーダー』
ご購読のお申し込みはこちら(見本誌の無料お取り寄せができます) >>>
■経営者会報ブログにご興味をおもちの方・入会ご希望の方はこちら >>>
■ライフ&ビジネスアドバイザー 日本実業出版社 >>>
- 『勝ち続ける会社をつくる 起業の教科書』ぜひご一読ください! [06/12]
- 八戸で経会ブログイベント・セミナーを開きました! その② [02/24]
- 八戸で経会ブログイベント・セミナーを開きました! その① [02/24]
- 村上肇さん第1作『中小製造業のための 儲かるWebブランディングの教科書』、ぜひ手に取ってください! [11/22]
- 久米信行さん『すぐやる人だけがチャンスを手に入れる』をお勧めします! [10/20]
- 【ブログピックアップ】双和食品工業・高尾幸子さん 《熊本地震・支援のお願い》 [05/06]
- 熊本地震・双和食品工業【餃子の王国】さんを支援願います [05/02]
- 『本当にわかる地球科学』著者・鎌田浩毅氏 出版記念講演会のお知らせ [04/20]
- 『真田丸』と『ランチェスターの法則で読み解く 真田三代 弱者の戦略』 [01/08]
- 謹賀新年 [01/08]
- 『吉田基準』が示す、これからの日本のモノづくり [10/20]
- 『「ネジザウルス」の逆襲』に、中小企業はなにを学べるか [10/15]
- 【取材日記】シューズセレクション社長 林 秀信さん [06/05]
- 自然の造形へのおそれを教えてくださった山田さん親子に感謝! [02/03]
- 久米信行さんの新刊『ピンで生きなさい』の、すごい効能! [01/31]
- 【取材日記】和郷園代表理事 木内博一さん [01/28]
- 寺田元さん『「売らない」から売れる!』出版記念パーティー、感動しました! [12/19]
- 【取材日記】イシド(石戸珠算学園)会長 石戸謙一さん [10/31]
- 【取材日記】埜庵 石附浩太郎さん [08/20]
- 【取材日記】中里スプリング製作所 中里良一さん [07/03]
- 2017年6月(1)
- 2017年2月(2)
- 2016年11月(1)
- 2016年10月(1)
- 2016年5月(2)
- 2016年4月(1)
- 2016年1月(2)
- 2015年10月(2)
- 2014年6月(1)
- 2014年2月(1)
- 2014年1月(2)
- 2013年12月(1)
- 2013年10月(1)
- 2013年8月(1)
- 2013年7月(1)
- 2013年4月(1)
- 2013年2月(1)
- 2013年1月(1)
- 2012年10月(2)
- 2012年8月(5)
- 2012年7月(2)
- 2012年6月(2)
- 2012年5月(3)
- 2012年4月(2)
- 2012年2月(1)
- 2012年1月(2)
- 2011年12月(2)
- 2011年8月(3)
- 2011年7月(8)
- 2011年4月(1)
- 2011年3月(2)
- 2011年2月(5)
- 2010年7月(1)
- 2010年4月(3)
- 2010年1月(1)
- 2009年12月(1)
- 2009年11月(2)
- 2009年10月(2)
- 2009年9月(3)
- 2009年8月(2)
- 2009年7月(5)
- 2009年6月(6)
- 2009年5月(4)
- 2009年4月(7)
- 2009年3月(7)
- 2009年2月(5)
- 2009年1月(11)
- 2008年12月(6)
- 2008年11月(8)
- 2008年10月(8)
- 2008年9月(5)
- 2008年8月(6)
- 2008年7月(8)
- 2008年6月(11)
- 2008年5月(12)
- 2008年4月(13)
- 2008年3月(10)
- 2008年2月(11)
- 2008年1月(10)
- 2007年12月(9)
- 2007年11月(12)
- 2007年10月(16)
- 2007年9月(6)
- 2007年8月(5)
- 2007年7月(3)
コメント一覧
- :匿名 ㈱サンコー 元社員[10/21]
- 【取材日記】サンコー・下泉澄夫さんにうかがった「嬉しいお話」
- 現在の 下泉澄夫元会長と井本幸三元社長...
- :河村 信一郎[10/23]
- 【取材日記】エルプ 千葉三樹さん
- 千葉さんの、お名前が「さんじゅ」である事を、お書き戴き有難うございます。...
- :酒井 俊宏[12/24]
- 寺田元さん『「売らない」から売れる!』出版記念パーティー、感動しました!
- 寺田さん 酒井です!...
- :寺田 元[12/20]
- 寺田元さん『「売らない」から売れる!』出版記念パーティー、感動しました!
- 酒井さん こんにちは。【タオルはまかせたろ.com】タオルソムリエの寺田で...
- :酒井 俊宏[10/22]
- 東京スカイツリーのお膝元で経営者会報ブログ・オフ会
- おわっ! S山さん、おそれいります。 どないかします(笑)。
最新トラックバック
-
「勝ち続ける会社をつくる起業の教科書」を参考にさせて頂いて講義を
from フレキシブルチューブ、ベローズの三元ラセン管工業株式会社 高嶋 博 社長の日記
恥ずかしいんですがリユース業の市場がこんなに大きく、それを扱う企業がまた大企業になっていることを、この本を読むまで知りませんでした。 株式会社トレンジャー・ファクトリー、東証1部上場で2017年2月期の売上高が132億円、店舗数142、従業員(正社員)511名、創業以来20年連続増収の会社の代表取締役社長の野坂英吾さん44歳がこの6月に日本実業出版社から、資金30万円から100億円企業を作っ -
熊本地震 「餃子の王国」の支援をお願いします。
from ベローズ 案内人
熊本の双和食品工業㈱の高尾幸子社長さんは、私と同じ当初からの経営者会報ブログの会員さんです。 この双和食品工業株式会社さんの工場も熊本地震の被害にあいインフラが整うまでの間、工場が操業できず、ようやく工場が動くようになったそうです。 それまでの状況... -
熊本地震・双和食品工業【餃子の王国】さんを支援願います
from (株)京都工芸【タオルはまかせたろ.com】 タオルソムリエ 寺田 元 の日記
こんにちは。【タオルはまかせたろ.com】タオルソムリエの寺田です。 経営者会報ブログサロンを運営する事務局である日本実業出版社から 連絡が来たのは昨日のことである。 サロン立ち上げ初期の頃からブログで発信し続けておられる 双和食品工業株式会社の高尾幸子社長の会社が被災されたという情報が 回覧されたのだ。 熊本発のネット通販で餃子といえば 双和食品工業株式会社 さんで 熊 -
「ネジザウルスの逆襲」と「吉田基準」の紹介
from フレキシブルチューブ、ベローズの三元ラセン管工業株式会社 高嶋 博 社長の日記
大阪産業創造館が2013年から始めている、ものづくりの現場で働く若者を取り上げた「ゲンバ男子」が話題になり、幻冬舎から、この12日に40人の若者を紹介した「ゲンバ男子写真集」として発売になります。 我社の若者も紹介されています。 今日はその写真集ではなく日本実業出版社の新刊書2冊、どちらも自社の製品がなぜ売れ続けているのか? その秘密が書かれています。 一冊目は、「e製造業の -
タビオ 越智直正会長講演
from 次代を創る製造業 特殊変圧器メーカー 治部電機株式会社 代表取締役 治部 健 (じぶけん)日記
タビオ 越智直正会長の講演に出席しました。 経営者会報ブログ【取材日記】2009年1月19付でも紹介されていました。 現役で経営理念浸透にご尽力されている背景をリアルタ...
コメント