酒井俊宏の「こんな社長さんに会ってきました!」 | 経営者会報 (社長ブログ)
「経営者会報ブログ」&「ニュートップリーダー」編集記者・酒井俊宏の「こんな社長さんに会ってきました!」
【取材日記】コクホー 庄山悟さん
過日、経営者会報ブログ会員の
コクホー・庄山悟さんをおたずねして、
大阪へ行ってまいりました。
月刊ニュートップリーダー2月号から始まった
「トップのための名品・逸品」という連載での取材です。
↓自慢の自社製トランク(後述)を手にされる庄山さん。
■庄山さんのブログ >>>
■コクホー ホームページ >>>
■国鞄シリーズ サイト >>>
同社で扱っておられる、「国鞄シリーズ」は、
まさにトップリーダーがもつにふさわしい名作だと思い、
同シリーズをご紹介すべく、おたずねした次第です。
掲載は3月号を予定しています。
写真は、私が撮ったものでは質感が伝わらないので、
庄山さんにお借りしたものを使用させていただきました。
いつもは、この経営者会報ブログで、
縦横無尽の、涙あり、笑いあり、の
ハイテンションブログを書かれている庄山さんですが、
素顔は真面目で、自社で扱う商品への“熱い想い”をおもちです。
その想いを余すところなく、語っていただきました。
3月号(ちょっと先ですが)の記事を
ご覧いただければ幸いですが、
スペースの関係もあり、おそらく納め切れない、
庄山さんの事業に対する思い入れを
ご紹介したいと思います。
庄山さんは、大学をご卒業後、東京の総合資材卸商社に勤務、
営業のプロとしてスキルを磨き、
若くして執行役員まで登り詰めたところで、
2006年の1月、お父上が経営しておられたコクホーに入社、
代表取締役社長に就任します。
当時、コクホーさんで手がけていたのは、
学童向けや、一般的な商品が中心です。
そこで庄山さんは、はたと思います。
「自分がもちたい鞄がラインナップになかった。
自分がいる会社に自分のもちたいものがない。絶
望感で打ちひしがれていました。商売人なら、自
分がもちたい、使いたいものを売りたいし、そう
あるべきだと思ったんです」
その絶望感が、大きなビジネスのヒントとなりました。
「これなら欲しい」と思える鞄が果たしてあるのか、
庄山さんは、百貨店から専門店、ブランドショップと歩き回ります。
そして結局、パーツまですべて日本でつくり、皮の材質から
縫製までこだわった、大人の男が、長くもちたいと思える鞄は
見当たらなかったのだそうです。
自分が心底、欲しいと思う鞄がない。
それなら自分たちでつくればいい。
何十年も使える鞄を、使いたくなる鞄を──。
その根拠となったのは、昔、コクホーさんでつくり、
お父上が使われていたトランクです。
今、庄山さんご自身が使っておられます。
冒頭の写真でご本人が手にしておられるのもそれです。
シンプルで飽きのこないデザイン、50年もった耐久性のある、
親から子へと受け継がれたトランクが、
同社が2007年1月に発売を開始した
最高級国産鞄「国鞄シリーズ」の原型となりました。
「長く経営をしておられれば、楽しいことだけで
なく辛いこともあるでしょう。鞄は、そうした喜
びや、艱難辛苦をともにするパートナーともいえ
ます。鞄とともにある思い出や会社や事業に関す
る思い。鞄と一緒に、そうした思い、シミや傷ご
と、たとえばご子息に引き継がれる際、引き継が
れていかれたら嬉しい。そんな思いがあります」
それゆえに、国鞄シリーズは「永代保証」を謳っています。
「日本で五指に入る職人さん」(庄山さん)が手作りで
丁寧に一個一個、仕上げ、
よほど無理な使い方をしてしまった場合を除き、無償で直すそうです。
しかも、近畿圏なら、お問い合わせがあれば
そのお客様のところへ飛んでいく。
まさに破格のビジネスモデルといえます。
「最初は社員も、私を変人扱いしていたと思いま
す。でも、軌道に乗るにつれて、だんだん私が言
っていたことが腑に落ちていったようです」
トップが夢を描き、それが実現していく過程で、
社内も一枚岩になっていく。
さらに、社員の方々が挑戦することの大切さを知り、
自社商品への矜恃をもつ。
そうした、かけがえのない「宝」を
庄山さんと同社は、国鞄シリーズを手がけることで
手にされたのです。
7パターンだけで飽きの来ないシンプルなデザイン。
職人さんの最高の技術でつくられた、
日本の皮革加工技術の結晶といえる逸品。
庄山さんには、日本の皮革技術が途絶えてしまうことへの
危惧もあったそうです。
受け継がれてきた技術を守るために、
自分に何ができるのか、それも庄山さんにとって、
大きな動機であったのでした。
庄山さん、感動的なお話を
ありがとうございました。
そして読者のみなさま、
この鞄、本当にお勧めです。
安くはないかもしれません。
でも、一生ものだと思えば、しかも永代保証ともなれば、
むしろ安いくらいです。
まずは国鞄シリーズのサイトを覗いてみては
いかがでしょうか。
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同社で扱っておられる、「国鞄シリーズ」は、
まさにトップリーダーがもつにふさわしい名作だと思い、
同シリーズをご紹介すべく、おたずねした次第です。
掲載は3月号を予定しています。
写真は、私が撮ったものでは質感が伝わらないので、
庄山さんにお借りしたものを使用させていただきました。
いつもは、この経営者会報ブログで、
縦横無尽の、涙あり、笑いあり、の
ハイテンションブログを書かれている庄山さんですが、
素顔は真面目で、自社で扱う商品への“熱い想い”をおもちです。
その想いを余すところなく、語っていただきました。
3月号(ちょっと先ですが)の記事を
ご覧いただければ幸いですが、
スペースの関係もあり、おそらく納め切れない、
庄山さんの事業に対する思い入れを
ご紹介したいと思います。
庄山さんは、大学をご卒業後、東京の総合資材卸商社に勤務、
営業のプロとしてスキルを磨き、
若くして執行役員まで登り詰めたところで、
2006年の1月、お父上が経営しておられたコクホーに入社、
代表取締役社長に就任します。
当時、コクホーさんで手がけていたのは、
学童向けや、一般的な商品が中心です。
そこで庄山さんは、はたと思います。
「自分がもちたい鞄がラインナップになかった。
自分がいる会社に自分のもちたいものがない。絶
望感で打ちひしがれていました。商売人なら、自
分がもちたい、使いたいものを売りたいし、そう
あるべきだと思ったんです」
その絶望感が、大きなビジネスのヒントとなりました。
「これなら欲しい」と思える鞄が果たしてあるのか、
庄山さんは、百貨店から専門店、ブランドショップと歩き回ります。
そして結局、パーツまですべて日本でつくり、皮の材質から
縫製までこだわった、大人の男が、長くもちたいと思える鞄は
見当たらなかったのだそうです。
自分が心底、欲しいと思う鞄がない。
それなら自分たちでつくればいい。
何十年も使える鞄を、使いたくなる鞄を──。
その根拠となったのは、昔、コクホーさんでつくり、
お父上が使われていたトランクです。
今、庄山さんご自身が使っておられます。
冒頭の写真でご本人が手にしておられるのもそれです。
シンプルで飽きのこないデザイン、50年もった耐久性のある、
親から子へと受け継がれたトランクが、
同社が2007年1月に発売を開始した
最高級国産鞄「国鞄シリーズ」の原型となりました。
「長く経営をしておられれば、楽しいことだけで
なく辛いこともあるでしょう。鞄は、そうした喜
びや、艱難辛苦をともにするパートナーともいえ
ます。鞄とともにある思い出や会社や事業に関す
る思い。鞄と一緒に、そうした思い、シミや傷ご
と、たとえばご子息に引き継がれる際、引き継が
れていかれたら嬉しい。そんな思いがあります」
それゆえに、国鞄シリーズは「永代保証」を謳っています。
「日本で五指に入る職人さん」(庄山さん)が手作りで
丁寧に一個一個、仕上げ、
よほど無理な使い方をしてしまった場合を除き、無償で直すそうです。
しかも、近畿圏なら、お問い合わせがあれば
そのお客様のところへ飛んでいく。
まさに破格のビジネスモデルといえます。
「最初は社員も、私を変人扱いしていたと思いま
す。でも、軌道に乗るにつれて、だんだん私が言
っていたことが腑に落ちていったようです」
トップが夢を描き、それが実現していく過程で、
社内も一枚岩になっていく。
さらに、社員の方々が挑戦することの大切さを知り、
自社商品への矜恃をもつ。
そうした、かけがえのない「宝」を
庄山さんと同社は、国鞄シリーズを手がけることで
手にされたのです。
7パターンだけで飽きの来ないシンプルなデザイン。
職人さんの最高の技術でつくられた、
日本の皮革加工技術の結晶といえる逸品。
庄山さんには、日本の皮革技術が途絶えてしまうことへの
危惧もあったそうです。
受け継がれてきた技術を守るために、
自分に何ができるのか、それも庄山さんにとって、
大きな動機であったのでした。
庄山さん、感動的なお話を
ありがとうございました。
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(編集部 酒井俊宏)
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