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【取材日記】しまうまプリントシステム 永用万人さん

投稿日時:2011/12/15(木) 19:40rss


過日、月刊ニュートップリーダー2011年12月号の連載記事、
「小よく大を制す ビジネス兵法」の取材で
しまうまプリントシステム・東京本社にお邪魔し、
同社社長の永用万人(ながよう・かずひこ)さんにお話をうかがってきました。 
 

 
永用さんです。
(撮影・Photographer 山本信介)
 
 
■しまうまプリントシステム ホームページ >>>
 

 
同連載は、ランチェスター戦略コンサルティングの第一人者、
福永雅文さんが、 規模は小さくとも、戦略性をもち、
大手に伍して闘っている 企業の経営者に取材し、
福永さんの視点で記事をまとめていただくものです。 
 
■福永雅文氏 戦国マーケティング ホームページ >>>
 
詳しくはぜひ現在発売中の
ニュートップL.(リーダー)12月号を 
ご一読いただきたいと存じますが、
少しご紹介しておきましょう。 
 
一般的に、小さい会社が価格競争で勝つのは難しい、というのが相場です。
しまうまプリントシステムは社員数40名。
競争の激しい写真プリントサービス業界にあって、
「プリント1枚5円」を掲げ、急成長中です。
同社は「コスト競争と差別化の両方を追いながら勝てる仕組みを考え、
成功している希有な企業」(福永氏)なのです。
 
ネットのみで受注し、すべて鹿児島県日置市の本社ラボで出力。
配送は宅配便を使用します。
 
データを渡してその場ですぐ仕上げられる業者は多いですが、
実は多くの人はそこまでのスピードは求めておらず、翌日で十分。
しかも紙焼きで残すのは多くはL判です。
 
もともとソフトウェアのシステム開発を手がけてきた永用さんは、
そのニーズを見てとり、2007年に創業します。
 
徹底的に絞り込むことで、他社にない低価格を実現、
いまでは月間1300万枚以上(2011年10月末時点)を
出力するまでになりました。
 
同社の工夫は、いわれてみれば「なるほど!」なのですが、
現実に商機を確信し、挑戦できる人は多くはないと思います。
そして、大いなる成功を手にする人物には、必ず純粋なところがある、
と私は強く感じています。
 
言葉を選びつつ明るく自社の事業を語る永用さんからは
「純粋な成功意欲」が伝わってきました。
そういう人だからこそ、気づき、動けたのではないか、そんな気がします。
 
アップルコンピュータ創業者のスティーブ・ジョブスは、
人格的にはいろいろ問題があったような評価もありますが、
純粋な成功意欲が原動力となっていたように想像します。

つまり、そこにチャンスがあり、やってみなければわからないけれど、
自分たちにはそれを可能にするセンスや技術力、バイタリティがある。
そしてそれは必ず世の中の役に立つ、だからやる──そんな意欲です。
 
鹿児島県日置市は、実は永用さんの生まれ故郷。
「本社とラボを置いて、ふるさとで雇用を生み出したのですね」
とおたずねすると、
「土地勘があったし、土地代が安かったから」と、
照れくさそうに笑っておられました。
 
スマートフォンのカメラ機能がどんどん向上していますし、
今後、ネットですぐプリント、という消費行動を取る人は
増えていくように思えます。
 
ネットで受注して、オペレーションは地方都市で行なう。
地域活性化のモデルのような事業だと思いました。
こういう社長さん、企業にこそ、
勝ち抜いていただきたいと思いました。
 
 
(編集部 酒井俊宏)
 
 

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『月刊ニュートップリーダー(L.)』(前身は「経営者会報」)編集部にて社長の取材記事を担当。十数年の間に800名以上の経営者に取材、多くの経営者に感銘を受けた経験から、「日本を支えているのは中小企業とその経営者」と確信し、敬意を抱いている。『経営者会報ブログ』サイト編集部員も兼ねる。

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